こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2022年のアニメ感想(7月~9月)その14

 

 

5億年ボタン【公式】~菅原そうたのショートショート

TVアニメ 5億年ボタン【公式】 Blu-ray 全話BOX 初回限定特典付き

 

 テロップのどこを見ても「菅原そうた」の名前がある。彼の仕事量がとても多い作品のようだ。

 この作品なのだが、はっきり言って素晴らしい。それだけに仕掛け人となった菅原氏の仕事は偉大。

 

 一見すればほんのりとクソアニメ感もあるものだが、決してそうではない。クソアニメと完全に異なる点は、全編に渡り徹底して思考を止めないこと。

 よくあるクソアニメはシナリオ的にもそう。それに対して使うまでもないからってことで見ているこちらまでがそう。なにがそうって、ほとんど思考を停止してしまうのだ。

 この作品はフザけている部分も多くあるが、根底にはインテリ脳がある。バカでは絶対にたどり着かないネタから作ったバカでは創造不可能な物語になっている。

 

 ここに安っぽい謎のボタンがある。押したら謎空間に飛ばされ、死ぬことすら許されない状態で孤独に5億年生きることになる。そうすればそれまでの記憶を消した状態で現世の時間に戻ってこれて100万円もらえる。つまり記憶や感覚の都合で言えば何もしていないのに一瞬で100万がゲットできる。では、あなたはこの怪しいボタンを押しますか?

 そんな問いかけから始まる物語。テーマは硬派な思考実験である。

 

 これは興味深い。そんなものありはしないから考えるのがアホだと思考を拒否してしまう自分もちょっとだけいるのだが、残りは押すこと、押さないことで何がどうなるのか興味深々な想いで一杯だ。よくもこんなしょうもないようでいて、反面面白いネタを考えたものだ。

 少し通ずる部分がある「シュレーディンガーの猫」の実験ネタを初めて知った時と同じような感想が出てくる。あれも半分はホントバカらしい。考えるのが無駄と思っていたが、やはりまた半分ではただ面白い発想だと感心してしまった。

 

 思考すること。それは脳で行う生命の呼吸である。それを嫌って拒否するインテリに不向きな人間も一定数いる。そういう連中には、ただのおかしくてつまらない時間で終わるってしまう。でも私は思考し続ける事を本能で止められない人間。加えて思考することが好きである。だからこういう変なアニメにもはまり込んでしまう。

 

 その昔「百年の孤独」という色々とんでもない面白い本を読んだことがある。だがこの実験は、100など比ではない5億年もの間、何もない場所で孤独に生きることになるのだ。マジで暇すぎるだろう。怖い。

  5億年を過ごしたトニオの物語を追えば、確かに長生きして楽しみたいとは思うが、その期間は長すぎ。そして孤独は辛い。体は健康でも心が弱って内面から死んでいく。想像するとめっちゃ怖くなってきた。

 赤毛のアンは、想像は孤独に打ち勝つための強き友達だと言っていた。まさにそれだな。何もなく一生続く隙間時間を耐えるため、トニオが想像をフルに働かせる場面も見られた。

 5億年も何もないことで逆に辛い目を見るなら、普通に辛い想いをしながら1年位のバイトで100万円貯める方が良いとまで思えた。

 

 一方でジャイ美の見解では、ボタンを押した後に謎空間で苦しむのは自分であって自分でない。何があっても覚えていなくて、感覚として自分は元の世界にいるまま一瞬で100万円もらえてハッピーなだけということだった。これは違うようで、感覚的にはそれであっているようで……。

 うむ、とても不思議だ。人によって5億年ボタンの考え方がまるで違っている。何だか面白い。

 

 色々と思考する過程が楽しいものだった。

 何を考えてもそんなボタンは無いし、実験時間として5億年を使うことは全ての理に反するもので無理。ありもしない仮定で話を進めるのがアホらしいと思いつつも、話に乗れば面白い。これだから日々の生活において思考を絶やすことは出来ないのだ。人が死ぬ時ってのは思考を止めた時と見たり。そんな悟りが得られる怪作だった。

 

 不気味な謎実験に挑むのは、トニオ、ジャイ美、スネ子の愉快な三人。

 ジャイ美、かわええやん。みもりんこと三森すずこの頭緩そうなギャル声は良い。 

 可愛いヒロイン達だが、絶対にジャイアンスネ夫から来ている名前だろうに。そしてトニオだけ顔がどうした。普通にキモイ。キューピーちゃんの出来損ないみたいな記憶に残る異形の顔面だ。夢に出てきそうな顔だなというのが第一印象だったが、その通りで昨日の夢にしっかり出て来やがった。

 

 私はこのアニメが好きだ。真面目な思考実験の内容、その他ふざけたネタ要素含めて素晴らしいものだと思っている。でもね、普通に変なアニメなの。こんな変なアニメに出てくれるだなんて野沢雅子氏やみもりんは偉い。

 その他にも出てくる声優が無駄に有名人ばかり。

 

 井上博士の小難しい様々な理論は素人にとって荒唐無稽が過ぎるものだが、聴けば結構面白い。

 人類が自分の世界だと思っているのは、さらに天上の世界にいる神によって作られたプラモの世界なのでは?という世界プラモ論はそうだと怖いが面白い。

 それがマジだとすれば、創作物に対してブログで感想を書いている私がいるこの世界もまた、誰かの創造世界であり、私の事を天上より眺めて楽しんでいる者がいるのかもしれない。

 自分の棲む世界が誰かの産みし作中作に過ぎなかったとしたら、それが分かった時に人は何を思うのだろう。

 不気味だが、各世界にいる者は自分の世界の外の事を知る良しが無いのだ。妄想するほどに結構怖い。

 

