こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

再び仮面の下の涙を拭え「宇宙の騎士テッカマンブレードⅡ」

 1994年~1995年にかけて発売された全6話のOVA作品。

 壮絶な闘いで最終回を締めくくったテレビアニメ版の10年後の世界を描いた続編である。10年経ったけどまだラダムと闘っている。

 10年経っても仮面の下の涙は止まらないのだ。

宇宙の騎士テッカマンブレードII ・ TEKKAMAN BLADE II

 テレビ版一話の段階でラダムの地球侵略がとんでもなく進んでいた。あれからいくらかは地球も元気を取り戻したようで復興がだいぶ進んでいるように見えた。テレビ版では見たことがないような文明の進んだ街の風景が見られた。 

 テックシステムの研究が進んだようで、軍の隊員がテッカマンに変身するという新たな展開が見られた。メインキャラのユミ、イケメンプレイボーイのダービットら華やかなメンバーがテッカマンに変身する。

 ユミが可愛い。國府田マリ子ボイスが良いな。これぞヒロイン声だった。続編では萌えキャラ要素が入っている。

 最初はユミと敵対していたが急にデレてきたナスターシャも魅力的であった。本多知恵子の声が良かった。新キャラを担当する声優も良かったな。好きな人ばかりだった。

 テレビ版のヒロインのアキがスペースナイツのチーフにまでなってだいぶ出世していた。そしてまさかのテッカマンにまで変身できるようになっている。10年で色々変わりすぎている。アキのエロさが増していた。

 

 主人公のユミがDボーイに想いを寄せ、チャラ男に見えるダービットがアキに対して一途なラブな想いを辛貫いているという若者の恋も描いていたのが良かった。Dボーイとアキが罪な大人に育っていた。アキへの嫉妬からユミの心が激しく動揺する様を描くのも良かったな。ダービッドがまだ子供の時にテッカマンに変身して闘うアキに出会ったことから二人はかなり年の差があると考えられる。ダービットがまさかの年増好きだったとは良い趣味してるぜ。

 こういうラブで乱れる社内関係みたいなのが結構好き。

 

 ユミが主人公のはずが後半から出番が減ってダービットが主役になっていた。デッドとダービットの友情が芽生えてから物語がテレビ版同様にまたシリアスになっていった。

 「プラハの黒い九月」という大量虐殺事件の存在が後半で明らかになる。なかなかシリアスな展開だ。ガンダムSEED血のバレンタイン」みたいな印象だった。

 

 Dボーイが10年の内に少しは記憶を取り戻したのか再び変身したのは嬉しかった。しかし敵にかなり痛めつけられていた。

 

 最終回の終わり方は「俺達の戦いはこれからだぜ」的な止め絵で終わった。闘いに勝利できると希望的観測ができる悪くない終わりであった。

 結果ラダムとの闘いは「Ⅱ」でも集結を迎えない。  

 

 ユミの着る隊員服が袖無しで足もかなり覗く丈の短いものであったなど、テレビ版に足りなかった萌え要素が作風を乱さない程度に盛り込まれていた点が良かった。

 絵も綺麗で戦闘シーンも迫力があって良かった。ボルテッカを放つところでは光が強すぎるような気もした。ちょっと目がチカチカした。

 

 テレビ版と比べると黒歴史的作品だとかいう意見を聞いたりもするが、別物として楽しめば嫌いじゃない作品だった。随分作風を変えてきたがコレはコレで楽しめた。

 

 仮面の下の涙がまだ拭いきれないままに終わるテッカマンブレードⅡであった。

堀江由衣ちゃんを巡る旅「フォトン」

 アニメ好きな私はずっと堀江由衣ちゃんの声に癒しを貰っている。私の耳は長いこと彼女の世話になっているわけだ。

 Ipodをシャッフルして聞いていると私的堀江由衣最強ソングの「Love Destiny」が出て来た。それが縁で彼女の歴史を拝みたくなりウィキペディアを開いたら彼女の出演作に「フォトン」というのがあった。これは知らねぇ・・・・ 

 というわけでOVAフォトン」を見てきたよ。

 

フォトン VOL.6「緑の星のフォトン」 [VHS]フォトン VOL.3 「旅立ちのラシャラ」 [VHS]

 

 本作は1997年~1999年にかけて発売された全6話のOVA。世紀末の作品なんだね~。

 DVDはプレミア化しとるで。

 

 はじめ人間と未来少年とを合わせた様な印象のチビ少年のフォトンとキーネはじめその他のヒロイン達のどたばた冒険活劇であった。フォトンがあんな見た目で反則的に強い。第一話で幼馴染のアウンにおでこに「バカ」と描かれたのが最終回までずっと消えない。途中から見た人はコイツおでこどうしたんだとずっと気になるだろうと思う。

 

 スターウォーズ砂の惑星タトゥーインを思い出すかのような砂地だらけな場所が舞台であった。最後の方では宇宙に出て闘うという壮大なスケールの物語であった。細かい話の筋とかは「結構どうでもいいや」って感じで見ていて雰囲気を味わった作品である。

 SF&お色気ハーレムものといった感じで普通におもしろかった。パンチラ、おっぱいもたくさん拝めるOVAの強みを感じる作品だった。コメディ色も強い。女子キャラは可愛い。

