こしのり漫遊記

楽しいことが大好き。それをするため一生懸命生きるだけ。

どうやったらクリアなの?終わらない恐怖から抜け出せないゲーム「リング∞(インフィニティ) 」

「リング∞(インフィニティ) 」は、2000年に発売したワンダースワン対応ゲームソフト。

 

 気温も随分下がってお昼でも楽にお出かけが出来る。そんな秋に入ったら買い物が捗る捗る。マジで捗り過ぎるから金が飛んで困るわ。

 というわけで先日、レトロゲーの扱いに長けるとあるショップに寄ったところ、本作が私の事を見ていた(ような気がする)。女がこちらを見ているちょっと怖めのジャケットだったのでそう思ったのかも。しっかりと目が合いました。

 本作は通常版とイヤホンアダプタ付属の限定版の2タイプが発売された。他に出たこの系統のゲーム「テラーズ」と同じ売り方だね。「テラーズ」を知っている同級生は見事に0人でした。

 こうしてジャケットがそれぞれ違うとコレクション需要があるではないか。 

 で、こちら2種類がセットで入荷しちゃっていたから、結構長めの脳内会議を行った結果、まとめて買うことになりました。中身は同じなのに2個買っちまった。小遣いも倍飛びましたわ。

 しかしこの不気味にしてイカすジャケットは良いなぁ~。魅力的に見えちゃったから買うしかなかった。

 

 そんなこんな秋が呼び込んだ出会いがある。じゃあ出会ったからには遊ぼう。

 秋の夜長を彩るホラーなリングのゲームを遊んだ感想を書きたいぞぃ!

 

リング インフィニティ 初回限定版 WS 【ワンダースワン】

 

内容

 巷では「呪いのビデオ」なる闇アイテムの存在が都市伝説のように囁かれ、やがては多くの人間が知るまでになっていた。

 その呪いタップリの映像を見た者は一週間後に死ぬ。恐怖の女幽霊 貞子が込めたその呪いからは何人たりとも逃げることが出来ない。がしかし、それは真っ向勝負したらの話。映像をダビングして他の人に見せれば呪いは解かれるのである。呪いの抜け道はこれしかない。ていうか呪に対して真っ向勝負って何をするねん?

 

 本作は3章構成の物語となっている。それぞれの章で主人公が異なっているが、共通するのは、貞子の呪いに対峙する要素である。もうこれは何をどうやっても逃げられない戦いなのである。ワンダースワンを握ったからには貞子から逃げるな!

 

 各章主人公は、井戸からやって来る貞子の呪いの謎を解明すべく行動するのだ。しかし、その解明は容易なことではなく、やがては無限に繰り返す輪廻の中で恐怖に飲まれて行くのであった。

 さぁ、貞子に立ち向かうあなたの明日はどっちだ!

 

 みたいな内容のゲームになっていて大変楽しいっす。

 

感想

 大変面白かったっす!

 まずは国内中を、次には世界を巻き込んでホラー好きを震撼させた映画、それが「リング」である。後にはこのようにゲームにもなる人気ぶり。あと微妙に面白くなかったと記憶しているけど、これとは別にドリームキャストでもリングのゲームが出ている。金と時間が十分に余っている人はそちらも買ってみると良いだろう。

 とにかくこのワンダースワン版のお話は面白い。面白いけど、曰く付きなので、そこはちょっとアレっていうかネタっているような。まぁそこは後で触れていこう。

 こちらのゲームは、映画と異なるこれ用のオリジナルストーリーである。死を呼び込む貞子のとんでもない呪いという恐怖の要素は共通しているが、あとは人物とか展開も異なるので割と新感覚で楽しめる。まぁ新感覚とは言ってもギリ20世紀に発売された古い世界ではあるのだけどね。

 

 先に遊んだ「テラーズ」のシリーズとシステム的に同じ作りになっていて、こちらでもルート分岐選択肢、時間制限付きルート選択、主人公の恐怖心を波形で表すテラーズポイントの要素が用いられている。テラーズとはまた異なる恐怖を持つワンダースワンの名作ノベルシアターになっていました~。

 テラーズの時と同じく画像、音、共にがガビガビで荒い。写真もこんなに画質が悪いのかよ?こちらでもテラーズと同じく若手のアイドル女優を起用していたっぽいけど、例え可愛い子ちゃん登場のシーンであっても、この画質のガビり感だとその魅力も如何ほどのものか判然としない。ビジュで売りたいならビジュアルノベルでありながらもこちらは不向きだと言えよう。

 この画質と音質の悪さもそれはそれで怖いから、恐怖コンテンツにあってはアシストポイントになっているのかも。

 恐怖のビデオの映像や貞子がちょっと動いている演出を見ると、低スペックハードにしては結構頑張っているとも思える。夜に一人でやると良い感じに不気味感が味わえて良い。やけにビビりたくなることがあるお年頃なものだから、そういうのを求めちゃう。ビビることもまた心の飛躍なのである。

