「ねこひきのオルオラネ」は1992年に発売されたOVA作品である。
夢枕獏による小説のアニメ化ということである。
これを見ようと想ったきっかけは、私が幼い頃に楽しんだ本「セロ弾きのゴーシュ」にタイトルが似ていると想ったからである。
30分で終わるのでお休み前にもサクッと見れた。
舞台は外国風なよくわからない街。
主人公の青年が金を落としてしまい、それを追って路地裏に侵入すると酒ビンの酒をペロペロ飲んでいる猫と遭遇する。
謎の老人オルオラネはそんな猫共を操り、上手に鳴かせることで良質な音楽を生み出す。
夜の酒場ではオルオラネが指揮を取って三匹の猫が美しいメロディを奏でる。これが客に大変受けた。しかしオルオラネが演奏を成功させたために、酒場を首にされたミュージシャンがいたことが明らかになる。気の毒に想ったオルオラネは山に引っ込んでしまう。
という話。
西洋チックな雰囲気のファンタジー作品で、アンデルセンっぽい感じもした。何だかとても懐かしい感じがした。
猫の演奏が始まると幻想的な演出が入るのが印象的だった。
それまでファンタジー展開で楽しくやって来たのに、最後の展開では成功者の存在があることによって敗者が現れるというシビアな現実を描いていた。これは厳しいながらも実際にあることなので教訓となった。
単純に猫が可愛いので癒される作品でもあった。
何気に声優が豪華だった。
スポンサードリンク