こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

これが嵐だ!ラストアルバム「This is 嵐」をしゃぶり尽くせ!

 

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 嵐のニューアルバム「This is 嵐」が発売された。そうなると聴くしかない。

 これが活動休止前の嵐が出す最後のCD。今年も終わりに近づいた11月にまさか最後のアルバムが出るとは思わなかった。最後まで全力で我々を楽しませようとする嵐のエンターテイナーの矜持が見えてくる、そんな1枚だった。

 ここ最近はしみじみとした思いで本作をリピート再生している。彼らのこれまで、そして最新作を楽しんでからの今の姿を思えば、その成長に感動もできる。

 ファンへの、または音楽業界への置き土産となる思い出深い1枚となった。改めて嵐って良い!と思える。

 

 思えば嵐のオリジナルアルバムを聴くなんて随分とご無沙汰なことだ。ずっと活動して来た嵐だが、オリジナルアルバムを出すのは2017年以来のことで、かなり久しぶりのアルバムリリースとなった。

 

 前作アルバム名は「untitled」というなんとも不透明な感じのものだった。名前があって無いようなもの、そんな不思議な感じがするタイトルだったことは印象深い。そしてリード曲は「未完」というものだった。「未完」は、嵐にしては珍しい曲調のナンバーでやや怪しげな雰囲気もある興味深い曲だった。

 前作アルバムのことを振り返ると、自分達はまだ名もなき軍団、だから完結を見ずに未完なんて曲を上げてきたのか。嵐は一旦消えることになるが、「解散」ではなく「活動休止」の形を取った。そうか、まだ活動終了ではないから、今はひとまず未完のままお休みする。そういうことを考えると、一つ前のアルバムのテーマ性と休止のことが結びついてなんか納得、と勝手に思っていた。

 

 そしてこの先も勝手に思う。そんな風にタイトルを決めず、未完のまま終わって行く嵐の姿も逆に良いと思っていたところに、「This is 嵐」というもうズバリな答えのタイトルを持ってきたのがすごい。「これが嵐だ!」というバカでも分かる意味がこめられたこのタイトルは潔い。

「untitled」→「This is 嵐」になるまでの間に色々なものを吹っ切って堂々としたものだというドラマ性を勝手に感じていた。

 我が名は嵐であり、これにて一つの章が終わるということをきっちり伝えた気持ち良い1枚だった。このCDを聴くことで、コレが今の嵐!今の俺達だ!と彼らが伝えているのが分かる。有終の美として持ってくるのに良い作品だったと思う。

 

 こんなことを思って胸熱くする今日このごろである。

 

 

 ここで肝心なCDの中身の感想も書いていこう。

 

 まずは最終作の一曲目に注目だ。景気の良いファーストナンバーの「SHOW TIME 」は、だいぶおしゃれな一曲で楽しい。これから楽しませるショーステージを見せてやるという想いが感じられる。エンターテイナーの彼らだからこそ歌ってハマるものがある。これはコンサート一曲目に持ってくると絶対に格好良い。

 

 デジタルシングルとして配信された作品群もここで一気にCD化されて嬉しい。

「Turning Up」「Whenever You Call 」「IN THE SUMMER」「Party Starters 」の既出曲を改めておさらい出来た。

 デジタルシングル楽曲に見られる工夫は英詩が多めなこと。中でも「Whenever You Call 」は全編英詩と来ている。Youtubeを介し、国境の向こうにいる仲間達にも楽しんでもらうことをも意識してこういった新しい試みがなされたのだろう。

 デジタルシングル曲は、従来の嵐楽曲とは作風が大きく異なっている。ゆえにファン達を焦らせたのではないだろうか。嵐は好きだが、私としても正直言うと英語がたっぷりなおしゃれ曲調は嵐には不向きではないものの、これを本命にして戦う武器でもないと思う。まぁこちらはグローバル社会でのお試し企画として楽しめるもので決して悪くはなかった。

 中でも「Turning Up」は一番ハマった曲で、これは絶対おしゃれだ。サクラップもご機嫌で良いし、後半の大野くんのフェイクパートもご機嫌でお耳に心地よい。Jポップを世界に、という意気込みが伝わる挑戦の一曲で好きだった。

「Party Starters」は、最初こそやかましい感じの曲だなとか思ったけど、聴き続けるとだいぶ楽しい曲だと分かってくる。これはご機嫌な気分になって面白い。嵐にしては変わっているが面白い曲だった。

