「仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル」は、2022年12月23日に公開された特撮映画。
今年の夏前くらいからBDを押さえていたのだが、見るのが今更になった。そもそもBDのゲッツが遅い上に積みBDから崩されるのも遅れた。いや~やりたいことがたくさんで時間がないから追いつかない。それこそ私がデザイアグランプリに優勝すれば、1日が24時間という短さ、もっと言えば人の一生の短さを解消すべくとにかく時間が欲しいと願うだろう。
では、そんなこんなやっとこさ作った時間で見た素敵なライダー映画の感想とかを書き殴っていこう。
今作はギーツとリバイスのクロスオーバー作品。まずはリバイス最終回以降の物語からスタートし、途中からギーツの世界に合流する。そこでライダー勢揃いの大バトルロワイヤルが開始する。
ギーツ、リバイス、そこにもうひとつおまけの嬉しい要素がある。タイトルに名前がないが、実は龍騎からもライダーが参戦する。これはすごいぞ!
新旧ライダーマニアを沸かせる良き仕掛けになっていた。龍騎のキャッチコピーだった「戦わなければ生き残れない」を益々感じさせてくれる銀幕版ライダー大バトルとなっております。
龍騎はこの段階で20周年を迎えていた。もうそんなに年を重ねたコンテンツになったのかぁ~とビックリです。龍騎はVHSでもDVDでも見たぞ。合計3周か4周くらいしたな。かなり思い入れのあるシリーズです。こちらからは龍騎、リュウガ、ナイト、王蛇が参戦する。皆令和のライダーと並べて比べても十分格好良いぞ。
まずはリバイスのアフターストーリーから開始。リバイス、久しぶりだなぁ。なんでだろうか、2年前の作品で3つ前のライダーにしてはもっと懐かしく感じる。
こちらはテレビ最終回後の物語となっている。最終回でサッカー選手のキングカズがちょっと寄り道してボールをひと蹴りしてくれたことを思い出すなぁ。サッカー、風呂、家族愛、悪魔とあいのりの青春、木村昴、そこらあたりがリバイスの主な要素でした。
始まっていきなりの冒頭シーンでは、めちゃくちゃ眺めの良い高級そうな露天風呂より五十嵐ファミリーの仲良しぶりをお届けした。皆さん変わらず仲良しさんで何よりです。ここは次男坊が暴れん坊だった季節も経て今があるものなぁ。それを思えば感慨深い。
これの放送時には大二くんとヒロミさんを推していました。ヒロミさんがここ一番で言う「我が命をかけて~!」の微妙に流行りそうにない例のフレーズのことは、ここで久しぶりに再開するまでこれまた微妙に忘れていたかも。
まずびっくりなのはこのすげぇ露天風呂施設もそうだが、一輝兄ちゃんがサラッと説明してくれた新しい家族が出来た話。なんと生まれたばかりの弟が追加されている。名前は幸四郎くん。なんか不機嫌そうな顔つきに見えたがキュートなお子さんでした。
しかしマジか。そんな設定があったのか。あそこのお父さんとお母さんも結構シニアっていると思っていたが、まだ子を産める元気があったのか。元気でなによりです。おめでとう。
それとこちらの弟くん役には、スタッフのお子さんを起用したということだ。ということをBDのオーコメで語っていた。オーコメも勉強になる音声コンテンツですな。
その生まれたばかりの小さな弟を狙って銀幕要員の怪人コンビが襲来。堀川りょう、 神谷浩史がそれぞれの声を担当していた。
堀川りょうは「ドラゴンボール」だと地球に襲来した化け物級戦士としてナッパとコンビを組んだベジータ役で出演していた。今回の怪人2体に対してもあれと似た脅威を感じたぜ。でも今回演じたのはどっちかというとナッパポジのキャラだったかも。
皆さん戦いが終わってライダーを引退していたが、弟がピンチとなれば変身するしかない。大二くん、さくらちゃんが変身し、一輝兄ちゃんも久しぶりに変身するが、相棒のバイスがいないので半分の力しか出せない。
今はYouTubeで仮面ライダーWの配信をやっているから、そういえばこれもコンビ変身ヒーローの後輩枠だったんだなと改めて認識する。二人で一つの大きな力を出せるライダーが一人で戦うのは珍しい。
