1994年~1995年にかけて発売された全6話のOVA作品。
壮絶な闘いで最終回を締めくくったテレビアニメ版の10年後の世界を描いた続編である。10年経ったけどまだラダムと闘っている。
10年経っても仮面の下の涙は止まらないのだ。
テレビ版一話の段階でラダムの地球侵略がとんでもなく進んでいた。あれからいくらかは地球も元気を取り戻したようで復興がだいぶ進んでいるように見えた。テレビ版では見たことがないような文明の進んだ街の風景が見られた。
テックシステムの研究が進んだようで、軍の隊員がテッカマンに変身するという新たな展開が見られた。メインキャラのユミ、イケメンプレイボーイのダービットら華やかなメンバーがテッカマンに変身する。
ユミが可愛い。國府田マリ子ボイスが良いな。これぞヒロイン声だった。続編では萌えキャラ要素が入っている。
最初はユミと敵対していたが急にデレてきたナスターシャも魅力的であった。本多知恵子の声が良かった。新キャラを担当する声優も良かったな。好きな人ばかりだった。
テレビ版のヒロインのアキがスペースナイツのチーフにまでなってだいぶ出世していた。そしてまさかのテッカマンにまで変身できるようになっている。10年で色々変わりすぎている。アキのエロさが増していた。
主人公のユミがDボーイに想いを寄せ、チャラ男に見えるダービットがアキに対して一途なラブな想いを辛貫いているという若者の恋も描いていたのが良かった。Dボーイとアキが罪な大人に育っていた。アキへの嫉妬からユミの心が激しく動揺する様を描くのも良かったな。ダービッドがまだ子供の時にテッカマンに変身して闘うアキに出会ったことから二人はかなり年の差があると考えられる。ダービットがまさかの年増好きだったとは良い趣味してるぜ。
こういうラブで乱れる社内関係みたいなのが結構好き。
ユミが主人公のはずが後半から出番が減ってダービットが主役になっていた。デッドとダービットの友情が芽生えてから物語がテレビ版同様にまたシリアスになっていった。
「プラハの黒い九月」という大量虐殺事件の存在が後半で明らかになる。なかなかシリアスな展開だ。ガンダムSEEDの「血のバレンタイン」みたいな印象だった。
Dボーイが10年の内に少しは記憶を取り戻したのか再び変身したのは嬉しかった。しかし敵にかなり痛めつけられていた。
最終回の終わり方は「俺達の戦いはこれからだぜ」的な止め絵で終わった。闘いに勝利できると希望的観測ができる悪くない終わりであった。
結果ラダムとの闘いは「Ⅱ」でも集結を迎えない。
ユミの着る隊員服が袖無しで足もかなり覗く丈の短いものであったなど、テレビ版に足りなかった萌え要素が作風を乱さない程度に盛り込まれていた点が良かった。
絵も綺麗で戦闘シーンも迫力があって良かった。ボルテッカを放つところでは光が強すぎるような気もした。ちょっと目がチカチカした。
テレビ版と比べると黒歴史的作品だとかいう意見を聞いたりもするが、別物として楽しめば嫌いじゃない作品だった。随分作風を変えてきたがコレはコレで楽しめた。
仮面の下の涙がまだ拭いきれないままに終わるテッカマンブレードⅡであった。
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