こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

美 少年で特撮ドラマ「ザ・ハイスクール ヒーローズ」

「ザ・ハイスクール ヒーローズ」は、2021年7月から9月にかけて放送された特撮ドラマ。

 

 去年放送した「真夏の少年〜19452020」以来1年ぶりの美 少年全員参戦ドラマ。しかもシリーズ45周年を迎えたスーパー戦隊シリーズとの大いなるコラボが見れる。

 それにしてもゴーカイジャーの時に35周年だ~とお祭り騒ぎだったのが昨日のことのように思える。10年がマジで早い。ゴーカイジャーの頃なら美 少年も全員ガキだったよな。そんな彼らもすっかり男前になったと成長を感じられる一作だった。

 

 これがなかなか好きな作品だったので、振り返ってあれこれ感想を殴り書く。

 

「ザ・ハイスクール ヒーローズ」Blu-ray BOX

 

 見どころは、あの美 少年6人が変身ヒーローとなって戦う点。スーパー戦隊とコラボ出来る仕事を取ってこれたなんて、これは絶対に良い経験になったはず。

 CDのデビューこそまだだが、ここまでの仕事をさせてもらえるなんて美 少年も出世したものだ。

 

 私が一番推している金指くんがピンクに変身するとは、これは良き設定。心は乙女な男子という難しい役どころを演じた金指くんはグッジョブ。

 

 5人戦隊なのに1人余るではないかと思っていたら、そこは浮所くんが敵組織から改心して6人目になることで解決。ガオレンジャーでいうとガオシルバーと同じ進路を取っているではないか。浮所くんのヒールとヒーローの両方を演じられるポジは美味しい。

 

 キレンジャーと言えば太っちょでなぞなぞとカレーが大好きなコミカル男児。ということでキャラが渋滞なくらい色々あるのだが、その黄色担当が佐藤龍我なのはどういうことだろうと思ってみていく。

 アイツのカレーの食いっぷりは他に類を見ないくらい爽快だと大昇くん演じる少年が褒めちぎるので、カレー枠として変身。無理にでもカレー要素をぶっ込んだな。ちなみにカレー好きの黄色担当は太陽戦隊サンバルカンにもいたんだぜ。

 

 緑担当の藤井くんは妹想いな良きお兄さんとして登場し、シスコンなのかとも言われている。私も妹のことはめっちゃ可愛がる良き年長者だったので、こんな兄妹がいても全然アリだと想う。ええ兄貴やん。でも藤井くんってザ・弟顔だよなと勝手に思っている。

 

 主な舞台はヒーロー達も通う学園で、内容としてはギバちゃん演じる悪い理事長が教師や生徒を闇落ちさせるべく暗躍しているのをヒーロー達が討伐するというもの。ギバちゃんの悪のカリスマ感が滲み出ていて、もう完全に悪の顔になっている。

 生徒、教師が共に持つ人間心理の闇が怪人に変身するエネルギーとなる。ストレス渦巻くこんな世の中だからこそ説得性のある要素が見られる。

 

 学園ヒーローも怪人もスマホアプリで変身するという設定は現代的。ガオレンジャー仮面ライダー555ガラケーで変身した時には「激しくセンセーショナル!」ということで強く胸打たれたものだが、あれもすっかり過去の文明だな。時代の激流は超速である。そんな私はまだまだガラケー派。

 

 岩崎大昇くんがゴレンジャーマニアとして登場し、仲間達にゴレンジャー全84話視聴を強めに勧めたりと、清々しいオタク言動を見せてくれる点がやはり清々しいもので見ていて気分が良い。

 敵の存在を感じるとファイティングポーズを取って急に走り出すちょっと奇行めいた言動が目立つ点も面白い。

 

 ゴレンジャーなんてマジで知らないけど、本編で大昇くんが熱いオタク語りをするのを見て興味を持ったという人が増えれば嬉しい。

 ゴレンジャーはもちろん全話DVDで確認済なので、元ネタはしっかり抑えていた。

 これも父の英才教育の賜物。私はインテリだけどオタク志望だった。なので学問オンリーでなく、特撮の妙味というものも伝授してくれた親には感謝だ。このドラマを見て改めてそんなことを思った。特撮もジャニーズも家族も良いよね。

 

 オタク愛たっぷりの部室のデザインが最強すぎて良い。

 アカレンジャーの貯金箱、ゴレンジャー5人が揃う200円ガチャポンをコンプしたものが飾られている。これらは私も持っている。自分の持っているコレクションがテレビでも映っていて嬉しい。

