こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

独身スケベ男の冴えない青春「独身アパートどくだみ荘」

 部屋を借りて住むというシチュエーションのアニメはたくさんある。それらの作品での建物には素敵な名前がついているものだ。ひだまり荘、さくら荘、コスモス荘、河合荘など色々思いつくが、今回は「どくだみ荘」。最初に「なんちゅう名前や」と思った。

 

 個人的なお話をしておこう。この「ドクダミ」という植物は結構可愛い白い花を咲かせ、薬やお茶になるなど役に立つこともある。先に良い点をあげておいて残りは文句を言わせてもらう。

 私の生家はだだっ広い庭を持ち、多くの木や花を植えることでそのだだっ広いスペースを華やかに彩っているわけなのだが、それだけ植物を植えれば自然と邪魔な雑草も生えてくる。

 祖父の父の代からあるその庭の景観を損ねる雑草共の始末は子孫の私に任されるわけである。実に迷惑な話だ。

 確かに生活の役に立つ植物ではあるのだが、今の私にとっては雑草の内の一つとして数得られる。

 ドクダミの厄介なところはその繁殖力の強さにある。いつの間にかめちゃめちゃ増えている。そんなにたくさんはいらないから引っこ抜くのだがコイツは地下深くに根を張り、ちょっとやそっと引っ張ったくらいでは根元から殺せない。しつこい生命力のドクダミを殺すなら土ごと変えないといけないと言った人もいるくらいなのだ。そんなワケで毎年コイツの始末には苦しめられた。

 厄介なこのドクダミの他の特徴は独特の臭いがすることである。なんだろうか・・薬品ぽくもあるようで他に例をあげようのない変わった臭いである。「匂(にお)い」でなく「臭(にお)い」と表記するのは臭(くさ)いからである。これは嫌いな臭い。

 

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   ↑ これがドクダミ

 

 

 

 長々とタイトルに含まれる植物について文句を言ったが、ちゃんと本編にも触れておこう。

 

独身アパートどくだみ荘 1

 

 こっちが植物でない作品本編。

 アニメ「独身アパートどくだみ荘」は1989年~1990年にかけてVHS・LDで発売された全三巻のOVA作品である。

 実写化もされた作品だが映像化作品はいずれも未だDVD化していない。実はVHSだけ、LDだけの形態でしか発売されていない未DVD化アニメ作品はまだまだ結構な数存在する。

 本作を家庭で見ようとしたらVHS再生環境を整えておかなければならない。このように今では視聴が困難だったり厄介だったりする古い作品もあったりする。LDオンリーの作品だと余計に視聴困難だ。

 今にビデオ、レーザーなんて知らない、わからないという若者が増えていくと想うとなんだか寂しくなる。ちなみに私はその昔、レーザーカラオケのディスクを入れ替えるという極めて地味でつまらん仕事をしたことがある。

 

 原作の漫画は結構長いこと連載したようで巻数も多い。原作の方はノータッチの状態でアニメを視聴した。

 ボロアパートどくだみ荘に住む主人公 堀ヨシオ(25歳)は定職を持たず冴えない日々を送るおっさんである。

 ステータスはともかくとしてこんなに主人公をブスに描く作品もそうたくさんは無い気がする。ヨシオは性的な意味での元気を持て余しためちゃめちゃスケベな奴で普通に不潔で不快な男である。ヨシオの部屋の汚さは綺麗好きの私には見ていられないレベルである。女子が見たら嫌がるだろうなと思う作品だった。私としてもこのヨシオは最低だと思うけど、どうしてだろうか憎めない。

 作品も不快な下ネタだらけのコメディ物だが、結果的に嫌いではない。というか全三話を見終わると結構好きになっていて、もっと見てもいいかもと思うくらい。

 不思議~

 

 お下品でアダルティックな表現多数のアニメだがAVではありません。ヨシオの役は二又一成が担当し、ゲスト声優には鶴ひろみなど名の売れた声優も多数参加している。 

 

 女性と肉体的関係を持ちたくて仕方がないヨシオは妄想力がそれはもう豊かなのである。妄想に留まらず普通に警察に捕まるレベルで女性を襲ったりもする溜め込みすぎな危険な男でもある。おもしろおかしく書いているが現代には実際にこういう奴がたくさんいそうなので笑ってもいられない。

 女性とお近づきになるもその内容というのが体は大人で心は子供のワケあり家出娘、女に化けた狸、実は死んでいた幽霊女などいずれもけったいな女ばかりである。女運が無い冴えない男の青春物語であった。

 

 作品のことよりも憎き植物の方のドクダミを語る方に熱が入ってしまった。

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