 おかしなCGキャラが世界の理をラップで披露してくれるカオスコーナーもあり。これも不思議な気持ちで聴くことになる。

 本編ラストにはキャラの中の人で行う大喜利コーナーも楽しめた。これは「てさぐれ部活もの」シリーズのようなカオス展開。

 

 う〇この妖精のう〇こちゃんというキャラが可愛かった。う〇こちゃんのお父さんが真っ赤でムキムキのドラえもんみたいになっているのも笑える。色んなキャラの元ネタはドラえもんから引っ張っていたのか。

 今期では、ドエロ奴隷アニメにて濡れ場をたっぷり演じた三上枝織が、こちらではう〇この妖精を演じている。なんとも数奇なことに、ネタなヒロインを2連発で引き当てたな。

 

 OP、EDそれぞれの主題歌がこんなアニメな割には格好良い。毎度のEDのキャラ達のダンスも良かった。

 

 こればかりは見る人をすごく選ぶ曲者アニメだった。私のような者から見れば大好物。今期の傑作だと思う。

 またジャイ美、スネ子に会いたい。でもこれに出る声優達は心臓が強くないと無理だな。声優達にかかる心臓の負担はデカいかもしれない。出たくない人はマジで出たくないと思う。

 

カッコウの花嫁

カッコウの許嫁(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 春から2クール分を駆け抜けた。結構楽しめた半年間だったな。

 

 エリカ、ひろの同級生ヒロインにいまいち萌えない。可愛いし良い子達ではあるけど微妙に面倒臭そう。エリカの独特のノリには掴めないものがある。

 ひろは良い感じに何を考えているのか謎なヒロインだと分かってきた。その点は楽しめた。

 こうなると妹ヒロインから義妹ヒロインに昇格した幸の完全なる一人勝ちだな(全部私の中で済んだ勝ち抜き戦)。

 

 ホテル王の親父が、兄妹でないと分かった以上、幸も攻略対象に入るんだぜと凪くんに教えてくれたのは良きアシスト。妹とおにぃの関係性に加えて男女の事情が介入することから、凪と幸の心にちょっとしか変化が出るようになる。そこにワクワクする。

 1クール目を終えた段階で幸が一番推せると分かり、2クール目からは幸のターンに集中して楽しんだ。凪くんはもう幸一択で行ってくれ。

 

 前々から思っていたが、凪くんは近年稀に見るモブ顔主役だな。中学の同級生によく似た顔の男子がいたのでなんだか懐かしくなる。

 

 2クール目からはひろと幸がガッツリ絡むことになり、3大ヒロイン揃い踏みのエピソードが楽しめた。凪くんを間に置いた状態で3人ヒロインの心理的攻防戦が見えたり見えなかったりする。美女に囲まれる凪くんの青春が暴れている。

 

 これからも凪くんとトリプルヒロインとのワクドキ男女関係は続く。という完全なるオチには行きつかないエンドになっていた。ラブコメ的「おれたた」エンドかな。

 二期をやろうと思えばできる感じなので、いつかやろうってんならその時はチャンネルを合わせてやろう。

 

キングダム 第4シリーズ

TVアニメ「キングダム」著雍攻略戦 Blu-rayBOX

 

 後半クールも面白かった。というか最初は1クールで終わりと思っていたので、連続2クールだったのに驚き。そして嬉しい。

 

 ここから動き出したキーパーソンが太后とロウアイ。急に出てきた冴えないロウアイについては「マジで誰やねん」と思った。新しい国を作って嬴政達にぶつけて来ることで、政治的にも武力的にも厄介な抗争となった。思った以上にとんでもない国単位での衝突になって焦る。

 

 登場初期には凡夫に過ぎなかったロウアイが、太后の傍にいることで徐々に漢へと成り上がっていくサクセス性も見所だった。段々コイツのことが好きになれた。最後は残念なことになったが、生き様にスピリットを感じる憎めないキャラだった。

 

 嬴政が良き王、良き父として大成していく姿に感動出来る。こいつ、本当に偉くなったな。鼻垂れの頃から知っている幼馴染が国民栄誉賞を取るまでになったのを傍で見て感動するような想いだ。そんな関係性の人間はいないのだが。

 長らくお仕えした嬴政の出世を喜んで感涙する昌文君の想いは確かに分かる。そのくらい加冠の儀での嬴政の姿は逞しく神々しく見えた。

 

 太后呂不韋の二大ボスを相手取って嬴政が知恵と勇気で大立ち回りした。印象に残るのは、このメンツが揃うことで漂う緊張感よ。一緒にいたくない。

 めでたい加冠の儀の裏では、ボスキャラ同士が全面衝突する政治的駆け引きが展開し、会場の外では大乱戦が勃発。中も外もすごい事になっていてずっと見所が続く。

 

 静かなる昌平君が激しく動き出した所には「そうきたか!」と驚いた。彼のアシストがあってこそ呂不韋の悪の尻尾を掴むことが出来た。戦場を駆る昌平君の勇姿もそうだが、演じた諏訪部さんも格好良い。

 

 後半で描かれた嬴政、呂不韋太后が揃っての会議シーンには頂上決戦の緊張感があった。

 武力で太平を掴む嬴政、金の力で太平を掴む呂不韋、ぶつかり合う二人の主張をしっかり聴かせる展開には見応えがあった。それぞれ組織の頭を張る人間同士のレベルの高いやりとりだった。

 

