こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

青き地を守る戦い「オリエンタルブルー 青の天外」

「オリエンタルブルー 青の天外」は2003年に発売したゲームボーイアドバンスソフト。

 

 あの天外魔境シリーズの外伝的位置づけ作品ということで、遊んでみるとなかなか楽しいRPGだった。クリアまでに約25時間程かかった。

 

 天外魔境シリーズだと10年くらい前にセガサターンソフトの「天外魔境第四の黙示録」をプレイしたことを思い出す。あれも面白かった。第四の黙示録ではアメリカが舞台だったが、今回のオリエンタルブルーはタイトルが指す通り世界観はオリエンタルなものとなっている。中国、日本、モンゴルあたりの風景を合わせたものになっている。

 実はこのソフトは今から5年前にも挑戦したのだが、その時には生活が色々と忙しくなって途中で辞めてしまった。元号が変わって一発目のゲームは、平成にやり残したこいつにしようと決めたのである。

 

 気分一新で始めると何とも壮大な世界観。

 主人公達が暮らす青の大地にマ界の者の魔の手が迫り、それを何とかするという内容のゲーム。カタカナで「マ」なのがポイントなんだよな。

 OP早々囚われのヒロインわかな姫の顔のアップがカットインされ、助けを求める念を送ってくる演出が印象的だった。このわかな姫のカットインはその後も度々見られるのだが、一番最初の時はびっくりした。

 

 このゲームはフリーシナリオシステムが用いられ、ロマサガみたくざっくりしたシナリオはあるものの、後はどこから手をつけても大丈夫みたいな感じになっている。なかなか挑戦的なシステムだった。一本道でなく自由度が高いのは、気ままな漫遊の民である私の人間性に合ったものだった。しかし、途中からどこの街に行って何をすればいいか分からなくなった。メニュー画面に「日記」という項目があり、それを見ればこれまであったことや重要なことのメモを見れるのだが、それでも進め方が分からない。割りと早い段階で手助けがいる状態になった。こういう時に情報技術進歩のありがたさを感じる。昔みたく攻略本なんて買わずともネットで検索すれば攻略サイトがあるのでそこから情報を得てゲームを進めることが出来た。まったく便利な時代になったものだ。

 

 戦闘で得られる「マ石」を組み合わせてもっと強力なマ石が作れたり、武器を強くできるシステムも面白かった。シャンハイのカジノもはまった。女神転生悪魔合体が楽しくなってストーリーを一旦放り出してそっちばかりやったという過去がある人間なので、このマ石調合にもハマって色々組み合わせて新しい種類を発見するのが楽しかった。私は意外と発明家肌の人間なのかもしれない。

 

 仲間になるキャラクターは多いけど主人公は固定で後3人しか連れて行けない。たくさんいるから皆使ってあげたいのだが仕方ないので置いて行く。殺しの極意は切って切って切りまくるの精神を胸に抱く私は、攻撃力が高いやつを優先してパーティーに選ぶようにしている。

 たくさんいる仲間は強制的に加入する者もいれば、別に仲間にしなくていい者もいる。そこも自由に選べる。また、イベントによって二人のキャラどちらかが仲間になるかの選択性もある。一つの記録で全員を仲間にするのは無理。

 

 個人的に気になるキャラは孤高の傭兵ガラシャ。浅黒い肌の無骨な巨漢で大きな鐘を背負っている。良い出で立ち。こいつは傭兵なので金で雇うキャラになる。最終的には世界平和のために戦う主人公達と志を共にするのだが、それでも金で雇われる傭兵なのでやっぱり金を払わないとパーティーに加わらない。主人公達が拠点にする青の城にも住み着かず、最後まで完全な仲間にはならない。パーティーを離れたりまた一緒になったりのアウトローな感じが好きだった。ガラシャを仲間にしたいがために各町を練り歩いた。

 

