ヤバい。もう4月の新作アニメがいくつかスタートしてしまっている。待ったをかけるのが無理なくらい次作の芽生えがすごい。春は自然の生命同様、良作、クソ含めたアニメもたくさん生まれる。
にしても1~3月の放送分が多すぎてまだ見終えていないのがちょっとある。HDDという発明があって良かった。VHSとかしか無い時代のまま行っていたらこの世のほとんどを見逃していた。
見たアニメの感想をつらつらと書いていくこの時間だが、対象が名作ならもちろん、逆にクソアニメをこき下ろすのもまた一興。何にせよ楽しく感想を書いている。そんな日々が続く事に感謝。
では今日も過ぎ去りし愛しき三ヶ月間を盛り上げたり下げたりしたあれこれについて語ろう。
真・進化の実~知らないうちに勝ち組人生~
進化しきれず勝ちきれずに終わった1期をかなり笑ったものだが、これはどういうことだろうか……2期を見終わった今、私は本作が結構好きになっているようだ。
とりあえず1期よりは進化したはず。少なくとも2期の方が楽しかった。
2期からは学校編に突入。誠一が教師になって落ちこぼれ達を導いて行く。
コテコテの不良、キザなナイスガイ、顔が熊、睨みを効かせた可愛い子ちゃんと、教師冥利に尽きる楽しいラインナップのクラスだった。
担任のベアトリス先生はイカすお姉さんで好きだった。「ぼくたちは勉強ができない」でも女教師役として良い味を出していたLynnの先生役がまた見れて良かった。
この学校編がなんだかんだ楽しかった。ていうか1期がクソアニメの教科書通りにやりすぎだったのかも。それに今期はバカアニメの超新星として「冰剣」が出てきたので、進化の実のクソアニメ感が薄まって見えた。
ヒロインなら神無月の際まった変態感も印象的。あんなにヤバい人だったのか。
愛梨も結構可愛かった。誠一、愛梨の男女ぼっち同士が交流を深める日本でのドラマも印象的。
四天王的変な連中が暗躍して学園にも攻め入って来る。肝心な防衛戦時に誠一は腹痛を起こして出てこれないというのが間抜けだった。
嫁枠のメスゴリラが花澤香菜という時点で十分に無駄な豪華さが見えるが、敵勢力を見ても声優が豪華だった。この感じの作品でなんでこんなに有名人を集めることが出来たのだろう。声優に助けられすぎなアニメだな。制作側は花澤香菜と稲田徹にたくさんありがとうを言った方が良い。
それから今期含めた最近の異世界アニメに杉田智和はよく出ているなと気づく。
出演者では沢城みゆき、沢城千春のダブル沢城揃い踏みになっていたのが印象的。結構珍しいパターンかも。
評価できる点は、まるっきり異世界チートに逃げず、チート状態にあることへの違和感に誠一が向き合うこと。
誠一は自分を慕ってくれるヒロインズに進化の実のからくりを告げ、臭いデブだったオリジナルの自分の姿を明かしている。それでも全てを受け入れて愛してくれるサリアの愛はモノホンだった。誠一もまた種族を越えてゴリラを愛す。これはええ話や。
今回は「知らないうちに勝ち組」ではなく、しっかりと負けを知り、それを乗り越えた先で勝ち組になることを自覚するまでの物語だった。
異世界は好きだけど、異世界を逃げの文学にしてしまうラノベ文化には否定的。そんな私としては、これだけ異世界に踏み込んだ最後にも現実世界を振り返って受け入れた誠一の戦いは潔くて良かった思えた。リアルから逃げない異世界というのもファンタジーの清いあり方だと思う。
最終的に作品が伝えたかったのは、愛こそが全てのチートを乗り越える最上のものだということ。それで合っているはず。
最終回では強大な敵をとにかく愛で殴る。愛はどんなフィールドも貫いて全てを殴れるのだ。
サリアと育てた真の愛を胸に宿したことで、誠一の、またはかつて駄目アニメだった本作が真に最終進化系を迎えた。
アホっぽい。確かにそうも思える反面、それはそれで世の真実でもある。愛をテーマに清く美しく締めた点は良いとか悪いとかでなく私の趣味として好き。
稲田徹、花澤香菜のダブルボイスが聴こえるラスボス戦時の挿入歌に笑った。花澤はもちろんだが、稲田徹の声すら可愛いく聴こえてくるマジックソングだった。おフザケソングと思ったら、ちゃんと聴くと結構良い曲。
それと山崎エリィのED曲も良かったぞ。
といわけで、かなり楽しく見れた。大丈夫、誠一は最後には勝ち組になれたよ。
このアニメをこんなに楽しく見たのは私くらいじゃないか。
最強陰陽師の異世界転生記