 亜法というよくわからんエネルギーが満ちた世界という設定で、キャラクターが魔法のような大技を使ったりもする。

 

 キャラクターが個性的で良かったな。キャラデザが「天地無用!」の人だった。どうりで見たことある感じがすると思った。ヒロインのキーネとラシャラは可愛いかったけどアウンは煩かった。アウンとキーネの仲の悪さが見ていて面白い。

 

 フォトン役はナルト役で有名な竹内順子、そしてその煩い幼馴染のアウン役が堀江由衣であった。両名がまだ新人時代の作品だ。この二人が一緒に出ているってなんか新鮮、なかなか共演しているのを見ない組み合わせだなと思った。

 アウンの声を聴くと最初は堀江由衣ってわからないくらいに声が若い。やっぱり今と違うな。CDデビューする前なのにエンディングも担当している。エンディング曲の「PINCH!」は好きだな。彼女の歌う楽曲の中でも最初期に分類される一曲だと思う。歌声も若いな。まだまだ歌い慣れていない感が新鮮で良い。PINCH!のフルバージョンはかなり後になってCD化した。今は毎日聴いている。

 

 一番強烈な印象があったキャラクターは山ちゃん(山寺宏一)が演じる悪者のパパチャ様だ。こいつが悪者なのに憎めないかなり面白いキャラだった。嫁が13人いてお姫様のラシャラまでをたぶらかすクソ男の決定版である。肉まんみたいな体系の打たれ強い部下のポチというのが何人もいる。実はポチ達は女であるとサービス満点な温泉回で明らかになる。パパチャのポチの扱いが酷すぎる。パパチャのDVぷりが爽快である。

 悪者だけに劇中でパパチャはたくさんの攻撃をうけるのだが、ものすごいの出血をしてもすぐに回復してくる。パパチャが毎度怪我をして出血していることが強く記憶に残っている。山ちゃんがノリノリで演じている。セリフも多くて悪くて煩いおじさんだった。

 

 堀江由衣めあてで見た縁で素敵な作品に巡り会うことができました。

忍者がいるのは日本だけではない。世界の忍者大集合!「世界忍者戦ジライヤ」

 1988年~1989年にかけて放送した全50話の特撮番組。メタルヒーローシリーズ作品ではあるが、従来のメタルヒーローとは路線が違う異色作のため発売されたメタルヒーローシリーズを扱った本やCDの中ではジライヤが仲間外れにされていた時期があった。確かにメタル感が無い。

 前作の「超人機メタルダー」が主人公、敵も含め金のかかったスーツデザインだったのに対し、本作は明らかに低予算制作であると思われる。メタルダーからジライヤの流れに当時の子供達はがっかりしたかもしれない。

 しかし安心せよ。はっきり言っておこう。この作品、かなり面白い。

 間違い無く傑作。正直、今やってる特撮より面白い。

 

 ジライヤを見たくてレンタルビデオ屋に探しにいったことがあるが、スペシャル編集の30分くらいのビデオしかなくてテレビ本編を収録したビデオが置いてなかった。というかそもそもパッケージ化していなかったらしい。かなりの時をおいてDVDになりやっと全話見ることができた。

 

 若い世代ならジライヤといえばカクレンジャーの忍者ブラック ジライヤ(ケイン・コスギ)を思い出すだろうが、こっちのジライヤの方が先に世に出ています。

 

世界忍者戦ジライヤ Vol.1 [DVD] 世界忍者戦ジライヤ VOL.2 [DVD]

 

 「世界忍者戦ジライヤ」は、世紀の秘法パコをめぐって山地闘破が変身するジライヤ達山地ファミリーと悪者の妖魔一族が闘う物語である。

 山地闘破の顔はジャニーズジュニア内グループSixTONESに所属する森本慎太郎と似ていると思う。

 

 パコとは遥か遠くの星の宇宙人が地球に埋めたタイムカプセルにしてお宝である。パコのありかを示したボードという粘土板を山地家が代々受け継いできた。二枚をあわせて一つの地図になるボードの半分を妖魔一族の鬼忍 毒斎が所有し、山地ファミリーで所有するもう一枚を奪おうと闘いを仕掛けてくる。 

 ボードにパコの在り処を示した人物は聖徳太子とされている。十七条の憲法なんかを手掛ける裏でこういう仕事もした人物である。そして、後半で登場する巨大ロボの地雷神も聖徳太子が作ったという設定になっている。聖徳太子のアシスト無しに成立しない物語である。学校の歴史の授業で聖徳太子の行ったこの働きのことを教師に話したら「知らねぇ」って言ってた。教科書が歴史の全てじゃ無い。そして最近では聖徳太子なんて実はいなかったとか言われているからいよいよ聖徳太子が謎人物であると言える。

 物語の端から端までの時間軸を辿るとなんと2300年間の話で壮大その物な出来になっている。

 

 大筋はパコをめぐっての山地ファミリーと妖魔一族との闘いだが、物語を更に盛り上げる要素がタイトルにもなっている「世界忍者」の存在である。その名の通り世界に散らばる凄腕忍者達を示し、アメリカ、トルコ、ケニア、香港、フランスなど色んな国の忍者が日本に集まってくる。

