「ストライク・ザ・ブラッドⅢ」は、2018年12月19日から2019年9月25日まで発売された全5巻、全10話のOVA作品である。
「Ⅱ」から約二年ぶりに始動したプロジェクトで、これは嬉しかった。先日やっと新作を見ることが出来た。
Ⅱがけっこう前なので、そこまでの流れもけっこう忘れている部分があった。しかし久しぶりに見てもやはり楽しかった。
内容がどうこうの前に、ヒロインの雪菜を演じる種田梨沙の演技を再び見ることが出来て良かった。
いつかここに「Ⅱ」の感想を書いた時分には、まだ彼女が活動休止していたので、それを思えばやはり復帰に感動する。そして、一度は留学で活動休止した金元寿子の演技もここではしっかり見られて良かった。ストブラ本編よりも前に、出ている役者が好きなのでこの感想が何よりも先行して浮かんだ。
ストブラと言えば、バトルとエロがせめぎ合って構築される物語展開が素晴らしいというのが一般の評価なはず。
ここへ来るとエロの要素については、垂れ流しの電波放送とは違う「OVA」ならではの「付加価値」が存在する。
記念すべき「Ⅲ」第一話の冒頭からヒロイン煌坂 紗矢華の入浴シーン(乳首解禁)がバンとアップで映る。これは神々しい良い導入だった。
お話の方では、テレビシリーズからの伏線に迫ったりして、なかなかの進展が見られたと想う。原作の方はさっぱり知らないのだけど。
古城達の住む離れ島に物資を輸送する船が決行続きとなって島の食材が不足するという不穏な展開からスタートする。
学校に行くと生徒が来ていないし、学食のメニューもつくれないものが多く、基本的にうどんしかないっぽい。雪菜と凪沙が学食できつねうどんを食っているが、よく見るとネギが入っていない。「ネギも入らない状態なのか、島の生活がきついなぁ」とか思って見ていた。
新ヒロインのディセンバーとの交流を経て、テレビシリーズから謎だったアヴローラのことがだんだんと明らかになってきた。久しぶりに見ても、「そういえば最初から古城の記憶に出てくるあの金髪は女はなんだかったのか?」という謎は覚えていた。
激戦で絃神島の一部がぶっ壊れて避難民が出たり、後半では日本政府と絃神島とで戦争になったりとシリアスな問題が島を襲った。
古城と雪菜の夫婦感が強まった展開は萌えだった。
雪菜が妊娠したと思わせる展開にはびっくりした。雪菜の力がワンランクアップして天使の羽を生やして戦うようになった。古城から指輪のアイテムをつけてもらうことで二人の絆が強まったと想う。
やはり本作で美しいのは、古城が各ヒロインを吸血するシーン。雪菜が吸われるところはやはり萌え。どうやら快楽を伴う行為らしく、他に吸われた者達も皆頬を赤らめて喘いでいる。
今回は雪菜が古城に目隠した状態で吸血するなど、同じ吸血行為でもバリエーションの幅を広めた。吸血一つとっても魅せ方は様々である。
エロばかり注目してはいられない。激しいバトルも熱くなった。古城が次々と眷獣を出してハイパーバトルを繰り広げる。ここまでシリーズを見続けてきたけど、未だに眷獣の名前を一匹も覚えられない。名前が長いし言いにくい。
色々な展開があった今回のOVAだが、一番注目したいのは藍羽浅葱の動向。第一のヒロインは雪菜だったけど、今回は浅葱が古城にかなり攻め込んでくる。彼女が大いに活躍する楽しいシリーズだった。
敵からは重要人物として暗殺ターゲットにされるし、中盤ではアイドルデビューして超有名人になる。浅葱のボカロみたいなのが歌ってアイドルシンガーとしてもデビューする。ここへ来て改めて藍羽 浅葱というヒロインの可愛さに気づかされる。歌う浅葱が大変可愛かった。
後半では国相手に戦争まで仕掛ける戦場の乙女にもなり、古城、雪菜のバディに劣らず目が離せない活躍を見せた。
古城と浅葱の夫婦感も強まり、雪菜には悪いけど個人的には今回のOVAでは浅葱の方が得点が高かったかもしれない。
ついに古城が浅葱にも吸血行為を行う。最初は痛いと想うけどなるべく優しくすると事前アナウンスを入れる古城はなかなかの紳士だった。
ここでは浅葱が大変デレる。そして浅葱の吸血シーンは「色々美しかった」としか言いようがない。
雪菜と浅葱が古城をめぐって口喧嘩しながらガチバトルする展開は熱かった。
ここで雪菜が、浅葱は古城から下の名前で呼ばれているからズルいと指摘する。その嫉妬の仕方は可愛いと思った。そういえば古城は雪菜を名字でしか呼ばないと気づいた。
浅葱の友達の変な戦車女も出てきた。「そういえばこんなやついたな」と懐かしく思い出した。久野美咲が愉快に演じる戦車女もかなり好きな人物だった。
古城ともうひとりいるヒーローキャラの矢瀬基樹もけっこう活躍していた。
今回は金持ちの矢瀬の実家のお家騒動みたいなものも扱った深いエピソード展開となった。世代交代で矢瀬が会社のトップになる流れになっていた。
古城役の細谷佳正が以前のシリーズからオーディオコメンタリーで言っていたのが「古城よりも矢瀬の方が主役ぽくてイケメンじゃない?」的なこと。
今回のオーディオコメンタリーでもやはりそれを言っていた。確かに矢瀬はイケメン。脇役の顔ではないと思えた。今回はピンチの浅葱を助けるという騎士な所も見せて良かった。
バトルシーンの中に女子キャラのダイナミックなパンチラを盛り込んでいたのも印象的だった。それほどいやらしくない格好良いパンチラだった。これはこれでこだわりの職人技。
そんな感じでバトルが楽しかったし、お色気シーンでもしっかり楽しめた全10話だった。このシリーズはとにかくヒロインが全部可愛い。私は那月先生やラフォリアもお気に入り。
これを見終わって満足したところで畳み掛けるように次のOVAシリーズもやると発表された。
次作の「Ⅳ」を見るのは2020年だな。来年も楽しみだ。主演の細谷佳正はⅣの前からも「是非5期を!」と意気込んでいた。ちゃんと見るから5でも6でも続けば良いと想う。
ストブラを見る、それが私のケンカだ!
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