 嬴政、太后のかなり複雑でねじ曲がった親子関係に切り込んで行く展開も印象に残る。

 太后が子供の処刑は勘弁してくれと頼み込むシーンには息を呑む緊張感があった。怖くてムカつく女の一面もあったが、その人生にたっぷりの悲哀を背負った女でもあるんだよな。そう思うとドラマをたっぷり持った魅力的なキャラにも想える。

 実は呂不韋との間にもラブの物語を持っていた太后から目が離せない2クール目だった。

 

 呂不韋太后をねじ伏せた嬴政の出世ぶりは素晴らしい。中華統一へ向けて本格的に動きだす嬴政と信の怒涛の青春がこの先には待っている。続きも楽しそう。新六将は誰なのかという問題も面白い。

 最終回では媧燐将軍の進路に大きな変化が起きそうだと分かる。この食えないデカ女将軍が何をしでかすのかも気になる。

 

 いつか5期もやって欲しい。それまで頑張れNHK!次には弱ペダと進撃の巨人のアニメをしっかり頼むぞ。

 

世界の終わりに柴犬と

世界の終わりに柴犬と (MFC)

 ナニコレ、オモろい。

 世界の終わりを迎えるにあたってそれまでのお共を誰にするかの選択は個人の自由。例えそれが柴犬であっても自由な選択の範疇として何も問題はないのだ。

 そんなわけでギャルと犬と楽しむ終末紀行である。

 

 いわゆる終末系なのだろうけど、JKと犬が愉快におしゃべりしてかなり緩い。

 カロリー控えめに犬もご主人も淡々と話すテンポが心地よい。 

 

  しっかりアニメではなく、漫画のコマをそのままに映してキャラが喋っているみたいな変わった手法で見せている。

 可愛いJKのご主人様は内田真礼が演じている。今期彼女が演じたもう一人のメインヒロインのヴェルメイさんよりこっちのJKの方がずっと可愛い。内田真礼はしっかりと可愛い女子の芝居が出来る役者なんだなと再確認出来て安心した。

 

 犬が犬のくせして人間が聴いても「ほほぅ」と感心してしまううんちくを割りと多く語ってくれる。バカっぽく見えて教養もそこそこにある一作だった。

 

 世界の終わりまで楽しんでいたい結構お気に入り枠なアニメである。

 

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2022年のアニメ感想(7月~9月)その13

 ここ最近は毎日が何かの最終回だな。これぞクールの変わり目な現象。こうなると嫌でもこの3ヶ月の内に放送した作品を思い出す。

 こうして日々感想を書いていると、本当に本数が多い。そしてそれらをしっかり見ている私はタフで付き合いが良いと改めて分かるもの。

 

 では色々楽しかった今期のアニメの感想その13を喰らえ!

 

 

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 新章 迷宮篇

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIV Vol.2(初回仕様版) [Blu-ray]

 時代は出会い系。地上でも空でも地下ダンジョンでも、求められるならどこにだって求めたい。それが出会いの境地ってやつ。

 というわけで、謎の紐(←ヘスティア神をよく見ろ)がありがたいアニメ第4章スタートである。

 

「間違っているだろうか」の質問形タイトルについて答えると、ウィザードリィをやった後にこんな事を言っているヤツがいれば「それは間違っている」と注意されるだろう。

 だってダンジョンは厳しいのだ。そして今回の第4弾シリーズではそれを特に強く知ることとなる。そのくらい4期のダンジョンは危なかった。今期を見た者は皆「ここは戦場だ!出会いがどうこう言っている場合ではない!」と思うだろう。

 

 今回はよそと連携して更にパーティーメンバーを増やした上でベルの楽しくも危険な冒険が展開する。

 新章開始からいきなりダンジョンに潜ってかなり激しいバトルが展開する。バトルシーンが多く、迫力ある魅せ方でテンションが上がる。

 ファンタジー系作品なら高確率で剣や魔法のバトルシーンが入りがち。昨今流行りのコンテンツなのでバトルありのファンタジーは多くある。それらの中でもダンまちのアクション作画はなかなかレベルが高い。とにかく戦闘が格好良い。主人公もその他の可愛い子ちゃん達も含め、戦士達はバトルシーンで弾けた良い動きを見せていた。

 

 このアニメはキャラが良い。女子キャラは可愛く、衣装も良い感じ。

 パーティーに新たに追加したカサンドラはちょっと色っぽくて良いよね。景気の良い元気ヒロインは当然良いが、たまにはこういう薄幸の美女が来ても良い。

 ダンジョンの中で出会った人魚ヒロインも可愛かった。

 

 リューさんが悪者になったのか?という謎を追う意外な展開に入っていった。マジなリューさんは怖い。

 

 ベルくんが無双状態でめっちゃ出世している。出世に合わせた二つ名を命名する会議でフザけた名前が次々出てくるシーンは記憶に残る。「総受け」とか出て来たのは笑う。

 

 シリーズのOP曲を歌うお姉さんといえばのゆかちこと井口裕香だったが、今回は主題歌を担当していない。ガキのベルくんよりもっとアダルトなおじさんの方が良かったのか、今回はおじさんが冒険する例のアニメに歌のお姉さんとして参戦している。どこで歌っていてもゆかちを応援しよう。ダンまちには声優としては参加してくれている。

 

 早見沙織のED曲が流れる中、一人称視点でヘスティア神とのデート感覚を味わえるEDアニメは助かる。そう思った謎の紐好きは性別問わずたくさんいたはず。

 

 それからアイズが全然出てこないな。どこ行ったのよ?

 演じた大西沙織もウチのターンは?と思っていることだろう。

 今回はアイズとの出会いを楽しんでいる暇なんてマジで無く、ベルはしっかり死にかけてしまった。

 後半エピソードで登場した化け物がガチで怖くて強すぎる。冒険者を虫ケラ感覚で千切って投げてで秒でキルして周っている。最終回でもミッションコンプリートはしておらず、むしろもっとピンチになって終わっている。どうすんのこれ?

