こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

神々の戦い「アリオン」

アリオン」は1986年に公開したアニメ映画。

 

 ガンダムで有名な安彦良和の漫画を原作としたもの。漫画は読んだことがないけど、アニメ化に際して漫画の設定をちょっといじっているらしい。まぁよくあること。

 

 監督、キャラデザも安彦が担当している。

 キャラはガンダムイデオンと同じ画風で書かれているので見ていて安心。そういえば声優もガンダムイデオンと同じ人が結構出ていた。もうかなり古い作品なので出演者にはお亡くなりになった方もいる。懐かしい声も聴けた。声優が豪華だった。

 

アリオン Blu-ray

 

 内容はギリシャ神話を下敷きにした独自の物語となっている。

 神話の設定をちょっといじりつつも神々の諍いを辿る物語である。

 

 主人公少年アリオンには盲目の母がいる。彼の伯父ハデスは、母の目を治すことを餌にして彼を冥府へと連れ去ってしまう。なんだかんだで冥府で鍛えられて強くなったアリオンはハデスの弟ゼウス暗殺の命を受けて旅立つのだが、その先で出会った言葉を話せないヒロインのレスフィーナに心を惹かれる。

 それからというもの、アリオンは神々の諍いに巻き込まれて自らも聖戦に参加し、己の過酷な運命に立ち向かっていく。

 そんな感じの話。オリジナルのギリシャ神話を読んでも思うことが、神々が神様のくせしてまあまあ煩悩だとか欲にまみれているということ。この話も神々の勢力争いがそもそもの原因だから神様にも困ったものだ。これまた神話でありがちな近親相姦も取り扱っている。 

 

 古い作品だけあってアリオンの母の目が見えないことを今時使わない「盲(めしい)」と表現する場面があるのは印象的だった。

 序盤の冥府のシーンで、ハデスの侍女の乳首が普通に出ているのも印象的だった。

 

 アリオンが大冒険を繰り広げる面白い作品だった。キャラデザも良い。ヒロインのレスフィーナはちょっとエロくて可愛かった。

 人物とは別にギリシャ神話にありがちなモンスターもイキイキと描かれて動いていた。やはりこの手の化物が出れば冒険ものとして盛り上がる。

 

 この時代のアニメ特有の手書き感がやはり愛しい。最近の綺麗なデジタルアニメも良いが、こうして数十年前の気合の入ったアナログアニメを見るとそれはそれで時代の良さを感じる。

 作中で何かがぶっ壊れるシーンや水が流れるシーンの作画の迫力には魅せられる。

 

 製作がその手の仕事に強いサンライズということで、戦闘シーンにおける兵器の描写も良かった。

 後半にプロメテウスが残したという大砲をぶっ放すシーンがある。鏡で光を集めるみたいな仕掛けでぶっ放すので、ガンダムコロニーレーザーぽくて格好良かった。ゼウス軍のぶっ放したミサイルも迫力があった。

 

 作中後半では、田中真弓が演じたアリオンの子分が実は男の子ではなく女の子だと判明する。アリオンが怪我の手当をする時にちゃんとおっぱいがあることを確認した。この子分は実はアリオンのことが好きだった。田中真弓といえば「うる星やつら」でも竜之介という男に見えて実は女の子だったキャラを演じていたなと思い出す。「ガンダムSEED」のカガリとかもこのパターンのヒロインで、最初はキラに男と思われていたが後で女の子と分かるんだよな。なんだろうか、このパターンのヒロインが萌えなんだよな。

 

 そんな訳で結構見所あるアニメだった。

 

アリオン Blu-ray
 

 

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