 過去作「忍者キャプター」であれだけ色んな種類の忍者がいるんだって思ったが世界にはまだまだ忍者がいた。国内の伊賀流とか甲賀流とかそんな狭い話ではない。忍者ってワールド・ワイドだったんだね。 

 山地ファミリーと妖魔一族に加え第三戦力でこの世界忍者を置くことで世界感が広がりストーリー性が増す面白い設定であった。忍者同士の絡みも面白い。

 世界忍者の中には秘法パコを狙う者もいれば、別の目的で日本に来る奴もいる。そして山地ファミリーに付く者もいれば妖魔一族に付く奴もいる。また、完全に中立の奴もいる。

 

世界忍者戦ジライヤ Vol.3 [DVD] 世界忍者戦ジライヤ Vol.4 [DVD]

  

 メタルヒーローシリーズの中で異色とされる点はまず忍者を扱っていることにある。そして主人公、敵、その他キャラほとんどが人間(例外としてサイボーグ、宇宙人もちょこっとだけ登場する)である点もそうだと言える。超人的能力を持った忍者達もちゃんとした人間であるため、多くの特撮に出てくる怪人や戦闘ロボなんてのはほぼ出てこない。異形忍 紅トカゲが大トカゲに変身するのがわずかに怪人要素を感じるポイントだった。

 主人公ジライヤのスーツもマスクも安っぽいし、初期の方ではマスクの目の所がモロ出になっている。ライダーマンシルバー仮面だって口は出しても目は隠れているからこれはどうよと思った。2クール目らへんでゴーグルをして目が隠れるようになるジライヤ第2形態になる。世界忍者も安っぽい覆面をつけた奴だらけである。 

 しかし、予算をかけた派手なスーツキャラを作らなくても個性で成立する素敵なキャラで勝負してきたのが本策の強みだ。城忍フクロウ男爵、雷忍ワイルド、牢忍ハブラムなどのキャラは普通に職質されそうな変態に数えられる格好をしているが皆大好きなキャラだ。

 フクロウ男爵のちょいちょい英語を交えた話し方がおもしろい。「アイアム偽者などノーサンキュー」という記憶に残るおもしろいセリフを言う。フクロウ男爵がキリスト教信者で秘法パコを私利私欲のためでなく世界平和のために活用しようとする良い奴。その昔徳川家の政策でキリスト教信者を弾圧された暗い歴史がフクロウ男爵の口から語られる。殉教者の魂を弔うためにもパコが必要と言う。フクロウ男爵の行動理念がかなりしっかり組まれたものとなっている。

城忍 フクロウ男爵 

  ↑ フクロウ男爵

 

 ワイルドが母国アメリカに帰る金を貯めるためにビートきよしのインチキ芸能事務所でタレント活動をしている設定が面白かった。ヒカルゲンヅっていうパクリアイドルが所属しているのには笑った。

ギターかかえた渡り鳥 雷忍ワイルド

           ↑ 雷忍ワイルド

 

  ハブラムはお気に入りのキャラで一度はジライヤと刃を交えた相手だがその後仲間になる。かなりインパクトのある見た目をしている。どんな感じかと言うと、芸人のケンドー・コバヤシを真っ白に塗りたくって黒いマスクで口元を覆ったような具合である。子供が見たら多分泣く。こんな奴が「北斗の拳」の悪者一味の中にいたなと思い出す。見た目は悪っぽいけど任務を忠実にこなす誇り高き忍者だとジライヤに信頼されている良い奴。あと、鼾(いびき)がめっちゃうるさい。

牢忍ハブラムの秘宝!!

   ↑ 牢忍ハブラム

 

 

 主人公の山地闘破は高校生の設定だけど登校シーンは無い。愛車ブラックセイバーを乗り回すので普通免許は取っているみたい。たくさんのバイトをして家庭を助ける感心な若者である。ホテル清掃のバイトをする回では時給が600円と言っていた。この時代の時給の相場がこんなものかと意外に思った。今はもうちょっと高いよね。

 山地一家が皆揃って忍者で全員戦闘に参加する設定も良かった。ここのお父さんの山地鉄山役の人は忍者を演じる俳優ではなくて戸隠流のマジな忍者である。その他にも本物の忍者が出てくる。リアル忍法アクションを取り入れた結構マジな作りの作品であった。鉄山は多分一番強い。フクロウ男爵やクモ御前などの強敵にも勝利した。過去作「バトルフィーバーJ」にも倉間鉄山という同じく鉄山の名を持つ生身でも強いおじさんが出てきたのを思い出す。

 主人公闘破の妹のケイは姫忍恵美破に変身して闘う。くのいちの存在は華を添える効果があって良い。ケイが結構可愛い。

 味方くのいちの麗破、敵の紅牙も何かエロさを感じてよかった。麗破がゴーグルをカパっと上げ下げするのが好きだった。

 ザコいけど弟の学もたまに役に立つ。学(まなぶ)なんて名前をして体育以外の学校での学業成績がゴミ。

 

世界忍者戦ジライヤ Vol.5 [DVD] 

 

 最終決戦の盛り上がりはなかなか良かった。ジライヤと過去に闘った敵達が再登場して暴れるのは興奮したな。忍者なのでもちろんチャンバラアクションを繰り広げる。水戸黄門とか暴れん坊将軍でもそうなのだが、大人数で切りあいする展開ってやっぱり熱い。

