こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

おジャ魔女はママになる「おジャ魔女どれみ♯」

おジャ魔女どれみ♯」は、2000年2月から2001年1月まで放送した全49話のTVアニメ。

 シリーズ2作目、「♯」の読みは「シャープ」。

 

 

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 今回シリーズでは、魔女界のバラから生まれたミラクルベイベーのハナちゃんをおジャ魔女達が一年間育てるというのが大筋となる。

 

 無印シリーズから進級したものの、まだ小4の少女達が赤ちゃんを育てるのはとても大変。ちょっと前まで自分達だっておしめをしていた者たちが、一年間ママをすることで育児の大変さと大切を知り、最終的にはママの矜持を抱くまでになる。

 

 おジャ魔女達は、自らの親との深いエピソードも経て親の心を知り、全く楽ではないハナちゃんのママとしての経験値を得ていく。

 親から子への無償の愛を伝えた全体を通しての深いテーマ性は高く評価出来る。

 

 最終回で特に滲み出るどれみちゃん達の熱きママの心には泣かされる。どれみ達のママとしての成長が嬉しいのはもちろんのこと、その愛を一身に受けてしっかり成長するハナちゃんの成長が見られるのも嬉しい。後半ではついに言葉を覚えて「ママ」と言うところに感動できる。名優大谷育江の全力でバブバブ言う赤ちゃん演技も可愛くて見どころとなった。

 

 ハナちゃんの育児に関して、どれみが自分の母からも多くを学ぶ展開、無印以上にあいこの複雑な家庭問題に切り込む展開などは教育的にも良く、社会性もあるエピソードで良かった。

 

  ママは産んだらそれで終わりではなく、その先で強い責任感を伴う。育てて行く中で自らも成長して行く。経験者は語る、これには大きな信用を寄せることが出来る。どれみにとってはママの先輩であるどれみその人の産みの母より受けるこういった教えは心に響く。産むだけで後は遊んでいる親をチャイルドマザー、またはファザーだなんて揶揄することもその昔にはあった。そういった者たちに教えたい親の矜持が見られる展開が良い。

 

 どれみの家にかつてあったピアノが無くなり、そしてまた戻ってくるまでを描く春風家愛のエピソードが一番良かった。親心と家族愛の両方が分かる大変良い話だった。こちらのエピソードは、春風ぽっぷがメインとなった劇場版とも繋がりがあるので必見だ。

 

 無印ではやや悪役テイストが取られていたおんぷちゃんがこちらではどれみ達の親友になっている。チャイドルとして活躍するおんぷちゃんの葛藤と矜持を描くシリアスなエピソードも良かった。おんぷちゃんを演じたスーパーアイドル宍戸留美のお声は一生忘れない。

 

 ママとして、見習い魔女としてのどれみ達を描くエピソードと共に、前回シリーズのように学校の友人とのエピソードも描かえる。こちらも見どころだ。

 玉木麗香が推しなので、彼女の登場回は嬉しい。未だに想うけど、麗香も魔女にしてあげればよかったのに。

 

 ガキばかり出てくる中でやはり目を引かれるお色気要員にして私のお気に入りがどれみの担任の関先生。学年が変わっても変わらず担任になってくれて良かった。そんな関先生に春が訪れる色っぽいエピソードも印象的だった。

 関先生に彼氏が出来るけど、最後は外国務めになって別れてしまう。外国に行った彼とはその後ちゃんと結婚するらしい。彼氏を探して関先生が空港で走り回るシーンで乳揺れしているのが良い。

 

 調べたところ、関先生はショムニ江角マキコをイメージして作られたキャラらしい。だったら通りでハマるわけだ。私もショムニ江角マキコにかなりハマったので関先生に惹かれるのも納得出来る。格好良いとエロが均等な量ぶつかりあって出来た素晴らしきキャラ性が良い。

 

 かつては交わっていたが、現在断絶状態にある魔女界と人間界の確執に迫るエピソードは少し難しくシリアスだったが見どころがあった。

 

 古い作品で内容は結構忘れていたが、今回久しぶりに振り返って視聴すると、思いの外深くて真面目なメッセージ性が込められたシリーズだと感心した。各エピソードは完成度が高く大人が見ても響くものがあると想う。全体的に結構泣ける。

 

 

 前回シリーズでは、どれみ達が見習い魔女の進級試験を突破するのに忙しかったが、今回ではハナちゃんの定期検診で、ちゃんとした育児の下ちゃんと成長しているのかを試験される。

 赤ちゃん達が試練を与えられ、それを突破できるかどうかでママの素質も問われる。今回シリーズより新たに登場する定期検診の責任者マジョハートの厳しい試練を突破して親子共にレベルアップする展開が印象的。

 

 以前は見習い魔女試験でどれみ達を監督していたモタ、モタモタも今回では共に試練を受けるママとして頑張っている。二人の育てる赤ちゃんの名前がテキとテキパキなのも面白い。

 

 無印で無事結婚した魔女界のタコとイカの赤ちゃんのアタリメ子ちゃんもハナちゃんと共に頑張る可愛らしい赤ちゃんキャラで良い。名前のインパクトがなかなかすごい。

 

 

 中盤からはパソコンを抜け出て人間の姿になったオヤジーデの活躍が描かれる。イケてないオヤジではないのだろうが、絶妙にキモチワルいのが印象的。自らの出世のためにはハナちゃんが必要ということで、おジャ魔女達に敵対しハナちゃんをさらいに来る。

 敵対勢力がオヤジオンリーでは華がないということで、オヤジの助手としてイケメンボーイの暁くんはじめ他3人のイケメンキャラも追加で登場する。イケメンキャラ4人の部隊をFLAT4と呼び、これはもう絶対に「花より男子」のflower4からきてるだろうと思わせるものだった。

 

 オヤジーデのコミカルな立ち回りも見どころ。ふざけたおっさんと思ったら高い魔力を有していて意外に強い。おジャ魔女レベルなら圧倒してしまう。こいつこんなに強かったんだという気づきを得た。

 

 前回シリーズでは雑貨店だったMAHO堂が、今回では花屋さんに変わっている。どれみ達も花を育てて売っている。花言葉が本編に登場することもあってお勉強になる。花を愛でる健全な少女たちを描く展開が良いではないかと思える変更点だった。

 

 

 

 現在のプリキュア枠の先輩作品になる古い作品だが、思いの外作り込まれたものでだいぶ楽しめた。シリーズにはまだ続きがあるが、これより先はBD化されていない。なんでなんだ、他のシリーズも全てBD化してもらいたい。帰国子女魔女の飛鳥ももこにも会いたいぜ。飛鳥ももこが登場する劇場版のみはBD化されているので、この一枚は高画質で飛鳥ももこを拝聴出来るものとして貴重である。

 

 作品も20周年を迎え、今度は新作映画が公開すると言う。そちらも是非チェックしたい。

 

「シャープ」は特に母の愛について突っ込んだ作りだったと想う。これを見て母への感謝の想いが膨らんだ。親孝行してやろうという優しいを気づきを得られた楽しい名作だった。ありがとうおジャ魔女

 

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 おジャ魔女はここにいる、ハートのど真ん中。 

 

 

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