で、敵さんが強いから五十嵐兄弟は揃ってぶっ飛ばされる。特に弱体化状態の一輝兄ちゃんは、半殺しをもう一歩越えた危険な状態に追い込まれる。敵が意外にもやりおる。こんなにボロボロにされるのかよ。劇場に訪れたキッズたちにはヒヤヒヤもんだったろうに。
意識を失って魂の世界を彷徨う一輝兄ちゃん。その中でバイスへと繋がる不思議な魂の旅を進めるのである。結果、久しぶりにバイス復活からのダブル変身が叶った。
バイスくんの元気なウザさがここでも発動。そうそう、そういやこの感じで陽気にウザいのが彼の特性だった。それから伊藤美来の声がするデカいぬいぐるみのラブちゃんというマスコットもそういやいたわ~と色々懐かしい。改めて時の流れが速いな~。
中の人がストーカー被害にあって大変なことになったと聞くアギレラ様とも懐かしの再会となった。彼女はイカすダークヒロインであり、光堕ち要員でもあったことで結構記憶に残っています。
リバイスに登場するライダー達の一斉変身がなんかすごい。変身アイテムがお喋りする時代も極まったなぁと思えるくらい変身時の声が多くてそれぞれ割とうるさい。よく喋るなぁ。
しかしここまで数がいるとそういやこんなのいたなぁと名前を忘れているのもチラホラ。リバイスも結構たくさんライダーを出したんだな。
怪人共はなんとかぶっ飛ばすも、幸四郎くんから抜かれたチビの悪魔の奪還が叶わず、それを追いかけるしかない。
チビの悪魔の声が錦鯉の雅紀おじさんだったのはエンディングを見るまで気づかなった。最近は芸人がゲスト参戦がよくある要素になっているのだな。
そうして雅紀おじさん声の悪魔を追いかける内に、ギーツの世界に突っ込むことになる。
ここは上手いこと二部構成の後半戦に突っ込めるよう設定しているな。
最初はギーツ、リバイス両陣営の各員が身分を理解しあっていないため、敵と思いライダー同士でバトっていた。シリーズクロスオーバーして敵対の構図はちょっと面白い。昔のシリーズのストロンガーやゼクロスでも仲間と知らずライダー同士でバトっていることがあったが、ああいうのって結構珍しく見えて楽しめたりもする。
大ちゃんの中に潜むダークサイドが、景和くんの持つ闇に感づいている描写があったのが印象的。景和くんはテレビ本編後半で闇落ちするからな。この映画公開時にはまだその未来は皆に見えないことだろうから、実はあった伏線でしたと今見れば分かってくる。
バトルにはアクション性あるダイナミックな動きがあって大変面白い。ライダー達があちこち移動しての忙しいバトルとなる。
スシローの中、商店街の中、電車の中と施設利用客がいる中でも派手にバトっている。周囲の皆さんからすればかなり迷惑。
最初はバトルステージとして、後半では一輝と英寿が食事をしに行く先としてスシローのシーンが二度登場する。オーコメを聞くところによると、ライダーとスシローでコラボが企画があったとか。回転寿司なんて長いこと食べに行かないから知らなかったが、そういう商業展開もあったのか。
この時分には、一気に有名になって社会的に消えて行ったあのスシローペロペロ少年の登場がまだだったのかな。時期的に近くはあるよな。ペロペロするのは寿司自体にして、お店の備品は丁寧に扱おう。しかしあの彼ってばホント、デジタルタトゥーの良いお手本になったよなぁ。タトゥーなんて言い方をおしゃれにしているが、追ったダメージ的には切腹傷レベルなんだろうけど。
しかし人の記憶ってのも次々と新しい物に移って薄れるものだな。ここでスシローが出てくるまであの彼のことも忘れていたよ。
後半で寿司を食っているシーンはめっちゃ美味そうで良かったな。海老天が乗ったのを食っていたのが印象的。あれは私も食いたい。いつから生でなく揚げ物を乗せて食うような新スタイルになったんだよ。これを機に今度行ってみるかな。
復活のリバイス、ギーツ参戦と来て次なる嬉しい要素が龍騎とのコラボ。
まずは蓮が顔出ししたところで「おぉ~!」ってなった。なんて懐かしい。
あの恐怖の男 浅倉威も顔出しで来たぁ!怖っ!