 昔の敵も出たが、かつて刃を交えた末に熱き友情を結んだ仲間達も駆けつける。最終決戦の応援メンバーが城忍フクロウ男爵、雷忍ワイルド、爆忍ロケットマン風忍馬風破の4人だったのは嬉しいが、途中で別任務が入ったからと本編に絡まなくなった(と言っても普通に降板だろうね)槍忍突破の復帰と私のオススメのハブラムが来てくれなかったのが不満な点。

小さな命に燃えた爆忍ロケットマン

     爆忍ロケットマン

 

 最終回のジライヤによる今までの闘いの回想シーンがなんか泣けた。ここに突破が出ていたのは良かった。

 「宇宙刑事ギャバン」に変身する役者の大葉健二がゲスト出演する回があった。闘破に勝ってジライヤスーツを奪ったという強さを見せた。やっぱ大葉健二カッコええ。

 後は、裏切った弟子を追って山地家にやって来たおじいちゃん忍者の玄斎が死んでしまう回が悲しかった。学が「おじいちゃん」と叫んで泣く場面に私も涙を誘われた。

 

 チープな作りでも飽きないように所々で盛り上げポイントを置いて最後までずっと楽しんで見れた。特撮番組作りの新たな可能性を見出した一作だったと思う。金だけ一杯使ったクソ番組はジライヤを見習え。

 「変身忍者嵐」「忍者部隊月光」「大忍術映画ワタリ」など忍者作品は私の人生をいつも楽しく彩ってくれた。そして本作「世界忍者戦ジライヤ」もその仲間の一作となった。 やっぱり忍者はカッコイイ。

 

 忍者で繋がる世界の輪「世界忍者戦ジライヤ」でした。

 

 最後に、アイアム偽物なんてノーサンキュー!! byフクロウ男爵

主人公にかかる負担が大きい!仮面の下の涙を拭え「宇宙の騎士テッカマンブレード」

 1992年~1993年にかけて放送された全50話のテレビアニメ。

 

 地球侵略を企む謎の宇宙生物ラダムを倒すため正義のヒーローテッカマンブレードとその仲間達が地球存亡をかけて闘う物語。かなり過酷な闘いが待っているので覚悟して見よ。

 

宇宙の騎士テッカマンブレード Blu-ray BOX【初回限定生産版】

 まず、このアニメ、設定からキツイ。

 第一話の段階で敵の化け物ラダムの地球侵略は8割くらい完了しているように見える。もう世紀末間が半端ない。敵が宇宙から落ちて来て街をぶっ壊し、人も大量に殺して地上の荒廃感がすごい。更地化が進んでいる。昔見たアニメの「モスピーダ」が初っ端からコレと同じくらいに宇宙人に侵略されていたのを思い出す。これだけ侵略されていたらハートが強くないと「もう、ダメやな」と闘いを諦めてしまいそうだ。

 敵はガードが固くて地球の兵器が効かない。ラダムのザコキャラでも地球人からするとラスボス級である。ぶっちゃけテッカマンが地球側に付かなかったら地球は終わっていた。

 

 強力パワーを持つ戦士テッカマンは作中に7人登場する。テッカマンブレードに変身するのは主人公のイケメン青年Dボウイ。本名は相羽タカヤと言うのだが、話の流れで序盤は記憶喪失を装っていた。危険で無謀な行動に走ることからデンジャラスの頭文字DをとってDボウイとこれまたイケメン青年ノアルにあだ名された。

 テッカマン宇宙生物ラダムが寄生したことによって変身能力を得た元人間なのである。ある日、Dボウイの家族と友人達が宇宙船で旅をしていた時にラダムの襲撃を受け、乗船していた者は皆寄生されるか殺されてしまった。Dボウイは洗脳される前に父親の手によって助かった。仮面ライダー的助かり方だな。

 

 Dボウイは敵の化け物共と激しい闘いを繰り広げると共に、他のテッカマンとも闘うことになる。テッカマンレイピアに変身するDボウイの妹ミユキは仲間になるが、他の5人とは元家族友人の間柄だったのに殺し合うことになる。理由はどうあれ次々と家族や昔の仲間達を殺さなければならない過酷な闘いである。

 Dボウイがテッカマンブレードに変身して30分以上経過すると、ラダムの力に飲まれて暴走してしまうという欠点がある。Dボウイは制限時間を過ぎて暴走した場合に仲間を傷つけるかもしれないという恐怖から一時変身できなくなる。変身が怖くて闘えないDボウイを立ち直らせたヒロイン アキの「あなたの30分をわたしにちょうだい」の一言は良いセリフだった。

 

 唯一ラダムに対抗できるDボウイにかかる負担は半端ない。途中でテッカマンを研究して作った地球産の強化スーツ「ソルテッカマン」に身を包んでノアルとバルザックが戦闘に参加する。しかし、本物のテッカマンには戦闘力は遥かに劣る。ザコ討伐がやっとでそこまでの活躍はしない。

 

 ここまでで十分にキツイが、物語後半からDボウイに更なる過酷な戦いが迫る。とにかく主人公を厳しく追い込む。仕方なく家族や仲間を手にかけたDボウイの心は傷つき体は疲れる。

