こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

心の剣を握れ「バケモノの子」

 2015年公開劇場アニメ映画。

 細田守監督のアニメ映画作品はこれまでもチェックしていたのであたり前のように見ると決めたわけだが、それにプラスして私の大好きなミスチルが主題歌を担当しているので更に視聴意欲が湧いた。私の幼少期なんて頃はだいたいアニソンとジャニーズとミスチルくらいしか聴いてないからな。

  幼い人間の男の子 九太(人間界での本名は蓮)は人間界と異なるバケモノの世界に迷い込み、そこで出会った無骨にして粗暴、粗悪なバケモノ熊鉄の弟子となり武道を極めることになる。人間の子供とバケモノのおじさんの不器用で歪な形を取りながらの師弟にして義理の親子でもある関係を描いた心温まるストーリーであった。

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中国古典を漁ろう「李陵・山月記」

 

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 中国古典作品を元に書かれた小説作品なので当然にして人物、地名その他もろもろのワードが小難しい漢字で書かれる。開いたページが漢字まみれだと活字に慣れない方は遠慮したいと思うかもしれないが集中して読めばいける。

 読み進めるのに少々不自由をするかもしれないがその分読む価値のあるすばらしい作品である。 

李陵・山月記 (新潮文庫)
李陵・山月記 (新潮文庫)
 

 表紙がすごく好き。 

 

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女に飢えた童貞男のイタイお話「お目出たき人」

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 人はきっと恋をすることだろうと私は信じている。

 タイトルが面白いと思っての完全なるタイトル買いの本だったこの「お目出たき人」という一人の男の恋物語、いやいや考え方によってはまだ「恋」としても出来損ないのような感じなのだが、まぁそこのところが何だろうととにかく一人の男の物語であったことは確かなことである。

お目出たき人 (新潮文庫)

お目出たき人 (新潮文庫)

 

  オチまで読んで、ズバリタイトル通りのお目出たき人の話だったとスッキリ納得の行く話だった。その部分のみスッキリしたが、私は主人公の冴えない男を哀れみ嘲りそして素直に気持ち悪いと感じ、同じく男性の私でも何一つ共感できない男だと感想を抱かせる不快感も伴った。

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