「YAWARA! それゆけ腰ぬけキッズ!!」は1992年8月公開のアニメ映画。
今回は柔が試合をするのではなく、近所の弱っちいガキ共をコーチして試合に勝たせてやるというもの。
主役は柔よりも子供たち。本編は約一時間。原作者の浦沢直樹の原案によるオリジナルストーリーとのことである。
内容
警察官のおじさんが開く柔道教室があったが、そのおじさんは体を悪くして入院してしまう。生徒達はバラバラになり、なんとか残ったのはおじさんの娘の真由美とヘッポコな男子が4人。その内一人のデブ男子は花園君の従兄弟。
その頃、本阿弥グループの作ったちびっ子柔道クラブが出来、真由美とは同門だった純二はそっちに行ってしまう。本阿弥グループの柔道クラブの子供達はとても強く、真由美達はあっさり負けてしまう。おまけにヘッポコぶりを激しくディスられる。
ヘッポコ共を柔がコーチすることになり、本阿弥グループのちびっ子チームと再戦することとなる。ここに猪熊柔と本阿弥さやかの代理戦争的な戦いが繰り広げられる。
感想
まぁ面白い。完全なる番外編と割り切ればいける。TV版とはちょっとテンションが違うがこれはこれで良かった。
今回のヒロイン真由美は可愛いし、仲間達もデブとチャラ男とチビとガリ勉という個性的な連中だった。
滋悟郎じいさんがガキにすぐゲンコツをかましちゃうのは最近ではNGなんだと想う。もうひとつ悪い点は、敵チームのコーチが選手に反則技を指導している点、スポーツはフェアじゃないとね。永ちゃんに怒られるぜ。
テレビ版でも柔は他人のために一生懸命になる良い子に描かれていて、それが劇場版でも発揮されている。これだから柔は良い。頑張る真由美を見て、つい応援しちゃのが良い。
一番印象的な点は真由美と、真由美とは幼馴染だが敵チームに行ってしまった純二との物語。幼い頃からライバルだった二人の想い出のシーンを見ると、こっちも懐かしい気持ちになってしまう。大きな木に二人が戦った戦績を刻んでいるのも青春していて良い。
二人が想い出の木の前で組んだ時に真由美の服がはだけてブラジャーが見える。これに純二が怯むのは良いラブコメポイントだった。大人の下着に変わってくる微妙な時期の淡い恋心は良かった。
二人の間に友情あり、愛情ありな感じを描いているのはいかにも少年少女の青春って感じがして良かった。
メインの子供たちには本当に子供が声を当ててるようでリアルにガキボイスだった。子役時代の浪川大輔が出ている。
エンドロールにガキ役で田中圭と出ているが、今俳優をやってるあの人なのか?調べたけど出てこない。田中圭に会ったら聞きたいところである。
これはこれで個人的にはありだった。
少年少女よ、腰抜かしている場合ではない。
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