 

 CDシングル曲では「BRAVE」「カイト」が収録されている。

 ラグビーの曲だったことが印象的な「BRAVE」だが、そのラグビーの方は2秒も見たことがない。嵐が番組で本曲を披露する際に選手達が駆けつけたことがあったが、紹介があるまで「誰だ?このマッチョ達は?」という状況だったのが思い出に残る。この曲ではサクラップが弾ける良さを出していた。「後ろへ放る明日へのボール」の詞と歌い方もお気に入りである。ちなみに私は球技ならサッカー派である。

 

 楽曲をプロデュースした米津には悪いが、正直言うと「カイト」は私にあまりハマらず、これのカップリング曲の「Sounds of Joy」の方が気に入った。そちらの方をたくさん聴いていた。あ、ハマらなかっただけで別に嫌いじゃないからね。ちなみに私は地元で凧揚げ名人の地位を取っている。

 

 アルバムリード曲の「Do you...? 」はおしゃれで格好良い。先日Mステでも披露した楽曲で、大野くんが振り付けを担当している。大野くん推しの私としては、彼の最後の振り付け仕事となったこの曲に注目してしまう。

 サビの「アイアイヤー」の雄叫びパートが癖になる。

「俺達のスタイル」という歌詞に力強いものを感じる。21年やって来た最後のアルバム曲で、これが俺達のやり方!と強めに攻めている感じが良い。サクラップも相変わらず良い。

 この楽曲にはエンターテイナーとしての王者の風格が見て取れる。勝手にそんなことを思って泣ける。

 

 他には時期に合わせたクリスマスソングの「I Can't Wait For Christmas」なんかが気の利いたナンバーとして光っていた。嵐のクリスマスソングといえば、丁度10年前にリリースした「果てない空」のカップリン曲だった「あの日のメリークリスマス」を思い出す。あの日のメリークリスマスからもう10年か、時の流れの速さを感じずにはいられない。

 

 

 ディスク2には、これまで発表した名曲達を英詩にし、アレンジも新たにしたものが収録されている。「英語ばっかりもういいわ」ともちょっとだけ思ったけど、聴いていると「コレ結構良いっす」の反応になった。

 

「a Day in Our Life : Reborn」が良い。ラップがメインに来る珍しいナンバーにして名曲でもある「a Day in Our Life」の歌詞とアレンジを大胆にいじったらこんなにおしゃれな感じになるんだ。すごく格好良い。サクラップの歌詞通り、嵐と「いつかまた巡り合うSomeday」が来ることを願うばかりだ。

 

 個人的にかなりお気に入りだった「Face Down」が進化した「Face Down : Reborn」も好きだ。この曲のサクラップはマジで神ってたと思う。「真っ暗な空~」とゆっくり目に入り、そこからテンポが上がるラップが好きだったのに、Rebornではそこがカットになっている。そこだけはちょっと寂しい。サクラップ勢はオリジナル版を引っ張り出して聴こう。

 

「Love so sweet : Reborn」の聴いて気持ち良い感がすごい。なんだろう、視聴後に感じるコレはきっと幸福感なのだろう。ライブではフィナーレに欲しいナンバーかもしれない。オリジナルとは随分雰囲気が異なるけどこちらの英語バージョンも良いな。

 

 

 まぁこんな感じでかなり楽しんで聴いた。かなり楽しませる目的で作ったものだろうから当たり前とも言えるけどね。私はサクラップが好きなので、そこにもかなり注目しての視聴となった。

 視聴後に思うのは、これから一休みする連中のものとは思えないくらい元気な1枚だということ。すごい勢いがある楽曲ばかりで、テレビパフォーマンスを見てもキレがある。しかし、ポーズでは見えない疲労や苦悩というのもきっとあるのだろう。彼らもいいお兄さんだしね。

 最後まで元気に「今の嵐」を届けてくれた5人に感謝だ。活動休止ま一月を切った今になってやっと「もう終わるんだな」と強く実感する。そうするとやはり寂しい。やはり嵐はいい軍団、良いアイドルである。彼らは我々の心に大きなものを残してくれた。

 

 今はひとまずおつかれ、そしてありがとうを言いたい。

「This is 嵐」は2020年の名盤になった。

 

 

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