 

 敵怪人はゴレンジャーの仮面怪人をたっぷりオマージュしたものになっている。初回から野球仮面が出るし、やはりラスボスは黒十字総統を模したデザイン。ギバちゃんが鉄の爪で攻撃する点には、戦隊シリーズ2作目「ジャッカー電撃隊」の敵ボス「鉄の爪」と書いて「アイアンクロー」の要素も感じる。

 

 ゴレンジャーと言えば、バレーボールやラグビーボールをパスして最後に敵に叩き込むというバトルオチのパターンがある。当時は敵怪人の巨大化はなく、ボールを叩き込んでのオチだった。巨大怪人の定番化は、シリーズ三作目「バトルフィーバーJ」からだったのだ。ということを覚えている日本人は一体何人生き残っているのだろうか。

 今作でもそこは踏襲していて、やはりボールをパスして最後に敵に打ち込む展開が見られる。令和時代にちょっとアナクロな感じもあるこの技を推すのも良いよね。

 

 ゴレンジャーのリーダーのアカレンジャーは、大昇くんの心の友として要所要所に登場する。これには感激。ヤベェ、格好良い。とは言いつつも、私は作戦指揮を取る頭の切れるサブリーダーのアオレンジャー推しだった。アオはインテリということで、インテリジャニの那須くんがアオヒーローなのは納得。

 

 オリジナルだどアカレンジャーの声は野太く、生命力の強い漢感がある。なのでいつまでも覚えている声。今回はちょっとマイルドにということか、名優関智一が声を当てている。 

 アニメ好きとしては関智一の存在は無視出来ない。大昇くん演じるアカヒーローの父親として関智一が声オンリーでなく出役でも登場。この点もセールスポイント。

 初回の段階で召された父として設定されているので、遺影として登場したのを見た時は悪いけど笑った。「関さん、死んどるやんけ」とツッコんだ人も多くいたことだろう。

 

 最初は学園の不良、次のシーンで直ちに優等生として登場するゲストキャラをIMPACTorsの佐藤新が演じたことも印象的。彼が見せたムカつく不良の感じは悪くない。その他にもジャニーズJr.の仲間達が複数参戦して盛り上げていた。

 

 それにしても1975年に皮切りを迎えたスーパー戦隊一発目のゴレンジャーは、一発目の段階で完成されたデザインを誇っていたと想う。

 校則違反級の襟立て、そこから伸びるマント。これが良い。客員のマスクには、デカいマーク。マスクのシンプルデザインも良い。

 そんなゴレンジャーのスーツ感がどことなく見える学園ヒーロー達もまた格好良いのだ。

 

 最終回では学園ヒーローとアカレンジャーがコラボして戦っている。あそこはテンションが上がった。

 

 美 少年が顔出しでアクロバットを取り入れて戦っているシーンにも最終回の特別感があった。

 

 ゴレンジャーと言えばのBGMに「バンバラバンバンバン」言いまくるものがあるが、こちらのドラマでも、あれを微妙にアレンジした別物の「バンバラバンバンバン」が流れていた。これは分かる人にはすぐに分かるオマージュ。良いではないか。

 

 KAT-TUNの歌うOP曲「EUPHORIA」も格好良くて好き。この夏には一杯聞いた一曲だ。ちなみに私は3人の中なら中丸くん推し。

 曲に合わせて6人ヒーローが、ゴレンジャーマシン的な予算が全然足りていないチャリで疾走するシーンはシュールギャグな作りで笑える。ダブルマシーンのチャリ版があるとは、ちょっと乗りたいかもしれない。絶妙なふざけ具合が良いOPムービーだった。

 皆学生だから無免でバイクには乗れないのだろうな。ワンパンマンに出てくる無免ライダーを思い出す。

 

 OPを見れば、関連企業に「テレビ朝日」「東映」「ジェイ・ストーム」というまず他では並んで表記されないであろう名がバンと出てくる。

 素敵な企画だとは想うが、これら3つが並んで何かを行うとは、なかなかにカオス。ゆえに気になる。この点も視聴意欲を高めるものだった。

 

 こんなタイミングでマジですごい企画を仕掛けて来たなと想う。

 多分スーパー戦隊シリーズのスピンオフ的な作品に位置づけして良いのだろうけど、そににジャニーズの美 少年をぶっ込むとはかなり攻めた企画だと言えよう。

 

 ジャニーズも好き、特撮も好きな私には刺さる良き作品となった。

 

 

 

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