30年も経ってBD化したので綺麗な画像で視聴してみた。
魔道士レヴィ・ラーと念法の使い手十六夜弦一郎が新宿の地で決闘した末、新宿にだけデビルシェイクという大地震が起こり、新宿は東京の中でも孤立した無法地帯となった。
それから10年、レヴィ・ラーに倒された弦一郎の息子十六夜京也がレヴィ・ラーを倒すため新宿の地を訪れる。
作品内容は世界平和のために京也が悪を討つというもの。
それにしても、デビルシェイクによって国からも孤立した新宿の地が荒廃しすぎで、治安もクソ悪い。
世界の命運を握る主人公が学ランに木刀というザ・不良な見た目なのは時代を感じる。京也が道場で修行する時にジュースの空き缶を使っているが、それがプルタブと缶が分離するタイプの一昔前のジュース缶だった。ここからも時代を感じる。
「妖獣都市」と同じ作者によって書かれた話だから雰囲気が似ている。ずっと不気味な世界観、魔界から来たバイオレンスな魔物、メスの魔物はやっぱりエロい、などの点は共通している。バイオレンス描写はやっぱり凝っていて、生物の臓物が見えがちだった。最近は臓物を書くアニメをあまり見ないなと想う。グロイことをすると文句言われがちな時代になったからな。
魔界の化け物共の動きがヌルヌルしていて、実に良い動きをしている。作画はやはり良い。30年前のものにしては迫力がある。
永井一郎、屋良有作など「妖獣都市」と同じ声優も出演している。永井一郎は、やっぱり老人の導師みたいな役が合っている。
魔界都市と化した新宿で京也とさやかが夜を明かした時、泊まった部屋はおそらく廃ラブホテル。貝殻のベッドとかあんなのあるんだ。新宿もラブホテルも行ったことないんだよな。地下鉄で化け物と戦闘するが、そういや地下鉄も乗ったことないなと色々気づく。
新宿の地でガイド役を行ってくれたチビが線路の上をローラースケートで走るシーンを見て、ゲームの「ジェットセットラジオ」を思い出した。関係ないけど。
妖しげな新宿の空気と、いつ出てくるから分からない化け物によるスリル。それらが作品のお楽しみ要素だった。
1時間20分の映画で、集中力が続くには丁度良い時間だった。面白くて見やすかった。
「妖獣都市」と比べると、エロス要素がちょい弱めだったのは気になったが……
原作者が菊地秀行、主人公十六夜京也を演じたのが堀秀行。同じ名前だぁと気づいた。素敵な偶然。
ヒロインさやかは、お亡くなりになった鶴ひろみが演じている。久しぶりに彼女のエロい声を聞けて耳にも良い作品だった。
作品設定がどうも「ダークサイド・ブルース」と似ているなと思って検索をかけたら原作者が同じだった。なるほどな。こちらでは新宿区歌舞伎町が世界から孤立しているって設定で、やっぱりエロかったりグロかったりした。こういうダークな世界観を思いつく原作者がすごい。
新宿には行ったことがないのだが、新宿生まれの人ってこれ見てどう想うんだろう。
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