こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

勇者達の神話「勇者王ガオガイガーFINAL」

勇者王ガオガイガーFINAL」は、2000年1月21日から2003年3月21日にかけて発表された全8話のOVA。1話は約30分、最終話のみは約60分ある。

 1997年2月から1998年1月にかけて放送した全49話のテレビアニメ「勇者王ガオガイガー」の続編にあたる。

 

  2005年4月~6月にかけては、ガオガイガーのテレビ版や、世界観を同じくする「ベターマン」の映像を盛り込んで再編集した「勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING」を全12話のテレビアニメとして放送した。

 

 

 ガオガイガーTVシリーズは今から丁度2年前にBDで視聴したのだが、OVAは長いことチェックしていなかったので2年越しに続編を視聴した。

 久しぶりに見て色々と設定を思い出した。

 

 テレビ版の最後の方で死んだっぽくなっていたソルダートJが実は生きていたり、宇宙に旅立った護と獅子王凱達が再会したりと、かつての仲間達が集結して新たな敵を討つ熱い物語が展開した。新キャラ、新メカも登場する。

 

 このOVAは見どころたっぷりで個人的にとても楽しめた。8話にしては発表期間が長く、かなり難産となった名作OVAだった。

 アニメーション製作技術がセルからデジタルへ移行する狭間の時期に作られた作品なので、これを見れば映像技術革新の推移を学ぶことが出来る。時は確実に流れている。

 

 久しぶりにガオガイガーを見たけどやっぱり熱いのが獅子王凱を演じる檜山修之の絶叫演技。倒れそうになるくらい叫んでいる。そして、登場キャラよりもイメージに残るのは、テンション控えめなのに語る内容は熱っぽい小林清志の渋い声によるナレーション。

 亡くなった声優の青野武紗ゆりの声も本作で久しぶりに聞くことが出来た。

 

 非常ボタンのガラスを派手に破るなど、様々な魅せ方をするメカプログラム承認の流れ、これもまた作品の名物。そういえばメカを使う時のこの「承認」の演出がいちいちテンション高かったなと思い出した。このOVAでは「承認」演出の進化系にして最終形態が見られた。面白い。

 

 テレビシリーズで見られた「ディバイディングドライバー」は今回でも健在。空間を湾曲させて建物が密集した都会のど真ん中に広い空き地を作ることで、街の被害を最小限に抑えて戦うという科学的すぎる戦法がすごいと前々から想っていた。このアイデアがよく浮かんできたなと想う。街を壊しまくっているウルトラマンの戦いとかを見ると、もうちょっと上手くやれよなっていつも想っていたんだよね。そこへ来てこの科学兵器はすごい。

 

 そんなこんなで「勇者王ガオガイガーFINAL」の詳しい感想を書きなぐって行こうと想う。

 

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 テレビ版最終回から1年半後の2007年が舞台となっている。

 地上ではシンジケートが横行し、奴らに対抗するフランスの組織「シャッセール」と「GGG」は共闘する。

 その後、地上に飛来した謎の物質「Qパーツ」を巡って真の敵「ソール11遊星主」とGGGは激突する。ソール11遊星主とは、地球をそっくり真似た別惑星で激闘を繰り広げる。

 人類存亡をかけて戦う熱き勇者たちの物語が展開する。

 

 

 まずこのOVAから登場する新キャラにして新ヒロインのルネがとても良い。ピンク髪でクール、そしてナイスバディ。良い尻。演じたかかずゆみのキツめの女声も合わせてツボだった。

 獅子王凱とは従姉妹で同じくサイボーグ人間。体から高熱を発するためいつも冷却コートを身にまとっている。ルネと握手した卯都木命が手に火傷を追うシーンを描くことで悲しいサイボーグの運命を描いていた。

  一話目から敵のギムレットに鉄触手責めに会い、宇宙に出てからは敵のドSな蜂女に鎖で縛られる。危険に追い詰められる役回りが多かったけど、それがまた色っぽいシーンで良かった。そしてルネを追い詰めたボンデージ姿の蜂女もセクシーで良かった。