 後半からDボウイがテッカマンに変身すると細胞崩壊が起こることが明らかになる。Dボウイは少しずつ記憶を無くし始める。仲間のアキやノアル達との思い出を忘れ、テッカマンに変身する方法も忘れてしまう。最終決戦の時には敵ラダムへの怒りの感情のみを残し他の全ての記憶を失ってしまう。Dボウイ一人にかかる負担が重過ぎて終盤はかなり欝展開である。地球を救ってもDボウイは全てを失ってしまっていた。

 最終回ラストシーンでは命だけは助かったが記憶をなくして廃人同然になったDボウイとアキが一緒の家に暮らしていることがわかる。

 最終回でフリーマンが言う「忘却は彼にだけ許される」と言うセリフは胸に刺さる。Dボウイの不幸中の幸いが家族を殺してしまった罪と激しく辛い闘いの記憶を全て忘れることが出来たということだった。

 この最終回は胸が痛くなった。地球を救った青年にこの仕打ちは酷い。主人公が命だけは助かったが五体満足で戻ってこれなかったアニメ「機動戦士Zガンダム」「SPEED GRAPHER」などを思い出した。四捨五入するとバッドエンドアニメだな。

 

 キャラクターのことを言うと主人公はイケメンだし、ヒロインのアキやミリィは可愛い。アキはクールな美女で、戦場に身を置くことからちょっとの疲れた感が漂うのが色っぽくて良い。他にはオカマが出るし、渋くてゴツイおじ様キャラもでるので見る人にどれかお気に入りのキャラがきっと出てくるはずである。

 声優がかなり有名な人ばかり出ている。今の大御所達の若い時代の演技が見れるのが良い。

 

 面白かったしカッコイイ変身ヒーローものは好きなのだが、全体的に暗くて結構欝なアニメだった。

私の今世、そして多分来世でも大切な曲

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お題「‪ #あなたの人生で大切な音楽を10曲選んでください‬」

 

 

 良いお題だ。

 

 人生で大切な曲と聞いてざっと800曲くらい思いついた。 

 800曲中で思いついた順に10個を上げよう。

 

1 Captain of the Ship / 長渕剛 

Captain of the Ship (24bit リマスタリングシリーズ)

Captain of the Ship (24bit リマスタリングシリーズ)

 
Captain of the Ship

Captain of the Ship

  • 長渕 剛
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 この作品がどうゆう物なのかと言うと、剛の熱き魂を詩に書き上げ、曲をつけて歌い上げたもの、としか言えない。

 男長渕剛の永久凍土をも燃やすごとく熱き魂をこねてこねてこね固めて1トラックにぶち込んだ曲であり、歌うのも聞くのもカロリー消費が半端無い曲に仕上がっている。

 私の人生においてこの曲以上に我が魂を振るわせた楽曲には出会ったことがない。一瞬地震が来たと思ったくらいだぜ。12分50秒もある曲なのに詩の中のどこを読んでもクライマックスのテンションなので退屈などせず、気づけば25回くらいリピートしてしまうこともある。

 映画なんかを見て興奮する一場面を見れば手に汗握るなんてことを言うが、この曲を聴いた時は心臓に汗をかいた。

 生きているのか、死んでいるのかわからないような人生を送っているそんなあなたにオススメの一曲。

 

 明日からお前がCaptain of the Ship ヨ~ソロ~

 

 

2 笑顔のゲンキ / SMAP

笑顔のゲンキ

笑顔のゲンキ

 

 

 名作アニメ「姫ちゃんのリボン」のオープニング曲。このアニメは大好きだった。

 主人公の姫ちゃんは、近年ではトナカイとかネズミや猫に声を当てるので有名な大谷育江が演じた。一昔前は美少女の声をやってました。

 作品全話を通してOP、ED楽曲は全てSMAPが担当している。そして草なぎ君は声優として登場する。

 わかりやすく透明感のある綺麗な歌詞が特徴的な一曲である。

 幼き頃、私は明朗快活な健康男児でアニメキャラでいうとトム・ソーヤのようであったと友人知己から評されている。というわけで元気に大きく声をあげて笑うお子様であった。

 「どんな場所にいても君だとわかる明るい声」という歌詞がある。学校の先生が私に対してこの歌詞と同じ内容のことを言ったのを思い出す。この曲は幼き頃の私の思い出と直結する一曲である。そしてSMAPの楽曲中一番好きな曲だ。

 

3 名もなき詩 

名もなき詩

名もなき詩

 
名もなき詩

名もなき詩

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 2000回は聴いたであろう我が人生で最もリピートした曲である。CDだからよかったけどテープかレコードなら多分磨り減って死んでいる。

 名曲なのに「名もなき」とか飾り気がなさ過ぎて逆にカッコイイの極みに到達している。ダッサくてしかも長ったらしいタイトルのクソ曲なんかと比べてこの達観ぷりはどうよ。

 「愛はきっと奪うでも与えるでもなくて気がつけばそこにあるもの」の歌詞はマジで神。教科書じゃ得られない知識がここにある。

 ミスチル25周年おめでとう。

 

4 チェリッシュ / NEWS 

チェリッシュ (初回限定盤)

チェリッシュ (初回限定盤)

 

 

 この曲は、頭から尻までマジで良い。サビの振り付けは家中の皆真似してたよ。

 12年前の曲で今でもCDを持っている。ジャケットを見るとこの頃の手越君は本当に小僧だな。今は別人なくらいに綺麗で格好良くなっている。ちなみに私はマッスー推しです。

