こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

全力おバカめんこアニメ「超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューター つかさ」

超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューター つかさ」は、2014年4月から2015年2月まで放送された全32話のテレビアニメ。1話だいたい9分の緩いおバカめんこアニメである。

 

超爆裂異次元 メンコバトル ギガントシューター つかさ 1(第1話~第7話) [レンタル落ち]

 

 まずはタイトル長いわ!って思う。

 この大袈裟なタイトルで中身は緊張感の欠片もないバカなネタアニメなのに笑える。ちょっと爆丸の感じもする名前なのに、全然そんな事はない。タイトルロゴは一瞬ヴァンガードぽい。

 

 NHKの天テレ内アニメコーナーにて放送された。あの教育チャンネルNHKでやるのには信じられないくらいおバカで教養の少ないコンテンツだな。今やっている銭天堂が如何にまともなのかが良く分かるってものだ。でもこういう全力でおバカな感じはめちゃ好き。企画会議がどういう形で進んでオチまで行ったのかとても気になる。

 

 作品では昔懐かしいめんこバトルを扱っている。我々のじいさんの代には「パッチン」と呼んでめんこをパチパチして路上で遊ぶのが子供達の流行りだったとか。アナログ極まるすげぇ時代があったんだな。そこへ来ると今の子供は待った無しでニンテンドースイッチだろ。時代は流れる、それは確実だと分かる。

 

 つかさがバカみたくいつも言っているギガントバトルという大袈裟な文言は、リアルでいうところのめんこ勝負に過ぎない。この言い方の設定がもうバカい。

 つかさをはじめ、個性爆発なネタキャラ軍団が青春を賭してギガントバトルに挑むという内容になっている。

 でもめんこの要素より、終始全方位に渡ってツッコみの隙がありまくりなおバカギャグ展開が目立ち過ぎていた。ネタ要素満載で非常に笑える。

 

 一応そういう商品の販促アニメ?だったぽいのだが、このめんこコンテンツの事はまるで知らん。だいたい平成も終盤にせまったところでめんこって古すぎるだろうが。とも思うけど、それが逆に新しいかったのかな?

 

 ヴァイスシュヴァルツに参戦した経歴があるらしい。マジかよ、よくこんな変な絵面の集団が有名なカードコンテンツに参戦出来たな。

 多分販促になっていないレベルでフザけ倒したカオスアニメ。このノリを見るにカブトボーグぽさも感じる。あれもイカれたカオスアニメだった。

 

 肝心要のめんこバトル中も緩いバカギャグを飛ばして笑えるから集中できない。

 バトルシーンには特徴的要素がある。ちょっと宇宙っぽいバーチャル空間みたいな所をバックにバトルが展開するが、これはそういう感じだったら地味なめんこ勝負も盛り上がるってことでプレイヤーが想像しているだけのこと。実際にはリアルに地味なめんこ勝負をしている。

 遊戯王やシャドウバースでもリアルなら地味な勝負を極力派手に魅せる演出が見られるが、それを想像とか妄想って本編中で刺されたら冷めるよなぁ。

 投げためんこがいつまでも着地しないアニメ表現がリアル世界から見れば不自然、という冷めたツッコみを作中キャラがしているのもユニークなメタネタで笑える。

 

 3DCGで攻撃を格好良く演出する点は結構頑張っている。ガンダムのファンネル的なやつや、機関車トーマス的なやつが出てくる各ギガントのアクションシーンも結構楽しい。

 パロネタも多く、ヴァンガードイナズマイレブンのあの人のパクリとしか思えないキャラも出てくる。山口勝平の声でつかさが「面道つかさ、探偵さっ!」を言うところは、本家の役者が言っているのでちょっと感激だった。

 

 恐ろしく四角いつかさの意外性マックスなキャラデザは強烈。「ピューと吹く!ジャガー」のジャガーさんを四角にプレスしてブスにしたかのようなデザイン。

 周囲のキャラクターもまるで気が抜けたような薄い顔をしている。ヒロインのミル子すらしょぼい顔をしている(演じたそらまるの声はとても可愛い)。が、この気の抜けたキャラの顔は謎に愛着が湧くので好き。

 この脱力感はPeeping Lifeみたいと思ったら監督が同じだった。

 