 自身も深手状態、そしてもっと弱ったリューを連れて深い階層に潜り、なかなかの絶望感の中で終わった。この幕切れはちょっとどうした。

 

 ベルは死ぬのか、生還してまたヘスティア神の紐が見れのか、そしてアイズと良い感じになれるのか、とにかく未来が知りたい。

 私ってばめっちゃ楽しんで見てたんだな。振り返ってそれが分かったよ。そんな感じでとにかく過去一くらいにダンジョン冒険の厳しさが見える回だった。

 

はたらく魔王さま!

はたらく魔王さま! ! 2 [Blu-ray]

「カツドゥーン!」でお馴染みのお仕事アニメ、9年ぶりに再就職である。

 

 で、絵はどうした?

 いきなりだが、とにかく皆がそう思っただろう。絵が前作と違っている。我々のちいちゃんがブスになっている。悲しい。

 あの日のクラスのマドンナも時を経て同窓会で会えばすっかり命が減ったおデブだった。あれには時間の残酷さをまざまざと感じさせられたぜ。←という内容を同窓会帰りのお兄ちゃんが愚痴ったことがあった。

 私には窓を同じくした空間で共に育った愉快な関係性の仲間がいないことから、そういった回に参加しようにも参加先がない。だからお兄ちゃんと同じ経験がない。でもね、多分今回のアニメに寄せる思いがそれだな。久しぶりにあったエミリアやちいちゃんが何か劣化していたのだ。

 

 久しぶりに結集された役者チームは自分達が演じるキャラが違っていて戸惑ったのではなかろうか。それにしても役者陣は当時から勢いのある連中が集められていたが、9年経ってそれぞれが熟した。結婚してプライベートが充実した者もいたし。出てくる声優は皆好きなアニメだった。ちいちゃん役の東山奈央の芝居に清潔感がありすぎる。

 

 なんだかのっぺりした顔が並び、男女キャラ共に顔面偏差値が下がっての新章スタートとなった。基本のキャラ絵がチェンジしたのは受け入れて見ることにしたが、その後に動画としても動きがかなり悪い事も判明。また絵に対して気になる要素が浮上した。作画、もうちょっと頑張れや。崩れが酷い回だと素人にもバレる違和感。魔王様をしっかり働かせたいのなら作画をサボらないようにしなきゃ。それから漆原は9年経っても相変わらず充実引きニートライフ続行中だったな。途中強制的に仕事場に引っ張られるシーンもあったけど。

 

 キャラ達の宿すキャラ性は良い。お話も楽しめた。

 いつまでもバーガー屋でのお仕事ではシナリオに膨らみがないと判断してのことか、今回は改装のためにバーガー屋を一旦閉め、魔王達をよそで働かせる展開が用意された。海から山へと、大自然をバックに皆がしっかり働いている。

 

 今回は魔王と勇者で子育てという新要素も追加。働いて育児もするとは、いよいよ所帯じみてきたな。というわけで社会に出て、家に帰れば家庭人として更に魔王達がしっかり働くことになる。

ToLOVEる」の主人公の庭の花から出てくるチビを思い出す赤ちゃんキャラだったな。

 

 賛否無いわけがない新章となったが、なんだかんだでまた奴らに会えて嬉しかった。で、これの更に続きも来年に放送するとのこと。じゃあ来年も魔王と一緒にしっかり働こう。

 

よふかしのうた

よふかしのうた 下(完全生産限定版) [DVD]

 

夜明け告げるルーのうた」を思い出しちゃう謎のタイトルなアニメ。どんな物だろうと楽しみに見てみる。

 

「よふかしのうたぁぁあ~」と叫ぶED曲が面白い。

 

 夜の街をぶらつく中坊と吸血鬼が出会って始まる一風変わったテンションの物語。他とは被らない独特の雰囲気と絵柄から、今期の中では良い意味で浮き出た作品だった。

 

 ちょっと品の欠けるおじさんテンションでも行ける吸血鬼のなずなちゃんは、孤高で美しいイメージの方がメジャーな吸血鬼界にしてはやや変化球なヒロイン性を持っていた。お風呂回で髪を降ろしたなずなは超グッドだった。

 凛々しく美しい正統派ヒロインもいける雨宮天だが、今回のように正統派からやや外れた邪道ヒロインの芝居も良い。

 

 夜中にガキが外をうろつくこと。それは補導対象になることからよろしくない事と捉えるのが普通。だが、この作品でコウやその他人物達が闇夜をうろつくのにはちょっと突っ込んだ事情がある。

 日の高い時間でのうろつきでは心の解放を迎えることが困難な者も一定数いる。抑圧からの解放を願っての行為という見方も出来るので、夜と親しくする人間が待った無しの悪だということない。暗い世界にこそ安らぎと居場所を得る者もいるのだ。そんな人間心理が見えもする。闇と親しくしたいというリアル性ある人間心理に、闇の世界で生きるファンタジーの存在たる吸血鬼の要素を上手いこと絡ませた奥深い作品だった。

 とかなんとか夜を語る私は、日が沈めばさっさと寝支度をして朝と共に起きる完全な朝方人間。実は夜をほとんど知らない。

 

 やっている事、描いている事は夜にブラブラしているだけの連中の話。そう単純に解釈する事も可能だが、そこで終わるとアニメライフはそれ以上楽しくはならない。表層をやんわり覗くだけでは分からない深部にこそ魅力がある作品なのだ。しっかり見れば、人間心理の核心をついたそこそこに良い事も言っているアニメ。

