こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2022年のアニメ感想(10月~12月)その1

 今期もアニメが楽しい。結構当たりクールなのかもしれない。

 

 夏アニメの延長戦枠、WEBでの一気配信作品は既に見終わった。それらを楽しく拝見した感想とかを書いて行こう。

 

 

シャインポスト

TINGSは《輝かない》

 夏の途中でストップした物語が10月から再始動した。

  アニメがストップした間の繋ぎとなった中の人大集合バラエティ回も楽しかった。アニメがお休みでがっかりしているテレビの前のあなたをきっと楽しまそうという気概が感じられるものだった。というわけで良い役者陣だった。

 中の人もアニメ同様ダンスを行うMVを撮っていたが、ガチで特訓して行うやつだった。声優もここまでやるとは大変だな。

 

 秋からの続きの物語でもスポットが当たるのは、春がチート級に強いアイドルだという問題だった。

 TiNgSよりも格上チームに所属する春の幼馴染が「時が来た!」とか言って引き抜き時を計って押しかけてくる。あの子の強引さはちょっと面白い。

 

 キャパ2000人の会場を埋めてライブを行うのがラストミッションとなった。各種メディアでお仕事をする中で、ライブの宣伝も行ってなんとかチケットを売り切る。この過程を見ると、知ってもらうってことだけで大変なんだなと分かる。

 ジャニーズとかだと万単位で客を集めてライブをやるらしいから、2000だとキャパとしてはだいぶ少ない。それでもすごい大変なんだな。アイドル戦国時代で生き残るは難しい。

 

 新衣装で行う最終回のライブは可愛かった。

 杏夏の晴れ舞台を見て昇天してしまうトッカさんが最終回でも面白かった。頭を打たないよう、優しいモブがトッカさんの体を支えてあげるのも面白い。

 クセになるモブが愛しくなる事に定評のあるウマ娘二期をやったのと同じアニメ会社が作っているだけに、こちらでもユニークなモブが揃っている。フム姉さんとかも笑えた。

 

 TiNgSが私のシャインポストになれた良い最終回だった。

 それから「しゃいんぽすと」をカタカナ変換しようと思って変換キーを押すと、とりあえず一番目に「社員ポスト」が出てくるのにちょっと笑う。企業に置く目安箱みたいだな。

 

ダイの大冒険

 10月22日放送の第100話目で堂々完結を迎えた。約2年の長いようで振り返れば秒で終わったかのような愛しい時間がそこにあった。ありがとうダイと仲間達。

 

 大魔王がマジで強かった。頭も良いし怖いし子安ボイスだしで、ボスに恥じぬ傑物だった。

 最近の深夜にやっているとにかくスムーズに敵を始末するペラい勇者冒険譚と違い、こちらは時間をかけてしっかり見せる骨太ファンタジーで楽しかった。やはりボスとの時間はじっくりと味わいたい。そして口にする勝利の美酒は格段美味いのだ。

 

 最後は城を飛び出た空の果てでの大バトルだった。勇者のピンチを救った最後の希望が両親の愛だった点にはウルりと来た。だってまだ水分が多い体なのだもの。

 地上に帰還したダイを受け止める栄誉に預かるためにめっちゃガッツを見せたポップが格好良い。ポップも後半は大活躍。豊永利行の熱演が心にめっちゃジワる。

 

 ポップがダイをキャッチして「めでたしめでたし」にならず、最後にキルバーンが余計なことをしやがって。ダイ、空に散るで終わったやんけ。

 他の連中は五体満足で生き残り、その後を平和に暮らしているエンディングが見れた。そういえば思った以上に死人がいない。アバン先生やヒュンケルも結局生き残ったな。ヒュンケルが一番死んでいてもおかしくない場面に出くわしていただろう。

 

 果たしてダイは生きているのか?

 キャラクター達は生還を疑わないが、一体どうしたのだろか。これはハッピーエンドではあるが、ダイの姿が見えないオチには疑問と不安が残る。

 しかし、大いなる幕切れであったことは確かなこと。

 

 話数を見るに、春にあった謎の東映ジャック事件がなかったのなら9月中に終わる予定だったっぽい。あの事件のせいで中途半端に次クールの頭に突っ込んで最終回になったのか。色々あった中、よくぞ大団円まで描き切った。

 良い仕事をした製作チームと役者陣を胴上げしたいと思うような最終回で良かった。  

 

風都探偵

風都探偵(12) (ビッグコミックス)

 10月に入っても後半パートをちょっとだけ楽しめた。

 サイクロンジョーカーエクストリームがアニメでも見れて良かったぜ。

 ときめのセクシー成分もより際立っていた。

 

 最終回は、翔太郎がときめにおやっさんの世話になっていた時の前日譚を語ろうってな感じのところで終わっていた。続きをやろうと思えば出来そうな感じ。楽しかったので続編もあれば見たい。

 

TIGER & BUNNY 2 Part2

TIGER & BUNNY 2 7(特装限定版) [Blu-ray]

