こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

こしのり漫遊記 その24「自転車乗り入れ禁止の意味を追う」

 

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 漫遊には時間と足が必要。そこに金までいるとなるとちょっと嫌だ。なので私の諸国漫遊は主に徒歩と自転車で行う。自転車は修理やメンテナンスが必要な場合もあるが、その際にはなるたけ自分で行うことにしている。チェーンが外れた、パンクしたなんてくらいなら自分で直す。

 ちょっとびっくりなんだけど、知り合いの若い女子が日々自転車で学校に通うのに、パンク修理どころかタイヤに空気も入れたことがないと言っていた。最近の若者は何でも他人や業者任せかね、と想ってしまった。

 

 で、つい先日のことである。私が自転車で街を移動していて困ったことがあった。

 

 とある駅の向こう側へ渡りたいのだが、近くに踏み切りが見当たらない。向こう側に渡るには、かなり大回りをして橋をわたらないといけない。

 階段を上って駅を突っ切れば、2、3分もせずに目的の地へ行ける。回り道をして橋を渡れば15分くらいはかかる。その時間はアホらしいので、エレベータを使って自転車を駅の表から裏へ運ぶことにした。

 エレベーターは車椅子を乗せる用に作られていて広いので自転車も楽に入る。しかし、気になるメッセージに気づいた。エレベーターの入り口に「自転車の乗り入れはしないでください」と書かれた紙が張られている。文字の下には自転車に乗った人のシルエットにバッテンがされている。これを見て、自転車に乗ったまま突っ込むと危ないから降りて押せということかと想い、私はちゃんと自転車から降りてエレベーターに入った。エレベーターに乗ったまま入ってぶつけて怪我をしたなんていう事故でもあったから注意書きがされていたのだろうと考えていた。

 

 自転車を駅の上にあげて、奥まで行き、次は降ろすためにまたエレベーターに乗る。駅の下に降りるエレベーターを待っている時に、大きなおじさんに急に声をかけられて「自転車は乗せてはいけないよ」と注意された。私は乗り入れはだめとあるので「押して入っている」と返すと「それって一緒でしょ」と言われた。あれ?これって一緒なのかな。私が勘違いしていたらこの場は悪者になってしまう。

 自転車で階段を上がるのはちょっと苦だが、降ろすのは楽なので、その場は「じゃあ階段で行く」と言って階段で降りた。知らない人と問答しても時間の無駄だと想ったし、面倒にならない内に去るに限る。

 

 この一件は普段の生活では体験しない珍しいことだったので、記憶によく残った。

 後日、私のあの行為はやってはダメなことだったのかなと気になった。

 

 そこでまずそう言えば「乗り入れ」って何なんだ?と想った。よく乗り入れ禁止という区域があったりするけど、あの「乗り」とは乗り物に乗る人間にかかっているのか、それとも乗り物自体ににかかっていて、その土地に乗り物を乗っけるなってことなのかどっちなんだ。前者の意味なら私に悪い点はないが、後者の意味で言ってるなら私が悪い。 

 試しに辞書で「乗り入れ」と引いてみると「乗り物にのったまま中に入る」とかなりスマートな意味が載っていた。あれ?これなら乗り物に乗らずにエレベーターに入った私はセーフじゃないの?とも想ったが、実際にアウトだと注意されたので詳しい事は専門の人に聞こうと想い、とりあえずこの手に詳しそうな警察に聞いてみた。

 

 乗り入れ禁止って法的にどっちの意味なの?と聞くと「それは駅に聞いて下さい」とシンプルに答えられた。どっちの意味かは結局その施設の管理者によるということである。

 ちなみに電話を取った職員がなんだか怒っているみたいでちょっと様子が変だった。電話対応に慣れていないようであった。警察はじめその他の業者に電話することは滅多にないが、こうなると以前電話したとあるショップのお客様相談センターの人は、声の出し方から何からプロだなって思えた。電話を取ること一つでも差がでるものだなと気づいた。まぁ警察の本業は電話サービスじゃないからそこのところで高い技術は求めないけどね。

 

 で、駅に聞いてみると「ここは電車の会社で、駅という建造物自体は市が管理しているので、市に聞いてください」と言われた。へぇ電車は電車、駅は駅で管理が違うんだと勉強になったが、次へ次へと流されて最初の質問の答えが得られない。

 

 最後に市に聞いてみた。

 乗り入れ禁止の紙を貼ったのはつい最近のことで、なんでそうしたかと言うと自転車でエレベーターに入られたら中が汚れるというクレームーが利用者から入ったからだということであった。

 よって、市が出した答えは押そうが引っ張ろうが自転車をエレベーターに乗せるのはやめてくれということであった。ということは自転車を押して入れてもアウトだった。向こうが二つの意味に取れるような曖昧なメッセージを書いたのもちょっとあれな気がするが、結果私が悪いことをしていたわけだ。はっきり「自転車を乗せるな」と書けばいいものを。

 

 その駅の向こうに抜ける用事は二月に一回くらいなものなので、そこまで困らないのだが、これからはちょっと不便。尚、エレベーターを使わず階段を上り下りして自転車で駅を通り抜けるのなら完全にセーフなので、誰からも注意されることはないと市から言われた。そんなに重くないので自転車で階段を上るのは可能だ。むしろエレベーターを待つよりも時間は早く済むが、やっぱりちょっと疲れて面倒だよね。駅で決められたルールなので仕方無い。これからは階段を使おう。

 

 というワケで、たまに街をぶらついていてそれまで知らなかったことを色々調べて勉強になった、と一人満足したのである。勉強自体は嫌ではないだ。

 

 今日も私は両の足で車輪を回し、地球の上を行く。