へっぽこRPG「魔法陣グルグル」

　あのグルグルがなんと今年7月にリニューアルしてまた放送するとのことです。

　1994年に一作目を放送した後に劇場版、二作目の「ドキドキ♡伝説魔法陣グルグル」と続き今回でテレビアニメになるのは三度目だ。一作目からのお付き合いのお友達もすっかりおっさんになってるでしょうね。私も一作目からの付き合いです。それにしてもドキドキ伝説ってハズい・・この冠は読者投稿で決めたとか・・

　またククリに会えるとは嬉しいぜ！息が長い人気作に育ってよかったよかった。

　今回のアニメ化を記念してグルグルを振り返ることにしよう。

まさかのオチ

　勇者ニケと魔法使いのククリが魔王ギリを倒すための旅をするというドラクエ的な王道ストーリーなのだがギャグ満載で可笑しな奴らばかり出てくる珍道中となった。

　ニケの父親は勇者に憧れていたが自分が若い時には魔王がいなかったため勇者になれなかった。そのために息子に無茶な修行をつけて無理やり勇者として育てて旅立たせた。少し前に魔王がいなくなって勇者を廃業して電気屋に就職する「勇しぶ」ってアニメをしていたけどそれをなんとなく思い出す。ニケはしぶしぶ就職でなくてしぶしぶ勇者になった。道中でニケに「盗賊」のスキルがあると判明し一回盗賊として修行しジョブチェンジするという寄り道をやってのけた。

　ダラダラしてユルユルと旅をしたあげくアニメでは魔王の目前で「やっぱ止めるか」ということになって結果魔王を倒さずに返ってくるという可笑しなエンドを迎えた。なんじゃそりゃと突っ込んでしまった。

　OPアニメの最初に曲名を出してPVみたいにして格好よかった。まさかの鈴木蘭々が歌っていた。奥井亜紀の歌う前期ED、後期OPはどっちも神。

　あと本作はニケ、ククリそしてナレーションが主役のアニメ。ナレーションは頭と尻で喋るだけではありません。おバカなことをするニケ、ククリ、キタキタオヤジなどにキレの良いツッコミを入れます。時にはドラクエなどを初めRPGでお馴染みのメッセージウインドウに台詞を表示して本編に参加してくる。ナレーション参加型の画期的アニメであった。

とにかくククリが可愛い。

　　ククリはグルグルというヤバイ魔法を使う髪を三つ編にした少女。この作品はストーリーうんぬんとか言わずにとにかくククリが可愛いとそれに尽きるアニメ。可愛い子だなと思っていたら育ての親の婆さんに「くそばばあ」と毒を吐く実はわがままな奴だった。物覚えが悪く魔法陣を描くのに失敗するばかりでなかなか魔法の発動が出来ないという使えない魔法使いである。

　途中一度ニケと別れて魔法の修行をする。ジジイの先生の下で修行をスタートする際、「未熟な魔法使いは髪の毛一本の情報でも敵に握られると呪いを受ける」という理由から未熟ゆえ敵に対処できないククリは頭を剃れとの指示を受ける。コレには若き乙女のククリはマジに嫌がって修行を辞めるとか言い出す。先生と相談の結果ハゲはきついので小僧くらいに短く髪を切った。何気にこのベリーショートのククリが可愛くてたまらん。

　ニケを勇者様と呼び慕っている姿は健気で可愛い。カボチャパンツの幼女にハマるとは思わなかったので私の趣味の幅が広がった作品でもあった。これぞ新境地！

キタキタオヤジという刷り込み

　可笑しな登場キャラの中でも一際存在感があるのがジジイの踊り子のキタキタオヤジである。随分昔のアニメだがこのオヤジの事が脳に刷り込まれていて忘れられない。かなりクセのある愛すべきオヤジなのだ。学校でキタキタ踊りを真似している奴が何人かいたものだ。

　キタの村の村長で最初はただのモブなのかなと思って見ていたらどんどん話に絡んできてニケとククリの行く先々で遭遇することになる。代々村で生まれた女子に継承していった芸術文化のキタキタ踊りなのだが村で女子が生まれなくなったため（実は一人だけ少女がいるがやりたくないと言われた）全国を旅して回って伝統の継承を果たすことを目指している。このオヤジだが、ニケとククリはもちろんのこと行く先々で出会う人にめちゃめちゃ嫌われる。おもしろいくらいに嫌われている。特に妖精の国ではキタキタオヤジは妖精と友達になったつもりでいたのに妖精の方ではガチで嫌っていて「腰ミノ」と悪口をたたかれている。（踊り子の衣装で腰にミノをつけているため）これは正直可愛そうだと思った。邪魔なオヤジキャラと思ったらモンスターの群れを無傷で通り抜けたり、竜を目の前に皆がビビッて動けない中、オヤジ一人は竜の背中になんなく乗って見せたりと時に常人とは思えない行動をすることから実はすごい奴なのかもと噂される。コイツだけでなく他にも可笑しなオヤジキャラが数人登場する。オヤジの存在感が強い作品だ。