 前回終わりからパート2配信までの期間が意外と短かったので助かる。

 後半もすごく楽しい。名作やで。

 

 パート2での新たな事件では、対象のネクスト能力を暴走させる力を持つ者、人の体を乗っ取る能力者が共闘して街をひっくり返すまでの規模のデカい面倒を起こした。

 ネクスト、非ネクストの間にある差別意識もテーマに上げ、敵はそこを突いて政治的に世界を崩壊させようと狙ってくる。意外と込み入った話になっている。

 

 かつてない規模で街中がマジでえらいことになっているけど、敵の能力者は単体だと小物。他人様ありきの作戦しか行えない。追い詰めればワンパンで終わるザコな敵だが、隠れ家がなかなか分からないから焦れる。

 能力暴走を引き起こすグレゴリーがウザい。子安武人の小悪党演技が上手いから余計に腹が立つ。

 

 後半の緊張感あるバトルシーンは楽しい。パート1の時よりもっと街がえらいことになるし、タイバニの二人もマジでボロボロになっている。

 タイガーは能力発動の限界を迎え、遂にはネクスト能力が空っぽになってしまう。そしてバーナビーは足の怪我がある。本調子ではない中、難事件の解決に向かうピンチぶりにハラハラした。

 最終戦ではダークヒーローのルナティックとタイバニが共闘する展開が見れた。あそこは熱い。

 スーツが大破されて丸裸になったバーナビーが、緊急時ということでタイガーのスーツで戦うラストバトルも熱かった。二人の絆が一つに重なったことで強敵のL・L・オードゥンを退治出来た。あのデカいおっさんはメッチャ強かったな。

 

 元ヒーローだった父の最後をタイバニの二人に語って聞かせるユーリの言葉は重い。武をもって正義を貫くなら引き際は心得ねばならない。でないと人間が壊れる。そんな内容も見えるものだった。

 正義とは何かの葛藤を経てダークヒーロー ルナティックが復活する点にも注目出来る。ユーリの辛い過去もしっかり分かる。クッキーを焼いてくれた愛する母が強盗にキルされる展開は辛すぎた。

 ルナティックを演じた遊佐浩二は、同期放送の「弱ペダ」新作の御堂筋くんも演じている。こうして同期放送したのを見比べてみると、ルナティックのマスクと御堂筋の顔って結構似ているなぁ。どっちが先に世に出たキャラだったのだろうか。

 

 ヒーローの栄光極まる物語を見せる中で、やはり最後は引退を描く流れに着地する。 寂しいがやはりその時は来るのだ。タイガーの能力喪失は悲しかった。 

 最終回ラストでタイガーがマジで引退しちゃう。ヒーローミュージアムにレジェンドバディヒーローとしてタイバニの名前が刻まれていた事が確認出来るラストシーンにはちょっと泣いた。

 

 バディシステムで絆を深めるヒーロー達の物語にも注目。タイバニの二人も当然良いが、他のバディも更に仲良くなって行くのが分かる。

 特にトーマスとブラックがパート1よりもっと仲良くなっているのに安心する。白黒で分かれた二人のスーツデザインがかなり好き。最終戦でトーマスだけ遅れて登場な流れも格好良い。トーマスの妹も可愛くて良かった。パート2を見ても、やっぱりこの二人のヒーロネームの名付けセンスが適当すぎてププってなる。ヒーイズトーマスは笑う。

 

 ラーラと怖いママの確執もパート2まで持ち越した。ヒーローといえど人間、そうであるなら親は絶対的存在なのだ。DV臭いママと向き合うことで関係改善に向かう彼女の物語も応援したくなる。キャットがとても可愛い。楠木ともりの声も良いな。

 

 主役の引退までを描いたのでこれで完結っぽいな。

 このアニメはバトルが良いし、強大な敵がいることで緊張もあって良い。なによりもキャラが好きだった。出てくるヤツらは皆味があって良い。

 ヒーロー枠という括りで同期放送のヒロアカ6期と共に楽しめた。そういえば稲田徹はどっちにも出ていたな。

 これだからヒーローは良い。ありがとうタイバニ。感動した。

 

ロマンティック・キラー

ロマンティック・キラー 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 こちらもネトフリ配信作品。最近はネトフリが熱い。

 とっても楽しかったので半日で全話見てしまった。テレビで普通にやればラブコメ好きな男女に受けたと思う。

 女子が主役なので少女漫画と思ったら意外にもジャンプ作品だった。最近のジャンプではこんな作品が跳ねているのか。

 

 タイトルの回収が早かったな。

 ゲーム、チョコ、猫で3大欲求が間に合っている恋愛がしたくない非ヒロイン属性持ちの星野杏子が主人公。

 そんな主人公を無理やりロマンスたっぷりな世界に導くという強引でおバカな設定が面白い。

 主人公をイケメンとの恋に導く魔法使いの言い分が「日本の少子化対策」というそれっぽいようで多分バカな内容もぶっ飛んでいる。

 

