こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

今になって思う不思議。昔のレンタルビデオって何で収録話数がバラバラだったの?

 現在、名作特撮「人造人間キカイダー」をBDで視聴中。去年が放送50周年だったという。マジでめっちゃ大昔の作品だな。

 

 劇中に出てくる紙幣のデザイン、家電、車、後は人間も風景も古い。しっかり半世紀前の世界だな。これが昭和のだいたい真ん中らへんの景色なのか。すごいな。ていうか昭和の始まりっていつなのだろう。

 

 1ミリも見たことがない世界、1秒たりとも呼吸した事がない大昔の時代を、こうして綺麗に振り返ることが出来る。そんな優秀な現代メディアに感謝。半世紀も前なのに欠けなくちゃんと映像が残っているものなんだな。そこが偉い。

 

 すごく綺麗になった物を放送順に見れる。これって販売ソフトとしては当たり前のことなのだが、私は知っている。昔はそうではない世界もあったのだ。

 今見ているキカイダーも丁度そうだったが、その昔はレンタルビデオを借りたら話数がバラバラに入っているという謎現象が色んな作品で起きていた。

 私は特撮テレビドラマが大好き。地元の汚いレンタル屋に行っては、パッケージの色褪せが酷いレンタルビデオをよく借りて見ていた。素晴らしく楽しい青春である。

 

 キカイダーと同時に仮面ライダー、ゴレンジャー、イナズマン変身忍者嵐などのビデオも借りていた。

 当時チビの私でも収録形態が普通におかしいと思って見ていた。

 

 普通に1話~最終話に向かって順番の収録ではなく、1、13、30のように、謎に話数が飛び飛びで順番もバラバラで入っていた。次の巻に行けば前巻よりも話数が巻き戻っていたりもする。バラバラなくせに、全巻集めても全話揃わないなんてこともザラにあった。

 傑作選とかいう括りでもなく、普通に多くの作品ソフトで中身バラバラ現象が見られた。

 

 キカイダーも確か7、8巻くらいしかレンタルビデオが出ていなくて、収録順がバラバラな上に全部集めても全話の半分くらいしか集まらない感じだった。今思えば少年心に向けては酷い。やっぱり順番に全部見たいのに。

 物によっては、順番がバラバラでも全巻集めればとりあえず全話集まるのもあったと思う。

 

 当時は大人がそうするなら仕方ないかぁ~くらいに思ってバラバラな世界をまっすぐ楽しんでいたが、今思えば「なんでや!」と強めにツッコんでしまう。

 そりゃ何かの事情もあるのだろうけど、普通に考えて「順番バラバラの収録方法って頭悪いだろう」ってのが本音。今更だけど、あの変な売り方って何だったんだ。

 

 飛びまくった間の話とか絶対に気になるし、酷いのは肝心な最終回までたどり着かずにリリースが終わるパターンね。あの頃は映像をしっかり楽しみたいオタクには不遇の時代だったのだな。

 とにかくあのような生活のストレスの素となるバラバラ時代が終わってくれて良かった。今の時代はしっかりスマートだ。

 

 今みたく放送した物が何でもそのままビデオで出る時代では無かったのだな。後にLD、DVD、BDなどが発明され、長らく未パッケージ状態だったものがどんどん世の中に出るようになって良かった。

 VHSやベータで人類のメディア革命が打ち止めにならなくて良かった。あのくらいの時代で止まっていたと思うと色々恐ろしい。

 

 BDって恐ろしく綺麗だな~とずっと思うけど、あれも既に昔の技術になったようだ。

 最近はBD円盤の発売を打ち止めにした企業も出て来たとかいうニュースを聞いた。

 私なんてBDが普及し始めてから今日になってもまだBD-Rに気に入った番組を焼くのを続けているのに。そんなBD現役勢的には、販売を減すのは待って欲しいな。

 

 綺麗に映る最新メディアで快適にキカイダーを見ていると、見る分に不自由だった時代があったのだなという振り返りが出来てしまった。

 こうして映像関係のあれこれの事情が変わり、内容が進化して行く。我々はその中でしっかり楽しむことが出来る。結果良い世界、良き日本の映像文化だ。そんな感じの事を考える良ききっかけになった。

 

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