こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

その石ころが希望の光になる「アイカツフレンズ!〜かがやきのジュエル〜」

アイカツフレンズ!〜かがやきのジュエル〜」は、2019年4月から9月にかけて放送されたテレビアニメ。

 全76話続いたアイカツフレンズの第2シーズンにあたるストーリーであり、第51話から最終回までの全26話がそれに該当する。

 

 放送2年目もアイカツフレンズは熱く、そしてもっと輝いていくのだった。

 

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 ダイヤモンドフレンズになりアイドルとしての地位を確固たるものにしたピュアパレットの二人が高校生に上がった所から物語はスタートする。

 JKを迎えたことで微妙に見た目が進化している。ガキっぽかったあいねちゃんの毛量がちょっと増えてお姉さんぽくなったような気がする。みおちゃんは相変わらず我が最推しフレンズである。

 

 新要素にもなった第二期の見所は、選ばれしアイドル達の前に現れる謎の石ころの存在と、5年前に消滅した伝説のフレンズ「アイビリーブ」の復活劇にある。

 

かがやきのジュエル

 謎の石ころは、最初こそマジでそこらの河原にでも転がっていそうなタダの汚い石なのだが、アイドルの覚醒と共に強い輝きを放ち、やがてはとってもキレイな輝きのジュエルへと姿を変える。そしてジュエルの力をたっぷり注がれた美しきドレス「ジュエリングドレス」が完成するのだ。

 

 前作シリーズでも、選ばれし者だけが身につけることが出来る星座や太陽系惑星をモチーフにした最強ドレスが登場していた。今回はキレイな宝石がモチーフ。

 こういうのって綺麗だから女の子なら当然惹かれるだろうけど、「選ばれし者に宿る強い力」という点では、少年漫画でウケる強者の描き方にもなっている。なので男女問わず見る者をワクワクさせる要素になっていた。分かりやすいパワーアップという要素にもやはり盛り上がるものがある。

 初手でまずはみおちゃんが覚醒を迎えてジュエリングドレスを見せてくれるのだが、輝きが強すぎてヤバい。美がえぐい。やっぱりみおちゃん良いわ~!

 

 次々とジュエルの力を覚醒させるアイドルが描かれる中、既出組のハニーキャット、リフレクトムーンの計4名はジュエルに選ばられていない。なんで舞花ちゃんが選ばれてないねん!と意見したオタクはわんさかいたことだろう。

 向こうから来ないので4人で石ころを捜索しに行く回があった。面白い子達だな。多分こういうのにはこちらに選択権はなく、向こうの意志オンリーなのだと思う。まぁ石だけにね。

 というわけなのか、欲しいと思って探しに出た段階で4人は失格だったっぽい。まぁ彼女達は光る石なんて無くても目潰し可能レベルで光っているから大丈夫。

 

 新キャラであいね達の後輩アイドルの春風わかばが追加される。ミライさんプロデュースによる叩き上げだから上等なアイドルに育って当然といえばそうなのだが、新米の彼女がジュエルを引き当てるのはどうなのよ。

 良いんだけど、先輩を差し置いてってのがちょっと引っかかる。えぐいビギナーズラックを見せつけたわかばちゃんの才能が怖い。ゆえに実力者でもある。

 このわかばが初代シリーズのいちごちゃんからあかりちゃんへの世代交代を描くキーキャラになるのかと思いきや、初代程濃く熱い世代交代のバトンタッチは見られなかった。

 新章の主人公になるのかと思って見ていたが、放送が2クールしかなかったのでそこまでの活躍は叶わなった。次回作では中の人はそのままで別キャラにバトンタッチしているし。もっとわかばちゃんをプッシュする感じで行かないのかよ。何気に3Dライブ実装キャラだったのに。

 

アイビリーブの復活

 二期はこいつらが主役でもあった。天翔ひびき、アリシア シャーロットからなる伝説のユニット、それが「アイビリーブ」。かつてはラブミーティアと頂点を争った実力者達だが、5年間もユニット活動が停止している。これをなんとかして復活させるまでの熱いアイカツが見どころだった。

 

 初手からユニーク性と目を引く意外性が見えた設定が、ひびきは宇宙でのアイカツ、通称「スペカツ」を完遂させた宇宙飛行士アイドル、そしてアリシアは一国のお姫様であること。ジョブからして只者ではない。何かオーラがすごくて他の学生アイドル達がちんちくりんに見えてくる。

 ひびきはイケメン、アリシアは美しい。なかなかバランスの良いビジュアル。バエる二人だな。

 

「ともだちから」「ラブミーゾーン」に次いで出て来たココ限定のパワーワードの「スペカツ」だが、これについての言及はそこそこにしてさっさと地上での戦いにシフトしてしまう。

 これは既にひびきが極めて終わったことであり、終わった事なのであまり突っ込んで触れてはいない。まぁあんまり気にしないでも良いふんわりとした設定、用語としてスルーで良いんじゃないのか。ふんわり無重力な宇宙の事だし。

 でもハニーキャットの二人はガッツ丸出しでスペカツに挑戦していた。そんな事しなくてもお前らは強いんだから地上にいろと思う。

 すごい装置で重力を操った部屋でそれっぽい特訓をするみたいな、そんな感じのヤツだった。ベジータカプセルコーポレーション製の加圧室で特訓するのと同じようなものだと思う。