浅倉なんて戦いたくて仕方ないバトルマニアだからこの世界向けだよな。
王蛇とバッファの紫ライダー同士のぶつかり合いも熱かった。
龍騎でなくリュウガが先に出てくる。本物の城戸真司はどこやねん?
後半でナイトがリュウガをぶっ飛ばしてガラスが割れたところで龍騎が颯爽登場するシーンは格好良い!
あれから20年経った時代に放つ龍騎のライダーキックもすげぇ。最新時代のCGでしっかり作り直している。動きが滑らかだ。CGがマジですごいな。蹴り技ならギーツのもヤバい格好良さだった。
本物の城戸真司が復活後には、立場的にちょっと似たキャラ性を持つ景和くんと対面するシーンがあった。真司と景和のちょっとの交流になんだかジーンと来るなぁ。
後半シーンで真司と蓮が語り合うのも良き。20年来の関係ならではのものが見えた。この二人も良いコンビだなぁ。
龍騎コラボだけで十分のご褒美なのに、そこへ来て映画用の追加ライダーも来た。その名も仮面ライダーシーカー。シカモチーフでシカの角が生えている。
シーカーも格好良いデザインだし、能力がユニークで良い。建築系ライダーで瞬時に建築物を作れちゃう。マインクラフトが流行った時代だからそれ系ライダーが受け入れやすいみたいな発想があったのかな。
ビームを撃ったと思ったら撃ち込んだ先にすぐに階段や通路が出来る。ボディから伸びるアームはトンカチを握っていてそれで殴ってくる。壁を作って相手の攻撃を防ぐし、その壁に窓を作ったらそこから反撃もしてくる。創造性と実用性がすごい攻撃能力だな。
シーカーのバトルは本当に夢があって面白い。こいつの能力なんてまさにCG技術が活きるベストマッチなものだったな。戦闘シーンに見るクリエイティブさが秀逸。
こいつが恐ろしいスピードで闇の建築物をぶっ建てて行くのをなんとかする「シカゲーム」なるミッションがスタートする。ネーミングがギャグいくてウケる。イカゲームでなくシカなのね。
シーカーの家庭事情に切り込むターンにデザイア、つまり人の欲望が濃く見られる。
轟家は優秀な家系であり、パパは偉い政治で子どもたちもそれ関係の仕事をよく行っている。そこの末っ子がシーカーなのだけど、彼だけパパからえらく嫌われている。
自分の更なら出世のためなら息子をライダーバトルに参加させてまで利用する政治家パパの欲望が出ていた。この政治家ってのも役者や芸人のノウハウが結構イケる口の者が多いらしく、表では人気者、裏では悪者と器用に演じ分けてやっちゃうわけだ。
そんなパパも最後には悪事がバレて成敗されていた。この世に不味い飯屋と悪の栄えたためしは無い。どこぞのライダーもそんなことを言っていたから、こちらの映画でもそこのところが学べた。やっぱり特撮って教養のコンテンツなのさ。
今回のバトルは従来のデザグラとはちょっと異なるスペシャルなやつだったけど、それでも勝者には大いなる願望の力が与えられる。
願いを叶える権利者は一輝くんと英寿くんだが、一輝は願い事がなく辞退。欲の少ない良き兄貴だな。そこで英寿くんが取った行動が良いね。ここの落ちで2作の設定や要素が上手いことガッチャ!するのが良い。ガッチャするのはもう一つ次のシリーズだけども。
バイスのこと、戦いのことを一輝が忘れないよう過ごせるよう願った英寿くん。これをエモイケメンムーブと呼ばずなんと呼ぶ。
バイスが一時の復活を果たした奇跡も終わりの時間を迎え、寂しいけど心温まるお別れ時間がやってきた。あそこも良かったっす。というわけでハッピーエンドで良かった。
1時間半とちょっと長めだったが、ずっと楽しかったので良き娯楽作品だったと言えよう。映画だけの特別なノリも良いものだ。極上のバトルロワイヤルが見たい人はよってらっしゃいな作品としておすすめします。
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