こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

悩める特撮オタク女子の青春を描いたドラマ「トクサツガガガ」を見て思ったこと

 2019年1月~3月にかけて放送した全7話のテレビドラマ「トクサツガガガ」を視聴した。

 

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 日本ドラマを全話視聴したのなんて2017年の「ボク、運命の人です。」以来のことだ。これは亀ちゃんと山Pが久しぶりに共演するってのが話題だったから興味を持って見た。

 

トクサツガガガ」を見たのは私が特撮好きだから。

 主人公の中村叶は戦隊ものにはまっているが、私は戦隊ものは結構前に卒業した。でも仮面ライダープリキュアは未だに見ている。

 

 このドラマが結構面白かった。

 

 主人公の中村叶がポニテが似合う結構可愛い人だった。

 

 特撮のあるあるネタ、作中作が楽しい要素となっていた。特撮パートでは有名声優のお声も聴けて、アニメ好き、声優好きにも需要ある作品だったと言える。

 作中に登場するヒーロー「ジュウショウワン」はガオレンジャーぽいし、敵のデカい刀を持っている奴はガオレンジャーの狼鬼みたい。 

 エマージェイソンは格好良かった。あれはジャンパーソンだよね。名前も似てるし。

 

 主人公と友達になるダミアンっていうガキは、映画「オーメン」に登場する運命の子ダミアンから来てるんだよな。確かに映画のダミアンって何か不気味な子だったよな。主人公が知らん子供に悪魔の子と同じあだ名つけるのも失礼だと想うけど。

 

 主人公は子供の頃からの特撮オタクで、現在は会社員。その歳になってまだ特撮が好きなのが周りにバレるのが恥ずかしいと思っている隠れオタクである。そんな隠れオタクがオタクであることを楽しんだり悩んだりする青春が描かれている。

 

 主人公仲村叶はオタクをしながらもちゃんと会社員として働いている。そしてひとり暮らしをして親から自立している。

 にしても、こんなに可愛い特撮オタクはそうそういないと想う。

 ヒッキーニートオタクと違って、やることをちゃんとやってるんだから恥ずかしいことはないと想うのだが。

 

 まぁ私から言わせると、特撮オタクって恥ずかしいって思ってるのが恥ずかしいという二重罠があるんだなぁ。

 

 私も仮面ライダーから入り、そこからは戦隊ものウルトラマンガンダムセーラームーン、昨今たくさんある萌えアニメ全般と手を広げてオタクを極めていった。私のお兄ちゃんからは「あれこれと見境なく手ぇ出しすぎだろう」と言われたことがある。

 そんな私は、作中では北代さんが厳しい目で見ていたオープンオタクであった。

 にしても北代さんって、登場時には怖くて老け込んだインテリって感じだったけど、髪を降ろしていると若々しく見える。

 

 お兄ちゃんや親に「いつまで楽しい趣味をやってんだ、お前いくつだ?」と言われたことがあるが、その時には「数えてごらん」と返した。そのやり取りを数回する内に、こいつはこういう奴なんだと受け入れられ、今では何も文句を言われない。まぁ心中では何か想うところがあるのかもしれないが、無駄だから口にしないのだろう。

 

 ドラマでは主人公の母親が娘の特撮好きに強く反対し、そこに親子の亀裂が入る。あのお母さんは確かに娘を大事にする心を持つ良い母なのだが、愛が空回ってる感があるからな。主人公の大事にしていたヒーロー雑誌を焚き火の種にしてしまうあれは確かにトラウマになると想う。私だったらクロスチョップを飛ばすかもしれない。

 

 6話で母が勝手に主人公の家に上がり、部屋にあった特撮グッズを見つけてめっちゃ文句を言って来たあれはいかんでしょうと思った。

 親子で仲良く食事会のはずが、母があんまりにもうるさく言うので主人公も切れて暴言と共に母にビンタを食らわす。6話は見ていて緊張したわ。主人公はもう親子の縁を切るとか言うし。

 あそこは過激だったな。

 

 私は特撮が好きで、それを否定するなら親でも許さんと思っている。しかし、私は自分の母のことも大好きだからな。自分の好きを自分で否定して受け入れない奴はクソだと想うけど、いかなる理由があっても育ててくれた母を打って泣かす奴もクソなんだよな。「ババア!」とか言って母を殴ったあれはいかんと想う。

 

 人生の生きがいである趣味と母、二つの内どっちかを捨てないとお前は死ぬって神様に言われたら、これはすぐには決められない。そんなことを思って緊張のシーンを見ていた。このドラマのラスボスは主人公の母だった。

 

 オタクってハートが強くないとやっていけないなとか思ったりもした。親に怒られたくらいで忘れる愛が本物なわけがない。

  

 主人公も言っていたが、好きなものは好きでいいのだと思える良き作品であった。

 

 最終回のラストの本屋で風見志郎じゃなくて宮内洋が出てきてのには感激した。ゴレンジャー、ジャッカー、ズバットなどなど特撮が好きならこの人の顔を見ずには通れない。あんなにチョッキの似合う日本人はそうそういない。ウエスタンな感じのファッションが映える人なんだな。さすがにジジイの歳になっているはずだが、まだ格好良いなぁ。あの顔が自分のお祖父ちゃんだったらと考えると誇らしいぜ。

 

 楽しいドラマの最後にレジェンド俳優を見れてよかった。

 

 あとは芸人コンビのカミナリの二人がちょいちょい出てきて盛り上げてくれたのも良かった。

 

 最近のNHKはオタクの味方をする方針を取っていて良い。年始の声優特番やバーチャルのど自慢も良かったし、確かに最近の奴らは良い仕事をしている。

 

 NHK、頑張れ!

 

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