 チェリッシュは大事にするみたいな意味だけど、チェリーと勘違いしたのか何かの番組の春歌ランキングで上位にランクインしていたのを思い出す。春の歌じゃない。

 「見つけたときは恋 今じゃ大きな愛」という歌詞が胸キュン。この曲の発売当時には恋も愛も言葉としてしか知らなかったが、12年経った今ではその真の意味が理解できる大人になりました。と母に報告したい今日この頃。

 

5 台風ジェネレーション -Typhoon Generation-  / 嵐

台風ジェネレーション

台風ジェネレーション

 

 一組のカップルが学校卒業後の進路のために離れ離れになる遠距離恋愛ソングである。

 詩を追いかけると片道切符を取り上げて無理にはしゃぐ恋人など、別れの電車が来るのを待つ二人のやり取りが目に浮かんで来る。詩の世界に入っていきやすい曲である。ただ切ない。

 演技に定評があるニノのセリフから曲が始まり、桜井君のラップでこれでもかという程に曲を盛り上げる「嵐」が持つグループ特有の技を盛り込んだ一曲である。SMAPにV6にTOKIOも良いグループだが、この曲は嵐だからこそ歌えた一曲だと思う。

 随分変則的な曲調をしていて、途中から段々と曲テンポが速くなって盛り上がってくる。歌詞の良さもさることながら曲構成もおもしろい意欲作である。

 学校の卒業にはかなり遠いガキの頃に、人生の先に待つ進路や別れについて考えさせてくれた思い出の一曲だ。

 

 

 6 RUN / B'z

RUN

RUN

 

 アルバム曲だが有名な彼らの傑作の一つ。

 学生の頃、親と教師の策略にはまり陸上部の選手として嫌々ながらマラソンに出なければならないことがあった。

 図らずもランナー経験を持った私が得た、ためになるマラソン知識をひとつ話そう。それは、走っている時は脳内で曲を流すのが良いこと。走っていると当然苦しいが苦しさを紛らわせるアイテムはレースには持ち込めない。そんな時に、ほとんどジュークボックス状態になっている私の脳内から選んだ一曲、それがこの曲「RUN」だ。

 「荒野を走れ どこまでも」の歌詞に鼓舞された。まぁ、私が爆走したのは結構な数のビルが建っていたりなんかした賑やかな通りだったけどね。

 

 

 7 ジパング・おおきに大作戦 / ジャニーズWEST

   人生で大切な音楽の中でもかなり新入りの一曲。彼らのセカンドシングルである。

 仕事先で新入りの面倒を任されたことがあるのだが、そいつが意味がわからんくらいに使いものにならなかった。日々任された自分の仕事をするよりも新人指導をするほうが身体的には楽だった。しかし、覚えが悪い相手のせいで指導の成果が出なければ私のしたことの一切は無駄になる。時間を無駄することを大罪と考える私はそういったワケで仕事で悩んでいる時期があった。

 そんな時に発売したのがこの曲であった。私の抱える暗い悩みと比べてこの曲の元気の良いことときたら無いぜ。使いものにならない奴のために私が悩むのが馬鹿らしい。彼らの歌に元気をもらって次の日からは新人を元気に適当にあしらって快適に日々を送ることにしたぜ。

 上司には「ダメじゃないか」と一言もらった。職業人としは駄目だが私の人生としはコレでいいのだ。

 「合言葉はおおきに」コレ、大事。WESTありがとう。おおきに。

 

 

 8 素敵な君 / RAZZ MA TAZZ

あずきちゃん ― オリジナル・サウンドトラック

あずきちゃん ― オリジナル・サウンドトラック

 
素敵な君

素敵な君

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 NHKの名作アニメ「あずきちゃん」のオープニング曲。

 地味で目立たないけど、実はとっても素敵なダイヤの原石のような女の子を自分だけが知っている。そんな幸せを理解する人は共感できる歌である。ちなみに我が人生でそのような素敵な女子に巡り会ったことは無い。会えばきっと感動するはずというエアー共感である。

 ストレートな歌詞が琴線に触れた。今でも聴くと胸ときめくものがある。

 アニメも本当に良かった。

 

 

9 BELOVED / GLAY

BELOVED

BELOVED

 
BELOVED

BELOVED

  • GLAY
  • ロック
  • ¥250
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 「やがてくるそれぞれの交差点」という歌詞が印象的で刺さる。丁度我が人生におけるその交差点が見えた時期に聴いていた。あの時期に聴くとより刺さるものがある。GLAYの曲は本当にハートがある。ギターや声帯からでなく彼らはハートで音楽を奏でている。 

 この曲が収録されたシングルとアルバムはどちらも「BELOVED」のタイトルであった。私はどちらも購入した。

 交差点、無事渡りきりました。

 

 

10 どんなときも。 / 槇原敬之

どんなときも。

どんなときも。

 
どんなときも。

どんなときも。

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 ヒット映画「就職戦線異状なし」の主題歌。この映画も良かった。劇中で的場浩司が言うあるセリフが大好きなんだけど、それはまた別の話。

