こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2022年のアニメ感想(4月~6月)その7

 

可愛いだけじゃない式守さん

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 可愛いだけの女なんて、窓から適当に石を投げれば当たるくらい溢れかえっている(あくまてアニメ的な女子都合に限っての話)。今となってはもうただ可愛いだけで生き残れる程美少女ヒロイン業界は甘くはないのだ。

 そんな厳しくもリアルな都合から開発された新時代の新ヒロインが式守さんだった。当然待ったなしに美少女、そして可愛いだけでなく格好良いのだ。

 式守さんは、不幸体質でふにゃっとした彼氏の和泉くんをいつだってピンチから守る。これに関してはマジにふにゃっとした男としか言葉で表すことが出来ない。

 そんな顔は可愛く、言動はイケメンなニューヒロインがメインのラブコメ。いいな、こういのう。

 

 確かに私としても、可愛いオンリーの女は山ほどいるのだから、そこにもうワンアクセント欲しいと常々思っていた。そこの需要が間に合った可愛いのにしっかり格好良い式守さんにはハマる。同期だと全く物が違う阿波連さんも良いなと思っていた私は趣味の幅が広いのかもしれない。

 

 式守さんは可愛くてイケメンな超人だけど全て万能というわけでもなく、ラブにおいてはウブな反応も見せる。そこが可愛い。

 乙女のラブに対する言動には時に気まぐれが働くこともある。式守さんが和泉くんに対してウブに出ることもあれば、強気に攻め込むこともある。そして同級生男子の犬塚くんが彼氏と仲良しな事に嫉妬して平静を保てないこともある。感情面では意外と等身大な乙女で萌える。

 和泉、犬塚の仲良しショットを見ると嫉妬から怒りのイケメンモードになる式守さんがこれまた良い。

 

 式守さんを演じる大西沙織のイケボも良い。ほんとこの人の事はラジオを聴いていると役者に想えない。そのくらい人間と芝居にギャップがある。そこが良い。推し声優である。

 

 クレジットでは式守さん表記のみで、クラスメイトにはみっちゃんと呼ばれている。本名の表記は無かったぽい。和泉くんもそのままの表記でクレジットに本名が無い。二人の名前は何なのだろうか。このまま結婚してどちらかの姓に飲まれたらどうするんだ。

 

 アニメを担当する会社内で例の謎ウイルスが流行った事から製作がやや遅れたとのこと。途中2回は特別番組を放送して繋いだ。あれはあれで面白かったので、ゆっくりで良いから最終回までしっかり放送してくれ。ちゃんと見るから

 

群青のファンファーレ

群青のファンファーレ 5(完全生産限定版) [DVD]

 

 これが噂のウマ息子か。 

 今年は娘への擬人化は無し。どこかのご家庭の人間の息子さん達がリアルな馬に跨る青春ストーリーである。一人だけいのりんボイスのあまり可愛くない女性の馬乗りもいたけど。

 

 競馬学校を舞台に騎手の卵達の物語が展開する。その中で特筆出来る点は、人気男性アイドルがステージを降りて馬に乗るようになること。思い切った進路変更だな。このアイドル事務所の女社長がマツコ・デラックスにすごく似ていたのも記憶に残る。あれはノーヒントの産物としては奇跡の出来栄えなので、多分マツコをヒントにしたのかもしれない。知らんけど。

 

 元ガチアイドルにして次代の競馬界のアイドル騎手がいて、馬と会話出来るファンタジックアビリティを持つ男子がいたりと気になる人材がいくつか見える。

 現実味に欠ける基本要素もありだが、学校での訓練にはリアル性も見える。特訓は当然甘くなく、志半ばで学校を去る仲間も出てくることから厳しい世界だと分かる。

 世話していた馬が死んだことに精神的ショックを受けて仕事どころではない者の姿も描かれていた。キスケが死んだのは可愛そうだった。

 

