先月、任天堂が発売した奇跡の名機ゲームボーイが生誕30週年を迎えた。実にめでたい。もう30歳なのか、信じられない。めっちゃ遊んでいたのに。
どこかのネット記事でこの情報を知った私は、ゲームボーイのことを色々思い出した。
ゲームボーイといえば、どこかの国の戦場で被爆してもなお電源が入ったとかいう逸話がある。それだけ頑丈な作りらしい。
任天堂さんが平成の世に放った商品の中で、このゲームボーイとスーパーファミコンはマジで神だった思う。この二機で遊んだ時間が人生のどのくらいを占めるのか分からない。とりあえずとんでもなく長時間なのは確かなこと。
ゲームボーイって楽しかったな~と思い出す中で一番に思い浮かんだソフトが「ドンキーコング」
これは1994年に発売した名作ソフト。80年代前半に巷でブームを呼び起こしたアーケードやファミコンで出たあのドンキーコングの進化版にして最終形態とも言える作品である。
これは私の記憶する限り、父から与えられたゲームボーイソフトの中で最古のもの。といっても、我が家はこれでもかと値が引き下げられるのを待った末に購入した中古ソフトしか有していないので、プレイしたのは94年よりも後のこと。父はどちらかと言えば高給取りだったのだが、教育方針としてガキの娯楽にはなるたけ出費しないことを貫いていた。そんな中古だらけの私の娯楽知識は当然周りから遅れていて、10くらい年上の者と話しが合うことが多かった。
自分語りはここらで止めて、ここからはドンキーコングについて熱く語るぜ。
主人公マリオが対峙する悪いゴリラのドンキーは、いわゆる初代ドンキーのこと。スーファミの「スーパードンキーコング」シリーズや今日でも活躍するスマッシュブラザーズに登場するあのドンキーは、初代の孫にあたる。本作のドンキーは、今日のクランキーコングのことである。
マリオと彼との最後の戦いが収められたのがこのソフトだ。
進化した作品の肩慣らしとして、ファミコン版「ドンキーコング」のあのステージを最初にプレイすることになる。本番はその後のこと。
ファミコン版「ドンキーコング」のマリオもまた、「スペランカー」並に高低差に弱く、ちょっとの高さを飛び降りると死んでいた。ゲームボーイ版のドンキーコングでもマリオは高いところから飛び降りたら死ぬけど、ファミコン時代よりは高さに耐えられるようになっている。マリオだって年月分頑丈になっている。
ファミコン版ではドンキーに捕まったレディというヒロインを奪還するのが目的となるが、ゲームボーイ版で救出するヒロインはポリーンになっている。レディがピーチ姫寄りな感じがしたのに対し、ポリーンはバーでカルメンでも踊りそうなイケイケ女に見える。というか、レディはピーチ姫よりも前にいたマリオの女なんだよな。ちなみに私はマリオシリーズヒロインではデイジー姫が好き。
ファミコン版ドンキーを踏襲しながらも、明らかに進化した点はマリオのアクションが多彩なこと。この作品ではマリオが驚異のアクロバットアクションを見せてくれる。バク転もすれば逆立ち歩きまで行う。鉄棒があるステージでは大車輪からの大ジャンプまでやってのける。栄光の架橋、描いとる。操作していてかなり爽快。ファミコン版ではマリオのくせにジャンプ力が無いというストレスがあったが、その点はスッキリ甲斐されている。
面白さはまだまだある。アクションに加えてパズル要素も追加されている。ドンキーはポリーンを連れて扉の中に入り、そこに鍵をかける。マリオは各ステージで鍵を見つけてそれを開ける。鍵を運ぶためにはブロックを使って自分で通路を作ることもしないといけない。特別難しくはないが、ちょっとばかし頭を使う。
今回のドンキーコングはステージ数が多く、ドンキーが色んなところに逃げる逃げる。逃げた先のステージは森、海、空などかなり多彩。
ステージで拾ったアイテムでスロットやルーレットをして遊べるのもお楽しみ要素。
印象的な演出がマリオの殺られ方。敵にダメージを食らって残機を減すのはマリオ作品では当たり前のこと。このゲームでは様々な死に方があり、死に方事に死亡BGMまで変えている。そのBGMがだいたい間抜けだったり、それでもキャッチーだったりする。死んだ時のBGMを聴くのが好きだった。ミスして死んだ時にも楽しめる演出には、作り手の遊び心が感じられる。グッジョブである。
ドンキーのアシスタントでJr.も出てくる。そういえばドンキーって、一度はマリオが檻に捕らえたけど、それをJr.が助けたんだったよな。
ラストバトルでは巨大化したドンキーコングと対峙するという迫力ある展開がなされた。
とにかく面白いアクションゲームだった。あれこれ語るのも野暮ってもの。やれば面白い。
すごい古いソフトだけど、まだ持っていて実家の押入れに置いてるから今度引っ張り出して遊んでみようと思う。
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