「BPS バトルプログラマーシラセ」は、2003年10月から放送されたテレビアニメ。全5話。
元々一話を三分割して全15話で放送されたが、その後見やすく1話30分×5で再放送された。
タイトルから昨今流行りのアイドルBTSを思い出すが全然関係ない。だが、BTSの活躍を見て、一文字違いのBPSなんてアニメもあったなと思い出してついつい視聴。テレビ放送作品だが、お手軽に見れるOVAのようにコンパクトにまとまっているためサクッと楽しめた。
本作はネット犯罪をテーマにした作品になっている。
当時のパソコン、インターネットの一般層への普及は、かなり今くらいに近づいた頃だと思う。このくらいの時代なら、そこそこ田舎の小中学校だって、教材用パソコンの数を申し分なく確保していたのではなかろうか。人々にとってパソコン、ネットというアイテムや概念が、大昔程遠くはなくなった時代に放送された作品だ。
とはいってもそこそこに古い時代ではあるため、出てくるパソコンがかなり古い。iモード携帯をパロったeモードという旧式タイプの携帯電話も出てくるなど、やはりそこそこに懐かしい作りになっていた。
今視聴すると、時代による人々とネット社会の距離感の縮まり方がちょっと見えるような気もする作品だった。
物語の主人公は凄腕ハッカーの白瀬慧。28歳で普段は大学院生兼フリーアルバイターとして日々ぼぅーとした感じで過ごしている。普段は冴えない中年って感じだけど、BPS(バトルプログラマー)として社会の裏で起きるネット事件を解決する裏の顔も持っている。
毎度白瀬にネット犯罪事件解決の依頼が入り、それを受けて白瀬は悪者ハッカーのアメリカ王と電子戦を繰り広げる。
ネット犯罪、プログラマーなど一見小難しそうなテーマが見えるが、内容にシリアスさは無く、ギャグとラブコメのノリで基本ふざけている。
白瀬は凄腕ハッカーだが、お金では動かない。入手困難なレアオタクグッズを献上してきた場合には仕事を受ける。現物で動く珍しいタイプの仕事人。かなりマニアックなアイテムが出てくるのでオタクネタが分かる人にはウケると思う。
ゾロや土方さんなど、ハキハキとした物言いで熱血漢を演じるイメージの強い中井和哉が、かなり力を抜いて喋る白瀬のような演技を見せたことは珍しい。
白瀬を慕って家に遊びに来る親戚の小5女子の天野美紗緒が可愛い。なんとこのロリがメインヒロインになる。
白瀬がロリ趣味で、かなり年下の美沙緒の事が結構ガチで好きみたい。他にも登場する小学生ヒロインにどきどきしたりもするので、ちょっと方向性を間違うと危ないお兄さんにもなりかねない。
二人の関係性が一見叔父と姪に見えがちだが、実は大叔父と又姪という間にもう一つ挟んだ関係になっている。白瀬の姉の孫娘が美紗緒である。
この関係性で年の差もかなりあるけど、互いに意識し合っている。メインの男女の関係性がこんなことになっているのは珍しい。そしてちょっと複雑な感じもある。28でもう大叔父って珍しい人生。
美紗緒はとっても可愛いのでロリヒロイン好きにはおすすめ出来る。
若き日の福圓美里がロリ感を出して美紗緒を演じているが、クレジットを見るまで気づかなった。今とちょっと違う福圓美里の演技にも注目出来る。声が可愛い。
毎度白瀬を訪ねて来る依頼人が秋月というおっさんなのだが、こいつがギャグ要員で面白い。同じ顔、同姓同名だけどどうやら別人らしい。
白瀬が美紗緒はじめ他ヒロインとラッキスケベシーンを展開する丁度その場でいつも秋月が登場し、スケベシーンの実況、考察を行うというふざけたシーンが天丼状態で毎話入る。上品な部類だが、絶妙にエッチな要素ありなラブコメ展開がココになる。
どの秋月も共通して白瀬のようなロリ趣味はなく、女優でいうところのイザベル・アジャーニがタイプだと毎回説明される。女優に詳しくないので「それ誰よ?」といつも想いながら見ることになる。
白瀬にとっては顔の見えない敵となるアメリカ王もふざけたキャラでウケルので結構好きだった。
白瀬の過去には何かとんでもない秘密があり、そしてこの先にも大いなる物語が待っていると煽っておいてスパッと話が終わる。伏線を張りっ放しにして回収せずの未完なのでコレは気になる。
年老いた白瀬、そして素敵なレディになった美沙緒の姿が最終回で映される。そこまで未来が進む感じなのかと期待は膨らんだが、それから一生続編がない。
これだけ時が過ぎたが、昨今では大昔の作品がリニューアルして放送するパターンも結構あるので、BPSもワンチャン続編がないだろうかと期待している。主要キャラを演じた役者も元気に生き残っているので不可能ではないだろう。最近なんてクソ懐かしい「大運動会」なんていうアニメをまたやってるくらいだから、これだって急に続きをやってもおかしい話ではないと思う。続編が来た時には是非チャンネルを合わせたい。
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