 

 メカの方では光竜、闇竜の女型ロボが登場。どちらも田村ゆかりが演じているのが良い。戦闘でボディの一部が破壊された時には、人間の女子でいう服が裂かれた感覚のように「恥ずかしい」と言って恥じる感情機能も搭載されていた。ミネルバXで発症したロボ萌えがここでも沸き起こった。

 

 ルネの友人のパピヨンも良き新ヒロインだった。私の好きな声優 川澄綾子が演じてるのがまた嬉しい。

 未来予知的な能力がある濃い設定のされたキャラで、序盤にすぐ死んでしまったのは悲しかったが、次には複製体として再登場した。結果的にはオリジナル、複製体と続き二度に渡って死んでしまう悲しきヒロインでもあった。

 

 特徴的だったのはセクシーシーンが巧みに盛り込まれていたこと。テレビ放送ではないOVAということで、この点が付加価値となった。目の保養になった。

 卯都木命の胸がテレビ版よりもはだけていてどうゆうことだと想ったし、スワンの入浴シーンもあり、乳揺れシーンも見られた。お金を払わないと見れないOVAならではの大人のお友達への気遣いが見られた。良い心がけ。

 

 

 一話目から凱が乗り込む新メカのガオファイガーが登場し、後半では最強のジェネシックガオガイガーになる。テレビアニメ版同様ファイナルフュージョン時の作画は圧巻。

 

 レプリジンという複製体が天海護の偽物となってガオガイガーに乗り込み、凱の操るガオファイガーと激突するシーンは胸が熱くなった。

 偽物の護は「宇宙平和のために必要」とだけ言って詳しい説明無しにQパーツをGGGから強奪する。急ぐのは分かったけど、一向に説明せず京都の街を派手にぶっ壊しながら凱とマジバトルする護は頭がおかしいと想った。そしたら悪巧みする偽物だった。護が偽物だとは気づかなくて、どうしてこんな悲しいことになってるのだろうと想って見ていた。

 誰が聞いても事情を説明しない偽物の護の言動にイラついたと強く記憶している。

 

 序盤に相手取ったシンジケートなど可愛いく思えるくらい真の敵「ソール11遊星主」が強い。こちらのロボ達がボッコボコにされることで敵の強さも際立たせていた。「11」とか言ってたのに最後の方は倒しても再生するわ増殖するわですごい数に膨らんでいた。

 

 

 ガオガイガーの活躍と共に、キングジェイダー、竜シリーズやボルフォッグらサポートメカの見せ場もしっかり用意され、ラストらしくお祭り仕様になっていた。

 

 戦闘シーンは迫力満載。

 個人的にはマイク・サウンダース13世が吊橋を弦楽器に見たてて音波攻撃する所に面白いアイデアが詰まっていると関心した。戦闘シーンの魅せ方も凝っていた。

 

 危険な戦闘を共にすることでJとルネの間に信頼関係が生まれる過程も見所だった。激しい戦闘の中で燃える恋とか好き。

 

 熱量豊富な物語展開となり、最終回ではやばい進化を遂げたゴルディオンクラッシャーを打ち込んで敵を駆逐するに至るが、オチのつけ方にはちょっと考えさせられる。

 護と戒道のみは地球に帰還するが、その他の面々は異次元空間的な所に閉じ込められて帰ってこれない。そうして勇者たちは神話化されてしまう。伝説感が演出されるこれはこれで好みだが、皆揃って地球に戻るオールハッピーなエンドも見てみたかった。

 それでも最後の小林清志のナレーションでは、勇者達はきっと生きて帰ってくるという希望的観測がなされていた。私もそうであると信じたたい。

 

 ガオガイガーは勇者王シリーズラスト作品にして97年~05年まで断続的に映像化された息の長い作品となった。それだけ愛された作品なのだと実感出来る。私も熱き勇者達の戦いの記録をいつまでも忘れない。

 

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 これが勝利の鍵だ!

 

 

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