こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

こっちの兄弟も熱い「爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX」

爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX」は1998年1月~12月に放送した全51話のテレビアニメ。レッツ&ゴーのシリーズ第三作目にしてシリーズ最後の作品となった。

 

「爆走兄弟レッツ&ゴーMAX」ミュージック・コレクション2

 

 アニメ一作目、二作目では烈と豪の星馬兄弟の活躍が描かれたが、三作目のMAXでは豪樹と烈矢の一文字兄弟の活躍が描かれる。

 星馬兄弟率いる「ビクトリーズ」はワールドグランプリで優勝し、物語冒頭でアメリカに旅立ってしまう。

 アメリカ行き直前になって兄の豪樹は自分のマシンであるマックスブレイカーZ-2でビクトリーズにミニ四駆レースを挑むが負けてしまう。そこから豪樹のミニ四駆道が始まる。

 ちなみにミニ四ファイターもビクトリーズ達とアメリカに行ったけど英語が出来なくて実況で使えないとされて、こっそり日本に帰ってきている。体裁が悪いためか、覆面を被って国内戦で実況を続けているのが面白かった。

 

 

ミニ四駆学校「ボルゾイスクール」と危険なバトルレース

 MAXでは「ボルゾイスクール」というミニ四駆の学校が登場し、これが物語の全ての元となっている。そんでラスボスもこの組織。主人公の一文字兄弟も元々はスクールの生徒、後に退学して己のレースを行うようになる。

 

 一文字豪樹はスクールで生徒を指導する立場にある実の父によって第一話が始まって五分もしない内に放校処分を受ける。このボルゾイスクールはバトルレースを推奨するという危険な指導理念を掲げている。そんな中でフェアな走りに重きを置く豪樹は校風に合わないから首にされる。家も追い出して、豪樹は危うく野宿生活になるところだったが、叔父さんに拾われてスクラップ工場に居候することになる。

 豪樹のお父さんひどいなと思う。というかお父さんが何かおかしい。メカメカしいマスクをはめていて、急に作風が異なる出で立ちだから焦った。

 

 アニメ一作目で大神博士がミニ四駆大会の車検制度を廃止した設定が生きていて、大会にも人のマシンを壊す目的の危険なカスタマイズをしてくるヤツがたくさんいた。

 ヒロインマリコこと大神マリナのファイヤースティンガーはマシンにガスを搭載していて火の玉を出せるし、烈矢のシャドウブレイカーZ-3は電撃でマシンを壊す。烈矢はスクールで恐怖の100人切りを行い、次々とお友達のマシンをぶっ壊した。ボルゾイスクールのレーサーのマシンは基本的にヤバイ武器が仕込まれている。

 ボルゾイスクールの理事長の孫であるネロは重力波を操るディオマースを操る。これは相手のマシンだけでなくコースまで壊すという破壊力一位のバトルマシンだった。

 真嶋左京のラキエータはロケットを積み、相手マシンに向かって噴射することで破壊する。その上ロケットで加速まで出来る。やりすぎ。

 中盤から登場した草薙兄弟もえげつないマシンを使う。兄の草薙陣のバイスイントルーダーは一番攻めたデザインになっていると思う。タイヤが動くというか、とにかくスゴイことになっている。モードチェンジするからね。これはミニ四駆じゃないと思う。このマシンについてはもう「クラッシュギア」だと思う。車体に仕込んだワイヤーを伸ばして攻撃してくる。一番射程攻撃が長いんじゃないかな。こんなのまで出てくると、アニメ一期で活躍したバトルマシンのブロッケンGやビークスパイダーなんて可愛いく思えてくる。ミニ四駆を買って遊ぶのが好きだった私のお兄ちゃんが、MAX登場マシンで唯一買ったのがこのバイスイントルーダーだった。