今期だとコレと「冰剣」は、放送前のキービジュを見た段階で何かヤバそうと思っていた。
まずタイトルがもう投げやりにもソレを表しているし、なぜ今になって陰陽師なのかと不安視もする。
異世界に陰陽道の要素は恐らくいらんだろうに。そう思いつつも視聴。
それから究極を言うと日本で頑張れ。ワンクールに何人も異世界に行き過ぎだからもう規制を敷いて人数制限か、いっその事通行ストップした方が良いかもしれない。毎日異世界転生出来た今期のラインナップを追い続けていると脳がバグりそうになる。
全体の感想だが、思った以上にマイルドだった。冰剣が凄すぎて(あるいは酷すぎて)こちらだとネタ要素が不足している。そっちの目的で見ただけのことで、シナリオに関しては二の次も三も四も越えてどうでも良かった。
まぁいつもの転生してもしなくてもどうでもよかったじゃんというテンプレに微妙な味変を加えた範囲のやつ。人を惹き付ける面白くて素晴らしいお話を作るのってとても難しいのだなと分かるものだった。
陰陽道の心得を持ったまま転生したモブのチビが無双して可愛い子ちゃんにモテるといういつものヤツだった。もういい加減に思うのだけど、人はそんなに簡単に人の事を好きにも嫌いにもならない。ポンポンと湧いて出てくる緩い乙女心をなんとかしろ。コレに関しては本作以外の最近の作品の多くにも同じ事が言える。直近だと「冰剣」とか。
それでも救いなのは、意外にも絵が良くヒロインズが可愛いこと。イーファとアミュは可愛かった。
イーファの立場が奴隷というかアイテムみたいになっているのが可哀想だろうが。でもこの子は可愛かった。
イーファを演じた和氣あず未の事は推す。でも最近心配なのが、出演作に微妙なクオリティーの異世界関連アニメが多くはないかということ。そういえば「冰剣」にも出ているし。良い役者でも良い作品で芝居出来ないと査定アップ分が少ない。それも確かな話。
アミュ役の稗田寧々はここ1、2年で確実に名前をよく見るようになって来た。今後の売れっ子筋なのかもしれない。
序盤でもっさい主人公にウザ絡みしてくるアニキはムカついたが、後に更生して許せる範囲のツンデレになっていた。最終的に主人公が一番評価が下で、元ムカつくアニキの方が愛せる。
前世で裏切りにあって死に追いやられた主人公の物語は可哀想だけど、こっちに来てからはずっと訳知り顔でクールイキりキャラを決め込んでいるからやっぱりぶっ飛ばしたくもなる。微妙にイラつく主人公のキャラ設定は中2マインドの具現化としては秀逸だが、友達からはウケが悪いだろうに。なんだかんだ言ったが、コレを演じた花守ゆみりの少年声は本当に良い。
このアニメを最後まで見てこんなにツッコんでくれるヤツは私以外そんなにいないと思う。
東京リベンジャーズ 聖夜決戦編
皆大好きな聖夜に物騒過ぎる。
揉め事、騒ぎ、それから大戦争、これらに関しては枚挙に暇無く忙しくドンパチやるのが東リベの良さ。次々何かあるから飽きない。
今回もデンジャラスな不良世界に見る濃密な人間ドラマが楽しめた。確実に面白い。全然クソアニメじゃない。今の時代だとクソアニメじゃないってだけでとりあえず及第点。
今回のメインディッシュは、ブラックドラゴンのボス 柴大寿の討伐ミッション。
大寿がヤベェ。まずデカい、そして強い。単純にパラメーターが高い。そして一番厄介のなのは、兄弟に向けるストレートに黒い感情。歪んだ愛を語り愛の名の下に兄弟達をシバき倒すディープなDV野郎だった。普通に許せん。
弟ってのはムカついて当然と言う知人がいるから、そこは何歩か譲ってスルーしよう。でも可愛い妹までぶん殴るのは待った無しにクソアニキだ。
大寿アニキの異質なキャラ性に毒される柚葉、八戒を含めた柴家の歪んだ愛で魅せるホームドラマがイチオシポイントだった。家族の形として決して良いものではないが、こうなっていくのもまた人の心理の正直さを描いたものだと思う。柴家の揉めようがとにかく尋常ではない。
横暴にも程がある大寿のキャラは強烈。原作設定通りキャラに良い味を効かせた杉田智和の邪悪にしてムカつく芝居がご機嫌過ぎる。今期は色んな変なアニメに出ていた杉田氏がネタ要素なくマジで役者の腕を見せているからすごい。大寿はマジむかつくけどキャラ性と声が良かった。
弟の八戒は肝心な所で踏み出せない臆病なヤツだったが、同時に友人と姉ちゃん想いの良いヤツだった。私という人間は、友情と兄弟愛に厚いヤツにとにかく味方したくなるのだ。今回はタケミチとセットでこちらの八戒が踏ん張るシーンでも「お前はマジで頑張れ!」と応援しながら見ていた。