 キャラの顔が似ていて区別が難しいわけではないが、直感的に簡単に済むわけでもない。キャラの個性、面白さを強く感じることはなかった。

 男子がお風呂で戯れるシーンで見れる下ネタギャグの「エルコンドル~パサ~」は思い出に残る。ウマ娘エルコンドルパサーを演じた髙橋ミナミが見ていたら何を思っただろうか。

 

ラブオールプレー

 前期のバドリーマンアニメとバトンタッチでやって来た新たなバドアニメ。今回は若き学生がシャトルを追いかけて打つを繰り返してお届けする青春物語。

 

 バドほど短時間でたくさん動く競技もそうはないだろう。そんな作風をアニメにするなら絵もたくさん必要。試合でのキャラの動きについては、スムーズな時もあればなんだかカクカクしている時もあった。

 

 名門校の厚き壁に挑戦する一年生組が仲良くライバルしている感は良い。クールな松田やおバカ熱血の榊など、色んなヤツがいて良きパーティー感が見える。

 松田と榊が定食屋で会って二人で話すシーンとかなんかリアルで思い出に残る。この二人は結構好きなキャラ。

 

 水嶋、榊がダブルスとして今後やっていけるのかどうか悩むエピソードでは、女子達とグループで夏祭を回っているのに女を放っておいて何やってんねんと思えた。 

 

 天才だが序盤はかなりヒールだった遊佐さんに段々と愛着が持てるようになるのも印象的。

 クールでストイックに競技に打ち込んでいる選手かと思いきや、水嶋の綺麗な姉ちゃん目当てで頑張っていたのか。マドンナヒロインを好く意外とミーハーな一面が見えた。

 

 見せ方は地味だけど、コツコツとやっていく部活もので味わいとしては悪くない。水嶋の姉は可愛いのでたまにしか出ないけど目の保養になる。部活の練習を見に来ている同級生ヒロイン達がいるが、今のところモブい感じになっている。もっと女子も絡めば良いと想う。

 

 まさかの2クール目も用意されていた。7月からも見よう。 

 Hey! Say! JUMPのOP曲はとても良かったぞ。

 

このヒーラー、めんどくさい

このヒーラー、めんどくさい 第3巻 [Blu-ray]

 

 タイトルに嘘なく、本当に出てくるヒーラー女が面倒臭いってだけの話。

 

 ヒーラーのカーラ、騎士のアルヴィン、共にポンコツな二人をメインに緩くて騒がしい珍道中が始まる。

 

 異世界もの男主人公はどれももっさりしてダサダサなのが多い。それでは見る者にとってお目汚しになるかもしれない。その点を最大限遠慮した策として、男主人公は顔見せ無しでずっと仮面を被ったままという設定になっている。たまに取ることもあるけど、その際も顔は見えない。遂に最終回まで顔見せがなかったこの要素は新鮮で潔い。

 

 1話を見た段階では「ずっとこれが続くの?」ってくらいにカーラの面倒臭さに毎週付き合うのがマジに面倒臭いアニメだなとマイナスイメージが膨らんだ。

 せっかくあぐぽんがメインヒロインを務めるのに、こんな面倒な残念ネタ枠女で可哀想。それに服装もダサいし、ウインク下手だし、いつも困り顔の下がり眉で可愛さ半減だしと文句をたくさん言ってしまった。特にカーラの服装は、ファミコン時代のドラクエみたいな古臭いデザイン性があって気になった。もっと可愛い現代テイストにする案は無かったのかな。

 

 しかし、私の寛大さと対応力の高さがそうさせたのか、序盤に感じたマイナスポイントを徐々に受け入れられるようになった。回を追うごとに、このアホみたいな内容もそれはそれで愛せるし、カーラの事も何か可愛く思えてきた。今ではフィギュアが欲しいくらい好きかも。ちょっとくらい面倒臭い女の方が可愛いものなのかもしれない。趣味として新しい扉が開放された作品だった。

 結果、カーラはあぐぽんのハマり役であり、入りの印象は悪かったものの、最終的には愛せるヒロインになった。尻上がりに調子を伸ばしたスルメ女だったな。

 

