ジャッキー・チェンのアクション映画はたくさん見た。ジャッキー映画はアクションというジャンルの中でもまた別格の完全に「ジャッキー」という名の独立した映画ジャンルであると私は考える。
ジャッキー映画の楽しみはとにかく痛快なアクションにあって、正直なことをいうとシナリオなんてどうでもいい。ジャッキーが超人的身体能力を発揮して悪者をぶっ飛ばす、あとは大爆発などの派手な演出を楽しむ。それだけで私はいいのだ。
そんな、たいした理屈を並べないでも本能で楽しいと感じられるジャッキー映画の名作のひとつに「スパルタンX」というのがある。
この映画はジャッキーだけでなくユン・ピョウにサモ・ハン・キンポーと映画スターがこぞって出演するお祭り騒ぎ映画であった。
ジャッキーとユン・ピョウが仲良く車での移動軽食店を営み、サモ・ハンは給料もろくに支払わない探偵社で働いている。ヒロインのシルビアが物騒な遺産相続問題のために誘拐され三人してお助けにいくという流れのお話である。
敵側に雇われている腕利きの用心棒の役はプロのキックボクシング選手だったらしい。スポーツのことはよくわからないが有名人だったらしい。
あと、ユン・ピョウってあんなに強いのに見た目が大人しい大学生みたいだよね。
それから「サイクロンZ」というジャッキーの映画もあった。こちらでもアクションスターの三人が競演する。そういえばサイクロンZっていう変な格好したお笑い芸人もいたよね。
という楽しいアクション映画を日本でファミコンソフトとしてゲーム化したのが今回語りたい1984年発売のファミコンゲーム「スパルタンX」である。
横スクロールのアクションゲームで、前後から押し寄せるザコ共を蹴散らしながら長い廊下を進んだ先にいるボスを倒して階段を上がって次のステージを目指すという単純なゲーム。
珍しいことにファミコンソフトながらちょこっとだけキャラが喋っている。主人公の技は蹴りとパンチ。蹴りを使えば「あちょあちょ」、パンチは「ハッ、ハッ」と気合をこめた声を上げる。とび蹴りを使うと「オリャァ!」と一際気合がこもった声もでる。
各階にいるボスに負けてしまうとボスが不気味な声で笑う。私のお兄ちゃんはこのボスの笑い声がトラウマだったらしい。
主人公がトーマス、捕らわれたヒロインはシルビアという設定意外は映画と関係ないゲームだ。
映画でシルビアが捕らわれたのは金持ち様が住まうようなシャレオツな洋館で、こっちのゲームでは長い廊下と階段があるばかりの生活用のお家ではない木造建築の建物だと思われる。
各階にいる敵を倒して階段を上っていくというのはジャッキー映画の「スパルタンX」でなく同じくアクションスターのブルース・リーの映画「死亡遊戯」を思い出す。そういえばジャッキーは敵をボコって許してやるスタイルだが、リーは情け容赦なく敵を殺す暗殺拳の使い手であったなと両アクションスターを比較する。
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