こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

お寺でドタバタ!異性人との交流ーそして家族へー「だぁ!だぁ!だぁ!」

 ここで懐かしい一本。2000年にスタートしたNHKの本気アニメ「だぁ!だぁ!だぁ!」の登場です。私の通う小学校では同じくNHKの「カードキャプターさくら」と本作は男女問わずで大変人気であった。当時やっとこさビデオデッキの予約録画方法を習得して毎週録画してみていた。今では予約録画なんて番組表を開いてボタン一発でできて時代が変わったもんだぜ。

 

 

 主人公の光月未夢(こうづき みゆ)は、両親が仕事で外国へいったために西遠寺というお寺に預けられます。西遠寺のキタキタオヤジと同じ声をした住職も急にインドで修行がしたいとか言って一人息子の西遠寺彷徨(さいおんじ かなた)をおいて旅立ってしまいます。中学生男女2人で共同生活がはじまります。公序良俗という言葉があるし、そんなのまずいだろうがと私が突っ込んでいるうちに寺にUFOがつっこんできます。中には宇宙人の赤ちゃんのルゥ君とシッターペットというお世話役の喋る猫だか犬だかわかんないワンニャーという奴が乗っていました。UFOがぶっ壊れたためにこいつらも寺に居候することになり3人と1匹の妙な組み合わせの共同生活がスタートです。(ちなみに私も幼い頃にお寺に預けられてクソ苛められた過去を持っているので最初は拒否反応を起こしたものの今では大好きなアニメです。)

 

 

 楽に見れるホームコメディという感じでどんどんギャク要素濃い目になるので楽しめる。主人公のみゆちゃん、かなた君は血縁関係のない男女が一緒に暮らしいるのがバレるとまずいので学校の友達には従兄弟同士という嘘をついている。かなたはファンクラブがあるほどに女子に人気のイケメンなのでこういった手をうたないと女共がざわつくことになる。ルゥ君は宇宙人であることは伏せておいて、みゆの弟とまたもや嘘をついてだましだましで生活をしていく。ワンニャーは男女関係なく人に変身できる能力を使って子守りに買い物に家事をしたりして生活の支えになる。みたらし団子が好きすぎて作中で何十本と食っている。カビの生えたのを喰らってトラブルになった回もあった。ルゥ君の育児日記をつけていてマメな奴である。日記を書くシーンからのエンディングに入るスタイルがとられていて近い時期に人気を博したアニメ「とっとこハム太郎」のロコちゃんの日記オチと並べて日記オチアニメと私は呼んでいる。

 

 中盤らへんからだまし通すのが無理でないかというようなとこもしばしばあったような気がする。秘密を守るためとは言えあっちこっちで嘘つきすぎと子供の頃には思っていた。ルゥ君がなぜかみゆのことはママ、かなたのことはパパと呼ぶ。世話をしている内に二人とも親の気持ちになり一時的ではあるが家族として絆を深めていき人間的に成長していくのが見られる。最初は仲が悪かったみゆとかなたの心の距離がだんだんと近づいていくのは毎週ドキドキものであった。

 

 主人公らを取り巻くほかの人物たちが実に個性的でおもしろくて好きなキャラが多い。まず一発目は私の中では金髪美少女のみゆちゃんと並んで好きな女子キャラの花小町クリスティーヌことクリスちゃんだな。ピンク髪で大変可愛らしくこっちの方がメインヒロインでないかと思ったくらいだ。かなた君に恋心を抱く美少女だが、みゆとかなたが仲良くするのを見て嫉妬心マックスになると怪力を発揮するパワー系ヒロインになる。学校の机とか庭に生える木くらいなら楽に破壊する。壁に穴をあけるしビルをうごかすくらいのこともする。かなた君はクリスちゃんびびッています。破壊癖があるため学校に大工道具を持ち込んで壊した所は自分で修理できるスキルをもっている。最近流行りのDIY女子みたいなワケだ。めっちゃ金持ちお嬢様である。

 かなたの友人の冴えない男の黒須 三太。サンタクロースをもじったダジャレネームだ。このご時勢にレコードマニアの中学生というクセのある設定。他にもアニメとか特撮など映画も好きでカメラにも興味がある。イケメンのかなた君とちがって女子からの扱いがぞんざいである。間違って家に届いた手紙に返事をしたことで茜ちゃんというかわいい女子と文通友達になり長くやりとりを続ける。このエピソードがドラマチックであこがれたな。

 西遠寺のご近所さんの漫画家の山村みかんは頭に大きいみかんをのせているのが特徴。普段は糸のような細い眼をしているが本気だすとパッチリお目目でしっかり美人である。その弟のゆずきは頭にゆずをのっけている。

 かなた君に匹敵するイケメン美少年として中盤から追加されたキャラの光ヶ丘望くんという名のナルシストも愛すべきギャグ要員のひとり。イケメンはバラを口にくわえて女子にばら撒きます。彼は金持ちの子だが手ずからビニールハウスでバラを栽培してはそこいらの女子に配り歩く実は豆で努力の人。ずっとウザい。オカメインコのオカメちゃんという町内に一人として飼っていないであろうと思われるブルジョアらしいペットを連れている。 

 いろいろ気になる人物がいるなかでたぶん一番好きなのが学校の担任の水野先生だ。美人で若い女の先生だが、この先生は異色の経歴持ちである。教師になる前には劇団員をやり、漫画家アシスタントもして、他にもマグロ漁船に乗り込むわ、山岳救助隊も経験し果てには忍者学校も出ている。様々な職を渡り歩く理由というのが「社会経験の無い者が教育を口にしてもリアリズムに欠ける」というものである。教師に至るまでには社会経験たっぷりの教育者に仕上がりました。ただのギャグ要素でいろいろ仕事しているのかと思えばしっかりした考えだったので何気にココロに響いた。ミッキーやポパイをみればコイツら毎週違う仕事してるなとか思ってなんとなく私も彼らみたくいろんな職をするのがおもしろそうと軽く考えていた。ポパイなんてセーラーマンて言ってるのに丘で全然違う仕事してるからね。水野先生のしっかりした意見には感心した。本編の筋と全然違うところで深く考察するポイントがあった。そういう意味で人生に残るアニメ作品だったな。

 それから猿が大好きな学校の校長先生もおもしろい。仕事せずに校長室でゲームボーイで遊んでいます。

 

 前期OP曲の「ハートのつばさ」が大好きな胸キュンソングである。よく知らんグラビアのお姉ちゃんが歌ってます。決してめちゃうまな歌唱力ではないのだが、なんか気持ちよく脳に響く声で不快感はまったく無い。「友達以上になりたいだけだよ」という切実な願いを述べる歌詞がガキ心にもキュンときたぞい。ED曲はいわずと知れたTRFの「BOY MEETS GIRL」。これはいい曲だ。8cmのシングル盤を買ったのが今でも押入れの中にある。

 

 みゆ役の名塚香織、かなた役の三瓶由布子は今ではすっかり有名だが、当時は若くて子供の声だったな。2005年の「交響詩篇エウレカセブン」で役者として成長をとげた二人は再びメインの男女キャラを演じて共演を果たすことになる。役者の成長も楽しめた。

 

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