こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

こしのり漫遊記 その53「コロナワクチンに見る人間関係の歪み」

 

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 コロナ時代に入ってしばらくが経過した。

 

 コロナの恐怖を初めて感じるようになったのは、去年の春先くらいのことだった。アニメもバラエティも多くの番組が新作を流せなくなり「こんなことある?」と衝撃を受けたのがきっかけだった。テレビ好きなオタクならではのコロナ時代導入となった。

 

 コロナ以前に日本を襲った怖い感染ネタに「デング熱」というものがある。アレはいつの間にか収束を迎え、今では何だったのかってくらい記憶のかなり奥底にしまわれている。

 そのことがあったので、ぶっちゃけコロナも去年の春に出てきても、夏休みの終わり頃には「そんなことあったなぁ~」くらいの過去の話になっているだろうと思っていた。しかし現状を見れば、あれから1年半くらいになるのに未だ騒ぎは収まっていない。当初は1年以上引っ張るネタになるとは思わなかった。

 

 そんな感じでコロナを完全に舐めていた。まさかこんなに大事になるとは。

 今は自分に向けて「病気を舐めるな!」と反省の言葉を飛ばしている。

 

 それまでの私の意識の持ちようと気の引き締めが甘かったようで、感染者がどんどん増えて来た今になってやっとマジに恐怖を感じる。

 

 幸い自分が感染しないし、隣近所その他遠くの者も含め、知っている仲の者に感染者が出ていない。だからこれまでは怖いという実感が沸かなかった。

 

 今日から緊急事態宣言発令都市が新たに追加され、日本地図上で赤信号が灯された地がまた増えることになった。これを受けまた怖い。

 

 国の危機なのに、政府の対応は先を取った試し無くいつでも後手に回っている。最近はそんな怒りの書き込みをネット世界のあちこちに見る。正直な意見であり、国の実情を語っただけの事ではあるのだろうが、一方でそこまで鬱憤とストレスを抱えてお家のパソコンでカタカタ打っているヤツがわんさかいるのかと思うと色々残念にもなる。怒りと不安、加えて暇をたくさん持っている民がやはりたくさんいるようだ。

 

 国の失策についてだが、例えば本日東京にゴジラなりラドンなりバランなりチタノザウルスなり地底怪獣と書いてバラゴンと読む怪獣なりが攻め込んで来たとする。すると、ここまで目に見えてデカい脅威を相手取ったことのない人間達は、あたふたするばかりで、その場に適したベストな行動をベストタイムで取ることなど出来ないだろう。だって初体験だもの。人間誰しも初体験を前にすればどうしようとあたふたしてスマートに事を成すことが出来ないものだ。多くの者が初体験でそんなほんのり甘く恥ずかしい功績しかあげられないもの。だから国が謎の病気を相手取ってさっさと動けないことも分かるといえば分かる。という風に軽くフォローしておこう。まぁ結果を見て駄目なものは駄目ってのが本当の評価なのだろうけど。

 

 そんな感じでおろおろする時間を過ごすことがあっても、いつまでもそうはしていられない。最近国が見せた対コロナ政策の一つがコロナワクチンを打つというもの。何にせよ、病気に対抗するなら予防が大事。医学的に予防効果があるとされるワクチン導入にやっと成功した模様。

 

  世故に疎く、なんなら余計なことを覚えないようあえて知ることを避けている私だが、コロナのこととなるとさすがに怖いと思って敏感に反応してしまう。最近はこのワクチンについて思うことがある。

 

 徐々にワクチンが全国に広まり、多くの国民達の体内に無事届いていると聞く。また、届いたは届いたが無事な形ではなかったことも数件あるとかないとかも聞く。状況はその地によって様々変化があるらしい。

 これもまた初めての問題にぶつかり、それを乗り越えるために導入した初のアイテムである。だから、やはり初体験の失敗があるのでは?と疑問視してしまう。

 

