こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

社会道徳を無視してでもマイライフ「或る女」

 

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 「或る女」。なんとも性を主張した深みがかったエロスを彷彿とさせるシンプルタイトルだが、内容は決してそういうのでない。本当に或る女、つまりは主人公 早月葉子の一年間の人生記録を読んでいく本である。

 表紙の女の絵をじっと見ているとなんだか変な感覚に陥る。怖いけどどこかしら魅力的な表紙デザインである。 

或る女 (新潮文庫)
或る女 (新潮文庫)
 

 美女である葉子は、最初は木部という男と結婚し、早々に別れて次は親戚達の勧めで木村との結婚を決める。木村はアメリカで働いているので、葉子は単身木村の待つアメリカ行きの船に乗り込む。この新たな結婚生活のため出向した船の中で今度はたくましい体つきの事務長の倉地という男と出来てしまう。

 結婚を決めた木村という男がいるのにも拘らず倉地と関係を持った葉子は、一旦アメリカに着いた後に木村を捨て置いてまた日本へトンボ帰りを決めこんでしまう。そしてそこから倉地との生活が始まる。とんだ放蕩娘のお話だ。

 

 葉子が結果として阿婆擦れ女の振る舞いをしているのだが、ただ考え無しに欲のままの行動に走るのではなく、時には自分の行いを冷静に分析する心理描写も行われている。人並みに情はあるようで、木村に対しても申し訳ないとは確かに思っている。しかし木村から取れるだけ金を取って捨て置こうとする面も見られる。

 葉子は「宿屋きめずに草鞋を脱ぐ」という言葉を母から教わり、それの意味するのは木村を捨てると決めてもまだ倉地を完全に捕まえたわけでないのでとりあえずことが完了するまでは木村との関係も適当に繋げておけというずる賢い考えなのだ。腹も立つし怖いと思える女の狡猾にして強欲な姿が暴かれる瞬間だ。アメリカと日本で手紙のやり取りをして木村から金を送ってもらい、倉地にも面倒をみてもらって実にうまいことをする。

 主人公葉子の「人としてどうなのよ?」という行動を起こす理由や心理は風景描写と同様にして細かく描写されている。実に複雑な女心とはわかる。しかし、これだけ細かに心理を描いてもやはり女の根っこの部分には得心がいかないというのが感想である。にくめないにしても少々腹が立つ女であるとも思う。

 木村の親友の古藤は木村が不憫なので木村への気持ちが無いならきっぱり縁を切れと葉子を説得に行くが葉子も賢い女で色々なことを言って古藤をかわす。古藤の説得も周りくどくて歯がゆかった。

 後半では二人の妹を呼んで同じ屋敷で暮らすことになる。葉子は歳と共に美しくなってゆく一番目の妹の愛子が倉地や古藤などの心を奪い、男女関係をもっているのではないかと疑い嫉妬しはじめる。そのあたりから物語に暗雲が立ち込めてきて妹達との家庭生活に倉地との関係も冷めてくる。葉子が自分が老いて妹が若さの絶頂として花開こうとするのを見て若さに置いていかれると感じるのは人なら経験するであろう時の流れの無情さを描いていると思った。

 生活のあれこれとうまくいかないストレスから葉子も体調を崩し次には心にも害をなしヒステリー症状に陥る。後半は欝な展開が待っていた。二番目の妹の貞世がチフスで入院して一生懸命看護をする内にヒスのやばい発作がおきて貞世に対して暴力行為を働きその後自分も入院してしまう。入院後の葉子の心の闇の描写がすさまじい。愛子は自分を出し抜いて倉地とくっついているとか、実は自分が入院した後に貞世は死んでしまったのでないかとか乱心も甚だしくなる。心理描写が細かいために葉子の心にいかに深い闇が渦巻くかがわかる。恋人の倉地も姿を消して会いにこなくなり、家族や知り合いも見舞いにこなくなり葉子は苦しみ死んでいくラストであった。葉子の苦しみ、痛みがしつこいくらいに伝わる描写がされてこちらもげんなりとしてしまった。

 一人の女が世相をものともしないで我が道を行く話しだったが、好き勝手をしても葉子の心はいつも後ろ暗いものを隠しているようで晴れ晴れとしているとは思えなかった。最後は苦しみと孤独の中で終わっていった。美女のために何人もの男を虜にしても真実の愛はついぞ掴めなかったし、家族親戚からも孤立しての孤独な悲しい終わりには世間一般の風潮を軽蔑し無視した反発者への罰がこれなのかとも思えた。

 因習に捕らわれないクリアな視界で物事を見るのには共感を持てるので葉子という女は手本にできるような者ではないにしても少し好感を持てた。人生の深みを思い知った名作だった。

 