教会で展開する運命の決闘シーンでは、タケミチと八戒が実地で進化して格上の大寿に一矢報いた。あそこは良かった。巨悪に負けない雑草魂があると見せつける点がこの作品の清い点である。それから大寿の赤服は格好良いな。
ヒナと共に今回の華となったのが柚葉。弟を守りたい強いヤンキーギャルでコレは良いものだとしか言えない。
八戒と柚葉の関係について、実は嘘があったと分かる所はショッキング。八戒の嘘は決して罪ではないが、本当の逆を言うのはやはり道理に反する。この嘘については、八戒の心が如何にキツい状態に追い込まれているのかが分かって見ているこっちもキツい。
ナオトに次いで千冬にも時間を飛んでいることを告げたのは新展開だった。新しく人に知らせるのは意外。千冬が格好良い。
千冬と共に教会での決闘で頑張ってくれた三ツ谷も今回は男を上げたな。松岡くんの声も格好良い。
柚葉が好きなのは三ツ谷ではないのかというのがミスリードで、実はタケミチに惚れていた。それはやめてやれ。三ツ谷がなんか残念になるだろうがと思う。
教会にカチコむまでの期間限定ユニット「ハンマーズ」の結成は草。稀咲と半間が普通に裏切ったのは許せん。
とあるイラスト投稿サイトに「ハンマーズ」がテーマで描かれたものがいくつか上がっているのも草。そのくらい広めに認知され好かれているユニットだったのか。
で、今回もマイキーがバカ強い。なんだかんだマイキーとドラケンがいないと一行はブラックドラゴンに潰されていた。
ドラケンが協会前に集合したザコ兵隊100人をぶっ飛ばしたのはナイスアシスト過ぎる。マジ強すぎ。
聖夜の決闘の前にもあった一波乱も忘れてはいけない。恋人の身の安全を想っての事ではあるが、タケミチがヒナを振るという辛いイベントが待っていた。別れ話を切り出されたヒナが馬乗りになってタケミチをボコボコにするのは怖い。ヒナちゃんもキレるとバトルヒロインと化すと確認出来た。
稀咲がやっぱり気になる。こいつの謎にちょっとは踏み込んで行くが、今回もオチはコイツの謎で落す。まだ良く分からない。
とりあえず稀咲的にはタケミチ、ヒナは一応幼馴染になるのか。過去から三人が関係していたのは意外。
稀咲を隊から追放するのに成功したけど、現代に戻ると三ツ谷の葬式からスタートになっている。救いがなさすぎる。ヒナはもちろんチームの仲間も全滅状態。過去最大の鬱な世界線だな。
これはよく分からないぞ。何回プレイしても入りたいヒロインのルートに入れないギャルゲー特有のイライラのような感じ。どこでどう選択肢を間違ったのだろう。
ここまでされてもタケミチはまだ負けない。タケミチの戦い第3章に向けての決意が固まり、また過去に飛んで終わる。
次は過去で何が起きるのか楽しみ。めっちゃ楽しく見たな。次作も早く放送してくれ。
それからリベンジものといえば、今期だと「政宗くんのリベンジ」の再放送、「REVENGER」もセットで楽しめた。良きリベンジクール。
ノケモノたちの夜
かつて「ケモノはいてもノケモノはいない」と謳ったアニメがあった。その世界ではそうなのだろうが、よその世界にはノケモノだってしっかりいることもある。本作はそんなノケモノ達のラプソディーで魅せるちょっとダークなファンタジー。
先日出産を無事完了させた竹達彩奈が初心に立ち戻ったかのようなロリ声で主人公ヒロイン ウィステリアを演じていた。まだまだ可愛いロリ声でイケる。竹達は偉い。お耳が心地よい素晴らしい声でした。
盲目の銀髪、そしてか弱く見えるがハートは悪魔も怯ませるレベルで強靭。そんなウィステリアのヒロイン性の前に、マルバスがどんどんデレていく。
人との触れ合いに温もりを感じた経験のない冷たいバケモノが、その温もりを知って癒やされ強く優しくなる。マルバスの心の変化に見るほっこり感も作品の良さ。
メインキャラが儚げな少女とデカ強いバケモノの組み合わせということで、要素としては「魔法使いの嫁」に近いものを感じる。あっちの女子も良かったよね。
ダイアナとナベリウスのコンビも良かった。マルバスもナベリウスもツンデレだった。
ウィスの兄ちゃんがシスコンで妹好き好きなのは記憶に残る。シスコンだけどイケメンで良かった。
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