 なんだかんだあって私は現状ワクチンを摂取していない。

 

 摂取したい人、したくない人それぞれがいて、それぞれがそこは自由意志で決める。どちらを取った人間が自己中だ、悪だ、なんて意見をネットで見て聞くこともあるが、これはあくまで真剣、慎重な上で自己中な判断を下せば良い案件だと思う。都合は人それぞれだ。

 

 で、なのだが、このワクチンについて、差別的な問題があったりなかったりするというのだ。

 会社員、受験生なら、ワクチン摂取していないと建物に入れない、なんてことも起きるという。そうなると半ば強制的にワクチン摂取しなければならない。

 そんな外堀から埋められて強制摂取の道を辿る人がいる中、私には職掌柄そういった都合はない。なので、摂取しないことで社会様とああだこうだの交渉を持つことはない。

 

 だが、家族の反応はそうはいかない。

 現在実家を出て生活しているのだが、ある日突然家族から連絡があった。内容は、ワクチン摂取していないと家に入れないというものだった。

 別に家に用があるとか、近い内に帰省するなど言ったこともないのだが、とりあえず一方的に出禁にされた。まぁ出入りの予定はないから良いのだけど、気分としては良くない一面もある。

 

 単純にあいつとこいつを比べて、あいつの方が怖い、こいつの方が怖くないという物の比べ方をそのままシフトしてのことだろう。ワクチン摂取した者の方が安全で、そうでない者は危ない。

 まぁ分かる。大変よく分かるし、立場が逆なら自分もその考えで行くだろう。でも、コレってはっきりそうとは言わずとも、ほぼ危険なバイ菌扱いを食らっているようなものじゃないか。感染が怖いという事情は分かっても、この言われようは普通に「酷くない?」としか思えない。

 こんな状況下だからこそ、家族だろうが他人様だろうが、外部からの訪問者とあればコロナを持ち込むかもとビビるのは分かる。分かるんだけど、それでも「そんな事言う?」と言いたい私の思いもずっとある。

 

 とりあえず家族には、さも私が一番危ないやつみたいに言っているが、ワクチン摂取しても絶対の危険回避はなく、こちらが何かせずとも己で病気を拾って来てしまうという可能性も十分にある、そのことはゆめゆめ忘れるな、というちょっとの脅しを含んだ反撃と共に心配の注意を投げかけておいた。

 なんにせよ、私がこれまで関わって来た人々には、例え私の与り知らない所であっても幸せに過ごしていて欲しいものだ。

 

 気持ちはよく分かるのだが、こんな謎の病気のせいで、それまで良好だった家族関係に亀裂が入った事実を前にまあまあのショックを受けた。経済をはじめ、それまで円滑だった人間関係までを崩壊させる、それが混迷のコロナ時代がもたらす被害だと実感出来た。マジでえらいことになったな。

 

 こんなことを考えると、本当に日本って、世界って変わったなと言える。

 暗い気分になる事が続くが、それでも我々はこの混迷の時代の出口を目指すしかない。それ以外の選択肢はないのだ。

 

 この私にはやり残した事があり、今後やりたいこともどんどん更新されるだろう。私は何としても死ぬわけにはいかないのだ。こんな時代になったからこそ、より生きたい、生きねばと思うようになった。

 

 例え寿命が残り僅かの者でも、さすがにこんな訳の分からない病気にやられての最後は良しとしないだろう。私もそうだ。同じ最後でもコロナは嫌だ。

 

 外に遊びに行きたい想いはあるが、今は我慢の時だ。

 早く元の世界に戻り、人と人が互いを疑いあって敬遠することなく手を取り合えるようになって欲しい。ここ最近は、コロナによって人が人に持つ警戒心、懐疑心が余計なまでに育つことに困惑し、傷ついたんだんよな。良くないよなこういうの。

 

 頑張れ日本人!何人生き残ったのか知らないが、残った者皆でコロナ無き平和な次のステージに上がろう!

 

 

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