7月もそろそろ半分が来るじゃないか。速いな~。
7月スタートアニメもだいたい出揃い、次なる楽しいアニメシーズンが本格的に到来したぞ!と実感する今日この頃。この夏もアニメを楽しんでいるぞ。
じゃあ7月に入ってもまだ続けようか。春アニメの振り返りをね!
この春は感覚としては短かったが、こうしてブログで振り返るとやっぱり長くも感じるよ。マジでどんだけの数を何時間見たんだって感じだな。アニメ多すぎ。
日本って国は実に娯楽に長け、人から「暇」という概念を簡単に消し去ってくれるんだな。暇というのは、私にとって恐怖の対象だからね。その暇を与えないくらいアニメをバンバンを流すこの国って、マジ平和で良いものっすね。
やっていることは良いのだけど、もう一声贅沢を言えば作る分それぞれのクオリティをもうちょっと上げてくれとは思う。
では今日も夏の暑さに屈することなくしっかりアニメを見てブログも書き殴って行こう!
アニメ好きの魂は不屈!元々燃えているんだから、ちょっとやそっと外部から熱されても大したことないのさ!←とは言ってもやっぱりこの7月の太陽の燃えようはちょっとキツいっす。でも負けない。
わんだふるぷりきゅあ!
2クール目到来です。
相変わらず変身してもしなくてもずっと可愛いプリティーなギャル達を楽しめる週末の癒やし時間。プリティでキュアキュア、そのテーマ性は20年以上放送しても未だ貫徹です。まずはそこに拍手。
この春からの見所といえば猫の戦士達2人が追加されたこと。可愛い猫ちゃんならどんどん来い。受け止めるキャパの用意量がすごいから。
先に登場した犬系の2人は元気印のちょっとロリ寄りギャルズの感じだった。そこに対して猫系の2人は美形なお姉さんな感じ。同じ可愛い子ちゃん戦士でもビジュに緩急があって良いっすね。
先に出てきたのは孤高の戦士 キュアニャミー。先発の2人とは行動スタイルから戦闘に対する理念まで大きく異なっている。ともすれば敵対すんじゃねぇのか?というピリつき具合が見えた現場もあり。
こちらの彼女の正体はまぁ皆分かっていたと思うけど猫のユキちゃんだった。こむぎちゃんの時よりずっと大人な感じの擬人化なんだ。これは良いです。
飼い主のまゆちゃんを守って愛すること、それが彼女の戦士としてのファースト・プライオリティー案件。まゆちゃんに仇なす者なら全部ぶっ飛ばすくらいの尖り具合。初期のニャミーは触れるとチクリと来ちゃいそうなツンツン感があった。それはそれで需要あり。
他のプリキュアみたく皆仲良し!なんて甘っちょろい考えを戦闘に持ち込まない。主を守護する心と脅威を狩る野生の攻撃本能のままに打撃技を使い放題だった。
それまでは友達にもダメ、動物にもダメでプリキュア達は物理攻撃を避けて来たのに、ここへ来てガンガンぶち込むからびっくり。まぁそれはそれで爽快感があり、拳を閉まっておくというストレスから解放されて良い。私も口よりは拳でのコミュニケーションが得意なもんだから、そういうことを思うのもしょうがない。
この戦闘スタイルの変更についてはまぁ良いと思う。実際戦場ってのは拳をしまってなんとかなるほど甘くはない。殺るより殺らずに済ます方が困難なのだ。そんな戦場のリアルを、野生の本能をもって示してくれるニャミーの戦場にはリアル性がある。人でなく猫が戦っているという事を忘れてはいけない。まゆちゃんを守って生かすためなら、敵を何匹蹴り倒しても構わん!一級の戦士ならそのくらいの勢いで来いってものだ。
美と格好良さがあるニャミーのビジュが良かったっす。変身後にいう「仕方ない。構って上げる」はご褒美セリフでしたね。あの高飛車な態度でナメたことを言う感じが全く悪くないこの感覚は、ゆかり姉さまが変身するキュアマカロンで得たあの気持ちと一緒かも。というわけで猫系プリキュアは良いのさ。
次いで仲間入りしたのは、まゆちゃんが変身するキュアリリアン。まゆちゃんは引っ込み思案なコミュ障の猫吸い娘だけど、いろはちゃんよりもお姉さんな見た目でイケメン。変身して決めると格好良い。