 

 メイド喫茶盗撮事件を描く回では、現代人特有の心の闇と病みが見えた。この回では自分をスリルに追い込む緊張感を味わいたい、そしてそれを皆に見せて承認欲求を満たしたいという若者心理が深掘りされていた。吸血鬼の一人がそれについて人間の心の病気だと指摘する。でも、そういうのと上手く付き合っていけるならそれはあるべき人の特性として潰すことはないとも言っている。社会と折り合いをつけたり、個人をそれとなく尊重する点についてコミカルテイストに描いた結構社会派なアニメだった。

 

 初手でなずな、以降も美少女吸血鬼が連発されるが、各員の声優が有名人ばかりで良い。

 最終回で和氣あず未演じるハツカが実は男子だと分かった。実は男の吸血鬼も混ざっっていた。和氣あず未が男子を演じるのはレア。初見では彼女と気づかぬ男子演技だった。男子の吸血鬼とその芝居にも注目だ。

 

 急に吸血鬼同士の激しいバトルが展開することもあるから眠い夜に目が覚める。

 

 あのハイカロリーアニメ「だがしかし」と同じ作者によるアニメ作品だった。この作家の描く男子はもっさりで弱そう。同じテイストで描くのになぜか女子キャラは可愛く色っぽく魅力的に見える。なんでだろう。女子を描く方が断然上手い作家だな。

 

 吸血鬼になるためのハードルは高く設定されている。吸血鬼に恋した状態で吸われないと、人間の吸血鬼化は完成しない。誰彼吸っても吸血鬼側は仲間を増やせないんだな。

 要素は様々あっても、最終的にはコウとなずなの愛のあり方について究明するのが作品の核なのだろう。最終回ラストは景気よく、そしてキュン度高めの二人のキッスで終わった。良い幕切れ。

 

 もっとよふかししたい私は続きがあっても良いと考える。続きが来るなら来いって感じ。

 

サマータイムレンダ

TVアニメ『サマータイムレンダ』 Blu-ray 下巻

 

 春から始まった一夏の物語、9月最終日にして遂に完結す。

 今年放送作品の中でもまとまな作品としてかなり上位に昇る一作だと思う。ホント良いのもフザけたのもたくさんありすぎるから、まともな作品があればとびきり光って見える。

 

 時間を行ったり来たりして行う化け物との長き戦いの物語も遂に決着がついた。これはみっちり2クールでやってこそ正解の話だった。1クールでは足りない。これ以上あれば何かダレそう。だから半年放送でピタッと収まって良かった。

 

 後半クールでは南雲先生の動きがピカイチ。超化け物を相手に戦場を駆けて大立ち回りする巨乳バトルヒロインの要素は全く悪くない。ていうか良かった。

 

 慎平達も経験を積んで強く逞しくなって行く。敵は完全にリアルの向こうの化け物だが、対してこちらは知恵と勇気、加えてネイルガン、スレッジハンマー、ショットガンなど、リアル思考な武器を選んでの応戦となる。日本の田舎が舞台なだけに現地でなんとか調達出来そうな物を集めている。ネイルガンってのがリアル。

 バトルシーンの動きがスムーズで良い。しっかりアクションしている。

 

 前半では回想の中の人でしかなかった潮が、常に慎平の隣にポジを取るようになったのも良い。真のヒロイン見参の流れが熱い。

 これだけヤバい戦闘を行う中でも青春の鼓動は鳴り止まない。というわけで、潮、澪の間に慎平を挟んだドキドキな男女関係の話もそれとなく進行して行く。

 潮も澪もめっちゃ良いな。しっかり萌える美と強さを持った女達で良い。清潔感があるんだよな。南雲先生も爆乳を下品に見せることはしない美がある良きヒロインだった。合わせてトリプルヒロインで楽しめるものだった。

 その中で慎平は姉妹のどちらとどうなるのか。これは大いなる二者択一だ。楽しそうだけどストレスが溜まりそうな立場。2クール目からは男女の話も深く彫り込むことでキュンキュンした。

 複雑な時間移動を絡めることで少年の青春を面白く見せるのが売りの作風なのだろうけど、私が一番推す要素はビジュとキャラ性共に出来の良い姉妹ヒロインの存在である。やはり光るヒロインがいてこそメインのシナリオがもっと光るってものよ。

 

 朱鷺子を演じた河瀬茉希の芝居が良かった。普段の朱鷺子は澪を優しく見守る大人しいお姉さんだが、場面によっては女総長のような目が覚める怒号を飛ばすこともあった。怒らせると怖いお姉さんなんだな。シリアス場面での朱鷺子の芝居には迫力があって良かった。他のヒロインが強いから忘れがちだが、朱鷺子も有能な妹ヒロインだった。

 

 最終回1話前には遂に事件を解決し、また慎平が南雲先生のおっぱいにダイブする第1話の時間に戻る。南雲先生のおっぱいにに始まって、またおっぱいで終わる。そんな夏時間も良かろう。

 最終回はおっぱいの事ばかり言ってられない素晴らしい出来になっていた。夏の田舎の島を堪能出来る観光地イメージビデオみたいに綺麗な景色が楽しめ、戦いはゼロの慎平の楽しい夏物語が見える最後の1話だった。

 これまでのエグい話を乗り越えた先にあるこの平和には感慨深いものがある。怖かったしおり、ハイネもただのガキとして登場する。釘宮理恵久野美咲、それぞれのロリ声の芝居も良かったよね。

 

 そして迎えたラストシーンは本当に素晴らしい。このシーンを迎えるために慎平は戦い抜いたんだなぁ。綺麗に打ち上がる夜空をバックに浜辺で潮と素敵時間を過ごす慎平はリア充の権化と化していた。

