こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

バーチャルとリアルを繋げる架け橋的バラエティ番組「にじさんじのくじじゅうじ」

にじさんじのくじじゅうじ」はAbemaTVウルトラゲームスチャンネルで2018年10月17日~2019年3月27日まで配信されていたバラエティ番組。

 

にじさんじカレンダー 2019-2020

 

 今流行のVチューバー、中でも勢いに乗っているのが「にじさんじ」という事務所に所属するVチューバー達。そんなエンターテイメント集団にじさんじの中から抜粋された7人がこの番組に出演している。司会進行はバーチャルの体を得たお笑い芸人コンビ「タイムマシーン3号」が行っている。合わせてVの者9人で番組を盛り上げる。

 にじさんじからやってきたVチューバー7人は通称「Abemaセブン」と呼ばれていたのだが、唯一の男子メンバー剣持が「名前がダサい」と指摘したため(多分この理由)、結構早い段階で「にじくじセブン」に改名した。何にせよ愉快な連中だった。

 

 この番組の存在は月ノ美兎の配信を視聴してから知った。Vチューバーが毎週のレギュラー番組を持っている。しかも生放送のバラエティ。これってかなりすごいことやん。月ノ委員長を取っ掛かりにして、その後はJK組の三人をセットで推していた私としてはこれは見たいとなり、さっそく追っかけ視聴することにした。

 

 第一回を見て感動した。なんか色々すごい。Vチューバーが番組に出てることがすごいし、タイムマシーン3号も3D化しているし、セットもカメラもカメラマンまでもがバーチャル。そして毎週違う愉快な企画を展開し、Vチューバー達は歌って踊ってゲームしてボケて時には寸劇もするわで色々と楽しませてくれる。

 シーズン1、シーズン2に分けて放送され、正月には3時間SPも行った。伝説的番組を作ろうという意気込みでやっていたが、そう呼べる楽しい番組だったのではないかと想う。

 とにかく色々新しすぎてなかなかのインパクトがあった。Vチューバーがスタジオを飛び出してロケ企画を行うとか新鮮すぎた。これだけ色々やり尽くされて人々がTV離れする現代において、まだ新しいネタがあったのかと感心した。

 

 出演するVチューバーは単品で好きだから、彼らを見ればそれは目の保養になる。女子メンバーは皆可愛いし、剣持もイケメンだ。そして全員声が良い。なによりもVチューバーが良い、それを見たいがための視聴だった。

 意外にも良かったのが司会の「タイムマシーン3号」の二人。このコンビはあまり知らなかったのだが、元猿岩石メンバーの有吉くんがタイムマシーン3号メンバー山本の顔が気に食わない的なことを言っていたのでそれだけはよく覚えていた。私は有吉くんが好きなので彼の出る番組はだいたい見ている。タイムマシーン3号の喋りは面白く、司会進行もちゃんと行っていた。Vチューバーとも仲良くしてこの9人の親和性はさすりんだと想った。

 山本は山本名義でちゃんと仕事をしているのだが、もうひとりの関の方は今流行の「バ美肉」を決め込んで「天川さくら」というぽっちゃり系美少女に転身してしまった。途中からは名前の表示も「関太」でなく「天川さくら」になり、女の子の芝居もして、出演者にも関でなくさくらと呼ばれていた。天川さくらの暴走は面白かった。

 ていうか「関太」で「せきた」っていうファーストネームかと想ったら「せき ふとし」でフルネームだった。

 

 番組のノリで生まれた独自のものが、一つは「天川さくら」の存在。もうひとつはロケ企画に登場する虚無系ADの通称「虚無おじさん」。ロケ時には虚無おじがiPadVチューバーを運ぶ。絶対にVチューバーより目立つなという上の指示を受けて彼が取った行動が虚無感を漂わすこと。ロケ中、いつだって彼は画面に映っているのだが、虚ろな表情をして一言も喋らない。彼の努力虚しく存在感が強く出てしまっているので、一番最初に物述有栖とロケに出た時にはタイムマシーン3号からもっと個性の弱い奴を同行させろとツッコミを入れられていた。

 番組が産んだ2つの遺産が天川さくらと虚無おじさん。二人は番組を盛り上げるキーパーソンだった。最終回で天川さくらは昇天し、虚無おじさんは筆談でメッセージを発信した。最終回も後半に迫って虚無おじさんが満面の笑みを見せたアレにはちょっとウルっときてしまった。

 シズリンのマッチョと行く苺狩りツアーで虚無おじさんの生き別れの兄が登場するアレには笑った。

 

 通常のテレビ放送とはまた違った特殊な機材を用いるためか、番組内ではたまに放送トラブルがあった。中でも一番印象的で面白かった放送事故が美兔ちゃんの謎のアップ抜き。VTRが途中で止まって彼女がアップで映り、また何事もなかったようにVTRを再放送するという愉快なトラブルだった。

