「爆走兄弟レッツ&ゴー!!WGP 暴走ミニ四駆大追跡!」は1997年7月公開の劇場用アニメ。
かなり昔にフリーマーケットでこれのVHSを100円で買ったんだよな。今でも押入れに入っているぜ。
テレビアニメシリーズ二作目「爆走兄弟レッツ&ゴー!!WGP」で行われたミニ四駆ワールドグランプリの合間に起こった事件を描いている。
日本代表チーム「ビクトリーズ」のが出場したワールドグランプリの試合中に謎のミニ四駆「ガンブラスターXTO」が乱入し、数々のグランプリマシンを抜き去って一番にゴールしてしまう。
ゴールしてもどこまでも止まらないガンブラスターを、マシンの持ち主の少年リオンが追いかける。そして途中でレースを邪魔して、自分を抜き去ったガンブラスターが気にくわないことから豪もマシンを追いかけて、そんな豪を放っておけずにビクトリーズの皆も豪を追いかける。
最初から最後まで、暴走するガンブラスターを追いかける中でエピソードが展開する。まさにタイトルに入る「爆走」「暴走」のワードに恥じない出来の劇場版であったと想う。
ガンブラスターはワールドグランプリで走らせるマシンだったのだが、大会までにGPチップを搭載する作業が間に合わず出場出来なかった。そんなワケなので走ればやっぱり速い。
ガンブラスターは特殊なGPチップを埋め込んだことで怪電波を放ちながら走る。マシンがなんらかの機械にに近づくとそれらを壊してしまう。そういう恐ろしい能力を持つことから使い方によっては軍事兵器になり得るヤバイミニ四駆という認定を受け、兵力を持つ特殊部隊が動いてガンブラスターの破壊活動を行う。たかがミニ四駆一台に対してヘリを飛ばす、戦車を走らせる、ミサイルをぶっ放すまでのことをやってのける。
テレビアニメとは作風を違えて、平和なミニ四駆レースには場違いな兵器や火器がバンバン登場するので劇場版ならではの特別感があった。すごいスケール感だった。
リオンは大事なガンブラスターを壊される前に何とか暴走を止めようとし、ビクトリーズもそれに協力する。ガンブラスターを追う内に1人また1人とトラブルに巻き込まれて追跡から脱落していく。
藤吉が戦車軍団を相手にスピンコブラ一台で足止めをして「ここは俺に任せて先に行きな」的な展開になるのがカッコ面白かった。
次郎丸がガッツを見せて、高い塔の上からターザンロープスタイルで降りてくる所が印象的だった。
ガンブラスターを追って、豪が塔の頂上に出た後の場面は短いけどCGが使わていた。このくらいの時代からちょいちょいCGを入れるようになったみたい。劇中ではマシンがずっと走っているのだが、手書きアニメで描写しているから大変だろうなと想った。最近ではロボとかメカはCGで描きがちだからな。
攻撃対象のガンブラスターの近くにいるビクトリーズの子供達を気遣って色々助けてくれる軍のお兄さんが悪者扱いされているのが可哀想と想った。
基本的に真面目な話なのだが、ちょいちょいギャグっぽいシーンを挟むのが箸休めとなって良かった。
ヘリからダイブした豪が飛んでいるミサイルの上に着地するのは面白かった。
海に落ちた豪を助けようとして烈が救急梯子を海に投げるのだが、端をヘリに結ぶのを忘れて全部落としてしまうという展開にもクスッと笑えた。いつもはしっかり者の烈兄貴にあるまじきうっかりだったので可愛かった。
可愛いと言えば、ヘリの中にいる豪達に向かって、地上にいるジュンちゃんがワインドアップ投法でハンバーガーを投げるシーン。アレは可愛かった。
作中ではガンブラスターのGPチップによる回想シーンが何度か入る。この機械に残る記憶を再生しているシーンが「仮面ライダーZO」のネオ生命体の回想シーンを思い出させた。ガンブラスターとリオンとの絆も描いた作品だった。
つい先日声優引退を発表した今井由香がリオンを演じてる。今井由香はレッツ&ゴーの功労者だと想う。リオンだけでなく、テレビシリーズでも沖田カイなどの多くの登場人物を兼ね役で演じているので、このアニメでは今井由香がかなり頑張っている。男ばかりやるイメージがある女性声優だったなぁ。我が青春の声優の1人であった。今までお疲れ様です。
テンポよく見れてとてもおもしろかった。

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BD特典のキャストオーディオコメンタリーではかなりタメになる話が聞けるので覚悟した方が良いぜ!
ガサツな豪少年を演じる池澤春菜は声が可愛い。
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