「おかえり」「ただいま」を言い合うのが二人の最後のセリフ。人目に見ればただの挨拶のやり取りだが、ここに来るまでに乗り越えてきた山がデカいだけに、このありふれた会話が持つ意味合いもデカい。改めてどちらも良い言葉だな。潮の浴衣姿が可愛すぎる。

 このようにして慎平少年が万感の想いを込めて掴み取った奇跡の最終回が終わる。さすがに泣いた。

 

 終わりよければすべてよしと言うが、まさにそれだな。終わり方って重要。今期アニメ一の良き落とし方だった。

 素敵な夏物語をありがとう。

 

koshinori.hatenablog.com

 

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2022年のアニメ感想(7月~9月)その12

「お前っていつもアニメばかり見てヘラヘラしているけど、悩みとかあるの?」とお兄ちゃんに聞かれた。

 

 ふざけんな。人間なんてやっていれば10年と待つことはない。5年も生きていれば悩みの一つや二つくらいあるものだ。人間を舐めんな。長渕も歌の中でめっちゃソレ言ってるぞ。

 そう返すと、「じゃあ具体的に何かある?」とまた問われた。

 ここで結構長いこと考えたけど特に何も出てこなかった。悩みとは?

 

 そんなわけでどうやらストレスフリーな人間だったらしい。それを確立させてくれた人生の共がアニメだったのだろう。ありがとう。

 

 というわけで世の皆よ、アニメを見て心身共に元気になろう。

 

 では私を元気にしてくれた夏アニメをプレイバック。

 

 

オーバーロードIV

オーバーロードIV 1 [Blu-ray]

 

 ガイコツ男4度目の青春である。これもこっそりと続けてきて息の長い作品になったな。

 見た感想だが、まぁ4回もやるもんじゃないわな。思い返せば過去シリーズのトカゲの交尾がハイライトだったな。でもこれの後劇場版をやるらしい。テレビだけで十分かな。

 

 今回も総員アインズ様ヨイショの団体芸は健在。

 あちこちブラブラして戦って侵略して政治をしてで普通に終わる。

 実はチームユニフォーム作りに憧れているアインズがちょっぴり可愛い。

 

 こんなにキャラいたっけ?てくらいゾロゾロとお友達が登場した。それもあちこちの勢力に属す面々だから場面があちこちに行ってちょっと混乱する。

 

 一話目からアインズ様に甘えまくってくるアルベドにかなり焦点を当てていた。ゾロゾロと覚えられないくらい色んなキャラが出てくる中でも、かなり暴れたヒロイン性を持つアルベドはキャラが立っていて面白い。セクシーでダーク、そしてヤンデレ感もあってとにかく印象に残る。このキャラは好き。

 

 闘技場で武王を応援しまくるジルクニフには笑えた。彼の間抜けな声援が飛ぶシーンは大した重要性もないのになぜか記憶に残る。演じた櫻井孝宏氏はナイス。

 

 アインズってこんなにヒール寄りだったかな。ミッション遂行のために他所を侵略し、必要があればスムーズに殺しも行うヒールさが際立っていた。

 ただ心が曇った殺し屋ではなく、自分を信じてついて来てくれる仲間が浮かばれるためなら他者を押しのけることも厭わないという組織の頭を張る者としての美学も語っていた。そこはちょっと格好良い。

 そうだよな、皆譲れない所は何をどうしても絶対に譲ってはいけないという覚悟を持って動くものだよな。侵略者をやるならそれなりの矜持があるというアインズの内面が見えた。

 

 個人的にグッと来たのは渋いおっさん枠のブレインの生き様。武人として生き、同じく武人として散っていった。

 アインズ軍は強すぎるので、ボスよりまだまだ手前の兵隊のコキュートスにすら勝てずに終わる。強者ではなかったものの、武人としてのスピリットは強く尊いものに見えた。そんな彼を悼む心も自然と湧いちゃうってもの。遊佐浩二のイケオジの芝居も良かったぜ。

 

 そして迎えた最終回のクライムとアインズの一騎打ちは最後の見せ所だった。

 ずっと怪しかったラナー姫の秘密を遂に知ることとなり、そしてガイコツ男にも負けてしまう。そんなクライムの散り際が悲しい。まぁなんとか生きていたけどね。ここで勝ったらダメだけど、アインズを倒しちゃえと応援してしまった。

 ラナー姫は普通に可愛い。そしてアインズ達に内通している関係で時にダークな一面を見せるのも結構良い。キャラの顔も良かったけど安野希世乃の芝居も良い。最終回後半では闇落ちして衣装までダークヒロイン仕様になっていた。あの黒装束で危ない感じのお姫様の芝居も良かった。

 

 なんだかんだあって結構楽しかったかも。さすがに劇場には足を運ばないが、テレビでまたやるなら最後まで付き合ってやるよ。偉そうでゴメンね。

 

テニスの王子様 U-17 WORLD CUP

【Amazon.co.jp限定】新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP Blu-ray BOX(描き下ろしイラスト使用 キャラファインマット(Lサイズ)&缶バッジ(2個)&ラバーコースター セット(キャラクター:幸村精市・徳川カズヤ)付)

 最初のアニメがスタートしてもう20年くらいになるのではなかろうか。当初はテニスアニメの超新星の触れ込みだった本作もすっかりキャリアを重ねてもはや老舗の大惑星。

 

 イケメンがホイホイ出てくる華やかな作品だが、その中でもヒロインの桜乃にまた会えたことが嬉しい。高橋美佳子が何年経ってもウブなねんねの芝居で演じているのがグッド。高橋美佳子もすっかり子持ち女優になったものな。時の流れがすごい。