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ベストバーチャル女優賞、問題のシーン

 

 美兔ちゃんは見た目はまともだけど中身は一番のネタキャラなので芸人のごとく笑いを取っていた。

 水戸納豆とかけてCMコラボを狙う企画では納豆会社の専務をやたらとカラオケに誘ったり、納豆関連の権力者ねば~るくんと小競り合いを繰り広げたりで面白かった。

 急に三振が取りたいとか言ってバッティングセンターとコラボしてピッチャーをやる企画も面白かった。ポジションはキーパーのニッチロー、桑田ます似を師匠にして特訓している設定のイラストも面白かった。「巨人の星」風なタッチで描かれた自分を見た美兔ちゃんが「おっぱいでか!」て言ってたのが面白かった。

 これはにじくじセブン全体的に言えるけど学力が怪しい。「ロックマン11」をプレイした時、美兔ちゃんが「TORCH MAN」を「トローチマン」と呼び、「なんか喉に優しそう」とか言ってボケてたのが面白かった。

 

 シズリン先輩こと静凛は一番顔が好みで声もすごい好きだから雑談配信を聴いていた。

 シズリンが作った「マリオメーカー」を残りのメンバーで挑戦する企画ではシズリンのステージ設定が結構意地悪だった。

  YouTubeでの配信でも言ったことがあったけど番組でも「足がつりそう」と言ってた。シズリン大丈夫かな。

 マッチョと行くシズリンロケは大変おもしろかった。マッチョがいちご狩りでゲットしたいちごを握力で絞ってミルキーいちごプロテインを作るのが面白かった。

 

 にじさんじではシズリンが一番可愛いと想っていたのだが、にじくじを見てから楓ちゃんがめっちゃ好きになった。イケメンだよね。そして可愛い。

 ガサツな感じがするのだが、それがまったくマイナスにならない竹を割ったような性格なのが良い。関西弁を操る女子だが、ガッツリでなく程よい西感なのが心地よい。あと長髪ポニテとか好き過ぎる。 

  クリスマスデート回の楓ちゃんのデートがマジでツボだった。

 

  えるちゃんに関してはこんなに背がデカかったんだって想った。そして改めてダントツでファッションがダサい。

 カラオケコーナーを見て歌が上手だったのでえるちゃんって歌えてんだってなった。それからミサトさんのものまねも上手だった。

 えるちゃんの全体的にぼや~とした喋りが好きだった。足つぼマッサージが痛くて喚く様も面白かった。

 

 剣持はハーレム状態で良いなと想った。初っ端からAbemaセブンの呼び名がダサい、後にはバラエティをわかっていないと番組に対してまあまあの抗議を行っていた。そのため上から消されるかもしれない流れもあったが無事最終回まで登場した。

 剣持の顔からし宮野真守がやりそうなキャラと想ったが、声もちょっと似てる気がした。

 ロケ企画でラップバトルに出かけ、そこでカイジを倒した流れには笑った。

 

 物述有栖と家長むぎについては名前を知っているだけで人となりはこの番組で初めて知った。

 有栖ちゃんはすごいと想った。見た目から名前にはじまり、ワンダーランドから来た設定までどれをとっても圧倒的色物ネタキャラだと想っていたが、何かをやれと振られたら卒なくこなして意外にも優等生ポジだった。商店街ロケでメンチカツ姉さんとやりあったのは面白かった。

 声、めっちゃ可愛い。「シーユーアゲイン」とか「ん~ま」って言ってるのが好き。

 

 上はえるちゃんが281歳で、後は10代、中でも最年少がむぎちゃんだった。うざ可愛い末っ子キャラと想ったらだいたいその通りだった。

 タイムマシーン3号がむぎちゃんに甘く、やたらと企画のご褒美スイーツを与えるから本人は番組始まってから3キロ太ったって話が印象的だった。にじくじメンバーの中に学生服を着ている奴が4人いて、むぎちゃんが寝巻き姿のヒッキーっていう真逆の設定なのがうける。

 声が声優の久野美咲ちゃんに似ているっていつも想う。

 ロックマン11をやった時に「FUSE MAN」を「布施マン」と呼んだのはかなりアホだった。

 

 半年を駆け抜けたかなり楽しい番組だった。地上波で結構な数のクソ番組がある中、この番組は優秀な生番組だった。おまけのカラオケコーナーも良かった。

 最後はチャンネルが終了するからということで打ち切り的に幕を閉じたのが珍しい。評判は良かったらしい。だって面白かったし。たまに特番でもやってほしい。

 それにしてもにじさんじから来たメンバーは皆デビュー1年も経たない内にこんな大きな番組に出るようになったんだからすごいな。えるちゃん以外は皆10代だというのにすごいことをやってのけていた。

 

 バーチャルの可能性を大いに感じた革新的バラエティ番組だった。

 

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