こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

熱血女装教師のお届けする青春学園モノ「あぃまぃみぃ!ストロベリー・エッグ」

 2001年にWOWOWで放送された全13話のテレビアニメである。

 WOWOWアニメには「おねがいシリーズ」に「キングゲイナー」などちょいちょい名作が登場する。我が家にはWOWOWを見る環境は今も昔も無いので後になってレンタルしたりネットで見たりしていたな。アニメが好きで見たいのにそこに壁を張る有料チャンネルの存在を意識したのがWOWOWアニメである。ノンスクランブル作品もあったけどね。

 かわいいタイトルの本作だが、まずタイトルの「あぃまぃみぃ」と「ストロベリー・エッグ」の要素が本編から読み取れなくてタイトルの由来は一体何だったのだと謎が残る。内容は一応青春学園モノだがタイトルからファンタジーたっぷりの少女漫画かと思ったぜ。 

 最近話題になっているアニメ界を震撼させる程に狂った作風の「ちょぼらうにょぽみ劇場」作品と似たタイトルだけどこっちは普通の作品で何の関係も無い。ちなみに私は「ちょぼらうにょぽみ劇場」の方のファンである。あっちは人気声優のダブル内田でお届けしているのでお耳が幸せになったね。

 

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 話を戻して「あぃまぃみぃ!ストロベリー・エッグ」の感想と行こう。

 主人公の青年 天和響は体育教師を目指して青鞜三ノ宮学院中等部に面接に行くが、そこの学院長のババアに男は雇わないと言われて追い返される。

 この学院長の主張が色々と酷い。男性に対して海のごとく深き偏見を持っていて、男性は野蛮にして愚かで愛が無い故に真の教育など出来るはずが無い。よって教員には女性しか採用しないと宣言される。

 響は「男にだって愛はある!」と息巻く。ここまではいいのだが、その後響の下宿先である五地荘の大家の婆さんに唆されて女装して女性教員として学院に乗り込み、生徒達に愛のこもった教育を行うというとんでもないストーリーになっていく。バレたらマジで大事である。教育者たる証明をする目的でどうして女装になるんだと突っ込んでしまう。

 面白いキャラクターだったのがこの大家の婆さんである。万能な婆さんで何にでも精通している。響に完璧な女装術を与え、工学博士としての腕を振るい女性の声に変わるボイスチェンジャーまで作ってしまう。演じるのは哺乳類ヒト科でありながら名前がくじらという声優。ババアの声をやらせたら5本指に入る声優だな。

 

 この展開だと変態やギャグの要素が湧き上がるが本作は意外と爽やか青春モノの地を行く作品となっている。女装教師のくせに響は良いことを言うしちゃんと生徒を良き方向に導いている。

 響が女装して勤めだしてから明らかになる学院の徹底した男の扱いの酷さにはちょっと引いてまう。金持ち学校で清掃業者を入れているにも拘らず女尊男卑の校風を想い知らすかのように男子生徒のみには清掃時間がある。教室掃除にプール掃除まで男子だけこき使われる。

 学院では教師と同じく生徒からも男は消そう。という流れに今後は持っていく事業展開になる。最終回では完全に女子校化するための会議が行われる。女子だけから共学になるパターンは聞くけどその逆を取る学校ってあるんだろうかと疑問に思った。

 ツッコミたい所は男は野蛮だとクソみそにこき下ろしている教頭先生が実は男の劣情を煽りやすいエロイ体をして、スカートを見れば素敵な絶対領域を作っている点である。色々言っているわりには男に注目される格好をしてる。そしてバツイチ子持ちである。

 

 ちょっとおもしろいのが女子の体操服の話である。上は普通のシャツだが、下はえらく長いスカートで走ると足が縺れて転んでしまう。これは下の丈が短いと男共にいやらしい刺激を与えるからという理由である。足首近くまで隠れるスカートで跳び箱の授業はキツイと思った。後に響が学院にブルマを持ち込んで体育の授業の改革を行う。そういえば私が学校で体育をしている時は女子はブルマだったが、いつの間にかブルマ廃止になっていたな。あのファッションはいつ頃学校から消えたのだろうか。

 

 メインヒロインを渡辺明乃が担当しているのが意外。男まさりの女だったり、ていうか男の子役イメージがある方なのでメインにして大人しい高い声の女子を演じるなんてのは最近では見られない。本作は彼女の声優デビュー作品である。

 このメインヒロインの樟葉楓子(くずはふうこ)が実は男であることを知らずに女装した響に恋をして偽ユリ展開になる。ユリ作品は大体チェックしているのだがコレはまた異色なケース。新しいユリ萌え発掘となった作品であった。 

 他にも私の好きな声優の高橋美佳子折笠富美子の若き頃の声を聞くことができて良かった。

 

 ラスト二話は結構シリアス展開で緊張が走ることもあった。性格の悪い教頭の策略によって女装した男とバレて響は学院を追放される。それでも生徒達は性別が何だろうが教頭達クソ教員と違って良い教師だったと評価する。

 響は色々考えた結果電車で街を後にする。最終回だけちょっと感動した。

 最終回を見て昔読んだ本の「破戒」を思い出した。自らが信ずる教育概念を貫いた真実の人でありながら出生や身分のことを問われて教壇を去った教師の物語であった。

 響の教育は愛のある清く正しいものであった。それは良い。ただ、女装して学校に潜り込んだことは庇いきれないヤバイことであった。

 

 少子化がどうのこうのと言われてから久しいがこの作品にもそれが影響したのか、響が受け持ったクラスが約20人しか生徒がいない。中学で20人って少なくない?と思った。メインで話に出てくる生徒は男女あわせて5~7人くらいなんだけどちゃんと全員名前があって声優も兼任でなくそれぞれ担当する者がいる。愛がある作りになっているな。なお生徒の名前は近畿地方の鉄道の駅名から取っている。漫遊の民たる我にはすぐに見抜けた仕掛けだせ。

 DVD特典の一発撮りキャラクター紹介で生徒全員の自己紹介が聞けるがこんな奴いたっけてな具合になる。上田裕二が後ろでガヤをやっているのが面白かった。

 

 エンディング曲は「Ace File」というアイドルグループが歌っていた。WOWOWの過去作にして私のお気に入りだったアニメ「HAND MAID メイ」の曲も「P-chicks」という「ミニモニ。」に対抗してチビばっか集めたアイドルグループが担当したことを思い出した。あっちは好きだったがAce Fileは私にははまらなかった。それにしてもメイの続編「HAND MAID マイ」の方をちゃんと完結させろよなと怒りの感情が再び芽生えた。

 

 レフ版をどこにでも持ち歩いていつでも制服女子のベストショト盗撮を決められるように準備している森さんというキャラが面白かった。レフ版でサーフィンまでもしていた。

 

 これは普通に良作である。青春ってもどかしくって悩ましくって痒いの手がどとかないような感じなのにどうしてこうも眩しいのかねぇ、たまらんぜよ。

 新世紀を彩った懐かしいアニメだった。