 弟の草薙漸のマシンであるファントムブレードも車体に鋭利な刃物を仕込んでいて破壊力は十分である。

 こんな感じでMAXでは多くのバトルマシンが登場し、もはや異次元レベルのバトルを展開する。

 これだけ危険なマシンが多く出てくるからこそ、豪樹がマックスブレイカーZ-2で相手マシンを大破させるのではなく、あくまでゴールを目指して速さで勝つ意志を貫くことがいかにレーサーシップとして清々しいものかがよく分かる。やばい奴ばかりの中でも、毒されずに自分の意志を貫く豪樹のフェアなレーサー魂が光る作りであった。そして凡人でありがらも自分のマシンであるビクトリーチャンプで、ずっと豪樹達とレースをし続けた松ひとしの走りも忘れてはいけない。凡人でありながらもその粘り強さと図太さで、宇宙で行われた最終決戦を完走した実力を持っている。アニメ一作でいう所のまこと君のポジションキャラだろうが、かなり好きだった。それからひとしのママが若くて可愛い。

 

 ・豪樹のおバカ具合が好き

 豪樹は最初こそビクトリーズに負け、弟に負け、ヒロインのマリナにも負かされる。主役なのにあんまり勝ってないじゃないかと想ってしまったが、その後は国内レースで徐々に結果を出していく。

 物語中盤には九州でミニ四駆の大会が開かれた。豪樹は居候先のスクラップ工場が九州で出張するのに同行して大会地を目指す。しかし、九州大会は全国大会であって、本当は地方予選を勝ち抜かないと参加出来ない。豪樹は東京の予選大会が開かれるよりも前に九州に旅立ってしまって予選に参加出来ない。その間に弟の烈矢、マリナ、そしてひとしが東京代表選手に選ばれる。大会の出場資格すら理解していない豪樹がアホすぎる。

 仕方ないので途中で寄った大阪予選に無理を言って参加し、なんとか勝ち抜いて大阪代表として本戦に参加することになった。ここら辺りの豪樹らしい波乱のエピソードは好きだった。

 豪樹がチビで可愛いんだな。

 

・声優使い回し

 使い回しって言うと、必ずしも良い意味と聞こえないかもしれないが、本作の新キャラに前シリーズ登場キャラのの声優が声を当てるパターンが多く見られた。これがMAXでの印象的な点だった。

 まず主人公の豪樹が前のシリーズに登場したJの声優の渡辺久美子だし。

 前作の主役である星馬兄弟を演じた声優は今作ではそれぞれヒロインを演じている。シリーズ通して一番の美少女だった大神マリナは豪を演じた池澤春菜が演じ、スクラップ工場のお隣のクリーニング屋の娘の南は烈を演じた渕崎ゆり子が演じている。シリーズが変わってもまた声が聞けるのは良い。この他の脇役達も前シリーズからの声優が演じるパターンが多かった。

 それにしてもマリナが好き。基本はツインテだけど、後半では髪を降ろしているシーンもある。うん、可愛い。露出度多めで健康的な感じもする見た目も好き。あの大神博士にこんなまともな娘がいたとは驚き。MAXでは大神博士が大分老けた姿で再登場する。アニメ一作目ではハゲだったのに、MAXでは髪が生えているので、最初に出てきた時はスキンヘッドの手入れをしていたのだと分かる。

 

・ちょっと気になる。

 豪樹のライバルとして兄の一馬、弟の力の大善兄弟が登場する。二人は二台のマシンでの合体技を行い「レインボーツインジャベリン」という技を持っている。それの特訓シーンもあった。しかし大善兄弟は大会でいまいち活躍どころがなく、結局レインボーツインジャベリンを披露することなく終わった。

 楽しい作品だったけど、こんな感じでライバルキャラを活かしてきれてないという点がちょっと気になった。

 

 

 バトルマシンがたくさん登場した作品だったけど、実際に子供達の間であんなことしてたら、喧嘩になるし、PTAで問題にされそう。

 

 

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