 

 今回の物語はグローバルな規模で展開し、なんと相手は世界である。

 越前がまさかのアメリカ代表で世界リーグに臨んでいる。がしかし色々あって日本に帰ってくる。モモちゃん先輩の愛の拳での歓迎となった。

 越前を送り出したアメリカの仲間が良いやつばかり。ちゃんと声を聴くと青学メンバー声優が兼役でアメリカ人を演じている。

 

 華やかなオールスター戦となり、毎度スター選手が登場して超楽しい。

 これの原作の先生のぶっちぎりぶりが爽快。突き抜けてめちゃくちゃな超人テニス合戦を描く様に笑える。リアルを離れてめちゃくちゃにするならとことんまでやった方が良い。ここまで超人テニスをやってくれると清々しい。

 熱血おバカテンションスポ根なら同期放送の「Extreme Hearts」もいい味を出していたが、こっちの方が面白いな。最高なんだけど。

 

 昨今の超人テニスはコートにブラックホールだって普通に作っちゃう。己の足を使うだけの競技というケチな了見を抜け出た結果、馬に走ってもらう馬上テニスも解禁された。ブラックホールと馬にはマジで笑った。ウチのお兄ちゃんも吹いていた。

 仁王くんと跡部が入れ替わっているようでそうではないのも笑った。変身能力を身に着けたヤツもいるのか。テニスの技と関係なく普通にファンタジーじゃないか。

 

 鬼さんが学生なのに老けすぎなのも笑う。金ちゃんが「鬼のおっちゃん」て呼んでいるのは酷い。

 調子良く登場した阿久津くんがあっという間に血まみれなる展開もとんでもない。真っ白だったシューズが、試合中盤には出血で真っ赤にカラーリングされているのとか色んな感情をすっ飛ばして笑う。

 ギリシャの猛者達の声が全部関智一なのもウケる。

 フランスダブルスのイケメン、パリコレのコンビは癖が強い。これを迎撃したノスケこと白石はイケメンで好き。

 

 ラストは待ってましたの越前の試合をお届け。例の馬上テニスの彼との再戦である。

 ラケットのガットにガンガンを穴を穿つ危険球をお見舞いする越前に対して向こうも黙ってはいない。とんでもない送球で越前を病院送りにしてしまった。そういえば病院送りになってもおかしくない事をやっている人間ばかりのアニメだったな。

 手塚と越前は戦わないのか。二人の対戦も見たい。

 

 とりあえず1クールで終わったけど、またアニメがあったら良いと思う。

 最高に熱くて笑えるハイカロリーな超人イケメンパラダイスでマジ楽しかった。

 

メイドインアビス 烈日の黄金郷

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 すげぇアニメだ。一期からだいぶ間を空けて帰ってきた新テレビシリーズだが、こいつが色々すげぇ出来になっていた。

 黄金郷は儚く遠い。それが分かるヘビーな新作エピソードが展開した。

 

 原作とアニメ班、それぞれの仕事に熱い魂を感じる。それだけで良いのだ。

 こういうのが質の高い良き作品なんだよ。へたったファンタジーばかり書く連中はコレを見ろ。仮に私が作家をしていて、出来の悪い作家仲間がいたらそう言うだろう。でも作家じゃないから偉そうなことは何も言わないよ。

 

 作品の華である主役ヒロインの脱糞シーンからのヘビーな入りになっている。華やかで綺麗でストレスフリーなばかりがファンタジーではない。硬派なファンタジーの本作はそこに嘘がないのだ。

 

 今回訪れた化け物共が暮らす集落の面々を見れば、しっかり化け物ではなく、キショいけど妙に愛嬌があったりちょっと可愛い連中がいたりでなんだか複雑な気持ち。しっかり愛でることも出来ないが、かといって嫌悪感もない。

 キショいゆるキャラチックなのが多くいる中で、ナナチだけはちゃんと可愛いけどね。演じている井澤詩織の声って何かすごい声だなって思う。すぐにこの人って分かる声。

 

 ガチャピンとムックを合体されて更に余計な何かの要素を放り込んだようデザインのマアアさんという化け物キャラが出てきた。今回シリーズだと強いマスコットキャラの一人。

 こいつがパッと見はちょっと可愛いのに、メイニャをいじくり回して殺しかけるという暴挙に出る。悪気なく行っているあたりが不気味で怖い。

 極序盤にやって来たインパクトの強いこのシーンを見て、「あぁこれがアビスのテンションだよな」と久しぶりの感覚を取り戻した。

 ちっこくて可愛らしいキャラ絵はフェイクであり、実は全然可愛げのないキツくて深い物語性で攻めるのがこの作品だった。

 キモ可愛いマアアさんは作品に慣れるための軽いジャブ。導入にコイツを置いたのは良き配置。

 マアアさんのどうしようもなく気の抜けた声は市ノ瀬加那が担当していたのか。可愛い声だ。その他の人語を介さない化け物キャラにも意外な有名声優がついている。

 

 何かをやらかしたらその対価としてまた別の何かで償いを済ます。強制的に進むこれら一連の儀式を「清算」と呼び、それを実行する場面は割りとエグい。

 やらかしたら何をしてでもその穴埋めをせよという我々が住むリアル社会にも通ずる概念が化け物の集落にもある。この点には強めのメッセージ性を感じた。

 

 今回はまず黄金郷を目指す面々の物語からスタートした。1話目で顔出しした冒険者の面々は、レグやリコではない知らん奴らばかりだった。

 どういうこと?誰? となることで興味深い導入となっていた。

 メンバーのヴエコの薄幸な感じがなんか良かった。

 

