こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

目指せ新人類「サルさるDS」

 「サルさるDS」は、2009年に発売したニンテンドーDSソフト。

 

 ガラケー時代にアプリゲームとして大ヒットした作品を家庭用ゲーム機に移植したものらしいのだが、マジで存在を知らなかった。そもそも携帯電話でゲームを遊ばない派だし。

 

 そんな本作だが、まるで何か分からないままに去年の夏頃偶然見かけて購入したのである。

 生命の進化の過程を分かりやすく描いたジャケット、そして簡単なワードであり、どこか気になるタイトル。これらに惹かれて購入した。知らないゲームとの出会いは大体こんな感じのフィーリングで決まる。

 

 大体3000円くらいしたと思う。割とお高い買い物。でもなんだかすごく欲しかったのでそこはまぁ良しとする。

 

 先日ネットショップやヤフオクでどのくらいで売られているのか調べたところ、3000円どころではないかなりの高値で売られている。マジかよ。こんなサルゲーにそこまでの価値があったのか。

 人気ゲームのDS化というが、その割には数が出回っていないらしい。人生で始めて見た時に購入し、思えばそれ以降もショップで見たことがない。レアゲーを掴んだのか。そう思うと嬉しい。

 

 買ってから一年とちょっと放置した本作を今月に入ってやっと遊ぶことが出来た。買ってきたゲームを大切に遊ぶ時間の確保も難しい毎日なんて嫌になるぜ。

 

 このサルゲーなのだが、遊んでみると面白くてハマる要素アリの良作だった。

 プレイの感想とか想い出を色々と書き殴っていこう。

 

サルさるDS

 

 物語の舞台は大昔の世界。

 

 木からやっと降りて二足歩行をマスターしたばかりの人類を相手に、謎の仮面は語り出す。人類の繁栄と進化の鍵は我にあり。

 

 怪しげなる仮面は色々とヒントを出してくれて、原始人の部族の発展に貢献してくれるのだ。

 

 こいつのヒントを受け、プレイヤーはサル上がりの未開の民の育成を行う。世界中に散らばる知恵の石版を集めてサル共を進化させ、最終的には新人類を目指す。

 そんな大いなるお話を楽しむサルの育成シュミレーションゲームである。

 

 こうしてサルから人へと進化してきた人類の歴史がそれとなく分かるものでとっつきやすく面白い。

 

 タイトルを見て、しっかりサルから始まるのかと思ったら、一応は人の姿から始まる。サル同然の知能の原始人からのスタートとなる。

 

 まずキャラデザが大変可愛らしい。ジャケットからはイメージ出来ない可愛さがある。この愛らしさは子供やお姉様方にもウケるだろう。

 

 原始人にあれこれと指示を与えて進化の過程を辿る。

 やはり大事な食料確保、部族内での子孫繁栄は攻略の鍵となる。こうして小さい集団からどんどん数を増やして現在は地球中に散らばることになったのが人類である。そんなことも分かってくるので深い作品ではないか。

 

 サル共を育成する中で、言語、衣服と武器の生成、火の起こし方、イカダの作り方などの文明を得るようになる。

 言葉を覚えれば他所の部族と物々交換の交渉が行える。衣服を作れるようになれば、増やしたサル共でお着替が楽しめる。この点も楽しい要素。

 

 最初の内は食料調達も難しく、確保した物は日持ちせずにすぐ腐るので大変。そこを乗り越えて飯を用意し、子供を増やして部族をどんどん強くしていくのが面白い。

 食料は採集と狩りで調達出来る。狩りのための武器作りも行う。

 

 部族には当然オスとメスがいるので、コイツとアイツをかけ合わせてもっと強い子供を産もうという希望の掛け算が面白い要素でもある。後半になると一気にバンバンと何組も子を身ごもってめっちゃ増えるので楽しい。

 

 自然のサイクルは残酷にもスムーズなものと分かる。せっかく数を増やして賑わいを見せた部族も一気に死ぬことがある。

 天災、恐竜の襲来、そして食料が取れない飢えで割とあっさり死んでしまう。育てている者も寿命で死ぬことがある。この点はスリリングなゲーム要素としても楽しめる。 

 

 短いスパンでオートセーブされるので、絶滅寸前になっても栄光のあの時代に戻ることは出来ない。絶滅したら絶滅寸前の一人の状態からまたやり直し。

 でも休暇を取ってあちこちを探せばどこかの部族の赤ちゃんを確保してまた数を増やすことが可能。セーブの条件などに厳しい点はあれど、なんだかんだで楽しく遊べる良いバランスでもあると思う。

 

 色んな動物を狩り、家畜に出来る点も楽しい。

 動物達のデザインもポップで可愛い。マザー2の敵キャラにでも出てきそうな感じがする。

 

 マンモス、恐竜も仲間にして狩りのお供に出来る。こいつらのような大きすぎるお友達は、飼えば心強い仲間になってくれるが、ものすごくたくさん餌が必要なので、飼育も大変。恐竜を仲間にしたことで一気に食料の貯蓄分が減り、肝心なサル達が飢えてしまうこともあった。迷惑なヤツ。

 

 序盤はコツが掴めないで「は?」ってなることもあったが、すぐに慣れて後は大変楽しめた。読み込みが早くサクサク遊べる点も良い。ストレスの少ないゲームだった。

 気づくと止め時を忘れて楽しんでしまっていた。

 新人類になった後もまだまだ遊べるやりこみ要素があるようだ。

 

 あまり出回っていないゲームだからか、攻略サイトやゲームの感想もネットであまり拾えない。やりこみ要素がどんなだかは分からないが、ずっと続けて遊べるっぽいのでしばらくは遊んでみよう。

 

 そんな訳で、本日に繋がる人類の進化の過程も学べる良いシュミレーションゲームだった。

 最後には正しく繁栄の道を辿らないと大地の怒りに触れて滅んじゃう的な戒めも説かれていた。楽しくてためになるメッセージ性もある良いものだった。

 

 さるサル3DSもあれば良かったのに、シリーズはここで終わり。残念だ。

 忘れた時にまたやれば楽しめそうなゲームだと思うので、売らずにひっそりと遊んでいこう。

 

 

 

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