いつも吸っているゆきが素敵なお姉さんになってしまい、そうなったら普段の吸い込み行為が恥ずくなるまゆちゃんが可愛い。あれって相手が猫だから出来ることで、人から人へだったら恥ずい行為なんですね。というわけで猫吸い推奨アニメでした。
感動したのは、長年推して来たうえしゃま(上田麗奈)が遂に変身したこと。変身まで1クール以上待ちで思ったよりも合流が遅かった。うえしゃまもやっと変身出来たか~と嬉しく思いました。うえしゃまは最近ホント綺麗になったよね。
ビビリなまゆちゃんが恐怖を克服して変身した後にいう「怖くない。怖くない」は怖さを越えて行ける癒やしの呪文でした。
わんだふるを名乗ると猫系のウチらのアイデンティティ無くない?とゆきちゃんがツッコんでくるのには「あっ確かに!」となった。
つうわけで犬の2人はわんだふる、猫の2人はにゃんだふるの名乗りに決まった。二つ合わせてしっかりワンダフルっすね。
この春には犬ネタでコラボ出来るってことで、わんぷりが「クレヨンしんちゃん」にお邪魔する事もあれば、逆にしんちゃんがわんぷりに来ることもあった。双方が各作品にゲスト参加してコラボしている。こういうコラボって珍しいよな。ウィンウィンなコラボ企画でグッドでした。
しんちゃんが犬のシロでなく、ねねちゃんの家にいるようなうさぎを飼っていたらこのコラボは叶わなかったかもしれない。犬もウサギも殴ってはいけません。あっ、でも悟くんの家にはうさぎがいたか。
あとは個人的にいろはちゃん、悟くんのもうちっとラブな感じの話が見たいかも。悟くんもイケメンでだし、動物に関してはインテリで良いっすね。
リスは歯がずっと伸び続けるから、いい具合に削るために物を齧っているのだと悟くんが説明しているのには「へぇ~」となった。だからあいつらはいつも何か齧ってたんだ。教養のあるアニメっすね。これは最終回まで見ますわ。
ワンピース
ルッチ、カクが暴れまわって大変だ。そこで2人を沈めた意外な勢力がステューシーちゃんだった。このお姉さんは何者なのだろうと思ったら噛みつく系のヒロインだったのか。噛みつきのシーンが妙に妖艶に描かれていて良かったっす。
セラフィムの暴動が始まってヤバい。まず破壊力がすごいし、それぞれ一級発明のメカだから丈夫すぎる。ここでそれまでやりあっていたルッチ、カクとまさかの共闘体制でセラフィム連中と対抗するルフィとゾロの戦いが始まった。この4人で一緒に戦うとか意外すぎる。グランドバトルですやん。
セラフィムの能力には、色んな悪魔の実の能力が備わっている。その中でクセのある懐かしキャラのMr.1、セニョール・ピンクの能力も出てきたのが印象的。あの2人結構好きだった。ゾロとMr.1がやりあったのとかまだ20世紀の頃だったんじゃないのか。すごい古い話だよな。ワンピも歴史が長いと改めて分かる。
キッドの進路も気になる。シャンクスの所にぶっこみをかけている。どうなるのさコレ?
キッドが片腕を失った話にも触れていた。彼の海賊道にも注目なんだよな。しかしいくら鍛えたとはいえ、シャンクスの首は取れんだろ。
ルフィ達の物語の合間合間に世界の動きについても触れるのだが、そっちの方もかなり気になる。
黒ひげの動きとかも気になるし。本当か嘘か謎なんだけど、白ひげの息子だっていう変なヤツもいたしでまだまだ謎が多いぞ。
ワンピの最終回を見るまで死ねんからなぁ。私も健康に気をつけないと。それは作者の尾田先生もそうだぞ。皆元気に22世紀を目指そう。
キャプテン翼 シーズン2 ジュニアユース編
まるで格闘技かのような白熱のフランス戦を越えて、春クールからはドイツ戦が展開した。
遂に皇帝シュナイダー降臨。それと仕事師カルツも覚醒。おまけにマーガス、シェスターあたりの懐かしいお友達も来る。そして極めつけは巨漢のキーパー デューター・ミューラーが合流。春からはキャプ翼が荒れる!