 

 3章全てに共通する要素は、男子学生が主役であること。その傍には、不気味なゲームを華やかにしてくれる可愛い子ちゃんが相棒として控えている。どの章も男女セットでキーパーソンになっている。

 どの男子もちょっと冴えない感じがしつつも、可愛い子ちゃんをお供に連れているからなんだかんだやるじゃねぇかと思える。ラッキーボーイばかりだな。

 

 1章を一周するのに1時間とかからない。調子よく行けば3時間と掛からずに全章一周のプレイが終わるだろう。でも選択をミスれば貞子の呪いに殺られちまって最初から振り出しになる。

 一周目が終われば、次周プレイ冒頭の学校の噂話コーナーの内容が、前週の自分の事になる。こうして全てが同じようで、実は次の命という感覚でエンドレスでプレイ挑戦が出来る。一つ前の周のデータを次回プレイにこのような形で反映させるのはちょっとの面白みと工夫があって良いね。

 

 呪いのビデオをダビングして他の人に見せれば呪いが解除されるのは映画と同じルール。

 でもこちらではネットで流して不特定多数に見せる、それと分かりにくいよう映像をぶつ切りにして音楽ビデオに紛れ込ませるといった呪い解除の応用テクが見られた。学校の放送室で流して、全教室でシェア出来るようにしようと試みたことがあったのも印象的。

 必ずしもビデオデッキを2台用意してのアナログなダビング方法を取らずともなんとかなるというのが情報技術が発達した世界ならではの回避方法だな。ネットに流すとは上手い手を考える。まぁその分余計に大勢の人が見てしまって貞子の呪いが感染しまくる事にもなるんだけど。

 自分の命欲しさに呪いの解除に走れば、その分他の命を生贄にすることになる。そこに苦しむ生還者の思いも見える内容になっていたのが印象的。まぁそれもこれも全部貞子が悪い。怨念を抱く気持ちは分かるが、関係の無い人も苦しめることはないだろうに。

 

 1章では、ヒロインが音楽ビデオに呪いの映像を紛れ込ませて主人公に見せてくるという高度なテクを見せてくれた。そんなことも出来たかぁ~。確かに前もって呪いのビデオという意識がゼロなら気楽に見てもらえるし。

 楽しい音楽ビデオと思ったらなんか怖いのがちょこちょこ潜り込んでいるとか、サブリミナル貞子、またはサブリミナル呪いだな。これによってスムーズな他者への感染&己の呪い解除が可能になるのだ。アイデアものだな。

 

 意外なのがネットが割と発達していること。20世紀も末に迫れば、学生が普通にパソコンや携帯電話でメールをしているんだな。匿名ユーザーと繋がれる掲示板も利用して呪いの情報を集めるなんて場面も見られた。 

 2章では主人公の昔からのメル友が、実はリアルで会ったことがある他の登場人物だったと後で分かる展開が用意されていた。やっていることはホラーだが、ちょっと電車男みたいな展開にも思える。

 ネットを介して拡大化する呪いを表現したのは、この時代だと結構新鮮だったのではなかろうか。

 2章ではネットウイルスのワードも出てきたので、呪いもネットウイルス式に行けるとアイデアが決定したのだろう。怖いけど面白かったっす。

 

 1章、2章を越えて迎えた3章が厄介だった。

 こちらはまた不思議なことに、呪いのビデオなんか見ていないけど夢でそれと同じような内容を見る、見た内容を人に告げるとそれで感染するという展開になっている。

 貞子の呪いは、まずそのパワーがすごい。だから汎用性も高く、わざわざVHSとかを用意せずとも、噂話を聞いた程度で広まるようになってきた。なんかガバガバなようだけど、それをも可能にするってことは、それだけすごい呪いの力があるのかと納得も出来るようで。そんな不思議な感じ。

 この3章では呪いの発動が特に早かったような。クラスの仲間とカードゲームショップに行こうとか楽しく話している冒頭シーンから一気に貞子の呪い発動となり、恐ろしくサクサクと仲良しだったクラスメイトが消えて行く。立て続けに葬式で困るってばよ。

 1章、2章では、お家と学校くらいの学生らしい生活圏内で呪いの物語が展開したが、こちらでは呪いの根っこである貞子出生の地へと旅立つ。ヒロインと二人旅で伊豆大島にぶっこみをかけて行くのだが、二人旅のラブドキも薄く不気味で怖いっす。

 3章の主人公は、貞子の血筋と近い人物だったのか?みたいな内容があり、その他貞子についても確信にちょこちょこ迫っていくのだが、解明はあとちょっとのところでシャットダウンされる。

 

 ここからが本作最大の特徴であり謎であり問題点なのだが、話がちゃんと終わらない。

 どういうことかっていうとよくある完結の形でなく、スッキリしない形で終わるのだ。伏線が回収されず、またハッピーエンドにもならないことからこれは未完なのではないか。

 これね、よく分かんないんだよ。3章の後半で遂に貞子の井戸を発見するのだが、その井戸を前に起きるイベントが多分3つあり、それが3つのエンドに別れて行く。この3つのエンドルートなのだけど、どれを取ってもバットエンドなんだけど。