 恋愛が出来ない事に悩む人もたくさんいる一方で、意識的にやりたくないヤツだってたくさんいる。この作品では恋愛をしたくない人間の都合が見えてくるのがユニーク。そこのところが従来ラブコメとちょっと違うかもしれない。

 物語をややこしくする仕掛け人のリリがいなければ何にも怒らない世界だったかもしれない。そのリリが次々と仕掛けて来るイケメンとのラブコメトラップをぶち破って青春を進む杏子の人生が笑える。ロマンスなんてぶっ壊してやるの勢いで来るヒロインが面白い。

 

 まずは作品の華の杏子がとても良い。序盤だとただのふざけた女に見えるけど、尻上がりに魅力を出してくるから、段々と好きになって来る。

 友人想いでいいヤツ。女子にしては高身長であり、言動にも男前な点がある。デカい女という要素も良いな。女子の持つイケメン性やクール性にキュンと来るのも最近の流行りなんだな。可愛いけどイケメン要素もある杏子に萌える。ちょっともじゃっとした毛のポニテ娘という点も良い。

 可愛い主役ヒロインなのに、通常運転で変顔カットが大量に盛り込まれるのも面白い。リリとの絡みでキレてブス顔になるところは非常に楽しい。

 

 主人公が結構なハチャメチャ&じゃじゃ馬ギャルであり、現代ラブコメ劇にしてはアクションが派手。杏子が活き活きと動くアクション作画は良い仕事をしている。

 すごく変な女子だけど元気でいいヤツなので好きになる。

 

 純とした正統派ヒロインもお手の物な高橋李依が、ネタ要素たっぷりな杏子を愉快に演じる技がすごい。良い演技だ。

 こちらの作品は、リリの魔法によって現代日本乙女ゲーム世界を作る流れになっている。この設定から思い出すけど、同期放送のしっかり乙女ゲー世界に入る悪役令嬢アニメでも高橋李依が主演であり、相方の男子は梅原裕一郎。偶然にも役者が共通していて、どっちの作品でも2人がレギュラーキャラで共演している。

 だが、現代日本で乙女ゲーの流れを楽しむこっちの方が断然好き。

 

 杏子の心が清く美しい事が作品の強い特徴になっている。

 魔法の力で人の心を操ったり、都合よく運命の出会いを演出しても本当のキュンキュンロマンスは掴めない。人間の恋心はそんなに簡単じゃないのだからナメんな。

 リリに対してそのような意思を豪語した杏子は超格好良い。まるでアホみたいに都合良くホイホイと女が手に入る低級なハーレムラノベを一喝するようなシーンにスカッとしたぜ。

 

 基本的にはイケメンと戯れる杏子の笑い要素多めなキュンキュン青春物語が展開する。その一方で、咲姫ちゃんが先輩男子に襲われた過去、司くんがかなりヘビーなストーカー女のせいでトラウマを患う、といったシリアス要素も展開される。

 こういう辛口な要素でもロマンスをキラーしてくるのか。杏子の友人2人のシャレにならない過去については、結構リアル性もあるので怖い。

 咲姫ちゃん、司くん、共に異性からモテモテなのが特徴である。今作ではそんなモテる人間の困り事についても彫り込んで行っている。モテる男も女も辛いと言うが、その都合も見えるのが印象的。

 

 おっぱいがでかい咲姫ちゃんが男子から「何カップ?」聞かれた時に、「だったらそっちのチ○ポは何センチ?」と返したのは名シーンだった。ギリギリ伏せたけど、咲姫ちゃん役の石見舞菜香に何を喋らせるんだと焦った。咲姫ちゃんもめっちゃ可愛い。

 

 ラスボスは司を付け狙うストーカー女だった。日笠陽子が人間の闇をたっぷり引き出して演じるストーカー女がかなり怖い。これに関してはモテすぎるのも問題だなと思う。咲姫ちゃんが特別な可愛さやスタイルでなく、普通の人間であることを求めた意味も分かってくるというもの。

 狙われる側だけでなく、狙うストーカー側の心情や家庭を見せたのも印象的。ストーカーを娘に持つ母の困った事情も少し見えてくる。

 

 ストーカーが司の所在を掴んだきっかけがSNSだった。やっぱりこのSNSってのは、犯罪をスムーズに成すのに便利なのだなと分かる。楽しいコンテンツにも闇の一面があるとお勉強になる。SNSの写真一枚からでも個人情報を探る犯罪者の情報集め能力も怖い。

 

 司、純太は可愛い同級生男子って感じで安心して見れるけど、次に来た聖くんはネタキャラ坊っちゃん過ぎる。こいつのありえない言動は笑えた。

 

 最後にはみもりん(三森すずこ)ボイスの新キャラ魔法使いが登場した。こいつの出番がもっと見れる続編もありそうな気がする。杏子が可愛かったのでもっと続きを見たい。二期をするなら是非見たい。地上波でもう一回やれ。

 

koshinori.hatenablog.com

 

 

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