先にOVAを見ているから落ちは分かっているけど、それでも激戦のドイツ戦にはワクワク!そして推しキャラのカルツが楊枝を吐いて暴れ回るのは見るっきゃない。
カルツが楊枝を飛ばし、石崎くん決死の顔面ブロックを突破して皇帝の足から炸裂ファイヤーなどなど、これももう神展開だぜ。
カルツが楊枝を吐いた回は、トレンドワードに「楊枝」が上位に登らなかったのかな?SNSとかに張り付いていないので分からない。
石崎くんはドラゴンボールでいうところのクリリン枠で愛せる一般人。よくやった。
OVAでは振れなかったミューラーの荒技でしかない修行時代、シュナイダー家族の不和の解消といったフィールドの外のキャラエピソードも印象的だった。
石とボールを一緒に落とすミューラーの修行はあぶねぇ。忍者ハットリくんが鉄アレイを避けながら竹輪を食うあのオールドゲームを思い出す。
時代を越えて我々サッカー野郎の心に残るシュナイダーの名言「サッカーは強い者が勝つんじゃない 勝った者が強いんだ」を令和時代にまた聴けて嬉しかった。これを言うシーンが名場面。今期全アニメ作品の中でも強いハイライトシーン。
旧作の難波圭一の声で記憶していたのが、今回は新たに福山潤のイケボで聴けて良かった。
日本チームが無事勝利し、翼くんが日本に帰国してからも早々に青春の波が来る。
翼くんも罪な男で、後輩マネージャーちゃんに惚れられて愛の告白を受けている。青春野郎だな。これきっかけで自分はさなえちゃんが好きだとしっかり認識する。ファミコンでは意味不明な呪いの言葉(記録セーブ用パスワード)を言っていたさなえちゃんもここではしっかり可愛い作品ヒロインです。
世界を股にかけて球を蹴っていたってまだまだ青春の渦中の少年。というわけで翼くんとさなえちゃんのラブな話にも入って行く。おぉ、ジュニアユースの後に帰国してからの話は知らんから楽しい。
以前にちょいと顔出ししたボクシング野郎がさなえちゃんに惚れて、翼くんにさなえちゃんを賭けた決闘をしかけてくる。相手の土俵のボクシングで応戦する翼くんに男を感じた。
うわぁ、すげぇ昭和なノリなんだ。令和の子供なら女のためにここまでハイカロリーアクションに出ないだろう。今の時代は殴り合ったらすぐに謹慎か、下手すれば退学だからな。
この殴り合い合戦の中で見せた翼くんの足技がすげぇ。ボクシングだけどやっぱり足が武器なのがサッカー選手だな。空を切るすごい空振りをかますと、次元がよじれたみたくなってリングがボコボコになっちまった。いやいや、ありえんだろ。翼くんが異次元の殺人キッカーだと分かった。直撃を食らったら死ぬやんけ。壊れたリングの修繕はどうするんねん。
さなえちゃんは無事翼くんとラブって良い青春で終わりました。
とても楽しい球蹴り野郎共の青春讃歌でした。
この先の翼くんのプロ選手編も良かったらアニメ化してくれ。それからこのアニメで良い曲をたくさん歌ってくれたWEST.の皆にもありがとう。
響け!ユーフォニアム3
すごいなコレ。恐ろしく生命の躍動感と熱を感じてしまう快作青春物語です。感動した。
そりゃこういうのがなろう小説から出てこないわけだ。ちゃんとした作家が本気で作っているのだなと脱帽ものです。
ふざけたアニメもたくさんあった今期の中では群抜きの優等生。一見の価値が無いわけがない名作でした。普段からふざけたアニメばかり見ているので「全くおふざけがない」という点だけで既にレア。
これの最終回を見終えた時には、こういうのがまだ出てくるなら日本アニメは、もっと広く見世物の世界は大丈夫だと思えました。
このように人を感動させられる見世物を作れる人がいて、それを広く発信出来るメディアコンテンツがあることが素敵だと心から思いました。出会えたことにありがとうを言いたい名作です。