 主人公が井戸に落ちる、ヒロインが落ちる、揃って落ちる、これら3種があり、どうやっても命が持っていかれるんだけど。二人揃って生還して呪いも解除になる未来がない。貞子が成仏するわけでもない。

 で、終わるとまた1章冒頭に戻り、前のデータの落ちが噂話パートで出てきて~と永遠にループするわけである。

 

 これって狙ってこうなのか、そのつもりはなく開発の都合で致し方なくぶん投げエンドになったのか、一体どっちなの?これがどちらとも取れるっちゃ取れるようで不思議。

 普通に不都合があって未完にしたならまぁそのまんまの説明があればそれで分かる。で、こっちは深読みかもだが、意図して未完のままループするように設定したならそれでも納得出来る点がないこともない。

 まずタイトルに「∞(インフィニティ)」とあるように、無限に繰り返されて出口がないのが作品の答えだ!と公式さんが発したとすれば、それで納得するしかない。スッキリしない落ちではあっても、そう説明されたとしたらそれで嘘がないからだ。これはこれでKIDさんから出たインフィニティシリーズとはまた別のインフィニティものだな。

 主人公が見る夢の要素が3章の鍵になっている。最後のシーンでも夢に入っていく描写があり、この夢はどこまで続いてどこで終わるのかと問いかけているようにも思える。

 終わらない夢の世界を見ている。それがこの悪夢のループプレイ現象として我々ユーザーの人生に反映されているとも思える。

 とまぁ妙にリンクすることもあるので、無限に続いていつまでも終わらないを演出をするならこのエンドが直球の正解とも言えちゃうのかも。

 

 というか本当にエンドの道はこれだけなのか。これも「テラーズ」他ワンダースワンソフトを遊んだ時あるあるなんだけど、マイナー過ぎて誰かの感想、考察、攻略のサイトがほとんど出てこない。

 このリングについても何年間とエンド情報が出ていない、という情報がネットに出てくるくらいで、しっかりとした攻略サイトもない。だったら私が全ての攻略を記して初の大攻略王になろうか!とも一瞬思ったが、また一瞬でそれはめんどいから止した方が良いと結論づけることも出来た。なので全部無しの方向で。

 真のエンディングの発見者はいたにはいたが、発見したことで死んだとかいう都市伝説的な噂もあったとかなかったとか。学校の七不思議を7つ全部知った者は消されるから、表向きには6つしかオープンにされていないみたいな感じなのか。アレの感じでリングの3つのエンド以外を知ると消されるかなぁ。とか思うと、それはそれで面白すぎる。

 こんな不思議なこともあるのだな。このゲームの中の貞子の呪いは今でもくすぶって人を殺め続けているのか。救ってやりたい思いもあるが、もう無理っす。何回やっても真のエンドが見えない。

 

 これについて関係者の取材記事とかないのかな。実写ゲームだから俳優も何人と登場している。役者に詳しくないので、全員に対して「誰?」状況なのだが、現在生き残っていて撮影のことについて感想を話せる人とかもいないのか。どういった方面からでも良いから作品に関わった人のインタビューとかあったら面白そう。関係者に話を聞きたくなる謎のゲームだわ。

 

 あとはワンダーゲートというネットを介して新シナリオが追加されるなんてサービスがあったというのだが、こんな時代からそんなのがあったのかとビックリ。今だったらコード入力でそういうのがあるというが、それの古い世界版だな。もちろんワンダーゲートのサービスは終了しているので、その追加シナリオもなんだったのか不明。どんなシナリオだったのだろうか。

 このワンダーゲートだが、ドコモがかつて手掛けたネットサービスだったらしい。現在でもそのサービスを終了すると報告したドコモ公式のお知らせページだけは見れる。
2004年8月2日付けの報告だった。サービス終了から20年経過しているじゃねぇか。今になって20年前のサービスの力が必要になったなんて、ドコモさんに聞かせてやりてぇぜ。それで反応も知りたい。

 しかしドコモがワンダースワンと関係していたのか。今でもその追加シナリオのデータがドコモに残っていたりしないのだろうか。

 

 というわけで、リングもワンダーゲートももう業界的に見れば化石だからよく分からない。こういう謎な気分でゲームプレイ終了を迎えることになろうとはな。不思議だぜ。

 我が家のお兄ちゃんからは「お前今頃になっていつのゲームやってんだよ。Switch買え!」て言われる始末。まぁSwitchも良いね。完結の形でこのリングのゲームを配信してください。任天堂ハードのゲームじゃないけどさ。

 というわけで、私がこのようにしょうもないブログを呑気に書ける平和な世界がずっと続くのもまたインフィニティ。そうであって欲しい。そんな事を思って願ってする中で、本作のプレイ感想を終えよう。

 

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