こしのり良い曲 その5 夏ソング ジャニーズ縛り 2

 

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 ジャニーズの夏ソングってやっぱりいいよね。ジャニーズの好きな夏うたを語る。

 

 

BOUNCE GIRL / KAT-TUN

  配信限定シングルとして発表された夏を感じる名曲。速いテンポで歌い繋いでつないでいくのが気持ち良い。JORKERのラップが最高にカッコイイ。

 ビーチの視線を釘付け のラップ歌詞がお気に入り。

 2013年発表の名曲なのに色々あってCD化が遅れ、昨年の10周年記念のベスト版に収録されてやっと初CD化した。よかった×2。

 残念なことに充電中のグループだが、もう充電完了してもいいと思うので早く復活して欲しいものだ。

 

真剣SUNSHINE / Hey! Say! JUMP

真剣SUNSHINE

真剣SUNSHINE

 

 真剣と書いてマジと読むらしい。

 最初の頃のJUMPは人数が多いから仕方なかったのかもしれないが、メンバーの中で数人のみにソロパートが与えられるだけだった。しかし、ここ3年くらいの曲は全員ソロパートありの態勢に変わった。やっぱり皆の声が聴きたいのでソロは全員に欲しい。

 TVでの歌唱時に ”乱れた髪かきあげ” の歌詞を岡本圭人が歌う時に実際に髪をかきあげながら歌うのが好きなポイントである。

 

Sha la la☆Summer Time / Kis-My-Ft2

Sha la la☆Summer Time(通常盤)

Sha la la☆Summer Time(通常盤)

 

 グループのデビュー5周年に発売にしたサマーチューン。ここのところめっきりローラーを履かないじゃないかと思ったところで原点回帰してのローラーシューズ着用パフォーマンスの曲だった。

 ライブを見たら転んでいたメンバーもいたね。やっぱりローラーって危ないからね。ローラースケートとかアクロバットとか工夫した見せ方は楽しいけれどもやっぱり怪我の可能性が付きまとうので、しっかり地面に両足を付けてのパフォーマンスの方が落ち着いて見られて良い。

   

Sexy Summerに雪が降る / Sexy Zone

Sexy Summerに雪が降る (通常盤) (外付特典:オリジナル両面ポスターなし)

Sexy Summerに雪が降る (通常盤) (外付特典:オリジナル両面ポスターなし)

 

 なんぞこれは!?と戸惑う曲名である。異常気象の歌なのかなと思ってしまう。タイトルに夏と冬の要素が入り、そして発売が10月だったので秋ということになる。もうごっちゃになってるよ。

 とりあえずクリスマスは一年中の愛をこめて告白するには良いチャンスな時期なのだとわかればそれでよろしいという曲。

 曲の最後にメンバー5人それぞれがありがたいメッセージを喋るのでしっかり聴くのだ。

 

Summer上々!! / A.B.C-Z

A.B.Sea Market(通常盤)

A.B.Sea Market(通常盤)

 

  えびちゃんはイイぞ。金髪の筋肉王子つかちゃん(塚田 僚一)がセンターの曲。つかちゃん成分豊富の曲です。振り付けは五関君が担当。少年倶楽部で歌った時にせっかくの大サビ担当なのにつかちゃんが歌詞を忘れてしまったのは可愛いかった。

 この曲ノリノリでまじで楽しいっす。  

 A.B.C-Zはアルバム曲が優秀。アルバムに良い曲多い。この曲と同時収録のしっとり歌い上げる夏うたの「渚のBack In Your Heart」もおすすめ。

 

Ole Ole Carnival! / ジャニーズWEST

  歌詞には夏生まれが5人いるという個人情報やダジャレにセリフもはいったりしての楽しい夏うた。

 浪速のノリのジャニーズだが、とても歌の上手なグループでお祭りソングもいければしっかりしたダンスナンバーにバラードナンバーもいける優秀なグループに仕上がっている。桐山君オシです。 

 

koshinori.hatenablog.com

 

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こしのり良い曲 その4 夏ソング ジャニーズ縛り 1

 

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 ああ、昨日も今日も暑い。きっと明日もクソ暑いだろう。私は夏が嫌いだ。日本の夏は暑いし湿気がすごい。蚊やゴキブリなどの虫が出てくる季節だし良い事ないな。暑がりの虫嫌いにはどうにも困った季節なのだ。早く冬になればいいと思う。 

 そんな夏嫌いな私だが夏をイメージさせる軽快なリズムや爽やかなサウンドにはどうしようもなく心を弾ませてしまう。夏をイメージさせる音楽には現実世界の夏とは違うなにかしら心ウキウキさせる素敵要素が含まれているのだ。体質的に夏とは相性が悪いものの夏うたはすごく好き、そしてジャニーズも好きなのでジャニーズの夏うたを振り返ることにしたのだ。

