こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

もっともっと友達になりたい「一週間フレンズ」

 2014年4月~6月放送の純で上質な青春グラフィティ。声優の雨宮天ちゃんを始めて知ったアニメである。コレに出た後は続けざまにメインキャラを連続クール担当していた記憶がある。全体的に淡くて明るい色使いのアニメで夜に見ると眠くなる。

 たまたまテレビを見ていたら本作の実写映画CMが流れていたので、懐かしく思って再度見たくなった。ちなみにこの実写映画については、今は忙しいので死んでから見ようと思います。

一週間フレンズ。 Blu-ray BOX

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高校の同じクラスの可憐で頭脳明晰な美少女 藤宮香織と仲良くなりたいと思った主人公の長谷祐樹が「俺と友達になってください」と藤宮さんに告白する所から物語は始まる。

 ヒロイン藤宮さんは幼い頃におこったとある事故のせいで記憶が一週間した続かない。月曜からスタートして次の月曜には記憶リセットとなってしまう。なんとか友達になった長谷君の苦労も次の週になったら無に帰すことになるというなんとも辛い設定のアニメ。私なら耐えられない。

 藤宮さんは、どうせ忘れてしまうので始めからクラスメイトと接触を避けようと周りに冷たく振舞う。でも根は優しく笑顔がとっても素敵な超良い子である。とにかく藤宮さんが可愛いくてめちゃめちゃ良い子である。本作を見た人は皆そう言うと思う。

 長谷君と初めて話した時、次の週に記憶が消えた時、その他にもショックな事があって例外的に一週間経過せず記憶が飛んだ時などに長谷君がそれと知らずに話しかけたり手を取ったりした場合に、優しい性格の子ではあるがかなりはっきりと拒絶反応を示すのが意外である。もちろん素の可愛い藤宮さんが一番だが、初期の頃の冷たい視線モードの藤宮さん、記憶が飛んですぐの時の長谷君を危険な人と思って蔑むような目で見る藤宮さんもそれはそれで良い。

 友達のことを忘れないように日記をつけて次の週の登校前に記憶を整理してくるなどの努力が甲斐甲斐しい。長谷君から始まって徐々にクラスの多くの人達とも打ち解けていく努力の過程が涙ぐましい。特に長谷君の最も好みの味である砂糖18グラム入りの卵焼きの18という数字を強く意識して覚えようとするのには泣ける。藤宮さんが記憶障害を抱えながらも不安や恐怖を越えて友達と向き合おうとする努力に感心する。

 一方で長谷君の方は、奥手で女子に慣れないためにいつも悩んでは友人の将吾に助けてもらったりして藤宮さんと仲良くなるためにいっぱいいっぱいな所が可愛い。男主人公の方も可愛らしくてある意味でヒロインを兼ねている。私にとってこういうのは「君に届け」以来のことだ。友人の将吾の方が言動が大人びていて主役っぽい。

 メインの二人がとにかく仲良くなることに頑張っているなというのが伝わる。若さがにじみ出ているよね。

 将吾が大人な意見を言っていると感じるのが「友達なんて努力してなるものではない」ということ。達観したお子様だよね。口数が少ない脱力系の男に見えてダラダラしながらも結局いつも友達を助けてくれるとても良い奴に描かれている。

 メインの2人と並行して将吾と山岸さんが仲良くなっていくのも楽しい。山岸さんのまさかの逆プロポーズで将吾が顔を赤らめるところは可愛かった。

 長谷君と藤宮さん間で恋愛感情は芽生えていたと思われるが、この作品は冠にフレンズが付くのをとことんに貫いて極めている。そういったわけではっきりと愛の告白をして二人がカップルになるまでは描かないし、年頃男女の恋愛要素もありつつの青春ものなのにキッスのシーンがない。そして海回があるのに水着シーンはない。フレンズを重視し、それに邪魔な要素、それより先に進んだお呼びでない要素は省いている。そこら辺の考えあるつくりはすばらしい。もちろん二人のキスシーン、藤宮さんの水着シーンは見たかったけどね。硬派なアニメなんだな。なお、藤宮さんに抱きつく癖のある山岸さん情報ではかなり胸があるらしいとのことである。

 愛情に行き着く前の友情の最終形態を見せたシーンは最終回に神社でお互いに「もっともっと友達になりたい」と告白しあうシーンだ。あれは良い。結果として二人はフレンズを極めたよ。

 どこまでも「友達」がベースとなり、恐らくこの後は恋人になっていくんだろうなと思える希望的展開を予測させて綺麗に終わってくれる。すばらしいテンポ運びのアニメであった。

 あとは、学校の女子の制服も良いし、緑のリボンが好き。藤宮さんのカーディガン姿がまぶしい。藤宮さんがよくわからないタイミングで突然敬語で喋るのには、これまたよくわからない理由でドキっとしてしまう。男ウケするツボを心得ている出来る少女である。

藤宮さんのお母さんも可愛い。お母さん役が中原麻衣でこの役者好きなんだな。この人もちょっと前まで「おねがいツインズ」とか「舞-HIME」とかで学生役をやってたのにもうお母さん役をやるようになったのかと時間の流れを痛切に感じる。

 

主題歌について 

 

OP曲、ED曲とどっちもよかったな。

 

OP曲 

虹のかけら / 昆夏美

虹のかけら

虹のかけら

  • provided courtesy of iTunes

  主題歌担当のお姉さんは、「マジェスティックプリンス」の曲も担当しているミュージカル女優とのこと。少し前にMステにも参戦し、ジャニーズWESTの重岡と顔が似ている山崎育三郎と一緒に歌っていた。すっかり有名になってしまったシンガーである。

 この曲はさわやかで本当にいい曲なんだよね。オープニングアニメーションは藤宮さんが大事に付けている日記の中身を具現化したような凝った作りになっている。本編では制服シーンがほとんどのところオープニングアニメでは藤宮さんのワンピース姿が拝める。袖がスケスケのイかしたデザインは花丸である。

 

ED曲 

奏 / 藤宮香織(CV:雨宮天) 

奏(かなで)

奏(かなで)

 
奏(かなで)

奏(かなで)

  • provided courtesy of iTunes

  初回放送段階で既に聞き倒していたスキマスイッチの名曲「奏」をまさかここへ天ちゃんのカバー曲として持って来るとは思わなかった。

 ぶっちゃけたことを言うと大橋さんの声じゃない物を聞くなんてな・・とか思っていたが2回3回と聞いていくと同じ曲でも天ちゃんが歌うのはコレはコレで別の趣があるではないかと得心がいった。この曲、この人選でOKである。

 曲のアレンジをだいぶ変えてきているのだがこっちもいいな。やさしさが前面ににじみ出ているよね。あくまでキャラソンで藤宮さんとして歌っていることから彼女のやさしい気持ちが曲にも乗ってくるようだ。

 本編中の藤宮さん初カラオケボックス入店回が思い出される。 

 

 

 もっともっと友達になりたい。

 そんな人に巡り会えると良いですね。

 

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