章終わりと次章開幕を兼ねるタイミングで聴こえる印象的なフレーズ「そして次の曲が始まるのです」は、この春耳に馴染んだ名フレーズ。このセリフが好きです。
同期にはいつまで待っても前奏すら聞こえないクソアニメが多くあった中、このアニメではしっかり良い音が聞こえました。「次」があるって、物語を紡ぐ上で大事なテクニックなんだな~と思わずにはいられない出会いとなりました。
本当に名曲の連続から成る濃すぎる青春狂騒曲だった。最後まで退屈無しだな。私の中のジャンキーを好む部分(クソアニメハンターの衝動)が全く顔を出すことなく終わった。ゴミ要素皆無の上質物語だった。
たまにはこういうおふざけ皆無のアニメも良いだろう。全部そうだと疲れるけど、あまりにもバカみたいな展開が連続するとそれはそれで全てをひっくり返したくなる破壊衝動が育つから困る。なんでも良いバランスでやっていくのが大事。
しかし主人公達の青春、ヤバいって。マジでこいつら色々ありすぎ。精神が疲れるだろうし、そこが弱いヤツはハゲるだろってくらい激動の青春だな。こんな3年間を送ってるヤツいないって。だからこそおもろい!
ざっくり全体を見て一番に言えるのが、怒濤の青春過ぎるってこと。もうその全部に注目っす。
カルピスで例えると、久美子達の青春はたっぷり濃厚原液汁だな。一般の学生がこんなすごい青春を送ることなんて無いから。同期放送作品の中には、薄め過ぎて原液の色も味も死んだタダの水くらいのペラいアニメもたくさんあったのにね。
ダメダメの中に1人優等生をぶっ込めばどうしても浮き出て見える。周囲のザコさも手伝って今期は本作が強く輝いた。
このアニメも足掛け9年くらいやっている長期作品なのか。制作の京アニは放火テロにあって一度は存続が危ぶまれたのに、そこから見事復活して素敵な作品を仕上げてくれた。そのことにただただありがとう。
シナリオが好きだが、それを読み込む前からも良いのがビジュ。出てくる演奏家ギャルズが美しすぎる。久美子のモコモコヘアが良い。ウマ娘がヒットした今思えばナイスネイチャと似ているかも。うちのお兄ちゃんも「このモコモコちゃん可愛い」って久美子のことを褒めてた。
今回シリーズでは久美子達も3年になり、部活動もラストスパートに入った。あのペーペーだった久美子ちゃんも部長になっている。部の方針、たくさんいるメンバーの心、それぞれ簡単ではない案件をまとめてしっかりした部長の顔を見せてくれた。やるじゃねぇか。
結構そこにターンを割いた萌えな見所が久美子、麗奈のゆりゆりしくも朗らかな関係性が見えるところ。この2人、仲良しだなぁ。
最初はあんなにツンツンして難しい子だな~と思っていた麗奈が、尻上がりに可愛いから愛せちゃう。
その麗奈も部活だと後輩への指導がクソ程厳しいからこえぇ~。そりゃフザケてよそに勝てるとは思わないが、どうせやるならフランクかつ楽しく笑顔でお気楽にやりたいんだよ。気楽な現場を求める意見なら麗奈ちゃんがいることで通らない。この鋭い業物の刃のようなヒロイン性は怖いけど、それはそれでゾクゾクきて退屈せず、結果楽しかったっす。←結局可愛いなら何でも良い私。
皆キャラが良いなぁ。それぞれ魅力があってドラマも持っているんだな。
当初はウザ可愛い+ちょっと怖いと思った久石奏ちゃんが、久美子と深く絡ませることでどんどん良い味を出してくるのは良かった。同期放送の「このすば3」ではふざけたキャラの演技をしていた雨宮天が、奏ちゃん役では深い人間味を出していて全然違う芝居に見えた。
第12話の久美子のオーディション結果を受けて泣く奏ちゃんは、かつてないくらい言動に「人間」が出ていて胸キュンだった。こいつ良いやつじゃんか。なんだかんだ久美子に懐いているところが可愛い。
すずめちゃんが事態を引っ掻き回す危うげな元気ギャルに見えるターンもあったけど、一方では意外と周囲を見て気の利いたムーブも見せるからトリッキーギャルとして楽しめた。