 「どんなときも僕が僕らしくあるために」

 「好きなものは好き といえる気持ち抱きしめてたい」

 「昔は良かったね といつも口にしながら生きてゆくのは本当に嫌だから」

 歌詞の内この三箇所には激しく共感し感動した。私は人生においてこの歌詞内容を意識し、そして実行している。 

 マジでいい曲だな。

 

 

 

 

 あと790曲程人生で大切な音楽があるのだが、どれをとってもとにかく音楽っていいねって思う。人生を彩るには音楽は必須アイテムだな。

 

太宰のラスト「グッド・バイ」

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 太宰治の未完の絶筆それが「グッド・バイ」である。遺作がタイトルでバイバイを言っているのでコントな組み合わせとなっている。太宰にしてはちょっとばかし変わった作風で楽しく読めたので是非最後まで書いて欲しい作品だった。実に惜しい。せめて物語完結まで自殺を待って欲しかった。 

 

グッド・バイ (新潮文庫)

グッド・バイ (新潮文庫)

 

 

 「グッド・バイ」は妻を持つ身でありながら複数の女性と関係を持つ主人公田島が妻以外の全ての女達とバイバイ(縁を切る)しようと奮闘するお話である。

 

 主人公は次々と女を引っ掛ける不貞な輩である反面、変に真面目なところがある。不倫相手の女から黙って逃げることはせずにちゃんと別れを言ってお互い納得の上でバイバイをしたいのだ。しかし、女達に別れを告げに行くのは実に億劫である。

 そんな時、以前仕事で知り合ったガサツな女キヌ子に会う。キヌ子は仕事中はみずぼらしい格好で冴えない女に見えるが、おしゃれをして着飾るとものすごく綺麗な女である。主人公はこのキヌ子を妻役にして女達を訪問し、本妻とのみ家庭を持つと宣言して別れ話を済ませようと計画する。

 

 キヌ子をうまいこと使って計画をスムーズに実行しようとするが、キヌ子の扱いは実に面倒極まりなく、主人公はキヌ子に飯をたかられ、会社の商品の押し売りをされたりして予定外に散財してしまう。

 キヌ子のハチャメチャぶりはおもしろい。部屋がものすごく汚くて若い女性の生活とは思えない程にだらしない。言葉の言い間違いをよくすることから教養の無さが露呈さされている。男もぶっ飛ばす程の怪力の持ち主で田島が酒に酔ったフリをして襲おうとしたら馬鹿力で返り討ちにした。しかし、おしゃれアイテムを仕舞う押入れの中のみは清潔その物の聖域となっている。

 キヌ子の手綱を上手に握れずに損ばかりするならさっさと手を切ればいいのに、田島が変にプライドとこだわりがあるため、キヌ子に損をさせられた分を取り返さないと気がすまないと考える。なんとかキヌ子を利用して元を取らせようとするが、一向にキヌ子の扱いに慣れず結果的にかなり酷い目に会わされる。

 田島も狡猾な部類なのだろうが、天然でやりたい放題のキヌ子の出方がイマイチ掴めず最後まで田島の逆転は無い。このキヌ子のくそ女ぶりが活き活きと描かれ、田島をやりこめる過程がなかなかコミカルなものとなっていて面白い。

 

 心の奥に渦巻く黒々とした激情を文面に吐き出すスタイルの厭世家(あくまで私としての考え)の太宰にしては随分ポップな作風となっていると思う。

 

 一人目の美容院の女と別れて、次はゴツイ軍人の兄を持つのがやっかいな女と別れようと作戦を立てるところで話は終わっている。妹を捨てた事に怒ったゴツイ兄貴に田島がボコボコにされる展開を予想したが、遂にそこまでに到らずで太宰が死んでしまい残念であった。

 

 この本には太宰の後期作品16編が収められている。戦後に書いた作品ゆえ戦争の痛ましい傷跡が見え隠れする作品もあり、厭世家の彼特有の世と人をディスった内容の話もありバラエティ色豊かな一冊となっている。全体的に暗い感じの話が多いかな。

 

 本書に収録されている一編の男女同権が高らかに謳われた時代のことを書いた「男女同権」が私のお気に入りである。

 男性同様に選挙権を得るなどの女性の権利が確立されたという利点を逆手に取って、女性への逆襲を誓う男を描いたかなりシニカルな内容になっている。 

 読んでいると本当に可哀想になってくる程に人生のあらゆる場面で女に痛い目に合わされた主人公が、これからは男女同権なのでか弱い女子を庇うことに気を回すことなく声高にクソ女共をディスれると女性への逆襲を宣言して終わる話だった。これはおもしろかった。徹底した性別の壁があるゆえに守られていたことが同権とならば崩壊するとほのめかしたような一編であった。

 太宰なりに都合のいい時だけ同権とか言ってんじゃねぇと伝えたかったのかなと考察した。

 確かに、男女同権と言うなら「なんで女子の水着は上半身隠れてんだよ。出せよ!」って吼えている学友を見たことがある。男女同権とは意外とあいまいな定義なのかもしれないと過去に聞いた馬鹿みたいな主張からも少し考えさせられることがある。

 太宰は鋭い点をついてくるなと感心した。

ハードアクション物へ改変「イナズマンF」

 はい、東映の人気物「イナズマン」の続編、それが「イナズマンF」である。Fはフラッシュと読みます。1974年放送、全23話の特撮番組である。 

 渡五郎がサナギマンからイナズマンへの2段変身をして前作よりも強敵な悪の軍団と渡り合う内容である。

 

