こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

可愛くて強くて格好良い「ダーティペア」

ダーティペア」は、1985年7月から12月まで放送された全26話(25話、26話は未放送のためOVAとして発売)のテレビアニメ。

 これに加えて他にもOVAダーティペアの大勝負 ノーランディアの謎 」、全10話のOVAシリーズ、OVAダーティペア 謀略の005便」と劇場版も1作ある。

 テレビ全26話 + OVA12話 + 劇場版1作と、なかなか幅を利かせたメディア展開がなされた。このことから人気作だったということが良く分かる。

 

 少し前に「クラッシャージョウ」のBDを見た時、「ダーティペア」が映り込んでいたシーンがあった。どちらも高千穂遙原作作品だということでのコラボだった。

 こうなると「ダーティペア」も見たい。中原めいこ氏の名曲にしてダーティペアテレビシリーズOP曲にもなった「ロ・ロ・ロシアンルーレット」ならどういう縁か覚えていないがiPodに入っていて良く聴いていた。しかし、アニメ本編はだいたいこんな話って情報があるだけで見たことがなかった。

 見たいのに「ダーティペア」のBDが無い。DVDで見れば良い話だが、この新時代を迎えて今更画質の劣るDVDはちょっと……となってDVDでの視聴を躊躇っている内になんと、めでたいことにBD-BOXが発売した。昨年末に発売した綺麗な画質のダーティペアのBDを年明けから楽しんで視聴した。年末年始はテレビ特番をたくさん見てただでさえ時間を持っていかれるのに、それに加えてパッケージ化されたものまで見ていたらもう時間を持っていかれてばかりで本当に楽しかった。

 

 前々から女子のバディものとしてまずは本作「ダーティペア」を、次に「逮捕しちゃうぞ」を全部BD化して欲しいと想っていた。今回は「ダーティペア」を楽しく見れて良かった。「逮捕しちゃうぞ」はまた次の機会だな。きっと世の需要がある。

 

 せっかくBD-BOXを出したのに画質が悪いという残念なパターンもたまにあるが、今回の「ダーティペア」のBDは恐ろしい程に画質が良い。進化した現代技術によって元々美しいケイとユリがもっとイケて見れた。サンライズさんの努力には脱帽だぜ。

 OPアニメのユリが指で鉄砲を作ってバンとするところにはやられた。

 

 

EMOTION the Best ダーティペア 劇場版 [DVD]

  

 銀河を股にかけてあらゆる揉め事を解決する組織WWWA(スリー・ダブリュー・エー)に所属するトラブルコンサルタント(通称トラコン)のケイとユリは、コードネーム「ラブリーエンゼル」を名乗り、世界のあちこちで起こる様々な揉め事を解決する。二人におまけしてムギというものすごくデカイ猫もペット兼サポート役として活躍する。

 

 腕利きではあるけど問題解決時の手口が荒く、彼女らが仕事を終えた後には、街の破壊、大量の死傷者が出るというのが常日頃となっている。そんなわけで正式名称「ラブリーエンゼル」は浸透せず、人々には「ダーティペア」という不名誉な通り名が浸透している。ダーティーとは汚れている、下品などの意味があり、とにかく悪口である。女子プロレスラーチーム「ビューティーペア」とはまるで逆の意味を持つコンビ名だが、ビューティーペア以上にビューティーなのがこのダーティペアである。そういえば、第一話でダーティペアの二人が事件に駆けつけるとおっさんに「女子プロレスラーが何の用だ?」と言われるシーンがある。ビューティーペアが流行っていた時代のものなのだろうとか想った。

 

  二人がコードネーム「ラブリーエンゼル」を名乗っても、民衆にはダーティーペアの方で通っている。人々にダーティペア呼ばわりされるのを嫌って二人がラブリーエンゼルとと言い改めるのはお約束展開。

 

 ケイとユリの二人は大変可愛くて美しい。そして強い。頭もキレて仕事も出来る。露出度たっぷりのユニフォームもセクシーで良い。テレビシリーズとOVAでユニフォームがチェンジしているが、結局どちらも良かった。

 基本的に三大欲求に忠実で、ケイは包み隠さず肉食。ユリは男ウケを狙ってぶりっ子をするが、根っこはやはり肉食。男が欲しい、美味いものが食いたい、休みが欲しい、そんなことでも上司にガツガツ言って来るあたり、バブル時代の頼もしいOLみたい(偏見かもしれないが)とも思える。なんだかんだで似た者同士の気の合う二人で、生命力の強い女達だと感じさせる所が魅力だと思う。

 トレンディドラマで見られるようなおしゃれで都会的で小気味よいテンポで展開する二人の会話劇も楽しい要素。本当は仲良しな二人が愉快に互いを皮肉ったりするのも印象的。

 

 ツインヒロインで来られると、男性諸君としてはどっちが推しかという談義を持ち上げがちだと思う。私も検討したところユリ派かな、となった。ロングヘアで女子らしいところも見られる基本設定が良い。「うる星やつら」のラムちゃんや「きまぐれオレンジロード」の鮎川まどかぽくも見えて可愛い。ユリを演じた島津冴子の高音の美声もやはり良かった。

 対してケイの方は男勝りでもっとガサツだけど、そこの欠点を殺すくらいに魅力的で可愛いからやっぱり良い。ユリと比べてややおっぱいのサイズが勝っている設定で、肌がユリより少し黒いのも良いポイント。私は褐色のヒロインが好きである。

 とにかくどっちも可愛いので毎回二人が見られたらそれだけで目の保養になって良かった。

 

 そんな二人が仲良く喧嘩しながらチームで毎度依頼される様々な揉め事を片付けていく展開が楽しいスペース・オペラ劇となっている。基本的には一話完結の物語が連続していく。「カウボーイビバップ」や「スペースダンディ」みたいなテンションで見やすいアニメだった。

 

 第一話からドタバタして楽しい展開だった。

 自分達の基地の制御システムが暴走し、ロボが人間に反乱を起こすみたいなSF然とした流れになっていた。暴走したシステムを黙らせるためにダーティペアが荒い手を取り、さっそく基地の建物が爆発で傾くことになった。導入からご機嫌なアニメだった。

 

  印象的な回は、いいところの坊っちゃんと謎の女が駆け落ちし、その捜索依頼をうけてダーティペアが出動する回。後に坊っちゃんと駆け落ちした相手は性転換手術をうけた元男だと分かり、それでも二人は愛を貫く道を取ってオチとなる。

 今でこそこの手の性にまつわるあれこれの問題は世の話題に上がりがちだが、当時としては結構珍しいネタではなかっただろうか。ダーティペアは物語舞台を22世紀に設定していて、この世界では性転換なんてそんなに珍しくないことになっている。そのためケイ達も、駆け落ちカップルがくっつくことに反対する親の考えは古いと口にする。SFに絡めて社会派なメッセージ性も感じる作りになった良い作品だった。

 

 OVAシリーズでは、基地に立てこもった悪ガキ共をダーティペアが黙らせる回が印象的だった。ガキに腹がたった。

 

 年明けを大いに楽しませてくれた良き美少女ものだった。BD化に感謝だ。

 

ダーティペア COMPLETE Blu-ray BOX [通常版]

ダーティペア COMPLETE Blu-ray BOX [通常版]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 2019/12/18
  • メディア: Blu-ray
 

 

 ロシアンルーレットのように危険な魅力を持つ女二人の冒険が熱い! 

 

 

 スポンサードリンク