今回のドラマを盛り上げたMVPのキーパーソンでもあり、同時に暗黒雲を呼んだ厄介なファクターでもあったのが黒江真由ちゃんだった。こいつは嫌でも注目するしかない新キャラ。
第3期にもなって新たに学校に転校してきて、部内に新しい旋風を起こしてくれたのが彼女だった。彼女の入部については、作中人物の間にも賛否両論が見られた。では視聴者的にはどうだったのだろう。最後の戦いが来るという終盤パートになって新キャラ投入は結構な挑戦だったよな。
彼女のなんとも掴みどころが探しにくいキャラ性が印象的。よく練られた複雑なキャラ性であり、久美子の進路にも影響を与える重要所でもあった。若い学生の割には乾いたヒロイン性が目立ち、内部にしまった物を外部に出さない。そんな閉鎖的な闇がチラ見するような不穏なギャルだった。ずっと「こいつ、何かあるぞ」みたいな怪しげさを感じた。
彼女の登場で部内に荒れが起きたといえばそうとも言えるが、悪意を持って引っ掻き回した要素はなく、むしろ調和を願った言動を心がける繊細さの方が目立っていた。
しっかり良い子で悪人の要素はゼロなのに、どうにもこうにも不穏や闇を感じてしまう不思議な作りのヒロインだった。他でだとあんまりこういう味わいのヒロイン性はないかも。
演奏メンバーを決める方針が残酷なまでの実力主義というのもキツイ要素。毎度のメンバー決めの緊張感は、シリーズを通してそのままにお届け。今回もオーディションの緊張感がすごい。
お気楽な学生生活にはいらんだろなレベルでピリついてる。まるでどちらのプレゼンが良いかを競う会社員のプレゼン大会みたいなことを学生の頃からもしているのか。選ぶ側の滝先生もガチだからな。
まず吹奏楽部のイメージがすごいものになったなぁ。体力もいるものだからいつも部屋にいるのではなく、校庭に出て特訓するシーンもあった。トータル運動部くらい厳しいっすわ。
このアニメはすごく良いんだけど、久美子達の濃すぎる部活青春物語を見ると普通に嫌とも思う。素晴らしい青春物語とは思うのだが、楽しくなさそうと思えるターンが多めなのが気になる。
この熱量の青春ライフは疲れるって。もっとお気楽にアニメを見たり公園で遊んだりしたい。でも合間に挟まった夏祭り回、水着回は良かったぞ。あれは目の保養でした。
久美子と真由が同じユーフォ奏者としてオーディションで競うことになるのが味噌だな。
いくら実力主義とはいえ、皆人間だから。となれば、人を見て人気だとか思い入れとかでこっちを選びたいという思いもやっぱり働く。そこへの配慮がある真由が、実力を封じて身を引こうとする言動もまぁ分かるっちゃ分かる。彼女のこの言動にも注目。
本気を出せば勝っちゃう。そうして新顔が古参の椅子を奪えば、争った相手だけでなく周囲からも攻撃されるかもしれない。そんな気遣いが出来る上で強者をやっている彼女の思考がすごい。若い学生でこの遠慮と精神的優位があるなんて、今後もストレスを溜めそうだな。
実力で行きたい久美子がいて、それを分かっても本当の所では自分が勝つのは不味いと思っている真由がいる。またその更に外には、久美子を気にする麗奈はじめ他メンバーの思いがあるから、オーディション結果へ対する皆の思いがスッキリしない。こんな複雑な人間心理を描くのか。それも学生で。シンドいわ~。
第12話の投票で決定するユーフォオーディションがヤベェ。見ているだけなのにクソ緊張したよ。日曜放送の物を録画して月朝に見たんだけど、これは平日朝から見る物じゃない。凄まじい緊張感と人間の熱が伝わって視聴するのに疲れる。
人間の人気やその他忖度感情が働くのを一切封じるため、久美子自らが演奏者が分からないよう音オンリーで投票してくれと先生に頼むのとかヤバいって。そこまで潔くなれる女だったのか。この方法も結果も、見れば「えぇ~!」って言ってしまうものだった。ここまで精神的に疲れる部活ライフは嫌だって。このオーディションの当事者にはマジでなりたくないって思った。まぁ私ならその場合には勝つつもりで臨むがね。