 カーラとアルヴィンが仲良く面倒臭い会話のキャッチボールを行う毎度のお約束も形式美として楽しめるようになった。今ではこいつらの理解としてはテンポの悪い会話劇も楽しい風景になってしまっている。

 

 毎話特に意味のないバカ話を展開してくれるため、明晰な我が頭脳のインテリチャンネルを完全オフにして楽に見れる。たまには脳を全く疲れさせない番組があっても良い。

 ギャグ展開もガキ向けで緩い。アルヴィンが聖剣を抜く回で、剣が刀身からではなく、柄から石に刺さっていたアレだけはたくさん笑った。逆の発想で生んだバカバカしいナイスアイデア

 

 1話切り防止のせめてもの対応か、1話の段階でこの先登場するゲストキャラをフルオープンにしていた。気になるキャラを見つけたら「そこまでは見るか」となり、面倒臭いけど毎週録画しようと思った暇な人もいたのかもしれない。ネタを先出ししまくりなこの要素も印象的。

 これらゲストキャラ達には新旧問わずの人気者達が声を当てている。なんでこのレベルの人がこんなクソキャラを演じているの?とツッコめる面白みがあった。

 大西沙織がメスの鬼の化け物の役で出ていたり、あやねるもショボい女盗賊の役で出ていた。

 ドリアード役で後藤沙緒里が出ていたのが印象的。久しぶりに声を聴いた。特徴的だから久しぶりでもすぐに分かる声だった。好きな声なので聴けて良かった。

 最終回の最終戦では、歴代ゲストキャラ達が大集結した。モブのオンパレなのに声は豪華というミスマッチさが楽しかった。

 

 結果、好きなキャラ達による好きなアニメ作品だったという感想。途中で仲間になるきのこや幽霊のショボいヤツらも愛せる見た目とキャラ性があって良かった。

 こんな感想になるのも珍しい。異世界ものって1話オンリーが楽しい出オチものがほとんどで、それ以降の失速パートはもういらんってなるのに、この作品はこんな内容な割には不思議と後に行く程愛せてしまう。佐藤拓也、あぐぽんのメイン二人による掛け合いの芝居が良かったのも評価に繋がったと想う。

 

 アニメと同時展開で実写バラエティも放送されていた。主役二人の中の人がコスプレして出てくる。あぐぽんのカーラはアニメよりも物が良くて素晴らしかった。アルヴィンは本当に鎧のまま出て来たから中身は誰でも良かったのではとツッコめる。スタジオの外でも出役の仕事があって役者も大変だ。特に鎧を着る方。

 実写でも楽しい作品だった。何気にキャラデザも良く、絵も綺麗で見やすかった。

 どこから始めてどこで終わっても問題無い作風ゆえ、世に強き需要があるとは思えなが、それでももし2期があるなら普通に見たい。待っている。

 

名探偵コナン ゼロの日常

 人気キャラのゼロをメインに据えてお届けする一応シリーズのスピンオフ作品になるっぽい。15分で全6話と放送時間、期間共に普通の半分。

 

 素直にゼロ好きに向けた大サービス企画ではあるが、一方でゼロ人気にあやかってコナンで雑にもう一儲けを考えたやつと言えばそれも納得出来る。その点に対して万が一文句を言われても大丈夫なように、コナンそっくりな世界でそっくりな人達が色々やっているアナザー・ワールドの話だと注意書きがある。この取って付けたような文言は何かと防御策になる。

 

 コナンらしく推理要素もあり、ゼロお得意の料理を披露するグルメ要素もありだった。ゼロ飯は美味そう。

 コナンの日常ではモブでしかない梓さんが、ゼロの日常では日々対面する同僚としてレギュラー出演する点も今回だけの特別要素。梓さんにこんなに会える時間はここだけ。

 

 主役の名前がアムロで飼い猫はハロ。そしてハロ役が潘恵子の娘の潘めぐみということから、あちこちにガンダムの遺伝子が見えまくっていた。

 

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