 前作の最後でイナズマンが悪のファントム軍団に勝利したその矢先に新しい悪者デスパー軍団が現れる。体力の回復を待たずにデスパーの幹部ウデスパーに挑まれたイナズマンは負けてしまう。しかし、次から次へと悪者が出てくるのを見ると、わかっていないだけで我が国にはたくさんの悪い組織が暗躍しているのかもしれないと勘ぐってしまう。

 とりあえず、デスパー軍団はファントム軍団よりずっと強いらしい。日本の征服をねらうガイゼル総統をボスにしてデスパーの戦闘ロボット達がイナズマンを苦しめる。

 

イナズマンF(フラッシュ) VOL.1 [DVD]

イナズマンF(フラッシュ) VOL.2<完> [DVD]

 

 無印「イナズマン」を2クール放送して「イナズマンF」は3クール目になるわけである。改変期にタイトルを変えて番組の中身もごっそり変えている。

 前作では少年同盟なるものが出てきてイナズマンの助けとしてガキ共が活躍していた。そして固定したヒロインがいて、イナズマンに変身する渡五郎の大学の学友である暑苦しい男丸目剛作という男がサポートキャラで戦闘にもちょくちょく参加していた。この剛作という男は顔面から男性ホルモンをすごく感じた。そして、私が子供の頃に見た絵の「達磨大師」に顔がよく似ていた。キャラが濃くて好きだった。

 上記の前作のレギュラーは今作には一切出てこない。

 イナズマンF第一話で敵との闘いで深手を負った五郎を通りすがりの新婚さん夫婦が助けてくれるのだが、五郎に関わったためにその夫婦はデスパーに殺されてしまう。

 この導入からデスパーは五郎の身の回りの人物は誰でも容赦なく殺すヤバイ集団という設定を明らかにしている。五郎はそれまで大学の寮で暮らしていたが、街で暮らすと自分の周りの関係ない人まで殺されるかもしれないので今作では引越しをする。その引越し先が新キャラのインターポール捜査官荒井誠の基地である。

 この設定を生かしてばっさりと前作の人物を降板させ人物関係の整理を行った。思い切った改変だったね。

 

 新キャラの荒井さんはインターポールの人なので向こうの国の文化に慣れ親しんでいると思われる。そのため、本国では誰もしないようなアメリカ西部のガンマンみたいな格好をしている。「快傑ズバット」の早川健くらいしかこんな格好はしない。

 武器のショットガンをぶっ放し、実はサイボーグという設定を持っている。イナズマンとデスパーの闘いの筋と別に荒井にはデスパーに拉致された妻と娘を取り返すという目的があり、荒井のエピソードもお楽しみ要素であった。荒井は整った顔の渋くてイカすおじさんである。

 本作では五郎と荒井のみのメンバーで敵とやりあうことになる。前作に出て来たガキ共はまあ良いとして、ヒロインがいなくては華が無いではないかと視聴者が心配は当然のことである。制作陣は固定ヒロインを廃止した代わりの策としてゲストキャラとしてその回ごとにヒロインを登場させる策を取った。映画「男はつらいよ」のごとく毎回違うヒロインが画面に華を添えてくれるのが毎話の楽しみ要素ともなった。

 

 毎話登場する新しい怪人とは別に据え置き幹部怪人を置いたのも前作からの変更点である。前半ではウデスパー、後半ではサデスパーが幹部として活躍する。サデスパーが出てきて始めてガイゼルの右腕、左腕の役を務めるのがコイツらかと名前の由来に合点がいった。

  ウデスパーが一度はイナズマンに敗れて、修理をした結果ウデスパーαとβの二体に別れ、二体が合体して合体ウデスパーになるのは話を盛り上げた。αとβが仲が悪くてイナズマンを前にして仲間割れしたりするのおもしろかった。「キカイダー01」でハカイダーが4体に増え、4体のフォーメーションがいまいちだったこと、4体で合体することを思い出した。

 

 登場人物の整理、交代制のヒロインと前作と違う特徴を挙げたが一番の変更点は、そのストーリー展開にあり、はっきり言うと子供向け番組にしては重い話の回が多い。デスパー軍団の凶悪性がすさまじいために登場する人物、ヒロインが殺される率が高くなった。正直笑えない話も結構あった。特に私の記憶に残るのは第12話で、人間をサイボーグ化し強制収容するデスパーシティという謎の街に五郎と荒井が潜入する回である。この回では、已む無くヒロインが弟を殺す、その後ヒロインは自爆して死ぬなどとにかく暗い要素が多い回だった。とにかく全体的に暗い話が多かった。

 最終回でもデスパーシティに潜入する。最終回ではデスパー軍団のガイゼル総統の娘が登場する。この娘が人類に味方をして爆弾の起動を止めたためガイゼルは娘を殺してしまう。娘まで手にかけるとはかなり悪い奴だ。

 重いストーリーで攻めたかった制作の方では、最終回は五郎が人間を助けられず、荒井も死んで主人公以外皆殺しの方向で持っていくシナリオも考えられていたらしい。最終回で皆殺しは記憶にも記録にも残るが、気分が良いものではない。さすがに子供向けなので最後は荒井の妻子も救出されてハッピーエンドで終わった。