これは後から知ったことなのだけど、ユーフォソリ決定の結果が原作とアニメで違うらしい。
えっ、やばくねぇか?それって野球漫画で優勝するチームを主人公チームからライバルチームに変えちゃうレベルで作中世界も大きく変わるやつじゃん。
今の世の中、下手な原作改変をすれば人死にが出るというくらいだから、これはかなり挑戦的な変更だったのだな。
原作では久美子が勝ったのをアニメでは真由が勝った世界線に改変しているという。マジかよ。全然違うことになるじゃんか。
ということは、我々が見たかった麗奈と共にソリを持っていく久美子の勇姿が見れる世界線も本の中にはあるってことなのか。すごいことしてる。
激動のオーディションの先に迎えた最終回では、久美子達3年生にとって最後の決戦が待っていた。ココ、良かったっす。泣いた。
最後だからってことで、全メンバーの名前を出していた。こんなにいて、それぞれこんな名前だったのか~となった。名前を全部決めていたことに驚き。
演奏シーンで久美子の3年間の思い出を見せるのが良い。あすか先輩のメモリーも多めにあって良かった。ぶっちゃけあすか先輩達の時代が終わったら寂しくて、面白さも半減だろって思っていたけど、後輩たちだけでもしっかり頑張りました。大学生になったあすか先輩も出てきたけど、やっぱり素敵でちょっとエロかったです。
優勝アナウンスが聞こえた時に麗奈が口にした「嬉しくて死にそう」のセリフがめちゃ良い。この一言に、戦って来た3年間の想いが集約されている。それより前からの音楽と向き合って来た想いもいくらか入ってるだろう。ツンツンして怖かった麗奈ちゃんが、歓喜の末涙したあそこは泣かせに行ってる。マジで良かった。萌えた。
3年目だから進路に迷うターンもありだった。久美子の最終的な進路は、先生になって部活顧問になることだった。
ラストシーンでは先生になった久美子ちゃんを見て爽やかに終劇。ピンクカーディガンにポニテで決めた先生バージョンの久美子にも激萌えだった。
おそらく自らの青春も賭けて長年久美子を演じてきたであろう黒沢ともよにも拍手したい。かなり重いドラマを越えて最後には青春の楽園を見る素敵なキャラを演じました~。彼女の気合の入った芝居も好きでした。関わった皆にありがとう&おめでとう!
本作の特筆すべき点は、等身大なようで、そこまで深めるとファンタジーなようでな思考する若者の心理の根を掘る深い人間ドラマにある。
変なアニメばかりを見ていると、普段から物語に対して「停滞」を感じる事も多くなる。ユーフォでは停滞の退屈を破って各員が青春の中で進化する時をはっきり描いていた。そこが良い。そこが魅力です。
進化する物語、これがあるようで実のところ昨今ではほとんど無いんです。だから進化のアニメの本作の事を私は愛しています。
永遠を叶えた先にある動きの無い箱庭もそりゃ心地よくはある。だが思考まで止まった空間には、やがて退屈がやって来る。それは不可避なことで必ず対面しなければならないこと。進化して行くユーフォの物語には、停滞による退屈と恐怖がない。退屈、それは間違いなく人生の恐怖です。
青春の中で溢れる笑顔、涙、汗、その他もろもろ。全部を愛せるアニメでした。
頑張って放送したNHKもよくやった。資金繰りに変な小細工を使うことなく、こんな感じで支払うに足る価値ある商品をバンバン紹介していきゃ良いんだよ。正攻法で全員納得させれば文句ゼロなんだから。というわけでNHKよ、お前達にも期待するから今後も精進して真面目に頑張れ!←クソ偉そうだけど間違っちゃない意見。
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