こしのり漫遊記

どうも 漫遊の民 こしのりです。

結婚と欲望とスーパーバトル「仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE」

仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE」は、2010年12月18日に公開された特撮映画。

 

仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル Feat.スカル MOVIE大戦CORE

 

 Wのアニメ劇場版がこれから公開となる。その景気づけにW関連の過去作を東映特撮YouTubeで色々ピックアップ!というのが、現在公式さんが行っている盛り上げ戦略。それに乗っかって盛り上がる人間の一人がこの私だ。

 そういう流れを組んで、先日YouTubeで公開されたのがこの懐かし映画。といっても未視聴だったのでお初です。しかし15年くらい前のものと知れば感覚として超懐かしい。

 平成ライダーの映画はほとんど見たことがないんだよな。カブトの劇場版まではDVDを借りて楽しんでいたのだが、それ以降のシリーズはリアタイもレンタルも無しだぜ。

 最近のはテレビシリーズ1作に対して複数の劇場版作品リリースがあるのだな。Wなんてテレビ以外でも結構作られていたんだな。

 

 ちょっと前に配信していたディケイド、WのMOVIE大戦2010に次ぐシリーズとなり、こちらも前作と同じ3部構成になっている。

 まずはWサイドの「仮面ライダースカル メッセージforダブル」、次にオーズサイドの「仮面ライダーオーズ ノブナガの欲望」、そしてラストは2つの世界が重なる「MOVIE大戦CORE」という流れを組むスーパーなクロスオーバー作品になっている。とにかくテンションが高く熱気もなかなかなお祭り企画だ。

 

 では楽しいダブルライダーお祭り企画の感想を書いて行こう!

 

感想

 まずはWのお話。

 こちらの物語で扱うのは、アキコちゃんと竜くんの結婚というまさかのヤツ。紆余曲折ありまくって遂にここまで来ました。まずはおめでと~。

「俺に質問するな」でお馴染みの竜くんに愛を問うてここまで漕ぎ着けたアキコちゃんも並の女子ではない。ここ二人がくっつくなんて当初誰が予想した?

 花嫁衣装でご機嫌なのかと想いきや、いきなりアキコちゃんが不満たらたらでマリッジブルーに入っている。不穏な結婚物語開幕である。

 フィリップくんがマリッジブルーを間近で見るのは初のことだと興味津々になっている。彼も相変わらずだな。

 

 アキコちゃんの不満は、仮面ライダー仮面ライダーばかりの青春にノイズを感じてのことだった。まぁ分かる。

 一般ギャルの青春に危険と隣合わせのライダーばかりだと楽しいことに集中出来ないだろう。同僚もそう、これから夫になる男もそう、彼女の周りにはライダーだらけだった。そして実は父もライダーと分かるし、この後に会うオーズことエイジくんもライダーだから、ライダーまみれの青春ここに極まるの流れになるのである。ご愁傷さま。

 アキコちゃんのヒス混じりのライダーアレルギー発症シーンをお楽しみあれな冒頭シーンでした。

 

 そんなアキコちゃんが怪物に襲われ、そいつの能力で過去世界を見ることに。そこで見るのは現役時代の父の仕事ぶり。

 今回キーとなる要素は、現在迎えたアキコの結婚、そんなアキコをたっぷり愛した父の戦いの記憶である。銀幕では何かと活躍してくれるスカルが今回も無双しております。

 

 スカルパパが格好良い。吉川晃司が渋いイケおじ過ぎる。

 アキコが見る過去世界は、世紀末世紀末と人が騒いだ1999年。この年の7の月に世界はとりあえず一旦終わると予想した者があったとか。その通り終わって今が新世界なのか、それとも何も終わらずあの日から全てが継続しているのか、我々一般人の感覚では何が真実なのか掴めない。とりあえずそんな世界でもスカルはしっかり仕事をしてくれます。

 

 鳴海パパの探偵業の相棒男 マツを演じているのが山本太郎だった。おぉ~芝居を見たのはもしかして初かもしれない。今は政治の人になっているとか。名前は知ってます。

 映画の中では皆の街 風都を脅かす怪人になったが、リアルでは日本を良くする良き政治の人になって下さい。私は政治に疎いが、国が良くなる分には一向に構わんと思っている。良くしたい分にはいくらでも頑張ってくれ。←愛国心が低いくせして言う事が偉そう。

 

 こちらはパパの活躍がとにかく渋格好良いので気分爽快。マツが黒幕というのは途中から読めたかも。

 事件解決の協力者の一人に、つぶやきシロー演じる冴えないお兄さんがいたことも印象的。つぶやきシロー、久しぶりに名前と顔を見た。最近はテレビを見ないもので。こうしてパソコンで配信サイトばかりの日々さ。

 

 マツが変身する蜘蛛怪人の能力が悲しみのロマンスに満ちている。愛した者に触れると爆破しちゃうというエグい能力だった。

 マツは自身が愛した女に触れられても能力が反応しないので、俺は愛されていないと知って悲しむのであった。病んで悪者サイドに落ちたヤツだが、このシーンを見ると悲しい愛に満ちた哀戦士だな。マツの霊よ、どうか成仏せよ。仕事は出来るので相棒としては良いポジだった。

 

 子供時代のアキコちゃんも出てくる。たこ焼きの変な被り物を被っていて、昔から賑やかパリピのノリだったんだと分かって安心。アレはどこに売ってんの?

