「ブレンド・S」は2017年10月~12月にかけて放送された全12話のテレビアニメ。
ごく最近のアニメで、本放送も毎週欠かさず見ていた。これがどうにもすばらしい出来だったので、先日BDが全巻発売されたのを機に再度視聴することにした。
二回目を見てもやはりすばらしい。
作品に感激したので色々と想ったことを描いていこう。
・「ブレンド・S」ってだいたいこんな話
主人公の少女桜ノ宮苺香 (まいか)は海外留学のためにバイトでお金を貯めたいのだが、目つきが悪いということで面接に通らない。そんな時に喫茶店店長の金髪男ディーノにスカウトされて喫茶店スティーレでウェイターとして働くことになる。
喫茶店スティーレは、ツンデレ、妹萌えなどの各種「萌え属性」になりきって接客するのを売りにしている。そこで苺香の担当属性は「ドS」ということになり、彼女は天然のドSを売りにして見事お客様と店長のハートを掴む。
主人公の苺香を中心にして、他の喫茶店従業員達の騒がしくも楽しい日常を描いた優良萌えアニメである。
ちなみに私は妹萌えキャラが好み。
・感想
本作は難民共に毎クール待望されている「きららアニメ」である。
従来きららアニメと言えば、だいたい女子しか出てこず、姦しくほんわかで、ソフトとハード問わず百合リズムを感じるものであった。それに加えてとにかく萌えるというのが全作に共通していた。
しかし、このアニメで特筆する点は、レギュラーで男のキャラが出てくるということ。しかもその内店長は苺香と、秋月君は夏帆とカップリングされつつある。
店長が26歳で苺香が16歳なので10歳も差がある。店長が意外と歳くってる。
「ユリではない!普通にラブコメっている!」ときらら好きを驚愕させる要素が入っていた。
この店長と秋月君の2人の男キャラについては、最初こそ「きらら枠に男は邪魔」と想っていたが、視聴していくと何だかんだで二人とも男の身でありながら萌え要素を持っていて可愛いく見えてきた。そしてこの二人、面白い。
特に秋月君は「百合を愛でる」という殊勝な心がけをしている青年であるため好感が持てる。
秋月紅葉を演じた鈴木達央さんはBDのオーディコメンタリーで、百合好きのキャラを演じるのに百合萌えが分からないため、百合を扱った書籍をたくさん読んで勉強したと言っていた。これを聞いて、役作りに熱心な役者さんだと感心した。
男と女が出てくるから、ちょっぴりエッチな要素もあるし、美雨さんなんかは下ネタ要員なのでちょっぴり品のないネタも入る。トラブルによるラッキースケベで秋月君が夏帆の豊満なおっぱいを揉むというシーンがあったのは衝撃的であった。
後半で合流するアイドル属性を持つひでりちゃんは、見た目は可愛らしい女の子だが、その実中身は農家の息子という「男の娘」キャラである。男の娘が出てくるのは意外だった。
ひでりを演じた徳井青空はこういうあざとくて黒いキャラの芝居がよく合っている。
こんな感じの要素を含むことから、きららアニメとしては定型を壊しにかかった意欲作だった。
大きな屋敷のお嬢様である苺香が、基本はおっとりしているのにたまに天然ドSを出すギャップは良い。目つきが悪くなる描写も良い。
私はドMという訳ではないが、快楽の間口を広く儲けていること、あとは教養のためということもあって苺香の持つこの属性には十分に理解がある。
オムライスのケチャップ文字のサービスで「ブタ」や「エサ」と書くのにはウケた。
一度目の視聴では妹萌え属性の星川麻冬がお気に入りであったが、二度目を見ると、ちょっとエッチなお姉さんキャラの天野美雨にはまってしまった。出てくる女子キャラは皆可愛い。
美雨役が種﨑敦美だと知ると、「魔法使いの嫁」とか「大図書館の羊飼い」に出演した時と声が違って聞こえるので驚いた。この人は綺麗な声をしていると想う。
オーディオコメンタリーで聞いた種﨑さんのバイト体験談が結構面白かった。
スティーレの女性従業員の制服が何とも完璧なデザインとなっていた。
手袋をしているのが何か良い。
制服スカートの丈とハイソックスの長さを計算して作られた絶妙な絶対領域には思わず反応してしまった。
ハイソックスの締め付けによって、ももの肉がちょっとだけ生地に乗っているというリアルな描写をした回があった。あれには感動した。
よく見ると、喫茶店のお客さんにオタク芸人「やさしい雨」の松崎がいて、声も本人が当てている。
スキー回で泊まった旅館の壁には、同じくオタク芸人天津向の写真、というか遺影みたいなのが掛けられていた。
・OP曲が神だった。
本放送の時からドはまりしていた本作OP曲「ぼなぺてぃーと♡S」をまたIpodで聞き始めた。
OP曲が超可愛いくて良い曲。去年発売のアニソンの中では一番聴いた部類に入る。
曲も良いけどOPアニメも最高で飛ばさず毎話見てしまった。
OP後半での監督の名前の出し方がおしゃれで好きだった。

ぼなぺてぃーと(ハート記号)S/デタラメなマイナスとプラスにおけるブレンド考
- アーティスト: ブレンド・A
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2017/11/22
- メディア: CD
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ブレンド・S OP 「ぼなぺてぃーと♡S」/ Blend S opening
ED曲ももちろん良かった。
こちらのEDアニメは本編で新キャラが追加するたびにちょっとずつ内容が変わってくるというこだわりの作りであった。
ひでりがリボンをタケコプターみたいにして空を飛んでいるのは面白かった。
素晴らしいアニメであった。こいつは是非とも第二期をしてほしい。
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