 とにかくそういうのを突破して成り上がったスペースアイドルのひびきはすごいって事。

 

 前作では海からやって来た海賊アイドルのエルザを演じた日笠陽子が、今回は宇宙からの刺客のひびき役で参戦している。ニ作連続で出て来るとはすごい。高潔なお嬢様のエルザの芝居と、アクティブな男子のようなひびきの芝居が全然違っているのがすごい。できる女優ひよっちの才覚が見える。

 アリシア役はイチオシの若手として脂が乗って来た時分の大西沙織が担当。大西沙織アイカツに出るとは出世したものだと思いながら本放送を見ていた。

 二人共歌唱がかなり達者で、ここぞ活躍の場といったポジション取りをしていたな~。推せる二人がアイビリーブを演じたのが良かった。

 

 まずは宇宙から帰って来るひびきサイドの物語が描かれ、そこからアリシアと合流してフレンズ再始動となるがこれがスムーズには行かない。

 アリシアの方から、もうフレンズはやらないと冷たく拒否される。ここで事態を動かす鍵となったのが、理屈を殺しても二者の親和性を爆誕させるあいねちゃんの持つ無限の「ともだちら」だった。あいねちゃんのこの力があればなんとかなる。というわけで、スペカツアイドルと、ともだちらの権化が共にアリシアの地元ソルベット王国を目指す旅が始まる。もちろんみおちゃんも一緒だ。

  

 アリシアがアイドルを出来ないのも仕方ないことで、なんと父に代わって政治を動かす国の脳の働きをしている。若いのにすごいな。政治をやるアイドルとか規模がすげぇ。

 国の将来のことがあるからひびきの誘いを拒否するしかないアリシアの苦悩を、友人、国民までもが揃ってなんとかしてあげようとする愛の物語が見えた。アイカツのアイは愛でもあると勝手に思っているので(←多分正解)、そんな愛が見える物語運びにはキュンと来たものだ。

 

 ブリザードで国民が固まったという国全土を巻き込んだ嘘を利用してアリシアをステージに上げた展開はアイカツならではのものだったな。ちょっと笑える。かなり突飛で荒い作戦ではあったが、アイカツでやるならまぁ良しと納得できる。もちろんアリシアへの愛から全員が嘘をついたわけだが、これを受けた側はちょっとくらい怒ってもいいと思う。まんまと騙されるアリシアの心の綺麗なこと~。

 

 すったもんだの末迎えたアイビリーブの復活劇のすったもんだの部分がこのシリーズらしくて面白かった。結構良い話。

 

 男前で精神的にも強いだろうと思えたひびきが、アリシアに拒絶されると乙女らしく落ち込む点がちょっと良かったし、何があっても絶対にアリシアと組みたいという情熱を示す点も良かった。ひびきがアリシアの事が好き過ぎる点は萌え。アリシアのためなら惜しみなく全部出し切る意志を告白するシーンはまるで宝塚のラブストーリーだった。美しいカップルなんだよな。

 序盤はひびきからアリシアへの愛の一方通行の構図が見られた。ここでの学びは、愛にスタンドプレイはノンノンということ。相手の立場になってもっとちゃんと話せという気付きを得てからのひびきの言動の変化にも注目出来る。イケメンだけど中身は結構可愛い女なのがひびきだった。

 

 復活してからは5年間のブランクを埋めるために一生懸命頑張るアリシアの姿も美しかった。

 あれだけアリシアがスキスキ言ってたひびきが、フレンズ再始動してからは、久しぶりすぎて何をどう話しかけたものか分からないとヒヨッているのも可愛かった。別れてから久しぶりに街中で偶然の再開を果たしたカップルかよ、みたいな雰囲気が愛しいのだ。

 

 そういえばアイビリーブの名前こそ二期までは登場しなかったが、一期のラブミーティアのラブミゾーン開放の件のところでアイビリーブの二人の情報が出ていた。何気に伏線回収の先に登場したのがアイビリーブの二人だったというわけで、結果的に上手いこと設定が噛み合ったな。

 

素敵なオチ

 めでたくアイビリーブが復活した後の最後のストーリーがまさかのたまきさんと針生さんの結婚だったのは意外。急に仲を深めたな。普段は頼もしいお姉さんとしてアイドル達を導くたまきさんが、このシナリオではめっちゃ乙女の顔を見せるのにキュンと来た。演じた中原麻衣の声が好き過ぎる。

 

 マネージャーさんの結婚式で見せたピュアパレット、ハニーキャットのコラボライブは可愛すぎて溶けそう。自分の育てたアイドルが人生の花道を彩ってくれるのだから、この時のたまきさんの感動は一入だっただろう。

 新婦のブーケトスをあいねちゃん、みおちゃんがダブルキャッチするのなんてユリカツ勢にはご褒美になったはず。

 

 急に結婚しやがったが、これはこれで良い。ラブなんて予告なし助走なしで始まってその終わりも同じくな人生の隠しイベント。いつぶっ込まれてもおかしくないイベントなのでそこはあまり触れないでおこう。

 

 そんなこんなでマネージャーさん達も次のステージに上ったところでアイカツフレンズは終わった。二期が2クールだったのはちょっと残念。二期も一年放送して欲しかったな。

 良い最終回だったぜ。めっちゃ萌えて楽しかった。

 

 次はそれまでのシリーズ3作をコラボさせた集大成のオンパレードも見よう。

 

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