こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

おれたちは元気爆発!「元気爆発ガンバルガー」

 「元気爆発ガンバルガー」は1992年4月から1993年2月にかけて放送された全47話のロボットアニメである。また「エルドランシリーズ」の第2作目でもある。

 今回も光の勇者エルドランに託されたロボットに三人の少年が乗り込み、世界平和のために戦うというストーリーである。

 元気一杯に戦い抜く少年達の熱き物語である。タイトルのセンスがすごくて、サンライズめ、なかなか冒険してやがると思えた。ちょっとプスッって笑ってしまいがちなタイトルだが、素晴らしい作品だと想う。私は大好き。

 

エルドランシリーズ グレートメモリアルブック 元気爆発ガンバルガー

 

 内容を簡単に振り振り返る

 今作の舞台は青空町。

 メインの三人の登場人物の一人である小学4年生の霧隠虎太郎の家は、忍者の家計である。虎太郎が忍者の修行をサボっているのを父親に見つかって親子喧嘩になり、その騒ぎの中で大魔界の暗黒魔王ゴクアークが封印された大石が破壊されてしまう。

 封印が解かれて地上に出て来ようとするゴクアークを間一髪で押し止めたのがご存知「光の戦士エルドラン」であった。ゴクアークは再び封印される前に自分の部下であるヤミノリウスⅢ世を地上に放った。

 ヤミノリウスⅢ世は魔王復活のため、魔界獣を放って侵略活動に打って出る。

 偶然にもエルドランから巨大ロボットを託された虎太郎とその友人風祭鷹介、流崎力哉の三人は、ガンバースーツで「ミラクル忍者・ガンバーチーム」に変身して巨大ロボットに乗り込んで悪と闘うのである。

 

 ことの発端が霧隠家の親子喧嘩によるものという点が引っかかる。こんな大事になったのは、コイツらのせいじゃんと想ってしまう。

 

 特徴

 今作も前作「ライジンオー」と同じく、三体のメカが合体して人型ロボットになり、それに乗って闘うという設定である。前作は学校が基地になっていて、学校が変形してメカが発射されるという斬新な設定がされた。今回はそれを応用した更に斬新な設定で、主人公達の乗る三体のメカは、公園、十字路、踏み切り、マンションなどいずれも街のどこかから発進される。街ごと秘密基地に変えられている。特に印象的なのはマンションが真っ二つに割れてメカが出てくるシーンである。マンションの丁度真ん中の部屋の住人からするとかなり迷惑だろうなと想う。

 

 ロボットに関しては、後にライオン型ロボのリボルガーとドラゴン型のゲキリュウガーが追加で登場し、二機それぞれが人型ロボットに変形する。小太郎がガンバルガーに残り、鷹介と力哉がそれぞれ追加の二機に乗り込むことで、一気に三体の人型ロボットを発進させて戦うことができるようになった。登場ロボットの数が前作に勝る点は男の子には嬉しい。オマケにこの三体で合体して「グレートガンバルガー」になるという燃える展開も用意された。

 

 前作ではロボットに乗っている三人については、街全体に正体がバレていたが、今作ではロボットに乗っている三人は周りの人には秘密となっている。

 乗り込む三人は、ヘルメットを含めた強化スーツを着用して顔が見えなくなっている。赤、黄、青のカラーリングがされていて戦隊ヒーローの要素も取り込んだ作品となっている。レッドガンバーのヘルメットはどこか「テッカマン」ぽく、イエローは角の位置的に「ガンダム」っぽいし、ブルーは「忍者キャプター」の「水忍」みたいである。

 変身後の三人にはそれぞれ特殊能力が備わっている。レッドは力持ち、イエローはもの凄く早く走れる、ブルーは聴力と視力が格段にアップするというものである。

 

 ガンバーチームの三人は、もし誰かに顔を見られたら犬にされてしまうという呪いをヤミノリウスⅢ世にかけられている。初回放送からヤミノリウスに犬に変えられてしまった小太郎のオヤジのみが、ガンバーチームの正体を知っている。前作は学校の友達も街の人も皆が正体を知っていて協力してくれたが、今回は秘密を守りながらの三人だけの孤独な闘いである。

 個人的な見解だが、ガンバーチームが変身に用いるアイテムの腕時計や、ガンバルガーの内部機器が、本作と近しい時期に放送していた「鳥人戦隊ジェットマン」のそれと似ているような機がする。何にせよ戦隊ものを意識しているのが分かる。

 

 魔法や忍術、その他超人的能力を含めた闘いが展開されてもいる。シリーズ二作目ということで様々な要素が追加されバラエティ豊かになっている。

 魔界獣の力で、街のあらゆるものがバナナにされる回が印象的であった。なんせ私はバナナが大好き。

 

 サンライズも頭をひねって、色々と楽しいことを考えていると評価できよう。

 

 

各種おとり揃えのヒロイン’S

 当時のサンライズは「勇者シリーズ」と本作もそれに含まれる「エルドランシリーズ」の二枚看板で会社を盛り上げ、「サンライズガンダムだけじゃない」ということを証明した。

 勇者シリーズよりも、ややお子様向けに設定されたエルドランシリーズの本作なのだが、意外にもヒロインが優秀。

 可愛い女性のキャラクターが割りと多目で、幼馴染萌え、眼鏡萌え、清楚系優等生萌え、お姉ちゃん、女教師など多くの属性持ちヒロインが取り揃えられている。ギャルゲーの定番属性がだいたい揃っていると想う。ここら辺の配慮は男性視聴者にはぐっとくる。サンライズはいつだって恋する男子の味方。

 

 ストーリー後半では、敵の幹部ヤミノリウスと小太郎たちの担任教師の亜衣子先生との愛の物語が描かれる。ラブロマンスを取り入れているのは印象的であった。そういえば、「ジェットマン」でも記憶を失った敵の幹部ラディゲと一般人女性が恋に落ちる展開があったなと思い出す。

 最終回で人間ヤミノさんの姿で二人が再会するところはちょっと泣けたぜ。

 亜衣子先生がある意味真のヒロインだった。

 

 個人的には三つ網ツインテの小太郎の姉ちゃんが好きだった。犬になった自分のオヤジをすてようとしたこともあったパワフルなお姉ちゃんだった。

 

 

ちょっとしたお楽しみ要素

 ファンに嬉しいお楽しみ要素は、前作「絶対無敵ライジンオー」から主役ロボのライジンオーが登場すること。松本梨香演じるパイロット日向仁にセリフがあったのも嬉しかった。一回のみの登場だが、前作とのコラボは嬉しかった。

 他には、喋らないし、ストーリーにも絡まないが、前作に登場した「タイダー」がモブキャラとして結構写っていること。元五次元人で、後に人間界に帰化した見た目がかなりキャッホーなチビおじさんである。好きなキャラだった。

 あとは前作で、役に立たない上に事態をややこしくかき回してくれた過去を持つ防衛隊の長官が今作でも出てくる。今作で苗字が武田だと分かった。好きなキャラであった。

 

 

最終回について

 最後はやっぱり主役の三人がガンバルガーパイロットだと皆にバレてしまう。バレてから、いざ最終決戦に臨むというのは、多くの特撮ものでありがちな燃える展開であった。

 最終決戦は、人間に戻った小太郎のオヤジとヤミノリウスⅢ世を加えた5人で挑んだ。この5人には燃える。

 お約束感もありながらのラストだが、やはり大団円という事で彼らの戦いを見守ってきた身としては泣けた。最後にタイムカプセルを埋めるという青春している感の出た爽やかなエンディングは良かった。

 

 

 

 私はいつだって元気爆発!

 

 

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