こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

思わず「うん、ええで」と答えたくなる素敵タイトル「ぼくの地球を守って」

 いや~素直にそう思った。守ってと言われたならば「うん、ええで」の返しやな。タイトルから好きやな。ジャケ買いならぬタイトル買いだわ。タイトルのつけ方って大事だな。なにか心揺さぶるフレーズであればこうして内容を知りもせん奴が食いつくこともある。1993年の6話完結OVAアニメ。90年代のOVA ってテレビよりダンチ(段違い)で絵が綺麗、特別感がある、故にありがたいものと思って見てた。今作も作画に気合がはいっている。

 

 前世でつながる現代の7人の若者の不思議SFストーリーだった。主人公の坂口 亜梨子(ありす)はクラスメイトの、小椋迅八、錦織一成から不思議な夢の話を聞く。二人は同じ夢をみていて、その内容というのが二人とも自分でない別人になっていて地球が見える月基地で異性人として暮らしているというもの。そこには他に5人の仲間がいてあわせて7人いる。残念、11人ではない。なんともオカルティックなお話。この不思議現象は劇中ではムーン・ドリームと称されている。

 亜梨子はお隣さんのガキの小林輪くんの子守を母にいいつけられる。その祭、いろいろあった末ベランダから輪君が落っこちて死にかける事件がおきるわ、死のふちから舞い戻った輪くんに婚約を迫られるわでスリリングな日々を送る。(ちなみに高校生の亜梨子に対して輪は小学生)そうこうしているうちに亜梨子もムーン・ドリーム覚醒してこれで3人の人間が同じ夢を見ているとわかった。

 そこから残る仲間も集めようという流れになってオカルト雑誌に投稿してムーン・ドリーム仲間に呼びかけをして、なんやかんやで7人が揃ってムーン・ドリームは実は前世の記憶とわかる。日本人の前世が異星人とかそんなのあるのかとビックリだ。この展開はおもしろい。選ばれし者たちが順に集ってくるのはワクワクものだ。雑誌に投稿するとか突飛なことを思いつくなぁ。前世の仲間たち以外はかなりクレージーな奴でてきたと思って読むだろう。

 前世の仲間たちの因縁を巡って物語が展開する。前世の記憶だけでなく後に超能力も目覚めて超能力バトルもありで、少々BL要素も入り、ヤクザも介入してくるわでお楽しみ要素が次々追加される。昔からヤクザものってなんか惹かれるんだよな。たくさんキャラが登場するが一番光るキャラはヤクザの田村さん。田村さんがやさしいし格好いい。料理の腕前は一級品である。毎回ED映像におっきな猫がでてきて「なんだこのみかん絵日記みたいな猫は。いつ出ててくるんだ」と思った。急に世界観違う。猫のキャーは最終回のみ登場する。

 

 原作が少女漫画のSFモノとは珍しい。SF好きの僕には楽しめる作品だった。少女漫画で幻魔大戦をやったみたいなイメージ。そういえば、学校でも前世がどうとか絶対テキトーを言うのが流行った。忘れられない大好きなシーンが前世でモクレンが地球に降りたいと願って言ったセリフ

地球へ降りたいわね。あの大気に包まれたい。そしたら私、おもいっきり大地へうつぶせで寝っころがりたいわそれってね 地球を抱きしめるってことよ」 

いやこれ最高だわ。なんてロマンティックでシャレオツなことを言うんだこの娘は!キュンとしたわい。結局このシーンの話がしたかった。他人にこの作品を紹介するならこのセリフだけはいいたい。ストーリーうんぬんよりこのセリフが一番残った。いや~ホントにステキなセリフ。モクレンがこんなに愛する青き美しい星なんだから、我々はこれから地球を大事に守っていかんとな。

 

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