 あと、夏にパソコンをいじると機械熱でこれまた暑苦しいよね。

 

 

太陽がいっぱい光GENJI

太陽がいっぱい

太陽がいっぱい

 

 だいたいの名作は漁っている程の映画好きでもある私は「太陽がいっぱい」といえば、アラン・ドロン主演の映画を思い出す。世の中でもきっと光GENJIよりそっちのヒット映画を優先して思い出すだろう。あとアラン・ドロンといえば「危険がいっぱい」という映画にも出ていた。と、関係の無いお話を一つ。

 光るGENJIなら「パラダイス銀河」「Diamondハリケーン」「ガラスの十代」などのヒット曲が次々思い浮かぶがこの曲が一番好き。爽やかな曲ででイントロから夏のきらめく太陽光をイメージさせる。この夏も太陽がいっぱいだったな。

 

SUMMER GATE / SMAP

 アルバム曲だが有名な傑作ソング。SMAPの名盤「SMAP 016 / MIJ 」に収録。聖子ちゃんの「夏の扉」という歌があるがこちらはGATEだからね。なんだかオシャレ。

 曲の一番で剛、香取、稲垣のソロ、2番では木村、中居のソロと5人のセクシーに歌い上げる様がしっかり味わえる。誰のソロパートも最高にカッコイイ。

 ”SUMMER GATE 開いて連れていってあげる" 

の歌詞がお気に入りです。SMAPに誘われる夏になりました。

 

 NaNaNa (太陽なんていらねぇ) / TOKIO

NaNaNa(太陽なんていらねぇ)

NaNaNa(太陽なんていらねぇ)

 

 TOKIOは最高だね。安全地帯プロデュースソング。

 PVには後輩の生田斗真が出演している。

 個人的な長瀬君の思い出話をひとつ。大昔のことだが暇すぎてどうしようもないある日の夜に暇つぶしにテレビをつけたら長瀬君出演ドラマ「白線流し」が放送していた。当時の体が細くてサラサラ長髪の長瀬君を見て私は「こんな綺麗な男が日本におるのか」と感じたのだ。

 

常夏VIBRATION / V6

VIBES (通常盤) [DVD]

VIBES (通常盤) [DVD]

 

 DVDシングルという珍しい形でのリリースとなった。

 V6はメンバーそれぞれの声質に個性があってソロパートでは6人6葉に楽しませてくれる。そしてユニゾンパートではなんだか透明感があって綺麗な声に聞こえるんだよね。

 「ランチの女王」で恐ろしいチンピラの役をしてから剛君が怖くてちょいとトラウマがあったけれど今では大好きです。

 

夏の王様KinKi Kids

  南国をイメージさせるイントロから始まるキンキの夏ソング。サビのキーが高い。私はこれに挑戦して歌った際に喉を痛めた過去を持つ。素人がキンキのキーに手を出すのはおすすめしない。ちなみに私の中での高音により喉を痛めた三大ソングがこの曲とXの「Rusty Nail」、L'Arc〜en〜Cielの「New World 」である。兄のリクエストで歌ったらひどい目にあった。

 同時収録の「もう君以外愛せない」は神曲。  

 

Summer Splash! / 嵐

僕の見ている風景【通常盤】

僕の見ている風景【通常盤】

 

 アルバム収録曲だがコンサートでは定番なのではないかと思う曲。最高に夏を感じさせる曲だ。イントロが好き。珍しくラップ調の早いテンポの歌いだしの曲。シングル曲では味わえない魅力のある一曲。

 コンサートでは翔君の「Summer Splash!」の掛け声と共にステージから水が噴出す仕掛けが楽しかったな~。

 サビで Oh Yeah と言うのはノリノリで良い。

 

SUMMER TIME / NEWS

SUMMER TIME(初回生産限定盤)

SUMMER TIME(初回生産限定盤)

 

 NEWSは夏を感じさせる曲が多い。「渚のお姉サマー」「BEACH ANGEL 」などもいいね。すばり直球の夏タイトルのこの曲が一番かな。

 "夏のまえにキミにあえたから" の歌詞を読んで最高の夏を迎えるには夏になってからでなく夏になる前に相手を準備しておかなければと思った。でないと相手を見つけて楽しむ前に夏はあっという間に終わってしまうぜ。

 

罪と夏 / 関ジャニ∞

罪と夏

罪と夏

 

 これは他のジャニーズグループでなく関ジャニ∞だからこその曲だと思う。リズムが独特な面白い曲。そしてなによりノリノリだ。

 ジャケットですばるが女装しています。そういえばこれの前の年に出した曲でもキャンジャニの名義で全員で女装していたな。

 

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