 黄金郷に関してのキーパーソンとなったイルミューイの物語がすごい。

 何かしらの母体になること。それを渇望してやまないメスの生物の本能が見える内容だった。ココが今回で一番衝撃的にキツイ所だった。

 何か良くわからないモノを排出するイルミューイの姿が痛ましい。

 とにかく産んで母になりたいが、その道は遠い。その中で悲しんでゆっくり壊れていくイルミューイの変化が怖かった。

 

 イルミューイとその末の命であるファプタを演じた久野美咲の功績はデカい。今回シリーズを盛り上げた功労賞を送りたい。

 イルミューイの放つ「ぴぎゃぁあああ!」という咆哮の芝居がマジですごかった。上手い下手とかの話ではなく、常人に出せない特殊なお声をお持ちのことから稀有な役者だと評価できる。同期放送のすんすんアニメでは小声ですんすん言うだけのキャラを演じていたので、アビスよりもカロリー消費量がかなり少なかったのではなかろうか。とか想像してしまったが、一流の役者はどの現場でも手抜きなく全力で向かうので、きっとこちらの想像だけで終わる話。

 

 最終回は一週間のお休みをもらった後の1時間スペシャルでお届けした。気合と覚悟を注入する期間だったんだな。それだけに最終回の出来は圧巻のものだった。

 後半は化け物大行進の大バトルとなり、大迫力な一面が見れた。すげぇ。

 レグが有線式ロケットパンチをぶっ放すのが良い。エステバリスみたい。深めなロボ好きだと逆に無線よりも有線式に燃える。

 

 ちびっこくて可愛いキャラ達が織りなす物語な割には終始ハイカロリーな内容であり、作画も省エネモード無しの高出力で仕事をしていて見応えがあった。富田美憂伊瀬茉莉也ら声優陣も皆好きだし良い芝居で良かった。

 まるっとひっくるめて、ものすごくまともな物を見たという雑な感想が一番に浮かぶ出来だった。第一の感想がそれになるなら上出来だ。

 

 もっと潜ろう。深淵のアビスへ。次作も期待する。

 

風都探偵

風都探偵(1) (ビッグコミックス)

 しばらくの時を経て、今度はアニメで「罪を数えな!」をやってくれる。ありがたい。

 あれから随分経ったが、我が人生において詰み重なるのは善行ばかりで罪はゼロの人生を送ってきたな。数える分がないや。それからテルくんにはとにかく何でも質問したい。

 

 まさかこんな形でまたWに会えるとはな。時代を跨いでしっかり生きた甲斐があったぜ。

 こういうの、とても良いと思う。仮面ライダーの冠を封印した意外な形での新章だが、実写の方をしっかり愛してくれたファンがあってこそコレが叶った。素晴らしい。比べてWの一つ前にやったディケイドはお祭り企画が行き過ぎたネタ枠だったな。色んな事を思い出す。

 

 久しぶりに立木文彦の「サイクロン!ジョーカ~!」を聴いた時にはどうしようもなくテンションが上がった。皆真似したセリフだよな。

 この時分にはUSBメモリーが画期的な人気商品だったろうけど、今だと各装置の内蔵記憶量が多いし、データはデータとして電脳空間経由で簡単に飛ばせるからUSBの出番も減って来た。時代の流れを感じる。なにせWは2009年の作品だし。すっかり過去だな。

 

 一同がものすごく美形にアニメ化されている。所長の娘、すごく美化されているじゃないか。イケメンと美女ばかりだ。

 声優も良いと思う。フィリップ役の内山昂輝は今期だと「黒の召喚士」でも髪型が似ているキャラを演じているが、フィリップの方がずっとイケメンだな。

 細谷佳正の左翔太郎役も決まっている。今期の他の番組では暴れ者のヤクザ役もやっているが、ハードボイルドな探偵も出来るんだな。役者ってすごい。

 

 2009年当時ですら古いと思っていたタイプライターでの報告書作成は、2022年でも継続されている。翔太郎もよくやる。一部のじいさん会社員くらいしか使っているのを見たことがないタイプライターだが、そこの世代も現役を退いた今だとマジで見なくなったな。

 

 スリッパヒロインの亜樹子は人妻なので、ここは是非ともフリーなヒロイン枠が欲しい。そこで作品に華を添えるのがときめというドエロい女である。エロくて格好良いお姉さんだ。初登場時にはグッと心を掴まれた。ときめが良い。

 

 ゲームが得意なコスプレアイドルの事件では、素晴らしいライブシーンも見れた。こういう楽しませ方もありなのか。娯楽性があるライダースピンオフだな。

 アイドルのモナコを演じるのがMachicoで、その取り巻きの女性スタッフ軍団に大西沙織前田佳織里がいることから、どうしてもウマ娘の布陣を思い出す。後で気づくがウマ娘2期とアニメ制作会社が一緒だった。だからライブシーン作りに強かったのか。

 

 バディものであり、探偵ものである点もしっかり楽しめる。洋館に仮面の男女がたくさんいて謎の事件が巻き起こるのなんてコナンや金田一みたいでミステリーとしても楽しい。

 

 肝心な仮面ライダーになってからのバトルも格好良い。Wのデザインってシンプルに見えてやっぱり秀逸だな。コレ以降のシリーズでは「投げてんのか?」と問いたくなるようなフザけたネタ枠やとにかくダサいのもいくつかいたので、改めてWの存在がありがたい。ヒーローはやはり格好良くないとな。

 

 遅めの8月からのスタートとなったので、10月に突入してもまだ続く模様。最後まで楽しもう。

 

 

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