 女性キャラの科学者レン先生も気になった。レン先生は基本的には瓶底眼鏡をはめていて素顔が見えない。これは眼鏡を外したら絶対に美人なやつだろと想って眼鏡を取るシーンを待っていた。青の城に百鬼中将のマ界城が攻め込んで来たのをやり過ごした後にちょっとだけ眼鏡を外して素顔が見れるシーンがある。何かありがたかった。美人だった。

 

 色んな街に行って気づいたことが、偶像崇拝をする民が多いということ。色んな地に神々の伝説があり、信仰心の強い皆さんはそれぞれ信じる神の神像を崇めている。これもまたオリエンタル特有の民族文化なのかもしれない。

 

 印象的だったエピソードがノンマルトという民族の話。ウルトラセブンでも出てきたやつ。

 ノンマルトという民族は争いを嫌って海底に住んでいる。ノンマルトの男は地上人の中から嫁をもらうのが習わしで、ともすればそれが二つの世界の争いの火種になりはしないかと考えられるのだが……。

 とある家庭のお父さんから、ノンマルトに見初められて海の世界に嫁入りした娘を説得して連れて帰って来てくれという依頼を受けるイベントがある。依頼を受け、潜水艦で潜ってノンマルトの街に行くと、その娘はノンマルトの王子様と大変愛し合って幸せそうにしている。私は「この幸福な二人の仲を引き裂くのはもしかすると人でなしなのでは」と想い、娘を説得して連れて帰るかどうかの選択肢で娘を説得しないを選んだ。それを地上にいるお父さんに報告するとめっちゃ怒られる。報酬は何も貰えず、虚しさが残った。

 たかがゲームといえど、このイベントにおいては異種民族間交際について、また真の愛について深く考えることが出来た。深海で芽生えた愛だけにね。何が言いたいかというと、良いゲームだということ。

 

 

 ゲームは確かに面白かったけど、やっていて少々ストレスなこともあった。

 まずはマップが広く、各街もかなり広い。海中マップも迷子になる。という訳で移動が結構面倒。街の中ではワープ機能が使えないので、広い城とかにいてもワールドマップまで出ないと行けない。

 ひじゅつやアイテムで各街にワープできるけど、場所によっては直に行けないところもある。空中移動アイテムのマジン・ダーマを出すには広い場所でないといけないので呼び出せないところもある。このダーマについてはデザインがイカしているので好き。世界一格好良い起き上がりこぼしって感じの見た目。

 

 イベントを進める上で同じ所を往復しないといけない箇所がある。「シビト」状態回復イベントでは青の城からレン先生の家まで行き、レン先生がうっかり忘れものをしてまた往復しないといけない。このうっかりによる往復イベントいる?って想った。

 中盤のベビロンの塔やレイヤック城ではせっかく奥まで行ったのにイベント上また戻ってやり直さないといけなくなる。あれはストレスだった。

 青の宝箱の解放や石版を読むために青の城に戻ってジャッジやレン先生をまた連れてこないといけないのも面倒だった。二人は基本パーティーに入れていない。

 

 敵のボスの一人にリクドウ王子という基本「うがあああ」しか言わないデカくて頭悪そうなやつがいる。リクドウ王子はラスボスダンジョン侵入前にマジン・ダーマの主砲一発で仕留めるので最後は雑に扱われていた。それまでは個性と存在感がすごかったのに。

 

 クリアしてみて難易度は結構高かったと想う。以前通った場所を歩いても自分のレベルに合わせて敵も強くなっていた。ボスキャラが結構強い。でも負けてもそのままイベントが進むこともある。ラスボスはかなり苦戦した。

 

 エンディングロール最後に続編の存在を思わす文字が表記されている。でも結局発売しなかったな。

 

 という訳で平成時代に残したままの宿題を完成させて今日は気分が良いので何かスイーツでも食いに行こうと想う。

 

オリエンタルブルー 青の天外

オリエンタルブルー 青の天外

 

 

 スポンサードリンク