スペースランナウェイ！「伝説巨神イデオン」

　かーしむかーしむ（昔々）、イデオンというアニメがあった。このアニメはサンライズさんの楽しいロボアニメと思って手に取ったら痛い目にあいます。私はロボアニメもかなり好きで、古いモノでは「鉄腕アトム」や「鉄人28号」から見てきているわけですがこの「伝説巨神イデオン」はロボアニメ歴史の中でも重要な作品であるといえよう。

「伝説巨神イデオン」劇場版 Blu-ray(接触篇、発動篇)

出版社/メーカー: flying DOG
発売日: 2011/03/30
メディア: Blu-ray
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ジムに似ている

「え、これジムでしょ。ガンダムのビデオを見てるんだよね」と私の後ろで私の無知なお兄ちゃん。そうです。このイデオンの顔面、ジムです。「ガンダムもいいけどジムが好き」というお友達の皆さん是非手にとって見てください。BD-BOX出てますので

印象的な話のとっかかり　

まず、このアニメは不幸と不幸とがぶつかって不幸まみれになって最後には何も残らない悲しいお話です。

　物語は地球人類と異星人バック・フランの激しい争いを描くわけですが、この異星感の争いは意外な理由からなるものです。私も「え、そうゆう入りなの？」と思った。

　異なる二つの星の人々は当然お互いのことをよく知りません。この「よく知らない」という状況がとんでもない恐怖に繋がります。よく知らない星のよく知らない奴、お友達になれるかもしれないけど逆にものすごく好戦的な恐ろしい相手かもしれない。向こうが少しでもヤバイ奴らかもという可能性があるなら先にこちらから打たなければ打たれるという心理が働きます。疑心暗鬼の中、先にバック・フランから地球人へ打ってでたわけです。

　お互いが何か悪さをしたわけでもないのに知らないという恐怖のみが争いの引き金になったのです。いや～考えもしなかったけれど人間の心理って異常時にこうして働くんだなとわかった。私がまだまだ小僧だった時に通っていた図書館の庭の石に確か「知識は平和なり」みたいな意味の言葉が彫られていた。その通りだねと古い記憶に納得。なにから何まで知っていたのならビクビクすることもなかったのにね。

　戦いの火蓋は切って落とされた。それはもう仕様が無い。アフロヘアーの主人公ユウキ・コスモは停戦のため白旗をあげるが、ここで異星同士での文化の摩擦が生じる。なんと、参ったの白旗は地球のルールで、あちらのバック・フランでは逆の意味を持ち用はファック・ユーの意味であった。こういうことがあって心ならずもあちらさんに喧嘩を売った形になってしまい、戦いは更なるドロ沼化を迎える。ここでも無知が不幸を生んだ。いや～知らないって怖いことなんですね。この作品を見て初めて知りました。