「天上天下」は2004年4月~9月にかけて放送された全24話のアニメ。翌年に全2話のOVAも発売した。
今作はリアルタイムでは見ていなかった。
14年も前の作品だが、作画は中々良い。そして、キャラの顔の肌つやが良い。テカッている。
全体として、面白い。休みなくバトルがメインな展開も楽しい。
何かしらの武術家を集めた猛者揃いの統道学園の生徒間でバチバチやりあうのが楽しい、テンション高めのバトルアニメであった。反則的な異能の力を持つ武術家、そうではない普通に技を極めた人が入り混じってやり合う。
1クール目では、メインで描かれる統道学園柔剣部の面々と学園執行部が対立し激しいバトルを繰り広げる。
第一話では、高柳雅孝が主人公なのかと思った。その実、メインは高柳の強さを理解させる引き立て役&かませ犬役でしかないと思っていた不良少年の凪宗一郎の方であった。これは意外。高柳のその後の活躍はパッとしない。
第一話で、凪と相棒の黒人ボブが学校に乗り込んで生徒達皆を「しめる」という古臭い不良あるあるな展開が楽しめるのは懐古主義者としてはうける。
それにしても凪のヘアースタイルが奇抜というか、まぁダサい。脇で盛り上げるキャラに見えても仕方無い。後に覚える技の効果で、金髪が黒髪になり、おまけにサラサラヘアーになる。
本作のバトルしまくりな熱い展開は、アニメ「史上最強の弟子ケンイチ 」を彷彿とさせる。そして「天上天下」の高柳と「史上最強の弟子ケンイチ 」のケンイチは、冴えない感じだが実は強いという点でキャラが似ていて、どちらも関智一が演じている。
暑苦しい男同士のバトルで胸焼けがするのを解消してくれるのは、本作のすばらしきツインヒロイン棗姉妹である。とにかくどっちも可愛い。
姉の真夜、妹の亜夜共にけしからんおっぱいをしている。姉妹と凪宗一郎で三角関係が出来そうな点もわくわくした。
今時珍しいルーズソックスで学校に通う妹の棗亜夜を演じたのは茅原実里で、今作が声優デビューだったらしい。聴けばわかるが、声が若い。新人感ある芝居だった。今作の注目ポイントの一つがこれ。
個人的に姉の真夜の方が好き。普段は力をセーブするために幼女になっていて、本気の時は大きくなる。コミカルにしてマジカルな設定がされている。そして、兄も妹も標準語を喋るのになぜか真夜だけ地方弁を交えたジジイっぽい言葉使いをする。真夜を演じた久川綾のお声がやはり良い。久川綾ってやっぱりヒロイン声だよね。
女子キャラの戦闘においては、パンチラシーン量産アニメだったと言えよう。
2クール目からは、強敵として主人公達の前に現れた高柳光臣(みつおみ)、真夜らをメインにして、棗姉妹の兄の棗慎が死ぬまでを描く過去篇となった。単なる昔語りだと思ったら、ガッツリ時間をつぎ込んでいて、現代篇のメインキャラがずっと出てこない状況であった。これには1クール目のメインキャラが可哀想。慎のヤンデレシスコンぶりはなかなか。過去篇は尺長めで、内容は救いようがなくてヘビーであった。
2クール目では、1クール目で謎のおっさん高校生として登場した俵文七がかなりおいしいポジションを取っている。
現代ではピチピチの服を着た、ちょっとターミーネーターぽい光臣が、過去篇では爽やかで可愛らしい青年に描かれている。あの胸筋が浮いているピチピチ服については「こんなキモイ格好で外をうろつくとか頭いかれてる」と凪から酷評されていた。
2クール目では異能の力に取り込まれて暴走した慎が仲間達をボッコボコの病院送りにするバイオレンス描写が目立つ。親友の文七まで謎の妖刀でめった刺しにする。この時、文七が「俺のゴールデンレッグをこんなに風通し良くしてくれちゃって」とおしゃれに切り返す台詞が個人的にお気に入りである。
過去篇で光臣が慎の彼女に手をつけたのはいけないと思います。
過去篇でクズ男という男子生徒を仲間にするが、EDクレジットにもクズ男と表記されて本名何?ってなった所だけ笑えた。
最終回は武術大会みたいなのに皆で参加するってところで終わる。これはその先が気になる。今度ブック・オフかどこかで原作漫画を読んで見よう。
アニメOP曲はm.c.A・Tが歌う「Bomb A Head! V」。過去に発売した名曲のニューバージョンである。こっちのアレンジもアゲアゲでかっこいい。
OPアニメでは、曲に合わせて皆でダンスしている。このOPアニメは、原作漫画の画像を使うなどしてセンスの良い作りとなっている。OPアニメで気になるのがボブのキャラ紹介がカットされているところ。そしてボブは踊れそうな見た目通り、ダンスが達者。
このアニメ、声優が豪華なんだよな。アニメと同じく声優も好きな私にはお楽しみ要素だった。
天上天下 OP 「Bomb A Head! V」 m.c.A.T
ボンバヘッ! 頭爆発
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