「ダークサイド・ブルース」は1994年に公開されたアニメ映画である。
まず、タイトルが良いよね。
ブラック企業のことを歌った楽曲タイトルみたいだと思って興味を惹かれて見たが、そんなどころの話ではない。
地球の9割はペルソナというクソでかい規模の会社に支配されていて、残りの1割に住む連中がその会社に立ち向かう。簡単に言うとこんな話である。
残った1割の土地は「ダークサイド」という不名誉な呼び方をされ、その中に新宿区歌舞伎町も入っている。物語は新宿区歌舞伎町を主な舞台として展開する。
世紀末感が滲み出ていて歌舞伎町はほぼ終わっている。作品中盤では新宿と同じくダークサイドの一箇所として数得られる地であるヒマラヤがペルソナの恐ろしい武力によって消されます。
この作品は大胆な大筋に付随して異能力使い、強化人間、超常現象、主人公ダークサイドの有する謎の治療技術である夢治療など他にも謎な要素が様々盛り込まれた色もの作品に仕上がっていた。
前説明無しには世界観を掴むのも困難で、その上ラスト落ちが尻切れトンボで見る者を置き去りにして加速的にストーリーが進んでいく。ペルソナとの決着はつかずに終わるし、はっきり言って「色々訳わかんない」という感想を漏らしてしまう作品であった。しかし、独特なダークな雰囲気、振り切った中二感、ヒロインを演じる三石琴乃&岡本麻弥のナイスボイスなどが良い方向に働いて何故か良作と言わす説得性ある作品だと感じた。これだけ訳がわかんないのにどうしてだろうか、私は結構好きな世界観の作品であった。
勝生真沙子演じる真性のどS女が印象的であった。
冒頭に臨場感あるギター演奏をお届けしたジイさんがよかった。
物語キーマンだと思えた佐々木望演じる少年が結局何者なのか謎なままで終わった。
私はノータッチだが原作が漫画なのでそっちを見ないと謎は全て解けないようだ。
とりあえず雰囲気で合格な作品だと言える。
最後に歌舞伎町に栄光あれ。
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