こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

狼達は楽園を目指す「WOLF'S RAIN」

 これまた懐かしいB級アニメの「WOLF'S RAIN」を思い出したように視聴してみた。個人的には絵もお話も結構好きな作品だが、広く名が売れた作品とはいえないので世間的にはB級アニメと評価されるのかな。私は好きだけど恐らく見る人を選ぶ作品ではなかろうか。

 関係ないけど狼って本当にいるのかなと思って5歳くらいの時に森に入って探したことがあった。無論そこらにいるわけがない獣である。しかし、羊の顔していても心の中は狼が牙を剥く、そういう危険な男共なら私の周りに何人かいる。

 

 BDが外国版で出ているみたい。国内版を待つ。

 

WOLF'S RAIN (ウルフズ・レイン): COMPLETE SERIES

 

 本作は2003年放送の全30話のアニメ。30話なんてクールを無視した半端な数字になったのには理由がある。話本編は2クールで収まる26話である。あと4話は総集編となっている。放送期間中に制作の都合で15~18話の四週を総集編にし、そのため尻の4話がテレビで放送されなかった。よって27話~30話(最終話)はDVDのみ収録のOVA扱いとなった。でも、結構後になってテレビでOVAの部分の放送もされたみたいです。アニメ一作を作って放送するにも色々大変な事情があるんですね。そういうスタッフの苦労を考えて視聴するとまた違った味わいがあるね。

 

 本作は珍しいことに狼が主人公のアニメである。設定も変わっていて200年前に狼は滅んだという世界のお話である。狼の存在は都市伝説級になっていて、メインで登場する狼のキバを見た街の不良達は「大きい犬」とくらいにしか思わない。そんな伝説と思われている眉唾生物の狼の何匹かは実は、人間の姿に化けて生き残っていた。

 物語のメインとなる、キバ、ヒゲ、トオボエ、ツメの4匹の狼は月の花の匂いに導かれて一つどころに集まり、それからあるかないかわからない狼の「楽園」を目指して旅をする。

 途中に、月の花から生成された花の少女チェザをパーティーに加えて狼と花の娘っこによる異色なパーティーでのロードームービーを繰り広げる。

 存在は認知しているが見たこともないし私の日常生活に1ミリも関わりの無い獣をメインにしたという点に意外性を感じた。

 退廃とした世界感の物語で街は荒廃し、治安が悪い。旅の風景も荒野を行くイメージが強く全体的にどんよりした感じであった。「北斗の拳」なんかの世紀末感が漂っていた。その一方で「貴族」といわれる底知れない謎めいた連中が出てきて、こいつらはすごい技術の進んだ飛行船に乗っていたりする。民達が暮らす荒れた日常から急に文明的なマシンが出てきて文明のギャップ感があった。

 

 旅にドラマはつきもので、キバ達4匹も揉めたり協力したりして旅をしてゆく。メインの狼達の物語もいいが、それと並列して人間の登場人物の物語も私は気に入っている。狼を執拗に狙うクエント、チェザを追う女性研究家のシェール、シェールの元夫にして今だにラブ冷めやらぬためにシェールを追うハブ、この人間三人にもかなり焦点があたっていた。クエントとハブのおっさん二人が車で旅する回はしぶくて印象的であった。

 

 クエントの飼い犬のブルーも実は狼の血が半分入った獣とストーリー中盤で判明する。その後ブルーも人間に変身することができるようになる。その時に初めてブルーが実はメスだとわかる。まさかブルーがメスとは思わなかった。しかもいい女である。ブルーのファッションについてはかなりハイセンスだと思う。衣装も好きなんだよね。

 

 私があらゆる作品に対して行う恒例のヒロインチェックをすると、本作ではメインヒロインはチェザになるのだろうが、私はブルーとシェールがすごく好きという結果になった。そもそもメインのキャラクターもそう多くないし中でも女性キャラがレアな作品だった。シェールが金髪でポニテというポイント高い見た目である。そして日々の研究やハブとの男女関係のこともあってかどうしようもなく疲れた見た目をしている。そこが色っぽくて良い。一番ツボなキャラである。

 

 トオボエが強戦士として覚醒する回では、生態系の異常によって発生したとしか思えないくらいにどでかいセイウチが登場する。この化け物セイウチは映画「妖星ゴラス」に登場する怪獣マグマを髣髴とさせる。この回には怪獣好きの反応をしめしてしまった。 

 

妖星ゴラス  [東宝DVD名作セレクション]

↑ 名作さ! 

 

  

 後半エピソードはメインキャラが次々とお亡くなりになっていく加速的欝展開になる。シェールが車ごと崖から落ちて死ぬのにはビックリした。キバを残して皆殺し状態になった。本作の先輩となるかつての皆殺しアニメたち(イデオンとかダンバイン)を走馬灯のように思い出して見ていた。

 

 主人公キバを演じるのは、今ではすっかり有名人の人気者の宮野守である。こんなに昔の作品だと宮野の声が若い。

 

 音楽は菅野よう子が担当しているのでとても良い。OP曲もED曲も英語詩の曲となっていて何を言ってるのかわからないがおしゃれであった。

 OPアニメでキバがパーティーの他の三人と擦れ違うシーンがカッコイイ!

 


Wolf's Rain Opening

 

 やはり、人であろうが獣であろうが安息の地たる楽園を求めることは知性を有する生物の性なのかもしれない。私も日々楽園求めて人生を歩む1人のボヘミアンなのである。