「燃えよデブゴン」は、1978年に公開した香港映画。
「燃えよドラゴン」の方はもちろん見たけどデブゴンは初めて。名前を聞いたことがあるくらいで今回が初視聴となった。それにしても古いなぁ。
かの有名なアクションスター ブルース・リーの演じたドラゴンをオマージュした作品になっている。主人公はブルース・リーが大好きな設定になっていて作中にドラゴンの名前やポスターも登場する。ドラゴンの方が好きならとりあえずこちらもチェックしておけば普通に楽しめると思う。
サモ・ハン・キンポー演じる小太りでユニークな拳法家のデブゴンことロンが悪者をやっつける爽快なコメディアクションになっている。
笑える所は笑えるし、敵をぶっ飛ばす所はしっかりアクションしていて格好良い。古いけど香港のアクションはレベルが高い。
親しみを込めてのことだけども、それでも初めてデブゴンって言われた時には怒ったりしなかったのだろうか。
それまで知らなかったけど、今回の視聴を機に色々調べたらこのデブゴンシリーズはたくさん出ていると分かった。デブゴンは人気者なんだな~。
内容
田舎で日々豚の餌やりを行って冴えない青春を送るロンは、親父から「豚の餌やりで終わる人生ではいけない。都会に行ってもっと人の役に立つことをやれ」的な事を言われて都会に旅立つ。
都会で食堂を営む叔父を訪ね、ロンは都会人生活を始める。
都会には悪いやつもやはりいて、そいつらが食堂で無銭飲食したり店を壊すのでロンはしっかり応戦する。
敵のボスが雇った国際色豊かな3人のやり手の用心棒を倒し、ロンは大きな悪を打倒する。
その後ロンは、自分には都会の空気は似合わないと気づき、やっぱり田舎で豚の餌やりをするのがあっていると言って田舎へと帰郷する。
感想
デブゴンなんて言われる主人公は、その名の通り太っていてもドラゴンくらいに腕の立つ拳法家である。人は彼の事を動けるデブなんて呼んでいるらしい。コミカルな見た目に動作、それでもしっかり強いという要素は面白い。
髪型や表情にどうにもクスリと笑える要素がある。男前とかとは違うのだけど、それでも良い顔しているなぁ。
ニヤリと笑った時の顔が微妙に小憎らしくも見えて面白い。印象に残る好きな顔である。
なんか最近見たことのある顔だと思ったら、ニッポンの社長のケツにちょっと似ている。
内容としては田舎の青年が見聞を広めに都会に行って悪党退治をしてまた田舎に帰って来るという別段難しい事のないスマートなものだった。簡単で楽しく見やすい。
すごくリラックスして頭を空にして楽しめる。
悪党が逃げれば意外と速い足で追いかけて捕まえるし、多数に囲まれても大立ち回りで全員返り討ちにする。すごいな。デブの星だな。
後半の用心棒3人との連戦はアクションシーンとして最も楽しめる。
一度に3人相手はきついから一人ずつと提案するデブゴンには微妙な小物感あって面白い。
用心棒達と戦う倉庫はダンボールが山のように積み上げられて壁になっている。なんかすごい大倉庫だな。
倉庫の荷物の中に紛れていた謎の金の輪っかをそのまま戦術に取り入れるアドリブ性高き戦術スタイルは凄い。面白いアクションシーンのアイデアが見えた。
強いんだけど仕事はダメダメなデブゴン。叔父から言われた仕事の出来は全然ダメだし、買い出しを頼んでも出店でサングラスを買ってサボっているしで使えね~。
サングラスを買うシーンで店員と話す中、ロンがドラゴンに似ているのか豚に似ているのかで勘違いの笑いが生まれる要素が良かった。
叔父さんの口元が特徴的で記憶に残る。
同じ建物の中に食堂が二個あって客の取り合いになる面倒な商売事情が見えたのも印象的。こんなことってあるんだ。
よく分からないけど肉がメインの大衆料理を出しているようだ。お店の飯も見た目の華やかさはないけどしっかり美味しそうだった。これが香港メシなのか、勉強になった。
エビ子が大好きな悪者教授の髪形がすごい変。この教授はふざけた恋愛トラウマジジイだったな。おかしなキャラも出てくるコメディ作品だった。
ふざけているようで凄い事をやっているアクション映画だった。
動けるデブは、動けないデブよりはもちろん、逆に普通に動ける人よりも何か凄いという気づきが得られた。
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