 アニメの感想として強いのは、つかさのキャラ性にネタ要素がありすぎること。

 山口勝平の熱血系ボイスが楽しめる熱血キャラではあるのだけど、勢いだけで中身がまるでバカ。そして主人公のくせしてめんこバトルがマジで弱い。もしかしてつかさは山口勝平史上最もおバカキャラだったのかもしれない。

 

 なんでもギガントバトルで解決しようとするくらいのギガントバカで笑える。めんこと喋ったり、ギガントのために登校拒否もするマジで頭イってるヤツで好きになる。NHKアニメで積極的に登校拒否するバカを扱うのも面白い。

 

 世界一のギガントシューターになる!と終始息巻いているのに、一話目からパンイチ状態のアホな目にあってモブの不良に普通に負ける。同級生軍団にも全敗だし、おかん、おとんら外野集団にさえ瞬殺されている。

 1クール分くらい話が進んだところでやっと1勝したにはしたのだが、それも優しい同級生の接待ギガントであり、普通にやれば普通に誰もが粉砕出来るレベルでザコでアホ。手で押さえて敗北を防ぐという普通のズルもしたことがある。

 マジでどんだけ勝てないの?ってくらいつかさが弱いのが面白い。熱意と言う事だけは一丁前なのに実力がゴミ。絶対才能無いって同級生にも言われているのに笑う。

 

 猛者が集まるギガントバトル大会編に突入するも、一回戦から普通に負ける。主人公の初戦敗退は無いだろうという我々アニメ玄人ならではの目算を見事破ってクソザコぶりを発揮するつかさにウケる。主人公にとても厳しいアニメでもあった。

 後半の大会でも普通に負けるけど、相手の反則、辞退が連続して勝っていないのに後半戦まで進んでいく。ここもバカすぎて笑う。

 一応最後はズル無くキリトに勝てたが、その後は校長先生に瞬殺された。あのオチも笑う。

 

 リアルにこんなのがいたら絶対に学校で浮きまくってぼっちな気もするが、つかさの周囲の連中は優しいし、やれやれを言いながらもノリが良い。なんて優しい世界と感動も出来る。友人のミル子、あたる、まなぶは人間が出来ている。

 つかさの同級生のいつもの仲間達を演じるのが徳井青空、愛美、橘田いずみということから、ミルキィさん界隈の人達が集まっているとすぐにも気づける。

 太めのお子様のあたるを演じている愛美のデブ声が聴けるのは多分ここだけ。この点はレアかも。

 つかさと同級生メンバー達の気の抜けるような掛け合いも面白い。

 

 他のキャラもユニークでフザけたのが多く、ギガントバトルなのにウニを投げて来たり、会社の名刺で戦うのもいて笑えた。ウニは危ないだろうが。

 小倉唯が変なお坊ちゃまの役で出ていたのも印象的。金に物を言わせたおかしな発明で、もはやギガントバトルではないだろうってくらいのバカを仕掛けてくるのが面白かった。

 

 毎度のエンディングやキリトとのラストバトル時に逆作画崩壊で皆が美男美女になる演出も良きネタ要素だった。ホント最後までフザケ倒したアニメだったな~。

 

 これは作っている方も楽しかったのではないかな。山口勝平の芝居もバカすぎるから収録中は他の役者も笑うのを我慢していたのかなとか思ってみても楽しい。私もなかなか純粋な気持ちでこんな変なアニメを楽しんでいるから、日本ってマジ平和って思えてくる。

 

 32話をすぐにも視聴することが出来た。1話が短いし。そのくらい疲れないし笑える。こういうバカアニメはとても好き。

 なぜもっと話題にならなかったのだろうか。ラスのキリトの言動を見るに、なんか続編がある予感もするけど、未だに無いらしい。そろそろ放送10周年が来るし、つかさ2をやっても良いのではなかろうか。このしょうもなさは人生のリラックスタイムとして良いと思う。

 

 思いの外個人的に絶賛枠だった。これは楽しい。つかさの顔はおかしいけど味があって好きになる。NHKも良い仕事をしやがる。同時に変な仕事でもあったけど。

 

 というわけで、楽しいアニメで世界をひっくり返せ!          おわり

 

 

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