「アホガール」は2017年7月~9月にかけて放送された全12話のテレビアニメである。
丁度一年前に放送していた作品で、毎週楽しく拝見していた。
視聴してとても面白かったので、もう一度見たいと思っていた。
しかしこのアニメ、放送内容を商品化する手口が独特で、一般BDではなく、原作コミックの特装版にDVDをつけて売るというなんとも「アレ」なことをしてきやがった。
「DVDは見たいけど本はいいや」と思って手をださなくて良かった。今年6月にやっとBDで発売したので綺麗な映像でまた楽しむことが可能となった。
しかしこれには、「だったらはじめからBD出せよ」という感想しか浮かばない。
本作と同時期に放送したアニメ「徒然チルドレン」も原作コミックにアニメDVDを付けて販売し、BDは出さないという謎の売り方をしていた。
この謎の売り方をするににはきっと大人の事情が関わっているのであろうが、ファンに文句を言われそうな売り方だなとは思う。
そんな訳で色々あってやっとBD化した「アホガール」を一年ぶりに再視聴した感想を書いていこうと思う。
まずアホガールとはバナナが好物のアホな高校生花畑よしこのことである。
このアホな主人公よしこが織り成すたわいもない日常をテーマにした内容であり、それと同時によしこによって毎度多大な迷惑をかけられる少年「あっくん」こと阿久津 明(あくつ あくる)の悩ましい青春をも描いている。
よしこの「アホ」なだけで特に何も起こらない日常を辿るだけの物語なのだが、これがどうしようもなく面白い。
あっくんのことが大好きなよしこは日常生活の中でやたらとあっくんに絡むが、あっくんはどこまでも連れなくて仮にも女子であるよしこに暴言を吐き、殴り、時にはプロレス技をかけて黙らせる。
現在、奇しくも同じ名前の人物が登場する「あっくんとカノジョ」というアニメが放送中だが、どっちのあっくんもとにかく口が悪い。「アホガール」のあっくんはマジなDV行為に及んでいるし、よしこ以外のクラスのギャルに向かって「ブス」を乱発して遂には泣かしてしまうので普通に最悪な奴だと思う。
普段は仲が悪くても実は愛しあっているいうよくある腐れ縁の二人ではなく、1クール放送しても、あっくんは一向によしこにデレない。最後まであっくんからよしこへの憎悪は揺らぐことがなかった。
メイン二人のド突き漫才風なやり取りが最大の見所であった。
二人を取り囲むキャラクター達も面白い。
よしこが変人ならその母も然りという訳で、よしこ母が相当面白い。
娘のアホさ加減を最も知る人物である母は「あっくんとくっ付かなかったらコイツは終わり」と思っている。そのためクラスメイトのさやかちゃんや、おっぱいのデカイ風紀委員長があっくんに近づきはしないかと警戒し、おばさんなのに相手が高校生でも容赦なく辱め、陥れることで娘の競争相手を潰そうとする。
手錠プレイ、拘束パンツ脱がし、服の上から一瞬にしてブラホックを外すという特殊スキルを持つ愉快で恥ずかしいよしこ母であった。
よしこ母と風紀委員長が街中でガチバトルする回が面白かった。
そして風紀委員長も風紀委員というだけであって最初こそ真面目キャラで出て来たが、すぐに化けの皮が外れて変人キャラの仲間入りを果たす。
いつしかあっくんのストーカーとなる。どうやらM気質持ちのようである。
可愛いしおっぱいも大きい女子だが、残念なキャラだった。
変人キャラの暴走をあっくんが暴力で黙らせ、さやかちゃんがツッコミを入れてまとめるというのが普段の流れである。
よしこの担任のあつこ先生も可愛くてスキだった。教育者でありながらちょっとメンタルが弱く、洗脳されやすい性質のキャラだった。
よしこを演じる悠木碧のはっちゃけた演技が印象的だった。「まどマギ」で主演をやってた人とは思えない程にテンションの高い演技だった。
よしこ母を演じた日笠陽子の快演も光っていた。
作品は非常にテンポ良く、心地良くの痛快ギャグアニメであった。一話15分なのでサクサク見れてとても楽しかった。もっと続きがみたい作品である。
毎回絵を差し替えているOPで流れるangelaの歌う「全力☆Summer!」も好きだった。このクソ暑い季節にぴったりな曲だと思う。
バナナ大好きっす。
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