 父の事を薄情なおじんと思うこともあったが、最終的には娘としてしっかり愛されていたと分かる。そこに父のハードボイルド人生を見た。卵はしっかり茹でろってことっすね!

 そんなビギンズナイトよりもっと前のビギンズ物語が楽しかった。

 

 最後のシーンでは、アキコちゃんと竜くんの結婚式も描かれる。そこにはいない父の姿を感じることも出来る感動シーンでした。

 竜くんも結婚前のバトルシーンでアキコへの愛を熱く語っていて良かったぞ。ライダーとして夫としてアキコを守る。これは燃える愛の誓い。なんかツンケンした質問を嫌う男が、愛に生きる熱い漢へと変身を遂げた瞬間でした。竜くんも格好良い!

 この二人が一緒になれば面倒臭そうだけど、そこがまた楽しそうな夫婦劇場になりそうで良いかも。それは見たくはあるな。二人ともお幸せに。

 

 そしてオーズの物語も始まります。

 オーズも懐かしい!

 大黒摩季のパワフル格好良い主題歌に、串田アキラの声がする変身音は覚えているぞ。変身時の「タトバ」のメロディーを久しぶりに聴いた。テンションが上がりますなぁ。

 腕だけ飛んで来て口の悪いアンクくんに、敵の人形使いのおっさんに、宇梶剛士の顔芸にと諸々を懐かしく思い出す。

 

 今回の物語は、織田信長が現代に復活したという、どこかのラノベにもありそうな流れになっている。織田信長ネタをかますオタクコンテンツってこのくらいの頃からも元気だったのだな。

 信長ことノブくんとエイジくんが重ねる友情から始まり、二人が対決する悲しい結末までを見ることになる。

 ノブくんが最初こそ明日穿くパンツも持たぬ何も知らないヨチヨチ坊やだったのに、短い上映時間の中で脳みそがカッ飛び進化してどんどん成り上がるのがすごい。ノブくんの脳細胞がトップギアに入ってやがる。

 

 ノブくんに見る図太く偉そうな皇帝様の態度に既視感が。ちょっと思い返してみると、コイツゼット様やんけ!

 ノブくんの中の人は、ちょっと前まで配信されていたトッキュウジャーに出てくる闇の皇帝 ゼット様だった。

 おぉ~ここにも出ていたのか。ここでも芝居に皇帝っぷりが出ている。ゼット様も好きです。

 

 エイジくんは結婚式場のバイトで得た給料を仲間たちに即分けてあげて何しとんねん。お人好し過ぎる。

 そういやコイツはこういうヤツだった。とりあえず明日穿くパンツの用意だけ出来れば人生なんとかなるというなんとかなる主義の極みに達した男だった。真似したいようでやっぱりしたくないようでな稀有な生き方。

 

 ノブくんが欲望をフルに発揮して企業の社長に上り詰めても、かつて貧乏暮らしを共にした仲のエイジくんは出世せずに清掃員をやっている。ここに見るかつての同志の社会的立ち場の差がエグいからちょっとビビるし胸が痛む。

 欲望がちょっとのテーマになった作品となり、ノブくんにはある欲望がエイジにはまるでないということも表していたのが印象的。

 社長さんから見れば向上心のないヤツに見えちゃうかもだが、エイジくんの悠々自適でストレスフリーな明るい生き方も素敵だと思う。二人の進路が極端に対照的な道へと別れちゃう点に人生の不思議とロマンと切なさを感じた。

 

 最終戦はWとオーズの共闘。アクセルとバースも共闘している。全員懐かしの顔だわ。

 Wの変身ボイスを担当している立木文彦演じる思念体の巨神 仮面ライダーコアが出現し、それをとにかくなんとかする戦いが始まる。しっかり物体というよりかは、思念体のような歪な見た目のボスだった。

 マジでデカすぎる敵が来たな。当時のCG技術をふんだんにぶっこんだ映像作りとなっている。あっちこもこっちも攻撃時のCGが派手。

 ここは劇場版ならではのお祭りテンションで、超デカ怪物の大捕物が楽しめた。

 

 結婚も欲望も人生で付き合う分には軽視してはいけないことだ。それぞれと上手いこと向き合ってやって行こう。という緩い人生観の学びがあるものでした。

 結婚生活が上手く行って明日穿く分のパンツがある。人生それだけクリアしてればまぁなんとかなるってことね。パンツも微妙に乾きにくい時期になったので、しっかり乾かすことを意識して明日も元気に生きよう。

 

 

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